はてなキーワード: ダイナマイトとは
傘の端から滴り落ちる雨粒を見やりながら、ぼんやりとAのことを思い出していた。ぼってりとした雨雲が犇めき合う季節になると、彼は眉間に深い渓谷を刻んでしきりに舌を打ち鳴らしていた。
至る所で蛙が鳴き声を上げている。あの日も同じだった。夥しいほどの蛙が、姿も見せずあちこちで喉を震わせていた。
あの日、Aはいつにもまして苛立っていた。いつになく舌打ちの回数が多かったし、形相までもが歪み始めていたのだ。
家路を共にしていたわたしは気が気ではなかった。狂おしいほどの不快感というものを、生まれて初めて目の当たりにしていたのだ。両目が釣り上がり、眉間はもちろんのこと鼻筋にまでしわを寄せたAの容貌は、この世のものではない黒々とした悪意に乗っ取られてしまったかのようだった。
なんとかしなければならない。少し後ろを歩きながらわたしはそう考えていた。早急にAの不快感を発散させなければならない。いつその矛先がわたしに向くかわからなかったのだ。
梅雨空の下、わたしは沈黙したまま歩き続けた。つかず離れずAとの間に一定の距離を保ったまま進み続けて、不意に先生の話を思い出したのだった。
それは先生が子供の頃に行っていたという遊びのことだった。パン、と弾けるのだという。ひどいことをしていたものだと、先生は苦笑交じりに語っていた。
わたしは先をゆくAにおずおずと話しかけてみた。ねえ、蛙に爆竹を仕込んでみない。
声を聞きピタリと立ち止まったAは、しばらくの間前を向いたまま立ち尽くしていた。やがてゆっくりと振り返ると、わたしが口にした言葉の意味が掴めないといったような表情で虚ろな視線を寄越し始めた。わたしはそのとき、意味もなく愛想笑いを返した。だけに留まらず、沈黙に耐えられなくなった末、その背中を押し出してしまった。
よくわからないけどさ、イライラしているんでしょう。だったらやってみようよ。嫌いな蛙を懲らしめてやろうよ。
本当に、その程度の思いつきだったのに。
わたしはAの眼の色が変わっていく様をまじまじと見つめてしまった。
それも、そうだな。
ぞっとするほど酷薄な表情を浮かべたAがそう言った。彼のものとは思えないほどに冷え切った声色だった。わたしは思わず鳥肌の立った二の腕を抱いていた。ねっとりとした暗黒色の感情が、形をなしてAの背後に立ち込めているかのようだった。
わたしは今すぐにでもその場から立ち去りたくて堪らなかった。とてつもなく嫌な予感がした。「絶対を破ってしまった後ろめたさ」のような感情が、怒涛のごとく押し寄せてきていて呼吸をするのが苦しかった。
今なら当時わたしが呑み込まれた感情が何であるかがはっきりとわかる。あれは呆れるほどに純度の高い恐怖だったのだ。生理的本能的な原始の恐怖。それが驚くべきほどの奔流となってわたしに流れこんだのだ。お陰でわたしはその場からぴくりとも動き出すことができなかった。Aと向き合ったまま、両足が地面に縫い付けられてしまっていた。
にっ、とAが笑った。
何も言わずに再び前を向いたAは、歩き出しながらわたしに指示を出した。ありったけの蛙を捕まえて公園まで待ってきてくれ。口調は穏やかそのもので頼みを聞いてもらうときのそれに近かったものの、内実その根底には逆らいようのない高圧的な意図が宿っていた。反故にすることなど、できるわけがない。恐怖に支配されたわたしの首はほとんど自動的に頷いていて、わかったと端的な服従の誓いまで口にしてしまっていた。
絶対だぞ。
念を押されたわたしは、帰宅するや否やプラスティック製の小さな水槽を抱えて再び雨の町へと飛び出した。
蛙を捕まえなければならなかった。一匹や二匹では足りない。胸に抱えた水槽から溢れんばかりに捕まえなければならなかった。そうでなければ、どうなるかわからない。どこかたがが外れてしまったような様子のAが、何をしでかすともわからない。
かえるかえるかえる。わたしは死に物狂いで蛙を探し続けていた。大きいものから小さなものまで、見つけたら片っぱしから水槽に突っ込んでいった。かえるかえるかえるかえる。まだ足りない。まだ足りない。全然足りない。
ただ、恐慌状態にあったわたしは少しだけ運が良かった。Aが指定した公園には小さな溜池とそこに向かって流れる側溝があって、そのため草むらや生垣の中から途切れることなく蛙を見つけることができたのだった。加えて、その年は例年になく蛙が以上発生していた。わたしの右手は次から次へと蛙を捕まえていった。
十五分くらいで水槽の半分ぐらいが蛙で埋まった。随分な量だった。抱える左手が重たくて辛かったことを覚えている。しかしながら、それでもまだ蛙が足りなかった。こんな量じゃ満足してもらえないと思い込んでいた。
