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2024-09-04

吹奏楽部員のほとんどが高校限りで楽器辞める本当の理由

朝日新聞記事出してはてブトレンドになってたが、記事コメント的外れなので、卒業大学一般吹奏楽複数渡り歩いた増田が「大半が高校卒業後に辞めちゃう本当の理由」を解説しておくよ。

1.まず、「続けられる環境」はある

ほとんどの大学には吹奏楽部やオーケストラがあるし、大学の数以上に一般吹奏楽団があちこちにある。首都圏東京神奈川県千葉埼玉)には300以上の一般吹奏楽団が活動している。

これらの一般吹奏楽団は初心者お断り殆どだが、逆に言えば「元吹奏楽部で楽器保有」なら引く手数多なのだ楽器保有は若干ハードルがあるように見えるが、高卒まで続けるような管楽器部員殆どクリアしてる。(クリア出来ない部員は途中でいなくなる)

また一般吹奏楽団で吹奏楽コンクールに出るのは全体の3割くらいしかなく、7割はコンクールに出ずに年1の定期演奏会と数回の地元イベントに出る程度の団体が大半なので、「コンクールスポ根みたいなのが嫌だ」という人でも受け入れられる土壌はある。中には「地元強豪校の1軍OBOGまたは音大芸大在学または卒業」という厳しい入団条件があるところもあるが、レアな部類だ。

から環境がない」は誤りなのだ

2.高校で辞めちゃう真の理由

2つある。

高校生活の中で成功体験が得られず続ける意欲が無くなった

技術面で上達出来ず、吹奏楽コンクールメンバー(最大55名)に最後まで選ばれなかったとか、ずっと三軍メンバーで本番は野球応援定期演奏会アンコールしか吹かせてもらえなかったとか、トランペットだったけど3年間メロディは吹かせてもらえず、ずっとサポートパート万年3rdというスラングがある)だった…などというような人。

一見酷い扱いに見えるが、野球部に入ったけどずっと球拾いで試合は客席から応援団として参加、というのと同じと思えばよい。

(余談だが、甲子園アルプス席は「野球部の2軍以下」て「吹奏楽部の2軍以下」の集まりというケースが多い。それと「コンクールよりも甲子園優先はけしからん」という指摘は的外れ。何故なら彼女らはコンクールメンバー落選組だから。もちろん例外はある)

そういう部員は、高校卒業とともに部活ジャンルから離れる。吹奏楽でも野球でも。成功体験が得られずトラウマしかならなかった環境を忘れるために。

②嫌な人間関係ゼロクリアする

先述の一般吹奏楽団は、実は「何処かの学校のOBOGバンド母体orOBOGが多い」という特徴を有するところが大半だ。場合によっては指導者がその学校と掛け持ち指導のケースもある。

まり一般吹奏楽団に行くと、吹奏楽時代に会った嫌な先輩、同期、指導者と再会どころか、一緒になってしま可能性が高いのだ。

幸い「嫌な相手」がその楽団にいなくても、「嫌な相手」とつながりのある人が楽団に居る可能性が極めて高いし、コンクール吹奏楽連盟主催の合同演奏会などでその「嫌な相手」とばったり再会してしま可能性も高い。相手別に嫌な思いはあまりないので気軽に「今度飲みに行こう」とか言ってくるし誘っても来るが、こちらとしては吐き気しかしない。

なら高校在学中に辞めれば良かったのでは?と思うかもしれないが、学校という集団生活の中で途中退部してしまうと「負け犬」として学校カーストの下に追いやられるので、相当な覚悟が要る。

しか卒業してしまえば「もう楽器辞めました」となっても誰からも笑われないしカーストの下にも追いやられない。だから高校卒業と共にゼロクリアしてしまうのだ。

増田が言いたいのは「環境が無いから辞める、というのはただの建前」という1点だ。理由の建前と本音根本的に違うという意味では転職活動と似ていると思う。

追記

増田都市部の強豪校だけの話してるだろ」という的外れな指摘があるので補足するよ

成功体験がない」の説明を端折りすぎたのがよくなかった。具体的にはこういうのも含む

それは「コンクール地区予選(県大会の下)止まりかつダメ金すら経験がない弱小校」の部員大学一般楽団でこのレベルの元吹奏楽部員を見ることはかなり少ない。「私は弱小校でした〜」と言うような人でも、実はB部門支部大会(つまりB部門最上大会)まで経験あり、ってパターンばかりだ。

B部門(奏者30名以下)とは言っても実際は「A部門は上位大会に推薦される学校事実上固定状態からB部門に出てるが、部員は50名以上居るのでオーディションがある」ケースが少なくなく、十分「上澄み」の域に居ると言えるだろう。

