はてなキーワード: ソフ開とは
合格できないと昇格もしない。
という程度のすごく基礎の資格試験で、オレは学生時代に応用?を取った。(オレが受けた時はソフ開なんて名前だった。基本の方は二種だったかな。)
で、そのレベルだと確かに具体的な話は出なかったと思う。
というか、具体的にLANケーブルの配線ができるとか云々のこと覚えるくらいなら単語をひとつでも頭に入れた方がいい。
資格試験に受かるのが目的ではなくて現場に即した技術を身につけたいならもちろんやれるようになった方がいいけど、そうじゃなくて、資格試験に合格したいんだろ?
目的は現場でやれる技術を身につけることじゃないよな?履歴書に書くことなんだよな?
それなら実際にまったくパソコンをいじれなくても基本情報には合格できる。
あの試験はブルートゥースがまだパソコンに搭載されていない時代からしつこく試験に出していたほど、現実には即していない。
資格試験に合格したいなら基本情報午前は過去問題をときまくってコンスタントに8割とれるようになれば合格する。
午後問題は得意な言語を選択して問題文をよく読めば解答できたはず。
ちなみにCOBOLは大抵の場合パソコンでは動かない(汎用系だから)し、実際にはJCLとか書かないと動作しないから合格しても実務では使えないけど。
現場の技術を身につけたいのだったら基本情報を勉強しても意味はないよ。
プログラムの勉強でもして(C言語がオススメ、言語はいっぱいあるけどCを基礎にすれば他の言語を覚えやすい)、
ある程度自信が出てきたら基本情報でも取ればいいさ。
俺の住む世界はアイティーとやらに支えられているらしい。
アイティーに関われば、俺の住む世界をさらに素敵なものにしていけるに違いない。していきたい。
そう願って、何も知らなかった文系新卒の俺が金融系のシステム会社に入って、もう一年以上が経つのだ。
昔、お遊びでゲームを作ったことはあった。RPGツクールなんかが好きだった。
パズルみたいで楽しかった。コンピュータの中身が理解できて、わくわくした。
楽々と基本情報技術者の資格を手にし、半年後にはほとんど勉強もせずにソフ開も取得した。
研修の課題では同期の誰よりも速く、短く効率のいいソースを仕上げた。
現場に出て、本番機に触った。
30年間親会社を支え続ける偉大なシステムの中身を、わくわくしながら覗いた。
そこには、俺の求めていた世界とはまったく違うものが広がっていた。
俺が産まれる前から、入れ替わり立ち替わり何人もの手によって継ぎ足されたロジック。
何千行にもわたって、似たような処理が何回もひたすら繰り返される似たようなモジュール何十本。
1993年に行う臨時処理のロジックが、今もコメントもなしに埋め込まれている。
仕様がわからなくなれば、キャビネへと走って、黄ばんだ方眼紙に鉛筆で書かれた仕様書を探し、
そして修正履歴のみが書かれているのを確認して肩を落とす。
半年後に臨時で行われる業務に対応するため、いくつかのモジュールについて、処理可能なユーザーコードをひとつ、条件に加える。
与えられた期間は2週間だった。ずいぶん長いなと思った。
何枚もの設計書を書いた。つまり、方眼紙状のExcelテンプレートに同じ文章をコピペした。
追っていったモジュールはどれも、ヒープもソートもメモリ管理も論理演算も出番がなかった。
あるのはただ、IF文とMOVE文とばかりだった。ソースの難易度は使われている命令の数とは関係ないことを学んだ。
テストデータを作るため、階層型DBを何回も辿ってデータをアウトプットさせるモジュールを書いた。資格試験で学んだSQLは、無用の知識だった。
協力会社への仕事割り振りやユーザー対応に毎日忙しそうだった上司が、夜遅くまでの残業続きでくまのできた目を皿のようにして設計書をレビューした。