狂おしいほどの強迫観念だった。ストレスからくる吐き気まで催していたと思う。Aという圧倒的な恐怖に苛まれていたわたしは、グロテスクな体を所狭しと寄せ合った蛙たちの上に、捕まえていたのと同等かそれ以上の蛙を詰め込んでいった。
それからもう二十分ほど探し続けて、わたしはようやく水槽の蓋を閉じた。見れば、限界まで詰め込まれた蛙が壁面に抑えつけられながらもぞもぞと動いている。腹を向けていたり、背を向けていたり。ある蛙は押し付けた眼球が潰れかかっていたし、最初の方に捉えた蛙にいたっては、底のほうで身動きも取れないまま胃袋を吐き出しているようだった。
わたしは右手に傘を左手に水槽を抱えたままAが来るのを待っていた。早く公園に来て全てを終わらせてほしいと願う一方で、どうかこのまま絶対に来ないでくださいと望まないわけにはいかなかった。
雨は途切れることなく傘を叩き続けていた。根こそぎ集めたつもりだったのに、依然として蛙の鳴き声は四方八方から鳴り響き、傘に反射して頭上からも降り注いでいた。
どれほどの時間立ち尽くしていたのだろう。じっと足元に落としていた視線を持ち上げたわたしは、雨にくすんだ公園の入り口に現れたAの姿を目にすることになった。ドクンと心臓が脈打つ。血流が速くなって、外気が急に寒くなったように感じられた。
Aはゆっくりとわたしの方へ歩み寄ってきた。手には買い物袋。大きな大人用の傘を差して、これから行う行為にふさわしい服装であるかのような暗い色の服に着替えていた。ただ一点、スカイブルーの長靴だけが場違いに目立っていた。そこだけが異質なまでに邪気がなく、わたしは急にぞっとしなくなった。
たくさん集めたな。Aはわたしが抱えた水槽を見下ろして満足そうに言った。十分過ぎるくらいだ。思う存分楽しめる。にやりと歪んだ笑みが目の前に広がった。喜んでもらえたから、取り敢えずはほっとすることができたから、わたしも笑顔を返そうと思った。けれど、こちこちに強張った表情筋はぎこちなく伸縮することしかできなくて、声さえ口に出せなかった。
やるか。Aは素っ気なく口にした。わたしは命令を受け取ったロボットのように水槽の蓋を開ける。蛙を一匹取り出すと、彼の右手に手渡した。洗練された無駄のない無機質な動作だったと思う。蛙を受け取った彼は、買い物袋の中から小さなダイナマイトを取り出し、無理やりこじ開けた蛙の口に詰め込んだ。
がそごそと左手に持った薄いビニール袋を騒がせて、取り出したライターをわたしに差し出す。
点けてくれ。両手が塞がってて、何も出来やしない。
わたしはこくんと頷いて彼に従う。ライターを受け取り、石火をジャリジャリならして、揺らめく小さな炎を作り出した。
やろうか。そう、彼が言った。わたしはまたこくんと頷いて、そっと導火線に火を近づけた。
シュッと小気味いい音が聞こえて、細かな火花が飛び散った。Aはすぐさま蛙を放り投げた。
口の中に爆弾を放りこまれた蛙は、降り注ぐ雨の中、カタパルトみたいに宙空へ飛び出して、緩やかに下降していきながら、途中で、唐突に、弾けた。
乾いた音だった。蛙は空中で四散した。緑色の体から、予想もしていないほどの赤をまき散らして、四肢と臓腑をズタズタに引き裂かれた生命は、何の理由もなしに爆散したのだった。
べちゃり、と砕け散った血肉が地面を穿つ音が聞こえた。前にも増して雨は強く振り続いているのに、その音だけはしっかりと耳まで届いた。
べちゃり。
わたしは隣に佇むAに眼を向けた。
彼は声を上げず、身動ぎもせずに、じっと散り散りになった蛙の残骸を見つめていた。異様なまでに見開かれた瞳孔は、直前まで意思を持っていたはずの残骸を網膜にさんさんと焼き付けているようだった。
ぽっかりと半開きになった口に微かな笑みを浮かばせていたような気がする。その口元にだけ笑みを浮かべて、Aは食い入るように死体を眺めていた。自らの行為に心から耽溺した怪物のようだった。
ゆらりとこちらに向き直ったAは、もう一回やろうぜ、と言ってきた。わたしはこくんと頷くと、再び蛙をAに手渡した。それ以外に選択肢がなかったのだ。ライターに火をつけて導火線に近づけた。
蛙が弾けた。何匹も何匹も爆ぜて死んでいった。殺されたのだ。Aとわたしは殺戮を繰り返していた。雨降る公園が血肉に染まり、地表を覆う水たまりまでもが真っ赤になり始めても、わたしたちは蛙を殺し続けていた。
途中から爆竹を使うのが面倒になったらしいAは、おもむろに残りが半分前後になった水槽に手を突っ込んだ。そのまま躊躇いもなく手を握る。ぐーぱーぐーぱーと、ハンバーグをこねるかのように蛙たちを握りつぶしていった。
惨劇にわたしは小さな悲鳴を上げた。抱え込んだ水槽の中で生々しく蠢く蛙たちがいとも簡単に圧死していくのである。Aが右手を開閉するたびに、ぐちゃぐちゃと凄惨な音が鳴り響いた。ぷちぷちと気泡が潰れるような、密に詰まった組織が圧迫されて破裂していく音が断続的に聞こえてきていた。
