2023-02-24

漫画 フラジャイル 病理医岸京一郎の所見時系列を考える

アフタヌーン大人気連載中の医療漫画フラジャイル」。そろそろ連載10年が見えてきて、物語新人宮崎がついに専門医になるなど節目を迎えてきた感があります。作中およそ3年を総決算したような21巻はまさにここで終わってもいい。第一部完。といった面持ちでしたが現在新薬JS1編へと続いてくれています

そこで今回、改めて読み直したと共に自分の中での整理のために作中の時間がわかるようなヒントを探してみた。

時間表記はだいたい1話目を基準にしている。

時間は明確な過去編とされてなければ話数が進むごとに線形に時が進むと増田が決めたんだ。

お約束

フラジャイルは今のような長期連載を予定されていなかった。

そのため医事紛争(弁護士千石)編18巻~で矛盾がでている。

「5巻の回想シーンで岸先生が壮望会に来たのは7年前」「(18巻では)時効などの関係で3年前設定」

「初期は連載がこんなに長く続くとは思っておらず医事紛争編は構想されていなかったゆえ」

「5巻のことは忘れちゃっていたんですか?」「作家編集もすっかり忘れて楽しくやってました」

長期連載にありがちなから立て付けていく設定に深くつっこんでもしかたないね個人的に岸と森井とのやりとりは時間軸を移してもなんとかなるけれど岸と高柴との関係は長い時間必要と感じるので医事紛争は(個人的)正史からはずしたいと思いまする。

連載だけ読んでると混乱した部分なので時系列を書いてみる動機だよ。

謎いところ

まとめたようでまとまらない情報を羅列しているだけになってしまった。

特に困ったところが「日本病理学会総会~アミ株式総会」。かなりぐちゃった。

それに加えいつかは不明だがリアル専門医受験資格経験4年から3年に変わった影響もあるかも

たぶん2017年から3年に。フラジャイル1巻が2014年で、8巻から2017年発刊。

宮崎試験はハッキリしてるかと思ったけれどそこもなんか怪しいし

あとは

・ 岸が壮望会に来た理由それから活躍

・ 壮望会の悪評と建て直し

稲垣緩和ケア周り

もなかなか謎い。あと高柴×岸のエピソードが初遭遇ぐらいしかなくて思ってたより掘り下げてなかった。

名前メモ

宮崎

森井

火箱

南波

細木

稲垣

中熊

手嶌

日野

戸倉

壮望会

慶桜



不明

岸入る前の壮望会、評判悪し(5話)

17年ほど前

稲垣医者に。「終末期の患者さんと~16年間そう働くのが僕の仕事」(63話)恐らく壮望会以外(27話)。

2011年以前 8月 35話からの比日野過去編 岸、慶桜・研修医時代

岸、臨床医時代感染症内科医

岸、研修医時代「君の指導医は俺だ」

岸、研修医2年目?「去年、研修医ローテで2週間」前期研修か。

25歳前後

将棋友道8「今月号」

恐らくすくなくとも9月以内に比日野死亡「治療開始より5日後死亡」

原因はSFTSで作中2011年以前。「当時はわかりませんでした」「SFTS中国特定されたのは2011年 それまでは日本でも原因不明」(90話)

不明~2年間

稲垣内科時代。慶桜ケア科に「よそのケア科に2年お世話」「研修先のケア科は慶桜」(85話)

「その頃から先生とは同僚」(85話)

このケア科2年が転院回数に含まれるかは不明(27話)


稲垣、「ひとりで壮望会の緩和ケア科を立ち上げ」(85話)

(伴、無菌病棟立ち上げ「昔 伴君が責任者になって立ち上げ」(86話)時期不明病棟を立ち上げて何年だ …何年もだ」(87話))

不明 岸、慶桜助教授時代

手嶌と同僚に。助教授同士(33話)



13~10年前?

火箱兄、死亡「私が中学生の時兄は亡くなりました」(12話)

およそ13年前で火箱12

9年前?

森井、21歳?大学三年の夏に退学。壮望会の専門学校入学。(3話)

6年前?

森井、24歳?専門学校卒業(3年制?)

壮望会病院に入り、6年間は辞められない(3話)

岸、壮望会に転院。高柴と初対面。「7年前」「新しく来た病理先生ですよね?」(18話)

4、5年前?

物語開始前、岸が手嶌と最後に会う。「会うの何年ぶりだったんです?」「…5?6?」(作中1年以上経過)(34話)

岸の性格から正確さは怪しい。岸と手嶌が慶桜以外で会っているなら変ではない(岸の性格から怪しい)。

3年前?

火箱、アミ入社?22歳?スタート1年半以上のときに26歳(11巻巻末)。4年生大学から新卒はいればこの辺り?

