はてなキーワード: 信用創造とは
いわゆる信用創造ってやつがなくなると思うんだがそうするとどうなるんだ…?
そもそも、MMTがなぜもてはやされたのかと言われれば、緊縮財政の根源となってる政府の自国通貨建て借金増大による財政破綻や悪性インフレなるものを撃破したからだ。
財政破綻は外貨借金の問題。悪性インフレも外貨借金由来での輸入困難も一つはあるが、あくまで供給の何らかの問題。
最もケインズ主義はオイルショックやアメリカのスタグフレーションなどでケチが付いているのも確か。さらに経常赤字が増えている国では財政出動をすると外貨借金が増えるからホイホイ財政出動ができないのも確か。
MMTが撃破した部分に入るのはケインズ主義なんだよ。そのうえで、ケインズ主義の限界を理解しながら歩む必要がある。
金利操作をやめろというのは一体何を言っているのだ?と思う。通貨の性質から考えても、民間の信用創造によるマネー量変化が絡むから通貨量の制御にしても、設備研究投資としての貨幣の流通量の制御にしても金利の制御は必要だろうに。
アハハ、認知の誤認があるよ。
それは事実だけど、金本位制を廃止してから、今の紙幣には「中央銀行の発行した紙幣」という価値しかないよ。だから、現金の価値は持っているだけで時間が経過すると価値が下がる(日本以外は)「何か」でしかないよ。下手に現金なんて持ってたら、時間の経過で劣化する。例えば、土地なんかの金持ちが西欧社会に多いのに、株式会社を持っている数世代続く金持ちなんて少ないですし、現金を持って数世代の金持ちなんて存在できない「今」にいるのですよ。
なりませんね。すべての価値を集約は不可能です。なぜなら、現代の日本紙幣は「信用創造」を日本国が構築するツールであって、富の化身ではありません。例えば「生活保護を受けている人が、富を生み出すわけじゃないから紙幣を使って買物をすることはいけない」と言うのが差別だけでなく、法律違反となる根拠はあります。それは日本銀行の発行する紙幣が【兌換紙幣】だからです。造幣局の硬貨は「21枚以上は受取拒否」も差別ではなく行えるのは、法律で根拠があるからです。早い話が差別は資本主義の敵であり、被差別階級にとっては資本主義は差別解消のツールとして活用されてきたので、差別主義者はインフレで貧乏になります。哀れなことに。
市民Aが銀行に10000円預ける、その10000円を銀行が会社Bに貸す、そうすると見かけのお金が20000円になる(市民Aが10000円、銀行も10000円の資産を持つ)みたいな仕組みがあり、そもそも紙のお金と市場の総資産は釣り合っていないんです。
で、銀行が会社Bに貸してる10000円を市民Aが引き出そうとした場合はどうするかと言うと、別の市民Cが預けている10000円を代わりに返すんですね。
市民はみんな使う分のお金しか引き出さないから、銀行は手元にある程度のお金を残しておけばあとのお金を自由に使うことが出来て、それを再投資することで実際に存在するお金の総量(これは過去には純金の総量でもあった)を超えて市場が拡大していくことが出来ます。ちなみに、銀行のこの機能を信用創造といいます。
なので、実は銀行の持っているデータとしての預金を書き換えたら確かめる方法はありません。だから銀行はデータを書き換えられないように色々な方法を使っています。(別にデータの書き換えを検知したり信頼性を上げる方法はブロックチェーンだけではありません)
この銀行が持つシステムを勘定系システムといって、とても信頼性が必要なので凄くお金がかかります。(みずほ銀行の4000億円のシステム更改は記憶に新しいです)
受け入れた預金(銀行に取っては債務)以上の金額を貸し出している銀行は危ないからすぐ回収しなきゃいけない!みたいなすごく頭の悪い発言だと思うよそれ。
要は銀行の信用創造と一緒でお金の流通量を増やすためにやってるし債務を減らす必要そのものがない。
市中に出回る現金が極端に減って物価や経済規模が一気に高度経済成長期くらいまで後退するんじゃない?
