はてなキーワード: 新古典派経済学とは
タイトルを記事内容に合ったものに変更しました。内容は変えていません。
http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/535980176283566080
「円安が好きな人ってほんとーにわからない。自分の国を安く売って何が嬉しいのかな。」
http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/534181673152565248
「消費税が逆進的だ(所得の低い人に厳しい)という人は多いけど、円安もかなり逆進的だよね。円安で利益がでるのはトヨタなど大企業ばっかり。
その一方、格安な輸入食材&商品が軒並み、円安で値上がりして、低所得者層は出費が増える。」
この2つのツイートへの返答をマクラにしつつ、アベノミクス(このダサいネーミングはなんとかならないのか)の良い点と悪い点、
民主党執行部への愚痴(これがメイン)なんかを書いていこうと思います。
ここ15年ぐらいずっと言われてきた「デフレ不況」、デフレとは、物価が持続的に下落している状態を指します。
単純に考えればモノの値段が下がることはうれしいはずなのに、なんでデフレが問題なんでしょうか。
そんなことわかってるよと思われるかもしれませんが、順を追って説明するために書いておきます。
物価が下がって企業の売上が減ると、企業収益が減ります。企業は利益を出すためには費用も減らさなければいけません。
今回はこのうち、人件費を抑える、というポイントにしぼって話をします。
物価が下落したのと同じ割合で社員全員の給料を減らせれば何の問題もないのかもしれませんが、そういうふうにはできないですよね。
正社員の給料は、物価が下落する割合ほどには下がりません。これを「賃金の下方硬直性」と言います。
リストラされずにすんで定収入がある人たちはデフレで少しずつ得をしますが、その分をリストラされて収入が無くなる人がかぶるんです。
結局この被害を一番受けるのは、これから社会に出て仕事をしようとする若い世代です。求人が減って有効求人倍率が下がります。
企業はすでに雇用している人を解雇するよりも先に、新しく入ってくる人を減らすので失業率が高くなります。真っ先にこの影響を受けるのは若者です。
これがデフレを問題視するべき大きな理由です。若年失業者が増え、世代間格差が拡大していきます。
物価上昇率と失業率にははっきりとした相関関係があって、フィリップス曲線と呼ばれていますが、物価上昇率が低いと失業率が高くなります。
ここまでに書いたとおり、景気変動によって不況時にはデフレによって失業という経済問題が起こります。
また、好況時にはインフレーションという問題が起こってしまいます。だから過度のインフレもデフレも望ましくないのですが、
経済は常に循環してるのでほっておくと景気変動は避けることができません。
金融安定化政策とは、このような景気変動を平準化するために政府がとる政策のことです。
インフレ時には世の中に出回るお金の量を減らすことで景気の過熱をおさえて、デフレ時には出回るお金の量を増やすことで景気を温めます。
この政策の効果がよくわかるのは、リーマンショック以降の各国の金融政策です。
中央銀行(日本だと日本銀行)が供給している通貨の総量をマネタリーベースと言います。
リーマンショック以降、アメリカは大規模な金融緩和によってマネタリーベースが急増しました。
それに対して日本はあまり増えていません。不況下でも出回るお金の量を増やさなかったことでデフレ不況が加速していきました。
また、出回るドルの量が増え円の量が増えなかった影響で円高ドル安も加速しました。
ドルはたくさん出回っているから安くなり円はあまり出回ってないから高くなります。
ここで大事なのは、通貨の交換レートというのは出回っている量の比率で決まるものでしかないということです。
最初に紹介したちきりん女史のツイートでの誤解はここにあって、円が高いか安いかと、自国を高く売るとか安く売るとかはなんの関係もありません。
その国の通貨がどのぐらい出回っているかは金融政策によって決まりますが、それは好不況の影響を平準化するための結果でしかありません。
リーマンショック前には1ドル110〜120円だったのが、2011年には1ドル70円台というとてつもない円高ドル安に突入しました。
円が高くなったからと言って日本が豊かになったわけでないのはご存知の通りです。
アベノミクス(もう一度言うけどこのネーミングはダサすぎると思う)ではこのデフレ不況に対して、やっと金融緩和をして出回るお金の量を増やしました。
今まで金融緩和をしてこなかったのが異常なだけで金融政策に関してはごくごく普通の政策なんです。
ここからが本題です。というか民主党支持者としてのただの愚痴です。はぁ…
日本銀行には、第一次石油危機の時の高インフレや、バブル経済の時代に金融緩和をしすぎた記憶から、インフレは悪だという認識が根強くあります。
デフレでも良いからとにかくインフレにならないような金融政策を行ってきました。