ロジックを丸々コピペしてソースを修正し、コンパイルし、実行した。
2週間はあっという間だった。
俺のせいで、半年後以降は使われないロジックがソースにまたひとつ増えた。
今回の対応については、Excel方眼紙にレポートをまとめて共有ドライブに入れておいた。
だが共有ドライブの検索には時間がかかるし、Excelシートの中身となれば検索から漏れることも多い。
きっと誰にも読まれないだろう。
2バイト文字が使えない関係上、原則、ソースにはコメントはあまり入れられない。
数年後の新人はきっと、俺の書いたモジュールを見て「このロジックは何だ」と首を捻るんだろう。
数年後の俺はきっと、今回のレポートを共有ドライブから探し回って新人にパスを教えてから、
協力会社の管理に追われる作業に戻って目の下にくまを作るのだろう。
俺がやりたかったシステム開発って、こんなものだったのか。
俺は部署の中で、俺の望む仕事を探し続けた。
先輩たちは忙しくて誰も興味を持ってないけど、自動化できる作業はいくらでもある。
よく使われるExcelシートを改造し、定例作業をクリックだけでできるようにした。
ExcelVBAとはいえ、書いていて心地よかった。引数が明確な関数と変数のスコープと全角文字があったからだ。
COBOLで打つプログラムより、控えめに見て100倍くらいの生産性を発揮できていたと思う。
先輩たちは喜んでくれたが、ただし俺の仕事を、あまり仕事とは見なさなかった。
それでもよかった。業務時間外は俺は相変わらずスクリプトを書いていた。とても楽しかった。
VBAから入って、WSHなんてものを知り、やがてJavaScriptを学び、ネットで資料を探し、はてなを知り、はてブでWeb技術についての記事を読みふけった。
知れば知るほどに、どんどんCOBOLが、メインフレームが嫌いになっていく。
先輩は誇らしげに言う。システムはたいしたことをやっていない。業務知識こそが大事なのだ。
ユーザーより詳しく業務を理解し、適切に提案し、設計する能力。
協力会社を率いて、わかりやすい文書で指示を行い、スケジュールを調整する能力。
人を動かすぶん、責任も大きくやりがいもある。優秀な人材こそが我が社の強みだ。
そんな人材が育つよう、我が社は安定して働ける環境と福利厚生を整えている。
ああ、そうだよ。先輩、あなたは正しい。
俺だってメインフレームの信頼性のすごさはわかってる。
密なユーザーとの関係から生まれるシステム子会社としての強みも認識してる。
それだけじゃない。社内環境も悪くない。給料もいいし休みも取れるし先輩は優しい。
ここは、いい会社だ。
けど駄目なんだ。
30年前のシステムを枯れた言語でツギハギする仕事じゃ、俺の心はやっぱり満たされない。
ユーザーの業務知識ばかり身につけたって、俺自身の人生には、いいことなんてない。
俺が求めていたのは、この仕事じゃないんだ。
社内の誰も、TumblrもTwitterもやっていない。ライフハックなんて聞いたこともない。
Joostやモバゲーや2ちゃんねるが社会に与える影響について誰も語れない。
休日はゴルフや酒に興じている。自宅にPCを持ってない人までいる。
おかしいことじゃない。普通の人たちだ。
それどころか彼らは、仕事とプライベートを切り分けている、立派な人たちだ。
でも、やっぱり俺の生きていきたい世界は、ここじゃないんだ。
たぶん俺がいるのは極北なんだろう。
ここが、人月計算とExcelとスーツの世界というやつなんだろう。
俺は80文字×32行の緑文字を見つめながら、遠い夢を見続ける。
部屋割りは運だろうね。団体申し込みだと受験番号も近くなったりするんじゃない?