1480兆円くらい出回ってるのが1220兆円くらい回収されるわけだからな。
違うぞ。労働者は労働契約によって経営者(雇用主)から賃金を得るが、金を生み出すわけではないぞ。
そもそも、労働者が金を生み出すなんて、偽札作りでもしない限り不可能なことだぞ。
金を生み出す(発行する)のは日本銀行にしかできないことだ。紙幣に日本銀行券と書いてあるだろ。
信用創造という仕組みで金は増えている。銀行が預金通貨を創造する仕組みで、簡単に言えば銀行が金を持っていないのに金を貸すことだ。詳しくは「信用創造」で検索してくれ。
ちなみに、あんたは労働者が金を生み出すと思っているが、それはたぶんマルクス経済学における剰余価値と勘違いしてるんだろう。「剰余価値」でも検索してみろ。
現金1億円を札束の状態で燃やします。(中略)社会からただただ一億円が消えましたが、これってどういうことなんだろう。よくわからない
その通り。社会全体から一億円が消えただけだ。日本銀行が一億円発行すれば社会全体が一億円分インフレを起こし、誰かが一億円を燃やせば社会全体が一億円分デフレを起こすことになる。
ニュースで休眠預金という言葉を見聞きしたことがあると思うが、何が問題かというと休眠預金が循環しない分デフレになることだ。例えば、一億円分の預金が永久に休眠状態にあったとしたら、社会全体にとっては一億円を燃やして一億円分デフレを起こすことに等しい。
政府は日本経済の緩やかなインフレを目指している。なぜ緩やかなインフレを目指しているのかは、「緩やかなインフレ」で検索しろ。インフレをどうやってコントロールするのかは「インフレターゲット」で検索しろ。
労働者個人にとっては、賃金が変わらないなら労働時間が少ない方がよいだろう。でも、ただ労働時間を短くしただけなら、社会の豊かさを損なうだけになると思う。例えば、医療や福祉の質が低下すれば、国民の平均寿命や健康寿命が短くなるだろう。医療や福祉以外でも、水道・電気・ガス・道路などのインフラの質が低下すれば、国民のライフラインに影響を及ぼすだろう。他の産業でも、物やサービスなどの需要を満たせなくなるだろうし、生存には直接影響しない娯楽業でも、質が下がれば社会の豊かさを損なうことになるだろう。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5ed1a2fab6a47d2904537a6fc5662d011702ce18
国債と借入金、政府短期証券の残高を合計したいわゆる「国の借金」が2020年12月末時点で1212兆4680億円となり、初めて1200兆円を突破した。
財務省が10日、発表した。同年8月1日時点の日本人の人口(1億2333万人)を基に単純計算すると、国民1人当たりの借金は約983万円に上る。
またこの記事だよ。相変わらず国の借金を煽るような記事流してるけど、「国の借金」という表現はウソだからな。まだ信じているやつは今すぐ目を覚ませよ。
正確には「政府の負債」ね。国債は日銀当座預金という政府と銀行との特殊な預金によって決済されるのであって、その貸し借りに国民のお金は直接影響しないし誰も損しない金。「信用創造」とかで調べてくれ。だから負債と言っても帳簿上の記録にすぎないから、返済しなくても問題ないし、残高を見ることにも意味がないってこと。そして、政府が予算執行して民間に支払われると「国民のお金」が増えることになる。当たり前だ。つまり、政府の負債=国債発行=貨幣発行なんだよ。
また「国の借金」という言い方をした場合は、海外に対して日本がどれだけ借金をしているのか、という意味になるが、それでも日本の対外純資産残高は増加傾向であり、海外から見れば29年連続世界一のお金持ち国家である。まぁ、裏を返せば国内ではなく海外にお金が流れてしまっているわけだけど。
それは、政府がいくらでも国債発行して支出できることが国民に知られれば、これまで行ってきた政策ロジックが崩れるからだ。