38度の熱を出してしまったトラウマが忘れられなくて体温を34度に保って体を鍛えようとしている人がいたらまず36度ぐらいまで体を温めろよと言うと思うんですが、
体温を上げるのは絶対に許せないと言う考えが日本銀行には強くあります。
それと、マスコミや知識人に多いのがイデオロギー的に金融緩和にアレルギーを持っている人たちです。バブル時代、自民党政権は好景気の中で金融緩和を進め
赤字国債を発行し財政支出を増やしていきました。この時期の「自民党的」な政策に対するアレルギーから、金融緩和政策に対して脊髄反射的にバブルの再来、
という言葉を使いたがる傾向があります。バブルを知らない私にはこの感覚が全くわからないんですが、バブルのトラウマはこんなにも大きいのか、と心から思います。
ただ、ここまででも書いたとおり金融政策はイデオロギーとは関係ない技術的な問題です。
インフレ時には引き締め、デフレ時には緩和する、それ以上でも以下でもありません。
国の経済政策についての学問であるマクロ経済学には、大きく分けて二つの考え方があります。「新古典派」と「ケインズ学派」です。
おおざっぱにいうと新古典派の経済政策というのは、経済活動は市場に任せていれば最適化されてうまくいくから国はなるべく介入すべきではない、という考え方です。
それに対してケインズ学派の経済政策というのは、新古典派経済学は特殊な環境でしか成立しないから、国が環境をうまく整えるべきという考え方です。
金融安定化政策というのは、ほっといたら物価は勝手に上がったり下がったりしてひどいインフレやデフレになったりするからそれを安定させようとする政策なので、
当然ケインズ学派に属する政策です。ケインズという経済学者が書いた「雇用・利子および貨幣の一般理論」という本の中で提言されていて、
アベノミクス(ry)が設定した3つの論点は1,金融政策2,財政政策3,成長戦略です。経済学的にも妥当な論点の設定だと思います。
タイトルにも書いているように私は民主党を支持していますが、現政権の政策で経済政策に限らず私が唯一支持しているのが1の金融政策です。
そしてこの点についてずっと民主党に不満をもっています。金融緩和アレルギーの項で、金融政策を体温の上げ下げに例えましたが、とにかく36度ぐらいまで体温を
上げないと何も始まらないという現政権の金融政策を否定する理由は特にありません。ただ、その上でどんな栄養を取るかだったりどういう風に体質改善するかについて
は全く支持できません。金融緩和は短期的(2~5年)に企業収益を押し上げ失業率を低下させます(個人的にはこの失業率低下が超重要!)。
そして長期的(10年以上)なスパンで考えると制度疲労がおきている仕組みを変更したり不要な規制を撤廃するための体質改善やトレーニングが必要です。
この体質改善の部分については民主党を支持しています。だからこそ民主党に金融緩和をしてほしかった。そして実際にそのチャンスもあったと思っています。
でも結局できなかった。なぜなのか私なりに感じていることを書いてみます。
民主党政権時代に民主党議員を中心とした超党派のデフレ脱却議連というのがありました。遅すぎるだろうという不満はともかくとして、
デフレ脱却のために金融緩和をすべきということを民主党内にも真剣に考える議員達がいました。2010年6月と7月にはこんな記事がでています。
新政権で金融緩和、円安進む-民主のデフレ脱却議連事務局長http://www.bloomberg.co.jp/news/123-L3GOBZ0D9L3501.html
民主デフレ脱却議連、インフレ目標導入など財務相に提言http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16524520100730
でも結局政策として実現することはありませんでした。民主党の最大の問題点はガバナンスだと思います。人材がいても執行部のイデオロギー的な好みで実現しない
ことが多すぎるのではと思っています。デフレ脱却議連の人達は今の海江田代表&枝野バカヤロウコノヤロウ幹事長体制をどう見てるんでしょう。
2012年に民主党の野田首相と自民党の谷垣総裁、公明党の山口那津男代表が三党合意によって10パーセントへの増税をおまけみたいな景気条項つきで決定しました。
実際には景気の悪い時に増税して、財政再建が成功した例は世界的にみてもありません。この後、年末の解散で安倍政権が誕生して金融緩和が始まりましたが、
あのタイミングで金融緩和をせずに増税してたらと思うと本当に恐ろしいです。
歴史的に見ても、名目GDPが増えない限り、財政再建には成功しません。日本でもかつて2005年から2008年くらいまで、名目GDPが多少増えた時には、
一番大事なのは、まず経済が成長することです。成長することで税収を増やしていく。
実際に2013年度に関しては、経済成長のおかげで3.6兆円ほど税収が増えています。
こういう話をすると結局カネかよ、という反応をされることがあります。正しい政策を主張しているのはこっちなのに景気さえ良ければいいのかと。
リベラルに一定数いるこういう浮世離れした反応が正直に言って一番苦手です。安倍政権は大嫌いだし自民党には投票しないけど支持が落ちない理由は理解できます。