ところで、http://anond.hatelabo.jp/20090407091437 の増田さんが出してる統計なんだけど、http://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/toukei.pdf に色々まとまってまして。
合格率30%に押し下げてるのは、まぁ、高校生大学生なんだけれども、もう一つ、社会人にもそういう業種の方々がいらっしゃいまして、情報処理・提供サービス業が27.3%。小中学生に負けていらっしゃる。大学生のソフ開とほとんど同じじゃねーかと。まぁ、大学生の傾向も似たような物で、情報系大学の24.5%が大学生の合格率を押し下げているわけで。
http://d.hatena.ne.jp/fujiyoshisyouta/20090122
今はプログラミングがまったくできない名ばかりネットワークエンジニア、名ばかりセキュリティエンジニア、OSやメモリ管理のできない名ばかりデータベースエンジニアというのがごまんといます。
業界未経験者に最初からオラクルやCisco社の入門試験の勉強をさせる会社は100%、この手の名ばかり○○エンジニア工場なので、そういう悪い会社の言うことに耳を貸さず、実直に情報処理の基礎から勉強されることをお勧めします。
この辺読んでて思ったんだけど、俺がここ数年抱いていた疑念は正しかったのかもしれない。未経験からでも育ててくれる中小企業っていうのは10年以上前から存在していて珍しくもない話なんだけど、どうもここ5年以内に限って言えば「育てるふりだけしている会社」が沢山ある。もう疑いようがない。俺はそういうのは2ちゃんねるあたりが発祥の迷信レベルに考えていたんだけど、どうもネットワーク通信(今ならTCP/IPだろう)やデータベースに関する知識をIT未経験者にいきなり叩き込んで現場に出す会社が現実にあるみたいなのだ。つまりソフトウェア工学の基礎(二分探索だとかみんな最初に習ったよな?)やハードウェアの知識が何もない状態にSQLやルーティングプロトコルについて知識を詰め込み、現場に出している。もちろん数学なんてとんでもない話で、何から何までカラッポの兄ちゃんに現場デビューさせちまってる。これは異常だ。一体若者の未来を何だと思っているんだろう。そんな奴らが現場に出たところで成長は絶対に望めないことはわかりきっているのに教育工数をけちって特定企業の特定業務にしか使えない工員を量産するわけだ。彼らの10年後、20年後の事なんて考えちゃいないわけだ。
言うまでも無くネットワークエンジニアというのは情報処理技術者として一定のレベルに達した人間が目指す道である(通産省も同じ考えのようで、その証拠に国家試験ではテクニカルエンジニア試験をソフ開の上位に置いている)。というより、現実問題としてプログラミングが出来ないとか、ハードウェア、OSの知識が無いのにネットワークエンジニアとしてやっていくことは不可能だろう(SI会社で調整業務をやるような人間なら不要かもしれないが)。
ネットワークエンジニアなら使い捨てのコードを書いて業務の効率を図ることなんて普通にあるし、負荷分散装置に関するトラブルシューティングではアプリケーションの知識も必要になるわけなんだが、彼らがそういう局面に立った時、普段はどうやって問題を切り抜けているのだろうか。人海戦術でどうにかなる問題ではないはずなのだが。たとえば300行あるコンフィグの書式を別の書式にコンバートする必要に迫られた場合、手作業でそれをやってのけているのだろうか。ログの集計はベンダのASPを使っていて、想定外の統計を要求された時は「できません」で通しているのだろうか。
データベースエンジニアにしても同じ事で、せめてソフ開レベルのネットワーク知識ぐらい持っていて欲しい。ファイアウォールでセッションタイムアウトしているだけなのにその理屈を一から説明する方の身にもなってくれ。keep-alive投げるなりしてベスト尽くしてから連絡の一つも欲しいのに、俺と「タメ」であるはずのあんたらがそれじゃあ困るんだが。司法修習みたいにIT業界デビューした人間が一斉に同じ場所に集められて教育を受ける環境とかがあると良いのだが・・・。
数十万なんて新入社員のボーナスだろうに。それで勝ち組なんてよく言うよ。
どうしても金がないなら学費免除という制度もあるしな。それに、銀行から借りろと言っただろうに。
だいいち、大学院入試はある意味では学部入試より簡単です。大学院なんて作りすぎて質が底割れしてるんだから。学歴ロンダなんてことばがあるくらいだ。たとえばローの未修コースなんてセンター試験より難しい問題は出ないし、情報系ならソフ開取れれば余裕で通るよ。
・・・と、どうです、これだけ詰問されたら理不尽だと思うでしょ。非モテがやられているのもそういうことなんですよ。
どうせ理系出身者なんていらねえんだよ。
http://anond.hatelabo.jp/20071105005919
とか,なんかSIerの話が盛り上がってるので,就職活動中に思ったことを書いておこう.
理系大学院において情報工学系専攻.コンピュータアーキテクチャとシステムソフトウェアみたいな.
下請けシステム屋でプログラマのアルバイト.Javaでクライアントアプリ開発という一般的にはキモいことを.DBを使うWebアプリも少々.
フリーソフト公開して有名になってるとか,未踏に応募したとかはなく,そこまでは頑張れてない感じのぬるま湯プログラマ.
就職活動を始めた頃はSIerについてよく知らず,SIerでSEになるか,電機メーカでソフトウェア研究開発に就くか迷ってた.
どっちも開発じゃんねってことで.
でも調べていくと,SIerがもっとわからない.
