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2021-03-25

2.8+4.2=7.0

算数テストで2.8+4.2の筆算の答として7.0を書くと不正解になることがあるらしい.7でないと×だとか.

当然「なぜ?」という疑問が生じるわけだが,SNSでついた色んなリプライを読んでいると色々な考えがあって面白かったので,まとめておく.

2.8+4.2の筆算の答として7.0と書いた場合対応である

7と7.0は違う派

「7と書いたら6.5以上7.5未満を指し,7.0と書いたら6.95以上7.05未満を指すので,そもそも指しているものが違う.だから○.」

この議論によれば,「2.8」は2.75以上2.85未満の数で,「4.2」は4.15以上4.25未満の数だから,「2.8」+「4.2」は6.9以上7.1未満の数を指す.

まり有効数字考慮した「7.0」より少しだけ広い範囲になるっぽい.たとえば「2.8」の真の値が2.84で「4.2」の真の値が4.24だとすると,その和は2.84+4.24=7.08で,「7.0」の指す範囲から外れてしまう.

「でも理科ではそうなっているから!」と言われると「これは算数(数学)だから」としか反論できない.

長岡亮介さんの『東大入試問題を楽しむ』によれば,1958年東大入試一般数学でこの辺りを考慮しないと正答が出ない問題が出題されているらしい.これも面白問題だ.

問題小数第1位まで表示されているのだから,答も小数第1位まで表示するべきだ.だから○.」

見かけの美しさを追求するとこの考えに行きつく.確かに問題小数点があれば答に小数点をつけたくなる気持ちも分かる.プログラミングで,変数の型を変更しているように見えるのかもしれない.

4.2+3は4.2+3.0であるべきであり,問題が美しくないから答えないという選択もできるわけだ.これはとても面白い考え方だけど,間違いなく×にされると思う.

7と7.0は同じ派

「たとえ7と7.0が同じでも,算数では小数点以下の末尾の0を消すのがルール.だから×.」

ある人が作った数学ルールに発展性があれば万人がそれを認める.例えば,交換法則ab=ba結合法則a(b+c)=ab+acルールとするのは納得できる.

1+1=2はよくあるルール(本当は定理らしい)だが,1+1=0をルールの一つとしてもそれはそれで面白世界が広がる.

しかし「小数点以下の末尾の0を消す」というのは発展性のなさそうなルールから数学好きな人は嫌いそうだ.

「7=7.0であるから○.」

全く同じものから○という議論は単純だが面白い.たとえば2.8+4.2の答を2.8+4.2と書いたら,全く同じものからと言って○にしてくれるだろうか?

6.999…も7と同じだが,○になるだろうか?

答はできるだけ簡単にするものだというなら,7.0も簡単にして7にすべきのような気もする.その境界はどこに設定するのがよいだろうか.

同じかどうかは問題ではない派

小学校指導要領では,小数点以下の末尾の0は消すものであると定められている.従わないから×.」

1/10の位までの小数計算小学3年生で,それより下の位までの計算は4年生で学ぶ.

文部科学省指導要領に0を消すことについての文言は見当たらなかった(探し方が悪いだけか?)が,教科書会社学習指導案には「0を消す」と書いてあった.「0.1が10個で1.0とは言わないから」らしい.

そうかもしれないけど,積は他にも意味づけることができるので,それだけを根拠にするのは弱い気がする.あと,「俺は1.0って言う」って人がいたらどうなんだろう.

それよりも問題なのは,これが罷り通ると生徒が先生議論する機会が失われてしまうことだ.言われたことに粛々と従うだけの人格形成されるのは,良くないことだと思う.

「ある世界数学者が,特別な条件がない限り○だとあるテレビ番組発言した.世界数学者は小学校先生より偉い.だから○.」

これは○にせざるを得ない!俺は権威に媚び諂う卑しい人間なんだ.定額給付金くれよ.げへへ.

…というのは冗談で,これも議論の機会が失われるので良くないことだと思う.

その世界数学者が間違っていると主張しているわけではないのでお間違えなきよう.

中学受験では7.0を7と書かないと[Resp. 書くと]×になる.だから将来のために×[Resp. ○].」

受験は良くも悪くも世間に大きな影響を与えているのだと分かる.小学生みなが受験をするわけではないと思うので,小学校先生がこのように考えることはないと思うが.