わたしは水槽の中の地獄をじっと見下ろしていた。眼を閉じることができなかった。背けることも。かと言って、Aと視線を合わせることも怖かった。Aが目の前にいたから、ただじっと耐え忍ぶことしかできなかったのだ。目撃者として、共犯者として、わたしは蛙が死にゆく様子をありありと見せつけられなければなからかった。
水槽からは生温かい臭気がねっとりと立ち上ってきていた。時折血肉が勢いよく噴き上げて、わたしの服に付着していった。胃が痙攣を繰り返す。喉の奥から逆流してきた酸っぱいにおいが生臭さと入り交じって、如何ともしがたい臭気を醸しだす。滲んだ涙でわたしの視界は霞み始めていた。鼓膜には、依然としてミンチをこねる水っぽい怪音がこびりついている。
とうとう堪らなくなって、わたしは水槽を手放してしまった。地面にぶつかって、どろどろに潰された真っ赤な流動物が地面に広がっていく。中にはなんとか生き残っていた蛙が数匹残っていた。彼らは変わり果てた同胞の海から這い出すと、懸命に逃げ延びようと地面を跳ね始めた。
その一匹一匹を、Aは踏みつぶして回った。何度も何度も足を振りあげて、全体重を掛けて踏み躙った。ぐりぐりと擦りつけられた蛙は、すり鉢にかけられたかのごとく原型を留めない。それが蛙であったという事実さえ蔑ろにしながら、Aはわたしが捕まえた全ての蛙を、一匹残らず殺し尽くしてしまった。
わたしは公園から逃げ出した。Aのいないところへ行きたかった。走って、走って、全力で走って、全身水浸しになりながら家に帰った。しばらくしていから傘を忘れてきてしまったことを思い出したが、取りに戻ろうなんてことは考えられなかった。
その日わたしはほとんど一睡もできなかった。雨はなおも振り続いていて、蛙の鳴き声はそこかしこから聞こえてきていた。
翌日。Aはどこにもいなくなっていた。
あの日の出来事は、いまでもわたしを縛り付けている。蛙が苦手で仕方が無くなってしまったし、雨が振るたびにあの水槽から沸き立っていたにおいを思い出すようになってしまった。
けれど、それも当然の報いなのかもしれない。結果としてAに加担し、わたしの蛙を殺しまくったのだから。恨まれて当然なのかもしれない。
梅雨になるたびに、意味なく奪われる命のことを考える。供養し、謝り続けようと、心に決めている。
次からは自由にやっていいんだよ。
君の自由にやるのがいいんだよ。
美しいんだよ。やっぱり、素敵なんだよ。
ちょっと待ってと言われたって。
君に語りかけるよ。
いつもぼくを中心に置いて考えさせるよ。
闇に謎めき君に迫るよ。
博学。少年事件簿。
この程度じゃなんにもならない。分かってる、分かってるんだ。
俺にも喋らせてくれよ。なんでもいいからさ。
どんなくだらないことでもいいからさ。
くっだらねぇって、マジでつまんねぇって、彼らはそう叫ぶ。
胸に秘めた悲しみ。いちゃついてるカップルのように、
悲しみに耳を傾けるよ。
やべぇわ。最高だわ。こんな気持になれる自分が許せないな。
何を言っているのかも分からないな。僕は僕なんだな。
資格を持てと言われても。はっきりいって無謀すぎる。
頑張る、その気力だけを目指して。
生きている、その実感だけを感じて。
理解しがたい想い、つらい気持ち。
汚くて、悲しい気持ち。
そんなもん全部捨てちまえ!
破り捨てちまえ。
さっきのことも振り返らずに僕は進むよ。
でもチョット気になる心の内側。
はびこった闇。捨て去った記憶。
嘆いているよ、悲しんでいるよ。
誰も隅っこで泣かないようにと
だから君がいないと僕は隅っこ探してなくなく
さっぱりしてるねぇ、そうだねぇ。さっぱりしてるねぇ。
たまには休憩を入れながらやらないとねぇ。twitter。どうにかしてフォロワーを増やしてやるんだ。
2000人が最終的な目標。いやもっと!!もっともっともっと!!
そして稼ぐんだ!アフィリエイトで稼ぐんだ!こんな汚いこと考えてる俺をフォローしてくれる人なんてほとんどいないよ。
絶望ビリーだね。止められない。
∩(*・∀・*)∩ファイト♪俺。どうでもいいけどお腹が空かないよドラえもん。
びっくりびっくりちょんちょんちー。果て?あるわけねーよ。
くだらねぇ論争に終止符を。
ボカーンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ふっとくる。ふっとさる。
俺は文章を書くことを楽しんでいたいのさ。
トイレにいっといれ。くだらねー晒しにも何も感じることもなく。
うっとくる。
ついさっきまで腹が痛かった。
だから何って話。ま、要するにどうでもいいってこった。
俺は一人、考えているよ。儲ける方法を。
私見た 大変なものをみた
ピンポーンブッブーどっちやねん!!