なんかね,「専攻は関係ありません!」「入社時の研修であなたもエンジニア!」なんだって.
いや半年で"犬クラスがバウと鳴くメソッドで,はいはいオブジェクト指向"ってとこには行くと思うけど,
止めちゃいけない銀行のシステム開発とかは,バウバウしてっとやばすぎるんじゃねえかとか思ってた.
たぶんね,「プロトコル」って言葉を聞いたら「ヨーグルトですか?」って言っちゃうような人と
しばらく給料一緒なんだろうなとか思ってた.もう「いいえ,ケフィアです」ってツッコミも許されないみたい.
そしたら,SIerは開発やらないんだって.でもプロジェクトをマネジメントするんだってVaってなことで.
あと,提案力とか,ロジカルシンキング,こんさるてーしょんとかもやっていきたいですとかそんな.
業界トップに行けば行くほど,つまるところ技術力あんまつけないうちに,プロジェクトトップになるらしい.
あー,だからバイトで上から落ちてくる仕様は,どれもこれも(自主規制)
いま思えば,SIerで開発技術力が求められてないことは,ちょっと調べればすぐわかるのだけど…
たまに自分なんかより全然スキルのある人が,ポンと面接受けてたりしてびびった.
学科,専攻に企業から直接求人が来るし,有名メーカ,SIのSE部隊募集なんかは学内採用セミナーやってるし,
「ソフトウェア」「開発」「エンジニア」って言葉が並んでるから,ついフラっと入っちゃうんだろうね.
でも,SIerで働くのに,アルバイトで開発経験がありますとか,
ソフ開ありますとかは,オーバースペックな気がした.(たかがソフ開だぞソフ開.NEとかDBとかじゃないぞ)
下手すると,研究でばりばりソフト作ってますって時点でオーバースペック.
とりあえず頭数が欲しいだけなら,そうだと言って欲しいんだ.
情報系の学生や理系は必要とされてない,という印象は持たなかった.
むしろ新卒採用の時点では,理系情報系学生は優遇されるように感じた.
もしくは,どこも上手く隠せてた.
でも,仮にも4年ないし6年間,計算機と供に情報工学を学んできた学生を,
コンピュータ(笑)といえばニコニコ動画で弾幕ktkr!みたいな学生と同じ人月計算で採用するのはやめてほしい.
技術力いらない,専攻関係ない,誰でも良いんだったら,いちいち学科専攻指定で学内セミナーをやった挙句,
ついフラっと入っちゃった開発大好き系のエンジニアの卵を持って行くのはやめてほしい.
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そんなわけで,情報工学を学んだ理系学生/院生を新卒採用することは,既に4/6年間「技術頑張って…経験積ん」だ人の努力を,
勤務暦0年の時点でメメタァにすることなんだなと思うよ,うん.
俺の住む世界はアイティーとやらに支えられているらしい。
アイティーに関われば、俺の住む世界をさらに素敵なものにしていけるに違いない。していきたい。
そう願って、何も知らなかった文系新卒の俺が金融系のシステム会社に入って、もう一年以上が経つのだ。
昔、お遊びでゲームを作ったことはあった。RPGツクールなんかが好きだった。
パズルみたいで楽しかった。コンピュータの中身が理解できて、わくわくした。
楽々と基本情報技術者の資格を手にし、半年後にはほとんど勉強もせずにソフ開も取得した。
研修の課題では同期の誰よりも速く、短く効率のいいソースを仕上げた。
現場に出て、本番機に触った。
30年間親会社を支え続ける偉大なシステムの中身を、わくわくしながら覗いた。
そこには、俺の求めていた世界とはまったく違うものが広がっていた。
俺が産まれる前から、入れ替わり立ち替わり何人もの手によって継ぎ足されたロジック。
何千行にもわたって、似たような処理が何回もひたすら繰り返される似たようなモジュール何十本。
1993年に行う臨時処理のロジックが、今もコメントもなしに埋め込まれている。
仕様がわからなくなれば、キャビネへと走って、黄ばんだ方眼紙に鉛筆で書かれた仕様書を探し、
そして修正履歴のみが書かれているのを確認して肩を落とす。
半年後に臨時で行われる業務に対応するため、いくつかのモジュールについて、処理可能なユーザーコードをひとつ、条件に加える。
与えられた期間は2週間だった。ずいぶん長いなと思った。
