はてなキーワード: チョークアートとは
https://www.asahi.com/articles/ASR1S0BMPR1KDIFI00M.html
俺が知る限りの成功例を書くよ。
特定されないようにフェイクを入れるけど、たぶん分かる人には分かっちゃうと思う。けど、分かっても黙っていてくれると助かる。
心機一転ゆっくりしたいと思い、地域おこし協力隊に応募して採用。正直場所はどこでもよかった系。
任務は、地域団体の常勤職員。地域の有償ボランティアベースで仕事をしてくれる人や会社と一緒になって、草刈りや放置竹林、荒れ地などの整備や、地域の人が出したアイデアを実際にハンドリングするのがお仕事。要するに小間使い。
既に着任している地域おこし協力隊の人と、役場から出向に来ている人の3名の職場。
最終的に、そこで知り合った地元企業の高齢社長に会社を引き継いでくれないかと依頼されて、任期終了後は解体・廃棄物処分業者の事業継承に向けて就職した。
仕事自体は、はっきり言って小間使い。年収も200万円ぐらいになってしまうんだが、忙しさだけで見たら正直それでは割に合わない感じがする。
ただ、周辺がもう都会から若い子が来たと言うだけで神様仏様扱いされるような環境。ガチで拝まれる。リスペクトされてる。
勤務は週5日日給制なのだが、実際には、地域おこし協力隊隊員はケータイに出られる場所で、何をやったかをLINEで報告すれば大抵何をしていても勤務扱いになると言う待遇。
今日は家の整理をしてました、みたいなのでも勤務扱いになる。まぁ若人が住んでいるだけで地域貢献担ってるという解釈だな。
一方で、地域の行事とかやるときには、さらっと事務局や会計など地味だけど重たくて面倒くさい役割にアサインされてやらされることになる。
ただ、日曜日にボランティア集めて何かするとか、夕方の会合に出るとか、そう言う時には漏れないように丁寧に時間外がつくそうな。
そして、そんな仕事だから無茶苦茶地域の人たちに顔が売れる。それもボランティアや地域活動に参加している人たちに顔が売れるので、強固な人脈ができる。
実は、自治体は顔をつなぎ、孤立させない事を目的に、何があっても孤立しないようにこの仕事を与えているような所がある。
最終的にはその人脈で任期終了後の就職先をゲットした訳で、この施策は人を選ぶけど、よいアイデアだと思った。
かなり実績があり、普通に村役場に入った人や、就職した人もいるし、他には、喫茶店を開いた人(イベント出店大杉で店は殆ど閉まっているが)、寺が開いてると聞いて仏門に入ってお寺を継いだ人(本業:塾講師)、お土産屋に就職して配達なのかチョークアート書いてるのかどっちが本職かわからん人、など個性豊かな面々がいる。
アラフォーの家族。当時子どもは中学生だったはず。前職は別の地方都市で商社に勤務していたが、前から自分の会社を持つ事が夢であり、探していたところ、起業型地域おこし協力隊というものがあると知って応募して採用。
自分でためていた金と、地域おこし協力隊の報酬(と言っても200万とか)を使って生計を立てながら、起業の準備をして融資を受けて任期2年目で食品加工工場を作り、その経営者になる。現在もその経営者として商売している。
前職の伝手で大手食品メーカから仕事を持ってきていて、最近は地元建設屋と共同で農業をやり始めた。
この人は明らかに起業をするつもりで、それができる場所を探していた感じ。こう言う人はたぶんあちこちにいて、そう言う人を地元に取り込むために協力隊制度を使ったって感じだね。企業誘致に近い。
本来の地域おこし協力隊の趣旨からは若干外れると言う議論はあるらしいのだが、最近、定着率が高いのはこう言う起業を前提とした移住だぞとも話題に上がる。
まぁ、こう言う目的がはっきりしている人は受け入れ側もありがたいやね。
他にも、パン屋さんをやりたいと応募し、ちょうど住んでた人が亡くなった直後の出物の古民家があり、そこを改造してブランディング、通販をメインにしたパン屋なんてのもいる。週末1日だけ限定のレストランとかもやってる。
その地域は昔、陶芸が有名な地域だったそう。しかし、台規模工業化に後れを取ってかなり衰退していた。そこで、自治体は一念発起して陶芸家を養成する学校というか訓練施設を作った。
そこには地元の若い人なども通うんだが、それだけではやはり難しい。
そこで、知恵者がいて、地域おこし協力隊の制度を使って、事実上2年間はお給料が貰えながら学び、独立語1年は所得が保障される環境を作り上げた。
まず、根性やら寝技やらで有名な芸術大学の名の知れた陶芸家との提携をゲットした。
そして、その先生の弟子、大学院生が地域おこし協力隊の制度を使って、お金をもらって移住してもらう。
その人が非常によい成果を出したために、話題になってあちこちから集まるようになり、毎年2名の枠にかなりの応募がくるのだそうな。
協力隊の任期は3年間あり、最初の2年が訓練所に加代追い、その後1年は身の振り方を考えるという構成。
その間にじっくりと学び、また作った作品は自分で売って自分の収入にできたりもするので、それで感触を確かめたりできる。