そろそろ調子に乗ってもいい頃だろう?
泡のように膨らんでは消えていくとしても今は構わない。
時代に抱かれてぽいっぽいっ ライブ見るまでは寝れねぇぜぇえええええええええええええええええええええええええ
トライアル、素敵なトライアングル。俺は言葉で勝負するぜファイトファイト
我慢できないほどの圧倒的なパワーが俺にのしかかってきてるんだぜ
超ハスキーなトラベリングさ。久しぶりに聴いてみるとこれがまたいい曲でねぇ。
饒舌に神的にほれほれ笑いとまんねぇ怖いもんもねぇだろ
ひっきーこもりのダンシング。
睡魔がぼくを襲うよ。それでもぼくは抗い続けるよ。
もう寝てしまおうか。でもライブ見逃したくないしな。どうしよう。悩む所だ。
ピープルイズ狂ってる。病んでると狂ってる。
どうでもいいけど天使よ降りてこーい。
俺が駆け上がるチャンスはまだまだあるんだぜ!!一体何マンビューなんだいはてなダイアリー。
俺はもう近付く場所も失って更に笑えてくるくらいだぜ。
3時間をどうやってやり過ごすか。さぁ、試される大地。北海道はでっかいどう。
目覚めの朝には珈琲を一杯。SO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
さぁ試されていこう。我慢せずにいこう。なしくずし戦法だ!!
私もうやめた世界征服やめたー
なんだっていいんだよ!楽しけりゃそれが人生さ!
信じてりゃ、報われるらしい。神とやら、ちょっと俺と話をしないかい?
文字が読めないくらい脳みそ震わせたら始まりだな。
俺の天才的な文章の腕を見せてやるよ。グランドソードを見せてやるよ。しかけるぜダイナマイト。
フリーズしそうなくらいフリースフリーダム。俺は遊びにいく金もねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
やる気もねぇwwwwwwwwwwwwなんでもかんでもかかってこいやーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
全部蹴飛ばしてやるよwwwwwwwwwwww 笑えるくらいに大爆笑だぜ。
右から左に受け流すんだぜ。笑えるってのはこのことだぜ。
ダイナマイトさんの場合は、別に人を殺そうと相談してる集団と一緒になってその用途のために作ったんじゃないじゃん。それはそれこそ包丁や車の喩えと一緒になっちゃう。
兵器作ってる人は人道的な罪を犯しているとして非難されてることはあると思うけど、winny作った人を包丁や車を作った人に喩えて擁護する人ってそういう発想はないのかなと思って。
幇助って「AがB殺害の凶器となった拳銃を犯人Cに交付した行為」とか、行為者を励まし犯意を強化するなど心理的に実行行為を促進した場合(精神的幇助)も含まれるらしいし、winnyがあったからカジュアルに違法行為をやる気になったって人も結構いるんじゃないかと思うんだよね。
包丁という存在があったから人を殺す気になったとか、車という存在があったから人をひき殺す気になったって人はほとんどいないと思うけど。
そういう意味ではhttp://anond.hatelabo.jp/20091009123132の
ていう言い方ならわかるんだけど、擁護してる人は「P2Pという技術を悪者にするのはおかしい」とかそんなこと言ってる人ばっかりに見えたから、別にP2P使ってるから悪者になってんじゃなくて、作成の環境と動機が違法行為と切っても切り離せないものだったからでしょって思った。
911から七年
何が起きて世界がどうなったか
僕の良く行くサイトの人たちはわかっている感じがする
でも、あまりにも当たり前すぎて、わざわざわかりやすく言語化する人は見かけない
パトレイバー2が公開されて、911があって、伊藤計劃の虐殺器官が発売され、そしてダークナイトが公開された
みんなきっと同じ文脈として理解してるはずなのに誰も語りたがらない
ここで簡単にまとめたいと思う
911が世界に示したことは現代社会では戦争に「前線」なるものは存在せず
人はいつでも隣人を殺せるという簡単な事実だった
「前線」
これが昔の戦争なら軍需施設を攻撃しないと意味がない効率の悪い攻撃だった
わざわざ戦意を挫くために教会を爆撃した国もあるがそれはもちろん特別なケース
しかし今の時代の戦争はただ単に破壊すること殺すこと自体が目的だ、対象は軍事施設に限らない
そこには兵士たちの前線も国境もなく内部から内部への攻撃が行われる
911以降アメリカはイラクに侵攻し現在も駐留していて毎月何人かは死んでいる
死んでいるのはウェストバージニアの貧民とグリーンカード目当ての外国人だが
それでも十分大きなコストをアメリカは払っている、なぜこんなことをしてるのか?