何枚もの設計書を書いた。つまり、方眼紙状のExcelテンプレートに同じ文章をコピペした。
追っていったモジュールはどれも、ヒープもソートもメモリ管理も論理演算も出番がなかった。
あるのはただ、IF文とMOVE文とばかりだった。ソースの難易度は使われている命令の数とは関係ないことを学んだ。
テストデータを作るため、階層型DBを何回も辿ってデータをアウトプットさせるモジュールを書いた。資格試験で学んだSQLは、無用の知識だった。
協力会社への仕事割り振りやユーザー対応に毎日忙しそうだった上司が、夜遅くまでの残業続きでくまのできた目を皿のようにして設計書をレビューした。
2日後、承認が出た。フェーズが設計から開発に移った。
ロジックを丸々コピペしてソースを修正し、コンパイルし、実行した。
2週間はあっという間だった。
俺のせいで、半年後以降は使われないロジックがソースにまたひとつ増えた。
今回の対応については、Excel方眼紙にレポートをまとめて共有ドライブに入れておいた。
だが共有ドライブの検索には時間がかかるし、Excelシートの中身となれば検索から漏れることも多い。
きっと誰にも読まれないだろう。
2バイト文字が使えない関係上、原則、ソースにはコメントはあまり入れられない。
数年後の新人はきっと、俺の書いたモジュールを見て「このロジックは何だ」と首を捻るんだろう。
数年後の俺はきっと、今回のレポートを共有ドライブから探し回って新人にパスを教えてから、
協力会社の管理に追われる作業に戻って目の下にくまを作るのだろう。
俺がやりたかったシステム開発って、こんなものだったのか。
俺は部署の中で、俺の望む仕事を探し続けた。
先輩たちは忙しくて誰も興味を持ってないけど、自動化できる作業はいくらでもある。
よく使われるExcelシートを改造し、定例作業をクリックだけでできるようにした。
ExcelVBAとはいえ、書いていて心地よかった。引数が明確な関数と変数のスコープと全角文字があったからだ。
COBOLで打つプログラムより、控えめに見て100倍くらいの生産性を発揮できていたと思う。
先輩たちは喜んでくれたが、ただし俺の仕事を、あまり仕事とは見なさなかった。
それでもよかった。業務時間外は俺は相変わらずスクリプトを書いていた。とても楽しかった。
VBAから入って、WSHなんてものを知り、やがてJavaScriptを学び、ネットで資料を探し、はてなを知り、はてブでWeb技術についての記事を読みふけった。
知れば知るほどに、どんどんCOBOLが、メインフレームが嫌いになっていく。
先輩は誇らしげに言う。システムはたいしたことをやっていない。業務知識こそが大事なのだ。
ユーザーより詳しく業務を理解し、適切に提案し、設計する能力。
協力会社を率いて、わかりやすい文書で指示を行い、スケジュールを調整する能力。
人を動かすぶん、責任も大きくやりがいもある。優秀な人材こそが我が社の強みだ。
そんな人材が育つよう、我が社は安定して働ける環境と福利厚生を整えている。
ああ、そうだよ。先輩、あなたは正しい。
俺だってメインフレームの信頼性のすごさはわかってる。
密なユーザーとの関係から生まれるシステム子会社としての強みも認識してる。
それだけじゃない。社内環境も悪くない。給料もいいし休みも取れるし先輩は優しい。
ここは、いい会社だ。
けど駄目なんだ。
30年前のシステムを枯れた言語でツギハギする仕事じゃ、俺の心はやっぱり満たされない。
ユーザーの業務知識ばかり身につけたって、俺自身の人生には、いいことなんてない。
俺が求めていたのは、この仕事じゃないんだ。
社内の誰も、TumblrもTwitterもやっていない。ライフハックなんて聞いたこともない。
Joostやモバゲーや2ちゃんねるが社会に与える影響について誰も語れない。
休日はゴルフや酒に興じている。自宅にPCを持ってない人までいる。
おかしいことじゃない。普通の人たちだ。
それどころか彼らは、仕事とプライベートを切り分けている、立派な人たちだ。
でも、やっぱり俺の生きていきたい世界は、ここじゃないんだ。
たぶん俺がいるのは極北なんだろう。
ここが、人月計算とExcelとスーツの世界というやつなんだろう。
俺は80文字×32行の緑文字を見つめながら、遠い夢を見続ける。