これでは、国にお金がないと言って増税してきた保険料や消費税についても辻褄が合わなくなる。だから財務省はじめとして多くの政治家や経済学者達は、必死こいて「国の借金は将来のツケ」であることをアピールして国民を騙し続けようとする。自分たちの間違った政策によって、日本が長年デフレで苦しみ続けてきたことがバレないように。
また、この不景気における緊縮財政は、グローバル政策や民営化を進める上においてもてっとり早い。
例えば、国民は国にお金が無いと信じ切っているため、国民同士でパイを奪い合ってしのぎを削り合うことになる。すると、ますます貧困や格差を進めてしまい、やがて批判の矛先を政府ではなく国民自信に向けて攻撃しはじめるのだ。最近でも、「高齢者はお荷物」「高所得者に児童手当はいらない」「倒産する事業者や貧困は自己責任」といった論調で国民同士叩き合うみたいなことが実際に起きているよね。そしてそこに竹中平蔵がやってきて甘い言葉を囁くんだよ。「みんなお金欲しいでしょ。解決方法あるよ。BI始めるのどうかな」←今ここ
もちろん彼が狙っているのは社会保障の破壊だ。郵政民営化や雇用の規制緩和と同じ手法で、BIを行う代わりに生活保護や年金、健康保険といった国の事業を廃止させ、新たなビジネスをねじ込ませて利益誘導を狙うお馴染みの手口なんだよ。竹中平蔵だけではない。外資系企業も日本へのビジネス参入を狙っているかもしれない。特に今みたいな国難で無力化している時にこそ、国民からの賛同も得やすいからね。資本経済における新自由主義体制では、こうやってハゲタカ達が虎視眈々と国益を吸い取ろうと狙っているんだよ。もう同じ過ちは繰り返したくない。だから賢明なはてなーの皆さんは、このウソには騙されないようにするんだぞ。
(BIに反対したいとかではないので誤解無きようお願いします)
この記事に700以上もブクマつけられているのに、「今すぐ日本もMMTやるべきだ」といった積極的な意見が見あたらないし、否定的な意見が割と目立つのが気になった。はてなーは政治や経済への意識が高いと思っていたけど、コロナで経済がさらにダメージを受けているというのに随分呑気だよね。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.yahoo.co.jp/articles/7aff21ac99f0c962dd6627f4d9cc21f90806ab41
大半の人はMMT懐疑派ってこと?まぁ確かにこの記事は、「インフレ=悪」になるようミスリードした批判記事っぽいし、懐疑的な意見が出てくるのは理解できる。それに「通貨発行権を持つ国はいくらでも国債発行しても問題ない」が独り歩きしているせいで、トンデモ理論に感じている人が多いのかもしれない。
でも正直いって、国民がいつまでも間違った貨幣観を前提にしているから、デフレ脱却できないままなんだと思うよ。給付金や生活保護の件だって、大事な税金をここで使うべきではないとか言って弱者叩くような意見みると、頭がクラクラする。いいかげん、アップデートしてくれよと。
MMTについては、経済学派がどうたらとか本場のMMTじゃないとかマウント取ってくるやつがいるから、難しそうな印象を受けるかもしれないが、基本さえ理解してしまえば難しくない。近代経済における貨幣の本質を理論的に説明しているだけだ。
だから怪しいも何も、むしろ日本が苦しんだこの30年間のデフレ景気そのものが、MMTの正しさを証明しちゃってたりするし、MMTは単純に疑いようのない貨幣の事実を突きつけているだけだ。
ただ日本人は、これまで新自由主義のイデオロギーに毒されつづけているし、経済を主導してきた経済学者や政治家たちが、”自分らの間違いを認めたくない”だけの理由でMMTを叩きまくるもんだから、国民もこれを鵜呑みにして貧困の道へ突き進んでいることに気づいていない。
