はてなキーワード: オカルトブームとは
高度経済成長後の豊かな社会に生まれた氷河期世代がシンパシーを感じるのがオウム真理教だと仮定してみる。
では、戦後の貧困の中を生きている団塊世代がシンパシーを感じていたのは連合赤軍だということになるのではないか。
団塊の世代が青春期を送っていた1950・60年代は、戦後の混乱と高度経済成長期となっていて、団塊の世代の少年たちはひたすら右肩上がりの経済成長の社会を目の当たりにして生きていた。
日本は西側世界なので資本主義経済・議会民主主義の仕組みのもとで経済成長を成し遂げていたが、当時の若者たちの中には共産主義・社会主義の方が優れているのではないか、と考えている人達が一定数いた。
その子たちが学生運動の原動力となり、連合赤軍などに参加する若者となっていった。
オカルトに嵌った氷河期世代が、オウムの思想に惹かれていくように。
オカルトブームが始まったのは高度経済成長が終わりつつある1970年代前半だと言われていて、それ以前の1950~60年代は何がブームだったのだろうか。
それは、鉄腕アトムに代表されるような「科学ブーム」だったのだ。
その科学ブーム自体は、高度経済成長と大阪万博の終わりを境に、見事に終焉を迎える。
1973年の石油ショック以降は日本は不景気が続き、これからは経済的な豊かさよりも精神的な豊かさを求めるべきだというような論調が出てくる。
オカルトブームの一つの区切りは、やっぱり1999年7月のノストラダムスの大予言が外れたことだったと思う。
みんな声に出さなかったけど、当時何かが起きるかもしれない、という言いようのない期待感があった。
核戦争が起こるとか、巨大隕石が宇宙から飛来してくるとか・・・。
最近、オカルトブームを振り返る人が多いけど、あまりに言っていることがあやふやなので、とりあえず調べられるだけ調べてみた。
当時はオカルトブーム、新宗教ブーム、終末思想ブームがあったわけでさ。
今から思えば異常だけど、霊能力者がごく普通にテレビ出るわ、超能力者が科学者と討論するわ、夏になったら必ず心霊写真のコーナーがあって、霊媒師が「これは何とかの霊で……」って言ってタレントがまじめにうんうんって頷いてさ。
今から考えたら信じられないほど、「人智には測れない世界がある!」って受容されてたわけよ。
そりゃたいていの人は「そんなわけない」って思ってただろうけど、「ひょっとしたら……?」という空気は色濃くあったよ。
当時オウムを持ち上げてた文化人って、あれは面白半分に取り上げてたんじゃなくて、「科学じゃ認知できない世界があるのかも……」って空気のなかで、大真面目に「修行するぞ!」ってグループが現れて、勢力を拡大してたもんだから、「やべー! ついに来ちゃった?」って思ったんだと思うよ。中沢新一なんかさ。
とにかく当時の時代の空気をなかったものにして「オウムがやばかった」「当時肯定してた奴らは戦犯」みたいに断罪するのはちょっと違うと思うのよ。
というか、オウム的なものに惹かれるのって、多かれ少なかれ大抵の人にあったと思うのよ。
だってオウムは前世少女とかスプーン曲げとか霊視とか、その延長線上にあるもののはずで、それらは国民のほとんどが普通に受容していたものなんだからさ。
オウム真理教の麻原彰晃死刑囚の死刑執行のニュースを見て感じたことを書いてみようと思う。
一言で言えば、当時の日本の社会がオウム真理教のようなものを求めていたのではないか。
1990年代のテレビや雑誌では、表題のようなオカルトブームの全盛期だった。
スプーン曲げとか超能力であるとか、当時の若者たちは神秘的な現象にあこがれていた。
ユリ・ゲラーや宜保愛子とか、今考えるとインチキとしか思えない霊能力者が当たり前のようにテレビに出ていた。
ノストラダムスの大予言によって、1999年7月に人類は滅亡するということが繰り返しのようにテレビで放送されていれば、それを鵜呑みにする人間が多く出てきてもおかしくなかったのだ。