はてなキーワード: Dr.スランプ アラレちゃんとは
80年代に「ラッツ&スター」というソウル・ファンクバンドが人気だったのを知ってますか?(憶えてますか?)
7人のメンバーのうち4人のボーカルが顔をアフリカ系アメリカ人風に黒く塗り、白い手袋をして歌うというスタイルのバンドです。
当時小学生くらいだった世代には『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』と
同時期にヒットしてた『め組の人』を歌ってたグループと言った方がはやいかもしれない。
今だったら説明するまでもなく
「顔を黒く塗って、白い手袋して、黒人音楽やるってミンストレルじゃん」
ってなると思いますが、当時はインターネットがなくて、ミンストレルがどういう歴史的意味を持つのか誰も知らかったのと、
欧米コンプレックスがバリバリの現役で、洋楽=エライ、日本の歌謡曲=ダサい(J-POPという言葉もない)
という構図が確固としてたこともあって、洋楽風の「オシャレな音楽」として普通に受け入れられてました。
まぁ、本当にオシャレな人は元ネタの洋楽聴いてたかもしれないけど、日本の歌謡曲にチューニングされた耳でもわかる
昭和大衆向けにアレンジされた「洋楽風」歌謡曲って感じですね。今思えば。
で、鳥山明ですけど、『Dr.スランプ アラレちゃん』というギャグマンガでデビューた当時は、
「アメコミ風」のテイストを取り入れたちょっとオシャレな画風のマンガ家ってイメージがありました。
「アメコミ風」といっても、80年代というまだまだ欧米コンプレックス、特に米国コンプレックスが強かった時代に、
西洋っぽい絵柄を雑に「アメコミ」と括っていただけで、必ずしも「アメコミ」を参照してるわけではないです。
(大友克洋の元ネタがメビウスだと知ってるような人でも、メビウスをアメコミと言ってしまうような時代だったので…)
とにかく、当時の鳥山明の絵は、同時代の、昭和臭のつよい、あか抜けない絵柄のギャグ漫画家の表現とは
一線を画す新しいものとして受け入れられていたのは間違いないと思います。
そういう位置付けの(そぅいう作風の)作家ですから、当時のハリウッド映画やドラマからも、
キャラクター造形に限らず色んなカタチで「進んだアメリカ風の」表象を取り入れていて、
それを見た当時の小学生は「最先端のハリウッドっぽい感じが入っててカッコイイ!」と感じていた筈です。
(都合の悪い部分だけ選択的に記憶喪失になってる人も多いみたいですが…)
そんな風に無邪気なあこがれから輸入したイメージの中には、当時アメリカではすでに問題視されつつあった
黒人ステレオタイプも混じっていて、その具体例がDr.スランプのサンデー・ブラザーズだったり、
ドラゴンボールのブラック補佐だったり、ミスター・ポポだったりするは事実として認めざるを得ないと思います。
似たような例として、FFVII Remake の開発主要メンバー(野村哲也だったと記憶している)が
「バレットのキャラクター造形(見た目に限らず)には、80年代に見てたハリウッド映画の影響を受けた
黒人ステレオタイプが多分に入っていて、アップデートが必要な部分が多かったが、
古参のファンから日和った、ポリコレだ、と言われるのも嫌なのでバランスに苦労した」
つまり何が言いたいかというと、80年代から90年代前半くらいには欧米への憧れとか、
昭和的な貧乏臭さを回避するための手法として、無邪気に海外メディアから表面的な「イメージ」を
頂いてくることがよくあって、そうやって大量に輸入された表象の中には、
ネットが普及して、リアルタイムに(微妙な文脈やニュアンス込みで)情報が入ってくる今なら
決して肯定的な引用をしないようなものが混じってることがあるよ、ということです。
「無知ゆえにウッカリやっちまいました。でも、アメリカとか黒人音楽への憧れが大きかったことを分かってください」
みたいな感じで間違いを認められるのに、アニメ・漫画の事となると
「ポリコレによって表現の自由が侵害されている!」と噴き上がってしまうのは何でなんだろうか?という疑問…
鉄腕アトム(1963)
鉄人28号(1963)
オバケのQ太郎(1965)
ジャングル大帝(1965)
魔法使いサリー(1966)
ゲゲゲの鬼太郎(1968)
巨人の星(1968)
タイガーマスク(1969)
サザエさん(1969)
アタックNo.1(1969)
あしたのジョー(1970)
ルパン三世(1971)
科学忍者隊ガッチャマン(1972)
マジンガーZ(1972)
ドラえもん(1973)
アルプスの少女ハイジ(1974)
宇宙戦艦ヤマト(1974)
キャンディ・キャンディ(1976)
銀河鉄道999(1978)
機動戦士ガンダム(1979)
Dr.スランプ アラレちゃん(1981)
うる星やつら(1981)
キン肉マン(1983)
魔法の天使クリィミーマミ(1983)
キャプテン翼(1983)
タッチ(1985)
ドラゴンボール(1986)
聖闘士星矢(1986)
らんま1/2(1989)
ちびまる子ちゃん(1990)
美少女戦士セーラームーン(1992)
クレヨンしんちゃん(1992)