「日本には1100兆円の借金があって、国民1人あたり900万の借金大国!」という刷り込みを健気に信じて政治利用されているのがいい例だよね。だから、そろそろ国民の貨幣観をアップデートさせてこの現実を直視しないと、日本は本気で経済後進国になると思うよ。ディストピアな未来しか見えない。
また、日本人がMMTを理解することで、コロナ禍の問題だけでなくあらゆる問題が解決すると思っている。なぜなら国内で起きている問題のほとんどはお金で解決できる問題だからだ。資本主義経済という世界は、逆に言えば、お金が無いと生きていけない世界。だから少子高齢化、格差や貧困問題、医療や自治体の衰退も全て、日本にお金が無いと思い込まされているせいで、国民が経済合理的に動いた結果なんだよ。
そもそも経済というのは「合成の誤謬(ごびゅう)」といって、ミクロ視点では個々が正しく合理的に動いていたとしても、マクロ視点では逆に間違った悪い結果をもたらすものなんだよ。企業は業績が悪化すれば、コストカットして事業や雇用を縮小させる。これは極めて合理的な行動だ。だけど日本中の企業がそれを行ってしまうと、今度は経済全体がどんどん悪化してしまう。だから政府が介入してコントロールしないといけないわけ。政府も一緒になってコストカットして民営化しますねーなんてやってたら、国はどんどん衰退していく。当たり前だ。だから政府の政策は国民のビジネスセンスで考えちゃいけない。
でも今の政府は悪い方向へ後押ししている上に、さらにコロナによる追い打ち。この先良い方向に進むわけないよね。デフレから抜け出せないのは当たり前の結果なんだよ。このまま進み続ければどうなるかは想像に難くない。
もちろん愚策しか行わない政権が悪いし、国民は批判し続けていくべきなんだけど、その国民にそもそも正しい貨幣観がなければ、また間違った政権しか生まないんだよ。だからこれ以上間違った方向へ進ませないようにしなければならない。
ちなみに、MMTは「貨幣」についての事実を理論的でわかりやすく説明したことが画期的な点でもあるのだけど、それは日本人がこれまで信じてきた前提を覆すから、乗り越えるハードルは確かにある。でもそれさえ乗り越えれば、「(インフレ率を基準にすれば)国債発行しても問題ない」の意味が理解できるし、様々な問題や解決法が見えてくる。何よりこの国内問題の泥沼からいつまでも抜け出せないバカバカしさにも、いい加減気づく。
なので、まずMMTを懐疑的に思っている人は、肯定的に受け止めて捉え直してみてほしい。少なくとも、2%のインフレ目標さえ達成できなかったんだから、今度はMMTに賭けてみる価値あるよね。
MMTを知るには、最初に「信用創造」という貨幣発行の仕組みと、「税は財源ではない」事実から知ると理解が進みやすいと思う。あと、日本経済の実態についてMMTを理解している安藤議員がデータでわかりやすく解説しているので、こちらも必見だ。
はじめに経済の専門家はないのだが、こういうニュースわからないと駄目だな。と思いつつ勉強していたらなんとなく分かるようになった人間だ。
なので自由にコメントして添削してくれ。もちろんわざと簡単にするために細部の正確性を犠牲にしたり、追加で説明したい事を省略している事を考慮してくれると嬉しい。(コメントでその当たりを指摘してくれると集合知になっていいかも。気にせずに指摘してほしい)
まず、経済学というのは、なんでも理屈をつけられるものの、結局、何かを予想できるものではない。という事は現実を見ればみなが知っていると思う。
経済は論理では大まかにも説明できない。謎の時代に生きている。逆にいうと飛んでも理論でも簡単に後付けできる。
なので意見がわかれるし、永久に終わらない議論になる。国語の感想が千差万別であるのと同じだ。物理学や統計学のようにはいかない。というのが私の見方である。
まず、基本的な知識として、人類は「金本位制」から「貨幣経済」に移行する事によって経済を大きく発展させた。