石油のため?いや違う、強制的に兵士たちの前線を作り出すことで本国を守っているのだ
テロリストがアメリカでテロを起こす難易度は以前よりはるかに難しい
単純にアメリカ人を殺すならわざわざ本国まで行かなくてもイラクに行けば殺せる
こうしてハマスのテロリストたちはアメリカによって飼い慣らされたのだ
「人は隣人を殺せる」
ちょっと前の秋葉原の事件、最近起きた反撃したら意識不明で傷害罪の事件
ダガーナイフが悪いだとか正当防衛なのに捕まえた警察が悪いとか言うけど根本的なことを見失ってる
通り魔は防げない、人は隣人をいつでも殺せる、駅のホームで、街中で、エレベータで、家庭で
本人が捕まる、あるいは死ぬ覚悟さえあれば人はいつでも隣人を殺せる
それを防ぐことは誰にも出来ない
ただ、そんなおかしい奴は何十万人に一人だから社会的リスクとして含めようというのが現代社会だ
交通事故の死者は道路と車を基盤にした社会の必要な犠牲と同じことだ
おかしな奴が車で轢き殺し刃物を振り回しても、学校で銃を乱射してもせいぜい3,40人しか殺せない
その程度では社会に与えるダメージは少ない、何年に一度は起きるただの不幸な事故ですむ
だがみんなそれを貴い犠牲とは思わない、防ぐことが可能な事故と言い張って社会が悪いことにする
みんな口に出すことが怖いのだ、人は他人を殺せるという当たり前の事実を
「ダークナイト」
ジョーカーは言った
俺の好きなものは「ダイナマイト、ガソリン、ガンパウダー、皆安いものばかりだ」
人を殺すのに必要な火薬の量は僅か2g程度で十分らしい
これが命の値段、確かに安いものばかりだ
多額の費用と高度な教育を受けた人間を使役して失敗作の毒ガスを作るよりよっぽど効率が良い
ダークナイトはこの時代がテロという国家対組織の戦争から個人対社会の戦争に移行したことを示している
バットマンは個人で強大な金の力をもって戦いを挑むがジョーカーは違う、ただ一つ狂気だけをもって戦う
もちろんジョーカーにも仲間はいるが顔の無い雑魚ばかりだ、同志とは違う
ジョーカーはたった一人で国家より更に強大な社会に戦争を挑んだ末に敗れた、バットマンではなく市民に
だがこれは映画だ、私達はジョーカーに、狂気を超えた本物の正気に勝てるのだろうか
僕は怖い、満員電車が怖い、街の人混みが怖い、暗い路地が怖い、大きな建物が怖い
自分が殺される僅かな確率におびえているんじゃなくて、だれかがそこで戦争を始めたら、たった一人で戦争を始められるという
世界がこの簡単な事実に気がついてしまったら、モヒカンの徘徊する、あるいは感情を抑制する未来が待っている気がする
それが一番怖い
原発推進派によく見る意見だが、今日の「週刊こどもニュース」を見る限り、やっぱ原理的には一緒じゃないか。
だからこそ、IAEAの査察とかが必要なんだろ。
いやいや、「週刊こどもニュース」ぐらいでわかった気になられても。せめて高校物理教科書ぐらいの知識は身につけてくれ。
原理が一緒というのはその通りだが、それはダイナマイトと石油ストーブの原理(燃焼)が同じというのと同じようなものだな。そして、発電用核燃料と核兵器の材料というのは、重油とガソリン以上に似て非なるものだったりする。何が違うかというと簡単に言えば燃料の純度だ。これの桁が違う。
もちろん、発電用核燃料を精製して純度を上げて核兵器を作ることは原理的には可能だ。だが、たとえば発電所の核燃料を盗み出せばすぐ核兵器ができるかというとそんなことは無理で、大がかりな施設を作らなければそんなことはできない。
そういうわけで、それはまさに味噌も糞も一緒くたという話なんだよ。
さあ、君も歴史に一ページを刻むんだ。
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http://d.hatena.ne.jp/guri_2/20080316/1205641886
上記エントリとブクマを見て何とも言えない気持ちになったので書いた。
備忘録みたいなもの。
勇気を出して解決する問題と言うのも確かにあるだろうが、全ての人間が勇気を持てる、というのは幻想。だから、勇気を出さずに生きる生き方を、元エントリ主も否定まではしなかった。にも拘らず、このエントリの友人は間接的に「だせぇ」と言われたくないなら「勇気を出せ」よ、と言い、このエントリへの肯定的なブクマコメントには、「勇気を出せない人間」を蔑視するものが幾つか見られた。「勇気」を道徳のように扱うことはあまり適当と思えない。
行動を起こさない人は、
・行動する自信がなく、誰かに肩を押してもらいたい。
・行動するという発想・選択肢自体が奪われている。
・行動する手段・方法を見つけられない。