ただし、本当の弱小校でも演奏会ソロもらってそれなりに出来た経験がある人だけはこの話に当てはまらない。演奏会成功体験になってるからだ。

それすら得られなかった「万年3rd」のような人は、大学進学とともに別ジャンルへ消えていく。

もちろん、成功体験が多分にあっても、高校卒業区切りとして楽器から離れる人が大多数だろうし、増田もそういう人をたくさん見てるが、「続けたかったが環境がないから辞めた」って人は多くは見ない。広義では人間関係環境の一つと言えるから、「環境がないから辞めた」の中には「人間関係に疲れて辞めた」が多分にいるのかも知れないし、捏造に定評がある朝日新聞のことだから人間関係」を「環境」に置き換えてるのかも知れない。

2023-08-24

夏の甲子園現代の「コスパ志向」にマッチしたエンタメである

以下、その理由を述べる。

理由1:球場利用料が0円

なんと甲子園球場利用料がかからないのだ。これは甲子園保有者が阪神電鉄であり、甲子園への電車賃で十分ペイ出来るからである

理由2:放映権料が0円

ちょっと前に女子男子ともサッカーW杯放映権料が何十何百億とかかって日本TV局には手が出ないという話が出てたが、春夏甲子園放映権料は0円である。だからNHKは全試合生中継できる。

受信料の使われ方に対する批判が多い昨今ではあるが、甲子園中継に対しては批判要素がまったくない。何しろお金かかってないのだから

もちろんアナウンサーなどの人件費はかかるが、NHK女子サッカーW杯を4試合中継するためだけにFIFAに払った金額の何百分の1未満だろう。

理由3:入場料が安い

外野席の場合700円で丸1日試合が見れる。これは決勝でも同じ。

高校サッカー選手権決勝、高校ラグビー選手権決勝の最安チケットは1500円なので、半額以下だ。

ちなみにアルプス席は1400円でこれも十分安い。

理由4:観客動員60万人以上

今年は61万人弱となった。コロナ前は84万人、その前は100万人を超えていたのでまだ戻りきってないが、十分過ぎるだろう。

理由5:視聴率2桁

決勝戦視聴率20%というデータが出た。平日昼間ということを考えたら驚異的だ。

球場使用料0円、放映権料0円というスポーツイベント視聴率とは思えない。

慶応応援国民的な賛否が集まってるが、それは高い視聴率裏付けされる「国民的な興味をひいた」ことの証左である

まとめ:甲子園は「コスパ志向」が求められる現代に非常にマッチしている

以上、甲子園コスパの良さを列挙していったが、夏の甲子園日本一、いや世界一コスパの良いスポーツエンタメと言ってよいだろう。

構造が近しいのはアメリカ高校アメフトバスケであるが(詳細は説明割愛するが、地域代表校が吹奏楽部応援付で出てくるのは一緒)、それらは試合内容や結果に対して国民的な興味を引くことはない。地域限定的な興味にとどまる。

いまやなんでも「タイパ」「コスパ」が求められるが、コスパの面では夏の甲子園世界一スポーツエンタメと言えるだろう。

2020-05-08

プロ野球中継鳥谷敬が私を救ってくれた話

この記事2018年8月に書いたものですが、ブログを削除することにしたため、匿名記事化することにしました。

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突然、うつになった。

原因は仕事だったので休職することになった。休職すると何もすることが無かった。今までの趣味をする気にもなれないし、しようとしても頭が働かなくてできなかった。

幸い、夫が身の回りのことを全てやってくれた。私は昼過ぎに起きて、夫が帰宅するまでソファに座ってぼーっとテレビを眺めている生活を送ることになった。

あるとき、同じ時間帯の他の番組面白いと思えなかったから仕方なくプロ野球中継を見ることにした。細かいことは思い出せないけれど、阪神戦だったのは覚えている。

野球ルールなんてほとんど知らなかった。「投げる人が投げたボールを打つ人がバットで打って、良いところに飛んだら点が入る。客席に飛んだらホームラン」という認識だった。選手イチローダルビッシュくらいしか知らないレベルだった。

その試合選手の誰かがホームランを打った。

うつになって以来、楽しい方向へ動くことが無かった私の心が「おぉ!」とほんの少しだけれども確実に弾んだ。それ以来、プロ野球中継があるときは必ず観るようになった。我が家サンテレビが映るので、地上波BSほとんど毎日阪神戦を観ることができた。平日の夕方が、少しだけ楽しみになった。

野球基本的ルールをなんとなく把握しスタメン選手の顔と名前背番号を覚えられてきた頃、解説者や観客が何かのカウントダウンをしていることに気付いた。

鳥谷敬選手の2000安打カウントダウンだった。

鳥谷選手に興味がわいて、Wikipediaで経歴を調べたり過去映像を見たりした。休職以来テレビを眺めることしかできなかったのに、はじめて「Webで調べること」ができた。「顔の良いおじさん選手」との認識を改め、鳥谷選手は「とても凄くて顔も良いベテラン選手」になった。そして私も毎日カウントダウンをすることにした。平日の夕方がとても楽しくなった。夫からも「笑顔が増えてきた」と言われた。