金は総量に限りがあるので、お金の動きが物理的な動きに縛られてしまう。
一方で「貨幣」は、「この紙切れを貨幣とする!」と国が決定する事でその価値をみんなが「信用」する事によって、価値が定まっている。さらに今は国家毎に通貨を決めているので、国の間でも貨幣の価値は相対的である。
「貨幣」を生み出す事で、経済は物理的な制約を取り払われ、経済取引の物理的制限がとりはらわれた。これは人類最大の発明であるかもしれない。
例えば、Aさんは100万円を銀行に預け、その100万円が銀行によって別のBさんに金利をつけて貸し出したとする。
Bさんがさらに別の銀行に預けたとする。そうすると、Aさんが預けた100万円と、Bさんが別の銀行に預けた100万円で、合計200万円が計算上は存在する事にある。
これが「信用創造」だ。物理のお金は増えてないのに、銀行の帳簿上のお金が増えていく。
Aさんは100万円持っていると思っている。Bさんも100万円を持っていると思っている。いつのまにかお金を持っている人が増えている素晴らしい。
こうやってお金が巡っていくと、物体として存在する実在のお金(マネタリーベース)よりも、帳簿上のお金(マネーストック)が増えていく。これがどれだけ増えているかが経済の指標だ。
経済が回っている(上向きに)というのは、この「信用創造」が生み出されている状態を言う。
逆に言うと、誰もお金を借りてくれなければ「信用創造」は生まれないわけだ。その状態は経済が停滞していると言う。
日本政府が行っているのは、現実のお金「マネタリーベース」を増やす事で、お金を借りる人が増えて「マネーストック」が増えるのでは?という事だだった。
だがみんな知っている通り、これは上手く行ってない。
当たり前だ。普通に考えて、別にお金がだぶついたから借りる人が増えるわけではない。
ただ、実は上がる可能性も万が一にも無いわけでもない。予想ができないのだから。なので、論理的でなくても、全否定も嘘になっていまうのが、難しい所なのだ。
さて使われないお金は、政府の支出として税金として使われているはずなので、民間には流れているわけだ。マネタリーベース(物体としての通貨の量)は確実に増える。
ただ、銀行は金利を稼ぐビジネスだ。ただお金を眠らせていると自分達の食い扶持が稼げない。
銀行はあなたのお金を投資に使うし、失敗すると銀行は倒産する。倒産すると、あなたの預金は、上限1千万までしか戻ってない。
いづれにしても、余ったお金は、そうして株式市場や債権市場に流れ込む。
日本の経済が株式の価格とかけ離れている事が指摘されているのはこれが理由だ。
同時にこうしたお金で底上げされた市場に対して、お金の供給が止まるとどうなるか。
市場の参加者は「あ。もうこれ以上あがらないな」と思ってお金をマーケットから引き上げるだろう。
なので、実体の伴わない株価の大暴落が始まる可能性がある。なのでもう止められないのだ。
ちなみに、株をやっている人の間では、金融緩和の話が出る度に「いやー。儲けさせてもらって悪いな」と話題になる。
今、コロナで全体として企業業績が市場最悪なのに、株式市場が上げているのはそういう理由だ。
いずれにしても、日本のように国債を発行して、それを日銀が無尽蔵に買う事で、刷ったお金が結局は、そう言った取引に流れているわけだ。
通貨発行量を十分にコントロールして、株価が成長しているアメリカの経済と比較すると異常だ。と言われる背景はここにある。
国が国債を発行し、それを日銀が(銀行を経由して)間接的に買うことで、日銀はマネタリーベースを増やしている。
ただ、無尽蔵にお金を印刷すると、そのお金は価値がないと見なされる日が来る。
なんせ、貨幣は金と違って紙切れなのだ。こうしてインフレが発生する。だが、日本円はまだその価値を保っていると言える。何故かはわからない。なぜなら根拠も無く印刷され、物理的に増えてしまった日本円の価値は論理的には下がっているはずなのだから。