自立した陶芸家も多く出て、地域には高密度に陶芸作家がいる町という事でブランディングが行われ、愛好家が多く集まるようになったそう。
正直、制度はほとんど脱法的な使われ方だと思われるが、かなり有名な成功例として総務省も紹介しているからいいんだろと言う感じ。
地域資源と上手く填まった例で大変うらやましい。そもそも最初の提携が最も大変だと思うので早々真似はできないと思う。
だが、もう地域おこしの方向性が決まっていて、それを強化したい場合、伝統芸能の継承などと言う場合には、このメソッドは使えるのではないかと思われる。
地元出身者で、大学を卒業して首都圏で働いていたが、アラフォーになって心配になって、と言う事でUターンを決意。
そうしたら、たまたま農業従事と条件とする地域おこし協力隊の募集が、たまたま出身の村から出て、たまたま村議会議員をやっていた親父からそのことを聞かされてたまたま応募したら、たまたま受かったそうな。
応募後はたまたま開かれていた地元の農協がやっている新規就農者向けの講座を活用して融資をうけ、たまたまあった県の新規就農者助成金を受け取りつつ、たまたま求人を出していた第三セクターの農業の会社に勤めながら、実家の農業を……。
偶然ってすごいなー(棒読み
まぁ、色々と批判があるのは分かる。が、こういった紐付きコネのありが一番定着率が高いのも事実だと思われる。そして、確実に地域進行ができる訳だから、まぁ悪い事じゃない。
かわいそうなのは、もう紐付きで結果が決まっているとも知らずに、形だけ出された公募に応募した他の志望者だよな。
今、新規移住者向けの助成金とかあるんだけど、移住者・Uターン向けの生活保証金としては地域おこし協力隊が最も金は出る。そして、性質上他の補助金と重複申請ができたりするので、まぁいろいろできるのである。
地域おこし協力隊は、このような成功パターンを掴んでいる所と、駄目なのと頃の差が大きい。格差が開いている。
成功している所は
と言う好循環を生んでいる一方で、
駄目なところは殆ど改善されず、また改善する機会もなく、定着が進まない場所も多く、格差が開いているように感じる。
というか、応募者の数という点でかなり差がある。定着しているところは応募殺到して驚くこともあるが、定着率が悪いデータがある所は殆ど応募がないらしい。
移住者目線としては、とにかく地元でウェルカムな姿勢で募集している所や、既に定着している協力隊の先輩がいるところが良いと言うのが王道だ。
付け加えるならば、任務や勤務体系が柔軟で幅広く選べるところを選択するのが良いと思う。普通の就職みたいに仕事ががっちり決まっていてそこで勤めなさい、と言う様なケースだと単に補助金が出る労働力としてしか見られていない可能性がある。
目的がキッチリある場合なら、本当にその目的に適しているかをよくよく考えた方が良い。
そして、その目的にピンポイントに募集をかけているところにマッチングできればいい。考えているうちに違う考えになっていってもよいが、妥協だけはしてはいけない。
大きなミッションを与えられて、それをやりなさいと言うものもある。その時、これは本当に自分がやりたい事なのか、とにかく見極めとマッチングを大事にしてほしい。
受け入れ側目線としては、とにかく移住者を孤立させるな、コミュニケーションを取れという所があると思う。
地方移住の話をするときに、地方の人間関係はめんどくさいという話はよく出るが、ぶっちゃけ、田舎の人間関係が完全に嫌な人はそもそも応募してこないのでノイズである。
そして、何かあったらこの人に相談してね!と言う人を、数人。数人!話をつけておくことが大事だ。それも役人では無くてそれ以外の人。そしてできたら一番最初に、変な人のところに行く前に話をしておくのが良い。
というのは、人間関係にトラブルがあって辞めると言う案件、調べてみると、そもそも変な人に依存してしまっておかしくなると言うケースが結構ある。
外から来た人に最初に近付いていく人は、地域の顔役みたいな人でなければ、だいたいその地域で孤立しがちな人だったりする。
そう言う人は、何か問題を抱えているケースが多々ある。新興宗教に勧誘されてしまうと言うと言う様な分かりやすいケースならまだしも、
発生した問題に「それはきっと○○さんの嫌がらせだよ。あのジジィしつこから」みたいな事を吹き込んだりして、単なる事故が一瞬で陰謀論になり、疑心暗鬼を生んだりする。
(愛媛県の話がこれだと言っているわけではない)
そう言う事を防ぐ為にも、とにかく最初に頼りになるひとをつける事が大事だ。できたら先輩移住者と、地元で何かあったときに仲介ができる人と言う組合せがベスト。
色々書いたが、気楽に構えてやったらいいと思う。任期付きだけど給与は保障されるし、その間役所が面倒見てくれるし、リスクはそんなに無いのだ。
地域おこし協力隊の受入には落差があるけれど、実はさらにその前には「そもそも地域おこし協力隊みたいな制度を使う気すら無い」という場所が存在していて、そういう所に比べると、公募をしている所はそれなりに進んでいるところなのだ。
まずは気楽に話を聞いてみて欲しい。