はてなキーワード: 新見市とは
『地域おこし協力隊』
これ自体はお金がもらえる制度で自治体の人集め用ツールという認識。
道具に善悪はないので、ワープアその他の議論は他においておく。
いくらなんでも「道具の使い方」がへたくそじゃね?という内容が多かったので
注意すべき案件をいくつかピックアップして紹介してみることにした。
ボッコボコ見つかるんだから、全部見直したら・・・・ぞっとするしかない。
介護現場も含めて人手不足なんて言わせんなや!と叫んでもいいよね。
■■■独立後の将来がない!
例◆猟師になって、害獣駆除をお願いします [高知県 香美市]
当初の条件はいいものの、3年後にはどうなっているかわからない案件。
地域おこし協力隊を使うことでコストカットできるくらいのつもりなのだろうか。
3年後、そのまま委託業者になってもらいますという口約束をしたところで
また同じく地域おこし協力隊制度で新任猟師を作成するパターンが目に見えているし
法定上限満額(約20万8千円)出してないあたり、予算があるから一応募集っていう雰囲気を感じる。
例◆老人の世話と情報発信(これが曲者)してね [山口県 長門市]
別に、高齢者向けのサービス拡充を問題視しているわけではない。
(注1:ものすごい費用と許可申請&利権の整理&多少の政治的コネが必要になるけども)
(注2:ちなみに介護職はまともに食えないので、そっちは選択肢から排除している。)
買い物が難しいけど老人ホームにも入れない人を助けるのは大事なんだけど
それって民間スーパーの宅配サービスとかでカバーすべきなんじゃね?というレベル。
はっきり言うと、老人相手の日用品転売では儲けが出ないから業者が現れないんだし
外部から人間を連れてきてやらせるより、地元でバイト雇ったほうがいいんじゃね?と思う。
次に、情報発信について。
観光や文化といったものをウリにしていると、冒頭文で言っている。
いろいろ強力に無駄足を踏まされる気しかしなければ、その感覚は正常だといえる。
ランサーズあたりで単発案件で発注したほうが、よほど手っ取り早い。
老人相手の雑用では勤務時間が埋まらないので、無理やり付け加えた感すらする。
ほんとに外部の人間を「連れてきて」までやらせることかな?と。
不動産関連については、自分で宅建の資格を取って不動産仲介業を開業しちゃえばいい。
任期後に空き家関連の業務を全部委託してもらうことで少しではあるがキャッシュポイントにもなるからオススメ。
でも、なんで地元の業者がやらないの・・・?という疑問がでないだろうか。
一応再確認しておくと、ここは「市」であり、業者もそれ相応にいる。
あとはご想像にお任せする。
教訓『目隠しで地雷原を歩かされてもいいが、大事なのは「やり切った後のご褒美」を確約しておくこと』
例◆何もないけど、とりあえず田舎で頑張って! [埼玉県 秩父市]
本当は、こういう地域こそ助けてあげたい。
四方八方、それなりに手を尽くして手詰まりな雰囲気がよく出てる。
距離的に田舎だけど、レジャーっぽい田舎じゃなくて住宅街的田舎だから
外部の人がわざわざそこに行く必要ってないんだよね・・・という地域である。
たい平さんが焦点でたまにプッシュする程度では、間に合わんのですね。
これのどこが悪いんだ?ということなんだけど
案件自体は「もうちょっと出せよ・・・」という報奨金の低さくらいしか突っこめない。
「これやり遂げるには、相当チカラいるよ?」ということなのだ。
このレベルって、イベント集客やマーケティング(マネタイズ含む)を専門で開業してる人間にも過酷な条件。
今まで先人がやりつくして焼け野原になったところを、アイデア一つで何とかしろって言われてるんだもの。
ビジネス的な言葉に直すと「商品の企画、開発、宣伝広告、販促、販売まで全部やれ」っていう内容。
それも中小企業の小さな1商品じゃなくて、エリア全部を、中の人間(利害や政治)関係も地雷を避けつつ。
わざわざ引き受けてくれると思っている田舎の役所的感覚のズレを修正しつつ
一見「なんとなくがんばれば」できそうに見えても
教訓
『神は乗り越えられる試練しか与えないが、
掴まれた藁は、たいてい沈む』
□□力があるならやってみればいい案件
例◇持ち込み規格大歓迎!面白そうなら金出すよ[岡山県 新見市]
もちろん、道具の使い方を心得ている募集もあるわけで
予算はあるけど、具体的にお願いしたい内容はないというのが正直なところかもしれない。
だからこそ、外部の人間を取り入れるという理念に非常にかなっている内容だ。
新見市はそれに独自予算を足して、最高460万円とうたっている。
自腹を切る覚悟があるだけでも、ある程度本気で暴れていいよという雰囲気がうかがえる。
事前に活動費の範囲が確認できる経験があるのは、大事な受け入れ態勢の一つ。
地方創生事業というのは、地域おこし協力隊として個人を扱うモノと
地方創生の専門家を雇用するための助成金として降りるものがある。
こういった自由度の高い案件については、フルタイムをつぎ込む個人として応募するのか
外部の専門家(や法人)として能力を売り込むのか、ワークスタイルで選ぶ余地があるのも面白い。
ただし、雇用関係の有無が文中で矛盾しているなど、細かい確認は必要に感じる。
ここまでべたぁっと泣きつかれると
いっそのこと、きよきよ・・・いや、清々しい。
職務内容を言い換えるとこんな感じ。
「広報やPRなど、新人向けの雑用をしながら定住に向けた準備をするのが業務です」
定住に向けた準備を業務内容に入れてくる当たり、本気でそれを目的にしてほしいのがわかる。
単なる会社であれば「職務を遂行する業務能力」を主に求められるのに対して
地域おこし協力隊はその遂行能力に加えて人間性とかも含めた「生きてるあなた自身のすべて」が求められる。
(だからこそ田舎の近すぎる距離感が余計に重圧になる人もいるわけで)
だからこそ仕事に対して最低限の賃金しか出さないけど時間はしっかり拘束するよ。
残った時間で自分の生活は何とかしてね、という自治体は人間としての協力隊員に少し厳しいんじゃないかな?
「街に人がいません。だから助けて!住んで!」と、素直に人として求められるのは
田舎暮らしを望んでいれば単純にうれしいことではないのだろうか・・・と自分は思う。
一個人として認めてくれるからこそ、お返しをしたい気持ちで頑張る。
これが地域おこしの活動の根幹であってほしいという、きれいごとが私は好きだ。
でもまぁ、何か仕事を作る能力がないと、割ときついかもしれないんだけども
最大3年間は実質月額26.5万円で雇用が確定しているので、
心おきなく雪下ろしや雪中介護などに精を出しつつ、飯のタネを探したらいい。
◇その他
例えば山間地域で「カヌーのインストラクターを」なんていう明確な職の募集については
独立後、それを軸にキャッシュポイントを作ってほしいという狙いが見て取れるし
高齢化で耕作放棄された農地や企業の後継者にっていう事業継承系も
活動内容がそのまま起業用の修行になので、若い人にはいいと思う。
任期後に定住するための資金、100万くらい見ておけば失敗も減るから。
とまぁ、見ていくと良しあしあるけど
・毎日記事の更新ボタンだけ押してTOPページに目立つように出てくる
・GoogleのSEOで●●町と入れると応募ページが自治体ページよりも上に出てくる
みたいなことになっているので気を付けたほうがいい。
自分の気持ちがいいペースを見つけて、そこでやっていけるようにする苦労は
ぜひ「脱都会」の一つの方法として、フラットな目線で見てみてほしいと思う。