という四種に大別できるが、一番上の人間を除いて、「勇気を出せ」という道徳はほとんど何の処方箋にもならない。行動するという発想・選択肢が何らかの物理的手段や恫喝によって奪われている人間にとっては、より一層苦悩を深め、追い詰めることになりやすい。行動する手段・方法が見つけられない人間にとっては、具体的な手法の解説ではないため、ヒモなしバンジーになりがち。最後の、行動するコストが改善したいという願望より高い、という人間に至っては、「文句をやめて、勇気を出して行動しよう!」なる祝福はむしろストレス発散法を取り上げる結果になる。
決断しないことを「だせぇ」と評し、不満を訴えることを否定する道徳は、むしろ多くの人間を抑圧する。勇者であることを強要されるような社会は、より多数の歪んだルサンチマンを生み出すことになる。(既に2ch等で見られる過激な言動からは、時折そうした怨念が読み取れる)一方で、醜いルサンチマンは、より一層こうした道徳による締め付けを強めていく。そういう意味で、元エントリ主の問題提起は、火薬庫にダイナマイトを放り込むようなものだ。
勇気を持つことは必ずしも素晴らしいことじゃない。全ての人間に、行動することへの強い願望・動機があるとは限らないからだ。行動しても、それに見合った代価がけして得られない、という人間も居る。そうした人間にとって、勇気とはただの罪悪感を縛り付ける錠前に過ぎない。長い長い間、ずっと疎外され続け、希望も、願望も、動機も失ってしまった者。その者達に向かって、「勇気を持って、もう一度行動してみろよ」と無邪気に口にすることは、彼らの「疎外されてきた苦しみ」を冒涜するのと同じ効果を発揮することすらある。苦しみの文脈についての言葉と知識を持たないまま、建前・理念・道徳を説けば、反発を招くのは必然だ。その反発を「道徳」で否定しても、彼らの怒りはより深まるだけ。「希望が戦争」という主張が示す通り、虐げられた者達が「勇気を持って」社会全体に憎悪を向けることが望みなら、また話は別だが。
全ての人間が勇気を持つ、というのが幻想である以上、当人の置かれた環境によって変わりやすい個人の性質に期待するよりも、社会のシステムが人間の弱さを補う方がよほど合理的だし、うまくいく。そして、実際に人類はそうやって制度を進化させてきた。それを忘れて、個人の努力と勇気に頼ろうとするなら、その社会の先は長くない。
マッチョがウィンプにもっと働けと囁いている by ひろ(24)
ブクマの最前線に立ち続ける覚悟はあるか? by 山口(27)
一つだけ言える心理がある。「男はマッチョに染まれ」 by エイジ(25)
知ってたか?ヒゲメガネは上司の象徴なんだぜ by ダイナマイト上司!!(21)
来いよ、何処までもマッチョに抱き〆てやる by 西川雅人(23)
ITに生き、ITに死ぬ。それがヒゲのファンタジスタ by ヒゲのファンタジスタ・ロナウジーニョ(22)
ブリリアントなトラバがオマエを篭絡するぜ by まー(21)
この謝罪エントリがヤバ過ぎる牙を程よく包んでくれる by 分裂坊ちゃん(22)
ウィンプたちはみんな一直線に俺の虜 by 麻也(20)
エレガントに書き、クレイジーに消す by 馬淵法宏(23)
ここからが俺の伊達マッチョレジェンドのはじまり by さち(20)
永遠の美学の名は I'm Black Hack! by ポパイ(21)
いつだって何かに逆らわれながら生きてきた by しょーいち(19)
集合知に選ばれし男の体制への逆襲 by Naoking(22)
「クリスマスに人妻とゲームする若い男を探しているんだが」という話が先輩(♂)から来た時、ぜーーーっっったい釣りだと思った。先輩め、何か企んでいるに違いない。
そう思ったけど、ついその、なんだ、いやらしい想像に打ち勝つことがでぎす、ノコノコと出かけて行ってしまった訳さ。やっぱり年上っていいよね!
ところが、待ち合わせの駅に行ったら先に先輩がいて、人妻らしい姿はなし。「なんで先輩が来るんですか。二人っきりじゃないんですか」って文句言ったら、「バカか。誰が人妻さんにお前を紹介するんだ」とバカ扱いされた。
しょうがないのでそのまま先輩について行ったんだけど、辿り着いたのは先輩の家。
やっぱ騙されてるよオレーって思いながら入ったら、そこにはさらさらロングヘアーのメガネ美人さんが!! びっくり! これが噂の人妻さん!? ホントにいたんだ!! でもなんで先輩の家に!? それって何かとってもヤバイことなんではっ!?
「なななんで先輩が人妻を囲っているんですか!?」って驚いて聞いたら、人妻さん大爆笑。
先輩はニヤつきながら「何イヤラシイ想像してんだよバカ。今日は皆でゲーム遊ぶんだよ。イヤラシくないやつだぞ? あと二人ほど来るからな」
くっそー、やっぱり騙してたな!