自民党に投票する人を見下して笑ってれば支持が増えると思うならそうすればいいですよ。安倍首相は表舞台からいなくなってる間、デフレ脱却のために真剣に
マクロ経済の勉強をしたおかげで、いまだに支持率が40パーセント以上あって長期政権になりそうです。このことを民主党の政治家はを本気で考えてほしいです。
最初に書いたとおり定収入が保証されていたり資産が十分にある人にとってデフレは得なんです。
そして何度でも言うけどデフレ下での金融緩和は直接的に失業率を下げる効果があります。実際に下がっています。
あまり報道されていませんが、中小企業景況調査報告書を見ると中小企業の景況感も良くなっています。
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/137keikyo/137sokuho.pdf
定収入がある人達の賃金アップはその後に来ます。金融緩和は上位3パーセントだけが得をする政策だと一生懸命に主張している人達には
下位5パーセントは見えていないのか、それともイデオロギーのほうが大事なのかどっちなんでしょう。
私が民主党を支持する理由をあえてイデオロギーを強調して書くと、保守が再分配に興味を持つよりもリベラルが金融緩和するほうが可能性があると
今でも思っているからです。それなのに、実際にこの二年間でデフレ脱却のための道筋をつけた現政権の支持者を馬鹿にしてる人とケンカになったりすると、
一回まとめておきます。私が望む経済政策は、金融政策によって過度なインフレやデフレを抑えつつ、子育て世代や社会的弱者への厚い再分配や余計な規制の緩和、
同一労働同一賃金を実現して世代間格差の緩和や財政健全化を目指すことです。そんな政党があれば今すぐ飛びつきます。飛びつきたくてしょうがないです。
それなのに現状デフレ下で金融緩和に賛成している政党は自民党以外だと維新の党や次世代の党、もうなくなったけどみんなの党みたいに
再分配に興味がない政党ばかりで泣きそうです。どんなに失業率が少なくなっても失業者がゼロになることはないです。
この二年で雇用を増やして失業者を減らしたけど、それでもまだ失業している人への再分配には興味がないのが現政権で、
再分配に興味はあるけどその原資のために景気を良くしたり失業率を下げるための政策を最後まで採らなかったのが前政権です。
知らん。誰か教えてください
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20091030/1256911673
コメントに爆笑w
確かにキチガイサヨクでもない普通の人間がこの文章読んだら笑うしかないわなw
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・ これはひどい。
・ なんだ?バカなのか?
・ 既に日本は「失敗した大きな政府」と言ってもよいのでは?赤字国債を積み上げて、尚大きくするつもりなのかな?
・ とりあえず経済哲学を部分部分かじった知識で駄文を書いてるようにしか見えない。自由主義と個人主義の違いについてはまずはハイエクあたりをおすすめします。
・ 気にくわない人間に「新自由主義者」のレッテルを貼って叩くという ベーシックな手法だけでここまで盛り上がれるのが正直うらやましい。
・ 新古典派経済学も「新自由主義者」も、その意味(規制ルール無用)での「市場原理主義」を主張したことは一度もない。「市場原理主義」批判者の批判はまったくの見当違い
・ 「小泉・竹中コンビのやらかしたこと」とは具体的にはどの政策がどのような悪影響があったということなのだろうか?
・ 小さな政府を志向する人は、不適切な関与を減らせと主張しているだけで、適切な関与を否定する人なんていないよ。
・ 小さな政府=無政府って馬鹿な発想はどこから来たんだろうな。究極は夜警国家ってのは否定しないが。
・ 久しぶりに藁人形を見た。
・ このブログ主は公務員を信頼している。そこが僕と意見が異なる理由のようだ。僕は民間人であり公務員の仕事ぶりに批判がある。効率が悪いということだ。だからブログ主の公務員の生産性についての意見を聞きたく思う
・ で、政府による再分配がうまくいった実例は?ちなみに健康保険は再分配じゃない。政府が適切・不適切を判断できるなんて過大評価もいいところ(w小さな政府は審判。大きな政府はプレイヤーと審判の両方を行う。
・ 竹中平蔵氏ですら「経済学者は市場原理主義者ではありえません。なぜなら市場の失敗を認めるからです」とか言ってたよ。市場の失敗のあるところに政府が介入することまで否定する小さな政府主義者って何処にいる?
・ 日本の公的セクターの労働生産性の数値をどこかで見たと思うけど、民間に比べてかなり低かったような。そういう議論は抜け落ちてるね
・ 新自由主義による負の所得税とかベーシックインカムなどの再分配政策についての見解も併せて聞きたいね/小さな政府と再分配政策は矛盾しないと思う
・ 特許のような競争原理を働かせるための政府規制を事例としてあげるセンスに驚く。←kojitaken100回読んでごらん?政府規制が競争を促進させることを否定しているかい?更に独禁法=小さな政府は無意味は論理破綻してる。