野球の良いところは、素人でも楽しく応援できるところだと思う。ヒットを打って走ってホームベースを踏んだら点が入る。投手の球種がわからなくても、ワイルドピッチパスボール区別がつかなくても、フィルダースチョイスってなんやねんと思っていても、それでも楽しめる。

さらに、選手や本気で応援しているファンには申し訳ないけれども、負けてもヒットが出なくても「試合明日もあるから良いじゃん」と思えた。だから応援カウントダウンをしていても、心に負担なく楽しく応援できた。(これ、うつから、とても大事

そして遂にその時がきた。

2017.9.8 鳥谷敬選手通算2000安打達成。

観客席で泣いてる人がいた。長年応援してきた人なんだろうなと思った。ファン歴数ヶ月の私ですら、とても嬉しかった。私は何一つがんばっていないけれども、とても達成感があった。

この頃にはもう、引き籠っていた私が家の外に出られるようになっていた。遠出はできないけれど、医師の指示で歩数計を持って散歩をするようになった。未来目標を立てると医師と夫から「がんばるな」と言われてしまうから黙っていたけれど、甲子園で観戦したいという目標ができた。そのために、動くことが嫌いだけれども散歩を続けることができた。

結局、2017年シーズン甲子園に行くことはできなかったけれど、家で鳥谷選手ユニフォームを着たり、2000安打達成記念Tシャツ(夫が買ってくれた)を着たりしてテレビで楽しく観戦できた。

今までできていたことが何一つできなくなってしまソファに座って一日を過ごしていた私が、「選手みんなも今頃練習してるかな」と思いながら散歩をして、「試合開始までに済ませよう」と思いながら家事をして、夕方からテレビで楽しくプロ野球を観戦するところまで復活できた。

思っていたより早く元気になれたのは、無料で見れるプロ野球中継と、にわかな私にもわかりやす野球面白さを教えてくれた鳥谷敬選手のおかげだと思っている。(鳥谷選手はそのために野球やってるわけじゃないんだけどね。ごめんなさい)本当にワクワクさせて貰えたし、夕方が楽しみになったから生きることができた。当時の環境プロ野球観戦に出会えなかったら、本当にどうなっていたかからない。まだソファに座っていたかもしれない。

2018年になった。私は迷わずファンクラブに入って甲子園開幕戦チケットを取った。

初めての甲子園球場はとても楽しかった。少し暗い通路から観客席に出たときにぱっと開ける空とグラウンドの眺めだけで感動した。球場での観戦はとてもエネルギッシュで格別だった。私にとって記念すべき日だったのに鳥谷選手ユニフォームを家に忘れてきてしまったのが心残りだ。

球場での観戦が大好きになったし有料動画配信サービスも充実しているけれど、やっぱり私は地上波BSでやってくれるプロ野球中継感謝している。野球中継が無かったら阪神ファンになれなかった。今でもメインはテレビ中継での観戦だ。お世話になってます特にサンテレビさん。

鳥谷選手スタメンではなくなってしまったりしているけれど、代打等で出てきてくれた時は本当にテンションが上がる。ワクワクするし元気になれる。

まだ私は抗うつ剤を飲む必要があるし治ってはいない。仕事もしていない。けれども夫が驚く程のスピードで元気になっていっているし、活動範囲も広がった。私を元気にしてくれてありがとうプロ野球ありがとう鳥谷っていう話でした。

最後に。

うつになってから文章を書くことが無くなっていて、このブログ記事うつ発症後のはじめての長文になります。読みにくかったと思います。ここまで読んでくれた方、ありがとうございます

そして、私の球場での初観戦のとき出会った2人のおじさんへ。

焼き鳥に並んでたら話しかけてくれた白髪が似合うダンディー岩田稔選手ファンの方。「誰のファン?」って聞いてくれたのにあの時はなんだか恥ずかしくて「まだ特定選手ファンじゃない」って嘘をつきました。ごめんなさい。がっつり鳥谷ファンです。最近植田選手ユニフォームも買いました。ミーハーです。

アルプス席で隣に座っていて風船をくださった方。風船をくださり本当にありがとうございます。風船はファンが買って用意するものだと、あのとき初めて知りました。風船だけでなく、点が入った時にハイタッチするのも楽しかったです。この間の甲子園での観戦時に、隣の方があの時の私同様風船持ってなかったのであげました。

今週末は初めての京セラドームでの観戦です。楽しみだ!!

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この記事を書いてから状況が大きく変わって鳥谷選手阪神からいなくなってしまったし、コロナウイルスのせいで今季はまだ開幕できていません。

プロ野球の開幕を楽しみにしています。私は相変わらず阪神応援しているけれども、鳥谷選手応援し続けます

 
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