はてなキーワード: パリ、テキサスとは
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今はもうなくなったけど、サイト名忘れたがなんかいっぱい映画評論やってたサイトがあってそこのほうが好きだったな。
亡くなった親父が黒澤明の大ファンで、黒澤明全集みたいなの持ってたな、ぼくは読んだ事ないけど。
ちっちゃい頃から「七人の侍」は凄いとか、「生きる」を見ろ、とか「乱」は流石黒澤だ、とかよく聞かされたもんだ。
スターウォーズをテレビで一緒に見たときは散々、この映画は「隠し砦の三悪人」の真似だ、とか言ってたっけ。
なので一発目はこれ。
マニアックな事はおらっちにはわかんねーけど、めっちゃ面白いよね、これ。
三船敏郎演じる素浪人の「桑畑三十郎」がかっこいいし、仲代達也演じるやくざもかっこいい。
また殺陣が素晴らしいし、オイラは素人だから専門的なことはよく分からんけど構図とか色々めっちゃ凝ってる。
七人の侍同様凄すぎて、アメリカ映画とかに真似されまくったらしいけど。
パート2に当たる「椿三十郎」も同じくらい名作だよ。最後の血飛沫が出すぎだけどw
でもオイラは最初の方にある馬の首のシーンが恐すぎて、ちっちゃい頃はそれ以上見る事が出来なかった。
マーロン・ブランド以上に凄みのある人なんて入るのかなぁ?と思ってしまうくらい。どう見ても明らかにほっぺた脱脂綿含んでるけどw
とにかく、マフィアこええええええええって映画ですけど、人間愛・親子愛・兄弟愛みたいなのが実に濃く描かれてます。
なお親父に言わせれば、コッポラもこの映画で黒澤の真似してるんだってさ。
「悪い奴ほど良く眠る」だったっけかな、なんか真似されてるらしい。
いやこれは正確には親父のおすすめではないんだけどね。
たまたま親父がテレビつけたまま寝てて、そこに映ってた映画がこれだったってこと。
なぜか親父がイビキするその部屋でじっと見てたわけ。
かなり昔の話なので、内容はあんまりはっきりとは覚えてないが、とにかくぼろぼろ大泣きした映画。
わけも分からずに見ててこんなに大泣きした映画はこれしかないw
最後のシーンと言うか景色がめっくちゃ素晴らしいと言うのは強烈に記憶に残ってます。
偉い古い映画ばっかりの紹介だけどこれは最近。つっても公開は多分10年前かな。
ぼくは前評判も聞かず大した情報もないまま映画見て感動するのが好きで、なので10見たら9は失敗なんだけど、そんな中で当たった映画の1つ。
脚本が物凄く良く出来てて、調べるとボール・ハギスは同じくアカデミー賞取ったクリント・イーストウッド監督の「ミリオンダラーベイビー」の脚本書いた人って言うじゃないか。
とにかくすんばらしい!手放しで絶賛。・・・親父は何の関係もないがw
親父は生前、繰り返し「砂の器」がいいって何度も言ってたんだけど、オイラはあんまりそうは思わんかった。
ハンセン病? これがよく分からんかったからかも知れんけど、何せ起きた犯罪が殺人一件としょぼくて・・・ごめん。
ただ、親父も言ってたけど、ゴッドファーザーの曲を真似したとしか思えんテーマ曲はなかなかいいとは思った。
とりあえずこんな感じで。
年間200本の映画を観るぼくがオススメする7つの映画と7人の映画監督 - 私を構成する映画監督 - - Hikikomotrip
黒澤明:娯楽映画の王様。「七人の侍」は何度観ても震えるほど面白い。「影武者」までの映画は全部面白いので観て損なし。
チャップリン:「犬の生活」以降はハズレなし。一番面白いのは「独裁者」。ある程度観てからキャリア初期の映画を観ると色んな意味で驚く。
キューブリック:何を言われようが「時計じかけのオレンジ」は桁違いに面白い。唯一のハズレは「アイズ・ワイド・シャット」
山下敦弘:最近の映画はいまいちピンとこないけど「リアリティの宿」から「天然コケッコー」までは才能が迸ってる。
市川崑:なんといっても「犬神家の一族」。2000年代の映画は駄作だがフィルモグラフィの8割は面白い異次元の男。
ヴィム・ヴェンダース:「パリ、テキサス」が一番泣いた映画かもしれない。すごい監督だけど、淀川長治が失望しすぎて本当に死にかけたほどつまらん映画も撮る。
7人も思い浮かばなかったので6人です
インターネットがどんなに広大な世界であっても、自分の目の前にある画面はせいぜい十七インチ程度の小さな平面であり、大した奥行きもなく、ましてや地理的な広がりを体感することなどできない。海外から発信された情報を見ることと実際に海外旅行することのあいだには絶望的なまでの距離があって、前者はどんなに大金をはたいたところで平面的な視覚と聴覚から抜け出せない。いや海外なんて大袈裟な話ではなく、部屋の内と外、でもいいんだけど。
ネットで猫の写真を見るのが好きで、俺もデジタル一眼レフを買ってみた。東京の谷中に猫がたくさんいる、とネットで調べて、カメラを持って訪れてみたけれど、どこにもいない。帰ってきてまた部屋に引き籠もり、ネットの向こうの世界を狭い画面から覗き見て、悶々としていた。暗い部屋の片隅に縮こまって画面を覗いている自分が、覗き部屋にいるように思われてくる。映画『パリ、テキサス』の覗き部屋では窓の向こうに人がいたけれど、俺が見ている画面の裏側にはケーブルの配線があるだけで、あとは薄汚れた壁しかなかった。
ネットを利用する楽しみというのは、べつに性的な意味でなくとも一種の窃視症ではないかと思える。手の届かない、手に入らないものを、望遠レンズで覗き見る。情報収集に長けている者は600mmくらいの超望遠を持っていて、普通のネット利用者は55-200mmくらいのズームレンズでとりあえず満足する。遠くのものがよく見えたとしても、手は伸びないから決して届かない。手の届かないものをいつまで俺は追いかけてんだろう、十七インチの平面をいつまで俺は見ているんだろうと思い、ひどく疲れたので、畳に寝転がって天井を見た。
大の字になって見上げた天井と、四畳半の空間が、とてつもなく大きいものに感じられて目眩がする。自分の居場所を拡げたいと考えるなら、この部屋から地続きの平面や空間を探すしかないだろうな、と思った。ネットがどんなに広大かは知らないけれど、広大さを感覚として捉えられないなら、自分にとってはあまり意味がない。画面の中に入っていきたいとも思えない。『メトロポリタン美術館』の絵の中に閉じ込められたいとは思わないのと一緒だ。
夜になって、四畳半の外、窓の向こうから猫の鳴き声が聴こえるときがある。どこにいるのか判らないし、見つからなければ触れないけれど、画面の向こうの人々や猫に思いを馳せるよりは、こちらの猫を探すほうに希望があるように思う。窓を開けて外気を取り入れると、少しだけ居場所が広がった気がする。