だがマーケットとしては、まだそう言った反応はしてない。これは一重に「日本」が信用されているからとしか言いようがない。
ただ、一方で、日本円は既に貨幣価値に対する論理的な(物理的な?)根拠を失っていると言える。なので一度、価値が下がりはじめると、止まる要素が無い。と言われている。
だが「借金を返さなくても大丈夫だ」という主張をする人は「信用」という部分については触れない。もっとテクニカルに「日銀がお金を刷るから借金ではない」という話だけをしている。
それはそうだ。無からお金を生み出しているから誰にも返す必要はないのだ。
さて「国債」はやがて「償還」(利子をつけて国債を買ってくれた人に現金として返す事)を行う必要がある。
日銀は「国債」をたくさんもっているので、5年だったり10年の償還期限があり、期限が来たら、政府に現金を利子をつけて返してもらう必要がある。
これが「借金」と言われる所以だ。ちなみに、国債は金融商品なので、民間人でも購入する事ができる。期限が来たら利子をつけて政府がお金を返してくれる定期預金のようなものだ。
だが。日銀は国債の償還を、期限が来ても政府に迫らない。なぜならば日銀は政府の子会社のようなものだから、政府のいいようにコントロールできる。
でも決まりとして償還期限が来たら何かをしないといけない。それが経済のルールだ。
そのため日銀は、お金を返してもらうと同時に、新しい国債を買うのだ。
これを繰り返す事で、政府はお金を返さなくてよくなる。実質として「無期限の国債」というものができあがる。
政府は、日銀からどんなにお金を調達しても、そのお金を返す必要が無い。というからくりはこういう仕組みだ。
ちなみに正確には、政府から国債を買っているのは銀行だ。そして銀行から日銀が買っている。
わざわざマーケットを通して取引しているのは、そこに「市場の原理」が働いているように見せかけるためである。
だが実際にはみんなが知っている通り、国債は全て日銀に流れて行くのだが、そこは「建前」が必要なのだ。
ちなみに「日銀のバランスシートが-」などと言ったり、いろいろ視点を変えて話を難しくする事もできるが、基本はこんな感じだ。
今、各国がコロナ対策のためにやむを得ず、お金を大量に印刷している。
経済の刺激に使うためだ。
そのために現在起きているのが何か。というと金の価格の上昇だ。
もともは「信用」という「気分」によって維持されている貨幣が、貨幣の大量印刷によって物理的に価値が下がってきている。
その信用が崩壊する万が一の状況に備えて、物理的な価値が維持される「金」に資産を変換しておこう。という人々が出て切るのが現状だ。
日銀と安藤議員の会話に「国債残高が減るとマネーが減少します」という事は「日本国民は間違いなくまずしくなる」という事です。会話がある。
これは、よく知らないと正しい会話に聞こえるが、ハイパーインフレで、マネーがたくさんある国を想像して欲しい。その国は豊かな国だろうか?
もしこれが「金」のように価値がある程度固定されてものであれば、たくさんあれば良いにこしたことがない。
お金というのは、量が意味もなく増えると価値がなくなり、「信用」というものに基づいているため、こうした勘違いが起きる。
一方で「信用創造」で帳簿上のお金が増えるのは意味がある。それは経済が回っているからだ。
そう言ったケースでは、お金の需要が高まっているため、「マネタリーベース」もわずかに増やしてあげないと、いくら帳簿上でお金が動くと言っても、市場でお金が上手く回らない。
経済が上向いていると、貨幣の流通量があがあり、わずかにインフレになり、インフレの目標を設定するというというのはこうした背景になる。
ただ、国がただお金を刷って市中に回して「マネタリーベース」が増えるのは、実体の経済を何も伴ってないため、貨幣の価値を落とすだけなのである。