実際○か×かは採点する中学校に聞いてみないと分からない.

しかしこれも権威に諂う考え方だなあと思う.疑問から逃げているようにも思える.

「ここでは筆算技術を問うている.筆算では小数点以下末尾の0は消す[Resp. 消さない]ことになっている.だから×[Resp. ○].」

なるほどこの考えは盲点だった.計算技術の話をしているので,言われた通りにしないと×にする.同じかどうかとは無関係だ.

微積分の計算や開平計算など,技術習得理解に先立つこともある.まずは計算に習熟してからあとでその計算意味理解するという考えがあってもおかしくない.

末尾の0を消すのは意味を考えているということだろうから技術習得が優先とする考え方だと消さない方が良いような気がしてくる.

他にもあるかもしれないけど,こんなところだろうか.

私は,ちゃん計算の仕方が分かっていることが読み取れれば○にすべきだと思っていた.だから7.0でも7でも6.999…でも○にすべきだし,2.8+4.2は×にすべきだと思う.3+4とだけ書いてあったら,迷った末に,揶揄っているだけで計算の仕方は分かっていると思って,○にするだろうな.筆算技術習得観点から見たら×になるのかな.小学校先生は大変だ.

2020-04-30

anond:20200430004813

正解が決まっているんだから学習指導案という「台本」を動画にすればよろしい。

児童生徒の自由発言などいらん。

学習指導案というのは、やらせの「誤答」とその説明をきちんと「台本」にして、「間違えそうな児童生徒」に答えさせているのだ。

得意げに「塾で教えられた正解」を叫ばれるのはとても困るのだよ。

一斉授業の限界である個人教授か数名のグループベスト。「ハイジ」でやってた。

2018-09-20

現在の子たちは行列を知らない

2015年から1次変換と行列高校数学から削除されました。

文系クラスだけれども行列を習ったよという人は年齢40代から50代の人です。

「数Cが消滅しました」と聞いてびっくりする人はたぶん20代~40代の人です。

2015年から理系にすら行列を教えていません。

数Aの確率から期待値」が消滅したのも地味に痛いです。

2024年からさら数学を削減予定です。

ベクトルを学ばずに大学生になれる!? ~ 新学習指導案で日本は滅びます - Togetter


大学で教えている人の間で2年程前から話題になっています。1年生を教えている人は頭を抱えています

あなた方は実験台のような世代申し訳なく思います大学によってはまだ混乱しているかもしれませんね。

知らないことが出て来たら「それは習っていません」と教えてあげてください。

とにかく増田高校数学をやり直せと言っている人たちはおじさんかおばさんです。

気にしなくて良いです。

わたしからあなたに「理工系数学入門コース」をお勧めします。

数学理解することよりも使えるようになることを目標にしたシリーズ

厳密な証明よりも「わかりやす説明」に偏っています増田目的には十分だと思います

とりあえず線形代数を読んでみてください。特に前提知識必要ありません。

それから微積も読んだ方が良いでしょうね。

読んでみて数学が楽しくなってきたら後ろのページにある教科書リストからいろいろ読んでみてください。

楽しんでね!

追記

hatorix マトリックス学ばせないで、機械学習AI研究ガーとか言ってたの?ウケる

cardamom マジか……これはひどいな。行列て変換とかで使わないかコンピュータ時代こそ必要なのに。

ほんとうにそうですよね。

新しく「情報」という科目ができましてコンピュータの使い方やITリテラシープログラミングパワーポイントの使い方etc...を高校で教えるようになったのですが、その一方で数学がごっそり削除されてしまったという。