幽遊白書(1992)
スレイヤーズ(1995)
新世紀エヴァンゲリオン(1995)
名探偵コナン(1996)
ポケットモンスター(1997)
金田一少年の事件簿(1997)
ONE PIECE(1999)
NARUTO -ナルト-(2002)
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(2002)
機動戦士ガンダムSEED(2002)
鋼の錬金術師(2003)
ふたりはプリキュア(2005)
らき☆すた(2007)
けいおん!(2009)
化物語(2009)
魔法少女まどか☆マギカ(2011)
Fate/Zero(2011)
ソードアート・オンライン(2012)
ガールズ&パンツァー(2012)
進撃の巨人(2013)
ラブライブ!(2013)
妖怪ウォッチ(2014)
おそ松さん(2015)
けものフレンズ(2017)
鬼滅の刃(2019)
ぜんぜん網羅してるわけではないが主だったテレビアニメを適当にピックアップ。
鉄腕アトム | 1963-1966 |
鉄腕アトム | 1980-1981 |
ASTRO BOY 鉄腕アトム | 2003-2004 |
アトム ザ・ビギニング | 2017-2017 |
PLUTO | ? |
鉄人28号 | 1963-1966 |
太陽の使者 鉄人28号 | 1980-1981 |
超電動ロボ 鉄人28号FX | 1992-1993 |
鉄人28号 | 2004-2004 |
鉄人28号ガオ! | 2013-2016 |
オバケのQ太郎 | 1965-1967 |
新オバケのQ太郎 | 1971-1972 |
オバケのQ太郎 | 1985-1987 |
おそ松くん | 1966-1967 |
おそ松くん | 1988-1989 |
おそ松さん | 2015-2018 |
20年強。バカボンと比べて人気が落ちるからか間隔があき気味。
ゲゲゲの鬼太郎 | 1968-1969 |
ゲゲゲの鬼太郎 | 1971-1972 |
ゲゲゲの鬼太郎 | 1985-1988 |
ゲゲゲの鬼太郎 | 1996-1998 |
ゲゲゲの鬼太郎 | 2007-2009 |
墓場鬼太郎 | 2008-2008 |
ゲゲゲの鬼太郎 | 2018-? |
ルパン三世 | 1971-1972 |
ルパン三世 | 1977-1980 |
ルパン三世 PARTIII | 1984-1985 |
LUPIN the Third -峰不二子という女- | 2012-2012 |
ルパン三世 | 2015-2016 |
ルパン三世 PART5 | 2018-? |
5年周期くらいだけど1985年から2012年まで間隔があいている。
天才バカボン | 1971-1972 |
元祖天才バカボン | 1975-1977 |
平成天才バカボン | 1990-1990 |
レレレの天才バカボン | 1999-2000 |
10年周期くらい。2010年代はおそ松さんに吸い取られたか。
マジンガーZ | 1972-1974 |
真マジンガー 衝撃! Z編 | 2009-2009 |
科学忍者隊ガッチャマン | 1972-1974, 1978-1980 |
ガッチャマン クラウズ | 2013-2013, 2015-2015 |
タツノコは2010年くらいから変わったタイプのリメイクをやりたがってるのか。
キューティーハニー | 1973-1974 |
キューティーハニーF | 1997-1998 |
Cutie Honey Universe | 2018-? |
20年周期。実写とかOVAとかも合わせるとこまめに作られている。
新造人間キャシャーン | 1973-1974 |
キャシャーン Sins | 2008-2009 |
宇宙戦艦ヤマト | 1974-1981 |
宇宙戦艦ヤマト2199 | 2013-2013 |
これは周期というか「リブートするのに30年かかった」という感じの。
ヤッターマン | 1977-1979 |
ヤッターマン | 2008-2009 |
夜ノヤッターマン | 2015-2015 |
タツノコ。
Dr.スランプ アラレちゃん | 1981-1986 |
ドクタースランプ | 1997-1999 |
DB超も終わるしそろそろどうですか。
美少女戦士セーラームーン | 1992-1997 |
美少女戦士セーラームーンCrystal | 2014-2016 |
魔法陣グルグル | 1994-1995 |
ドキドキ♡伝説 魔法陣グルグル | 2000-2000 |
魔法陣グルグル | 2017-2017 |
仙界伝 封神演義 | 1999-1999 |
覇穹 封神演義 | 2018-2018 |
20年近く。
HUNTER×HUNTER | 1999-2001 |
HUNTER×HUNTER | 2011-2014 |
10年くらい。
2000年以前は「国民的」という感じのアニメのリメイクが多いのに対して、
「オタク向けのリメイク商売」という印象が強くなっているのかもしれませんね。
ロボットアニメとジャンプアニメの時期、というイメージですが。