一瞬帰ろうかとも思ったけど、人妻さんがにっこり微笑みながら「新しい人がゲームに入ると新鮮で楽しそう」とか言うから、ついつい口元が緩んでしまって。結局ゲームに参加することになってしまった。
でも5人も集まってゲームって何? wiiでもするのかな? “そういう”想像しかしてなかったから全然分からない。
と、ここで、何か印刷された紙とサイコロを渡された。
「TRPGって言う、RPGの一種を遊ぶんですよ。でもゲーム機は使わないから」と優しく説明を始める人妻さん。
どうやら自分専用のキャラクターをそれぞれ作って、そのキャラでモンスターと戦ったりダンジョン潜ったりするゲームらしい。ただ、紙とシャープペンとサイコロしか使わないとか。
あとGMとか言う、モンスターとか街の人を動かす雑用係みたいな人が一人必要らしい。
まあ良く分からない人はググッて。
「ところで、なんでクリスマスに集まってゲームなんかしてるんですか?」
「Sさん(人妻さんのこと)はTRPGが好きで、オレともTRPGつながりで知り合ったんだが…旦那はゲーム全般あまり好きでないらしい。そして二人でいられる時には一緒にいないと不機嫌になる人だから、旦那がいる時にはゲームができないそうだ。逆に、旦那が仕事で、俺達が休みに入った今日が、ゲームを遊ぶチャンスと言う訳だ」
「平日とは言えクリスマスも仕事って、旦那さん少し可哀想ですね」
「奥さんの方は楽しそうだぞ」
それでいいのか人妻!? …いやまあ、オレは年上のメガネ美人さんに会えて嬉しいけど。
そうこうしているうちに、あとの二人が到着。これが仲睦まじいカップルで、ゲーム遊んでいる最中に机の下で手握ってたりしてやがるの。くそ、ゲーム遊ぶのをデートか何かだと考えてやがるんだ。カップルだったら素直に東京タワーでも行ってろよ!
自分に彼女いないことを思い知らされて、すげぇ虚しい気分になってしまい。それを先輩に言ったら、
「当然だ。この場にいる非モテをオレ一人にしないために、お前を呼んだんだ」
あんた酷いよー!
まあでも、初めて遊んだTRPGというゲームそのものは楽しかった。
人妻さんが楽しそうにザコ敵いびっていたり。
「井戸の水が枯れて困っているんです」とか泣きついてきた町の人を、「自助努力が足りないのよ!」と人妻さんがあっさり突き放したり。
「ダイナマイト帝国の使者」とか言う偉そうなおっさんを、人妻さんのキャラがあっさり刺し殺したり。
敵に留めを刺そうとしたら、「その敵は私が攻撃してたのーっ。邪魔しないで!」と人妻さんのキャラにオレのキャラが攻撃されて、瀕死になったり。
…えーと人妻さん、多分何か間違っているよね? ね?
ちなみにゲームが終った後、人妻さんは「ダンナから早く帰れるってメールが??」と言って、さっさと帰ってしまった。
ちょっとは甘く妄想していた、その先の進展とか全くなし。
…なんか、良い様に利用されただけじゃねーの、オレ?
(ごめん、ちょっと長かった)
森下舞子がダイナマイトを飲み込み爆発させたとき、胃液と大量の血液に加えて、純度の高い狂気がばらまかれた。
森下舞子は、クリスマスの駅のコンコースに座り込み、傍らにケーキの箱を積み上げて、ガツガツとひたすらクリスマスケーキをかじっていた。誰もが森下を見ないようにしながら、森下を見ていた。そして、爆発。ワイドショーに出てた何人かの目撃者達は、その瞬間、森下が笑ったのを見たと言う。爆発の瞬間を森下は察知していたのか、大好きなケーキの美味しさにずっと微笑みを浮かべていたのか。目撃者たちが、見たような気がしただけなのか。それは、やはり永遠にわからない。
もっと言えば、今この町にある狂気が、森下がばらまいたものなのか、ずっとこの町の人の中に存在していたものなのかも、やっぱりわからない。森下が狂気をばら撒いたというのは全て、僕の主観である。だが、この直観めいた考えは、間違ってはいないと思うのだ。
そのとき、森下を見ていた一人である永沢安雄は、興奮して僕に電話をしてきている。「すげッ! すげッんだって! おい! おい!」「何。何なの」「あの! ははっ。爆発、したの。人が。今、駅。うわーうわー」「は?」「おま、とにかく、来い駅来い!」「はあ? 落ち着けよ」「あー、すげーわー。うわー。ああ」そして電話は切れる。
その日、僕はそのまま寝て、次の日のニュースで、永沢の興奮の原因を知った。
そしてその三日後。今度は、永沢安雄が恋人である小島奈津を絞殺し、自宅マンションのベランダに、布団と一緒に干していたことをニュースで知る。永沢は直ぐに見つかって逮捕されてしまった。その後は知らない。思えば、あの電話が、最後に永沢と話したことになる。
そこまで、ぼーっと考えて、僕は足元を見下ろした。足元には、瀧本茜が倒れていて、頭から流れ出た血が、僕の靴を濡らしている。僕の右手には、イチローのサイン入りバット。森下の狂気は、携帯電話ごしに永沢安雄の声を介して、あのとき僕にも入り込んでいた。狂気はこうして伝染する。あの日、町にはたくさんの狂気が降り注いだ。
茜は、最後に何を言ったっけ。思い出せない。それは夢のように、ぼろぼろと記憶の形を失っていく。僕は何で、茜を、殺したんだっけ。
それからゆっくりと、恐怖が、愛情が、戻ってきたのだった。そんな、嘘だろう。やめてくれ。約束が違う! 僕の狂気はもう、答えなかった。痛みが、絶望が、体中を侵食していく。そうか、狂気とは忘却だ。そして狂気が恐ろしいのは狂気が去るときなのだ。
やっとわかった。森下舞子は、あのとき確かに笑ったのだ。でも、それは狂人の笑顔ではなく。森下も僕も狂人にはなりきれなかった。僕は、台所に行き、包丁を手に取り手首にあてて、やっと笑うことができた。
第二回ファック文芸部杯参加
おお〜ようこそおいでなすった、勇者様。
まず北の山へ薬草を摘みに行ったおばばの様子を見てきてくれんかの?