本末転倒すぎて文科省は何を考えているのか・・

2024年以降はベクトル共通科目から消えます物理をどう教えるのか・・

円周率が3になっても日本は死なないけれども「技術者行列をしらない」は日本死にますよ。

この流れは非常にまずいと思うのですがあまり話題になりませんね。

cider_condo さんとか watto さんとかわかりやす解説記事書いてくれないかな。

2018-03-25

小学校担任業務を圧迫する要因ベスト

首都圏 担任5年目 男

まじでどうにかしてくれよ

教育仕事は素晴らしいが、今の公教育は劣悪な労働環境にあるので、春休みの今ここで愚痴る。

我々に必要なのは就業時間内で授業準備をする時間だ。

まり子供が下校してから5時くらいまでの間のおよそ2時間である

ここで翌日の準備をして帰宅できるのが理想である

時間的拘束がキツイものを上位にしてみたが、精神負担感となるとまた別である

とりあえず上位のものが解消されれば負担減になると個人的に思う。

1位.部活動

部活は控えめに言ってとにかく最低最悪で、今すぐどうにかするべきである

朝1時間夕方時間、時々土日、部活に関する事務処理、これだけ時間を奪って担任仕事をパーフェクトにやれというのは馬鹿げている。

基本的部活を受け持つのは若手で、ベテラン教員は知らぬ顔で優雅パソコンを打つ。

若手のほうが授業準備に時間がかかるだろ・・・どう考えてもフェアじゃない。

コーチを雇って担任部活から解放するべき。

2位.会議

週に2~3回、職員会議から学年の集まりなど、実にいろいろな単位での会議がある。

人が多い会議ほど無駄時間を過ごしやすい。

学校でこの先行うことを一つ一つ確認しながら決めて、疑問があれば誰かが発言してみんなで考えながら(だれか一人は寝てる)

決めていくスタイルだ。避難訓練の経路をめぐって多くの時間を使ったりもする。

つの会議スムーズに終わることは少ない。

この会議の積み重ねが、ボディブローのようにじわじわと我々の時間を奪い去る。

ものすごい無駄

3位.研究授業

これは最高の茶番だ。そして、どの教員もこれは茶番だと心の底だと分かっていても抗うことができないところが最高である

研究授業が何かわからない方が多いと思うが、要するに

「こういう現状があるからこういう授業を展開してけば子供能力は伸びるんじゃね」ということを超真面目にやっていくことである

指導案を何回か書いて、たくさんの先生に見てもらって終わりである。だいたい年間に一人一授業行う。

この研究授業で得をするのは誰もいない。理由

学習指導案自体問題がある。

 学習指導案を完成させることは、学習指導案を完成させる力が付くだけであって、子どもに対する理解教育技術が進むわけではない。

研究授業は豪華ディナーなようなものなので、事前準備が大変すぎて基本的普段の授業に応用は不可能

 授業に応用できなければ意味がない

もっとフランクにできれば良いと思うが、組織が固すぎて無理だ。

4位.保護者対応

この仕事は実に保護者に気を遣う。怪我すれば電話、いじわるが発生すれば電話である

我々が癒やすのは子供なのか、大人なのか?

長電話スタイル保護者となれば最悪である

学校電話回線なんて2つくらいしか無いことをまず念頭に置いておけ。

もちろん大部分の保護者はまともだが、1学級30人在籍とすると、父母の数は単純計算で60人いるわけで

そのうちおかしい親が1人紛れている可能性は十分にある。

大人教育はしたくない

5.行事

小学校は間髪入れず何かしらの行事が待ち構えている。

大きなやつでも入学式運動会音楽会・6年生送る会・卒業式くらいはあるだろう。

その他、自分でもこの一年間のことを全て思い出せないくら大中小いろいろなイベントがある。

子どもはそのイベントに乗っかるだけだ。

ただ我々教員は、始めから終わりまでの流れをぬかりパーフェクトに考える。

子どもの動きなどを事前に計画しておかないと、収集がつかなくなるからだ。

でも私は行事は嫌いじゃない。

ただ、数が多すぎる。

6位.事務

子どものための仕事ではなくて、仕事のための仕事が多い。特に報告関係が多い

相手が求める当たり障りのない文章をサクッと書くことが肝である

書く側も読む側も、誰も得しないので削減するべき


その他

子ども対応

我々の本分なのでこれは良い。ただ保護者学校に協力してほしい

丸投げママは最低だ。

・丸付け・ノートチェック

工夫すると子供を家に帰す前に終わらせることもできる。

圧迫感はあるが、これこそ担任仕事なのでやるっきゃない

・学級だより

親の教育をするわけではないので基本的には出さな

暇なベテランや、熱血マンは毎週発行したりしている

2008-08-24

自己矛盾を抱える世論教育

http://anond.hatelabo.jp/20080824041507

これを見て思った。

「あぁ。人々が必要としている教育っていうのは、技術であり、手法なんだ。」と。

現実生活で役に立つ、How to や ライフハック(笑)なんだな、と。

基本を知りたい。目標を持ちたい。達成感がないとやってけない。・・・

アホかと。

目標が教師によって設定されて、お前らは悔しくないのかと。

自分で目標くらい立てろ、と。

あれか。

すがるものが無いと不安か?