その後、隣町の村長にこの手紙を渡して欲しい。
ところで、わしの娘が盗賊に拐われたので、助け出してくれたらお礼に晩御飯をごちそうしよう。
この世にはどんな扉も爆破することができるダイナマイトがあるらしいぞ。
伝説の歯磨き粉の噂をしっているか?どんな歯垢も落とせるらしいぞ。
南の森に住む精霊は、美人らしいぞ。
魔王の住むお城はこの先の交差点を左に曲がって、国道1号線に沿ってずっといったところにあるぞ。
なに、近所をうろついていたモンスターを退治した?
シロツメクサが一面に咲いた児童公園に、黒いマフィアの一団が集結していた。
彼らは実質この街の支配者だ。
直立二足歩行を行い無駄なことばかりしている生き物から、
やすやすと日々の糧を拾い上げ、間違ってもあくせく働くようなことはしない。
王者の特権のごとく、朝は日の出と共に街中の空を雄叫びを上げながら滑空し、
夜になればねぐらに帰って宴を開く。
それをうとむ森の同族たちも少なくはなかったが、
その真っ黒な体躯や圧倒的な数を誇るその集団に、まったく対抗しあぐねていた。
そんなマフィアの一団の中でも、ひときわ立派な毛づやをした者がいた。
おそらく彼はマフィアのボスだろう。集団の前にばさりと飛び降りた。
彼は黄色くて真っ平らで、一見ひどく美味しそうに見える物体・・・黄色いケーキを、
その刀剣にも似た真っ黒な嘴でくわえていた。
頭首の到来に全員が敬意を表した後、集団の中で、一番若いひとりが口を開いた。
『ボス』
「なんだ」
『ボス、ずいぶん美味しそうなものを抱えていますね。』
「ああ、これか。欲しいのか。」
『いや滅相もない。ただ、それは俺たちが知らないものなので、
いったいどんな天国のような味がするのかと、ちょっと好奇心が沸いたのです。』
「それはそうだな。しかし、お前は馬鹿だ。」
『・・・・・・・?』
「これは意地汚いお前らには食い物に見えるかもしれないが、とても危険なものだ。」
『そうですかねぇ、黄色くて柔らかそうでとっても美味そうですが』
『・・・すいません』
「まずお前は、俺たちがどうやってこの街に君臨したのかわかっているのか」
『えっと、長く鋭い刃のクチバシ、夜闇より深い漆黒の翼、誰にも負けない誇りに満ちた眼、でしたっけ』
「そうだ。しかしそれではせいぜいこの街を仕切るのが精一杯だ。
昼も夜も、我らが世界の限りを飛び回るには、もっと強力な武器が必要なんだ。
お前にそれがわかるのか。」
『・・・すいません。しかし、そうなるとそれがその武器ってわけですか?』
「当たり前だ!だからお前は学がないんだ。いいか。これは拳銃やダイナマイトのような
チンケな武器とは違う。持っているだけで相手を脅せる究極の兵器なんだ。」
『・・・・・・。』
「もしその気になれば、こいつを使えば、小さな国ならまるごと吹き飛ばせる。
だから出来ようが出来まいが、とにかく持っていることが重要なんだ。」
「お前達はただ毎日エサを喰らい、実にもならないことをだらだらとしゃべり、
無駄に子孫を増やして寝腐るだけだ。もし俺のようなボスがいなかったら、
お前らはとっくにスズメのエサになっているだろうよ。」
『・・・すいません、ボス』
「そうだ。もっと感謝しろよ。俺がただ何かをしていると思うな。俺のやることには
必ず意味があるんだから、お前らは少しでもその小さな頭を使って俺がいかにお前らの
事を考えているかを想像して、俺のために動くんだ。わかったか」
その後も頭首の演説は続いた。
「じゃあ俺は行くからな。俺が帰るまでには、ちゃんとねぐらを整えて、
いつでも戦いに備えられるように準備しておくんだぞ」
『もちろんです、ボス。行ってらっしゃいませ』
その言葉を聞かないうちに、ボスは秘密の隠れ家に向けてあっという間に飛び去っていった。
もちろん、咥えていた黄色いスポンジケーキは、隠れ家で美味しく頂戴した。