ぬいぐるみ抱っこして無いと寝れないのか?

元来目標なんてのは、自分で立てて、自分で達成するものなんだよ。

夏休み目標を立てましょう、「宿題を終わらせる」。

宿題は教師によって設定されたものだ。

それを終わらせてもまったく意味がない。当然のことだ。

いや。確かに教師が作る学習指導案には目標が設定されている。

たとえば社会科

みんなも行った、町探検

俺が設定した目標はこれ。

3. 小単元の目標と評価規準

学校のまわりの様子に関心を持ち、地形や土地利用の様子などについて、自分から進んでフィールドワークによる観察や調査をし、白地図に記入したり、絵地図地図に表現したりすることを通して、地形や土地利用の様子には場所によって違いがあることや、主な地図記号を理解し、地域による特色があることを地形や交通などの条件から結びつける。

社会的事象への関心・意欲・態度
学校のまわりの様子に関心を持ち、地形や土地利用の様子などについて、自分から進んで調べようとする。
社会的な思考・判断
学校のまわりの様子を観察、調査する活動を通して、地域の特色を地形や交通の条件と結びつけながら考える。
観察・資料活用技能、表現
学校のまわりの様子をフィールドワークによる観察や調査をし、白地図に記入したり、絵地図地図に表現したりする。
社会的事象についての知識・理解
学校のまわりの様子の地形や土地利用の様子には場所によって違いがあることや、主な地図記号を理解する。

4. 本時の学習指導

(1) 目標

学校のまわりの様子を地図記号で表そうとする《社会的事象への関心・意欲・態度》

地図記号への理解を深め、適切な記号を用いて地図へ表す《観察・資料活用技能、表現》

これだけ。

小学校子どもたちに先生が期待するのはこんだけ。

誰だって達成できる。そんな目標を元に授業を作ってるんだ。

だからそんな中に技術を教える時間なんて設けないよ。




というのは嘘で、指導案上には実は技術を教える場面がいっぱいある。

それは、「児童からの問いかけがあった場合」だ。

これが厄介。

子どもたちは十人十色。何が質問されるかわかったもんじゃない

たとえば、地図記号の由来。

実は、この授業をするにあたって全部調べてある。

ただ1キロにも満たない町探検をするのに、放課後デジカメ片手に100枚くらい写真を撮り、電柱の位置まで把握してある。

そういう下準備があるからこそ、子どもたちに「自由にやらせる」ことができるんだ。

どういった事態にも対処できる。どういう発問も拾い上げて答えを「教える必要があれば」教え、全体に周知することも欠かさない。

児童:「こんな葉っぱの木があって…。」

教師:「あぁ、あのお店の近くね。」

こういうの。

そういう児童と教師の双方向の作用があって、授業って言うのは成立すると思うんだよね。

少なくとも学校では。

「自由に描いてごらん」という教師の指導の裏には、どんなことでも対応できるという裏づけがある。

だから子どもたちはそれに疑いを持たず、本当に思ったとおり描いてほしい。

たぶん上は例示も悪かったので言いたいことが伝わってこないと思うから、以下に小話を。

テニス教室で、日本では指導者が「フォームが崩れているからこうした方がいい」という。

アメリカでは、「そのフォームだとこの点はメリットだが、こっちはデメリットになる。どうする?」という。

この違い。

みんなが求めているのは上かね。

だけれども、教育界は下を目指している。

そして、みんなが大好きなマスコミは、「学力低下」の指標として下の教育方法によって身につくPISA学力調査を元に叩いている。

どっちがいいんだ?

ほら、目標は自分で立てようよ。

 
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