新人火箱、十王寺と会う「三ヶ月目」「入社一年目」薬事部所属(67話)

不明

火箱、MRに。岸、森井とは1話から面識あり。

2年と5ヶ月ほど前4月

宮崎医大卒業?。出身大学病院で初期研修開始(80話)「初期研修出身大学病院

不明

手嶌が慶桜を出る。「岸先生は慶桜を出てね」「僕はしばらく残ったけど~アメリカ留学して~研究職に転向した」(33話)

1年半ほど前

本郷最後彼女(病理医)と別れる「4年と3ヶ月33彼女いない本郷」至極どうでもいい(55話)

5ヶ月前ほど4月

宮崎、壮望会に。後期研修開始(80話)第一志望にフラれる。「どうして後期研修は壮望会を」

一年間は神経内科?「神経内科の専攻医になって1年で病理に転科したんだ」(80話)

この1年って1年目(4月に入り半年後の9月)に転科したのか1年半後の9月に転科したのか…。半年なら半年って言うよねぇ。でも2話の宮崎発言矛盾する気がするんすよぉおおおおおお

1話スタート

9月23日-24日開始。院内描写24スタート。終了は25日。

24日に騒動、「ゆうべの手術」~「昨日はお世話になりました」で25日

宮崎、27歳?3年目?。専攻研修開始から半年

宮崎神経内科から病理に転科

2話

宮崎、転科後初日

宮崎、専攻研修開始から半年確定?「一応 卒後2年目のドクターなので」(2話)80話の南波の話がわからなくなる。

てかこの流れの"ドクター"とは"博士課程です"って意味でいいの?医者意味でいい気がするけど。"博士とって2年目"だとまたいろいろ変わってくる…

専門医認定の条件が経験4年といわれる(後、3年に短縮)

3話

岸、森井に転職の話をする。

6年間は辞められない条件を知っているなら森井卒業6年後?

森井30歳?

5話

森井慰労会(4話直後?)

火箱登場、宮崎とは初対面。


宮崎病理診断開始(2-3話間と5話時間経過を加味しても早くなあい?)

5-6ヶ月経過ではない?

南波に新しい研修医。「宮崎の後に入った子」(9話)

4月に入った新人かと思ったが作中4-5月ではない?初期研修のローテーションか?

根拠は9話で半年ほど飛ぶのは不自然。8話で中熊登場して9話冒頭で中熊ポスター。8話で火箱・中熊面識。9話で「先日はどうも」


新薬JS1 Ⅱ相試験に向け始動(10話)

JS1、竹田編開始(11話)

竹田、余命半年


竹田JS1 3クール終了(13話)

竹田10日後に死亡(14話)

実際何ヶ月生存たかはわからない?余命どおりならだいたい1年目終了。


火箱、アミノ退社(14話)

(間瀬、アミノ退社)

(竹田余命)+数ヶ月経過?

「あれから数ヶ月」

JS1副作用の判明

火箱、ビフィズス入社

(14話終了)


「この前」コンサル窪田参加(15話)


セカンドオピニオン外来開局(15話)

高柴65歳?、定年半年前(15話)

高柴、退職。「定年まではまだ半年もあるのに」(18話)


高柴クリニック開院。高柴編終了(20話)


慶桜、中熊により遺伝子検査ラボ設立。円が25歳で技師長に「2年前~25歳にしてラボ技師長に抜擢」(58話)

(手嶌、円と共に新薬開発)「手嶌くん~円も協力してる新薬開発の仲間だね」(時期不明)(61話)遺伝子ラボとは無関係か。ソフト開発し新薬配列設計発見

半年以上経過 4月以降

17病理学校(21話)

布施登場、医大5年

5月時点で布施がまだ医大5年なので病理学校4月以降(25話)


布施半月間岸の元へ(25話)

8ヶ月後 5/19

笑美編。デジタル時計の日付が5/19。 (25話)

布施「君何年生?」「5年生です」(25話)

(稲垣、壮望会が3院目。前病理ありと前前なし(27話))

笑美編終了でおおむね6月(月末の演奏会)


宮崎、初術中迅速(31話)

(8巻巻末)

人物紹介 年齢

宮崎20台後半(大学多浪はなさそう)

不明

森井30歳(誕生日1111日)

位置不明 41話から半年ほど前

間瀬、医薬新聞社入社半年お世話になった」 (41話)

9ヶ月~1年半程度経過。 4月より前。6~夏まで?

森井31歳?

宮崎28歳?

手嶌登場「4月から京都細胞研究所」~「なられる」へ「やっと慶桜から卒業か」(33話)

「春から京都」(34話)

流石に何ヶ月も前に挨拶回りは変だと思うので4月前かなと思うけれど、後から見るとかなり早く挨拶してる?


ハル編(35話~)


間瀬、ビフィズス入社(41話)

9ヶ月~1年10ヶ月程度以前経過。 6月~夏まで?or翌年4月前あたり

野球回。(44話)

入局先宣言の話。「5年も~お世話になって」。後期研修終了タイミングの入局(4月)なら意思表示は入局前年の夏までが一般的らしいからここが夏で実際の入局は来年という話か。4月の線は薄い?

火箱が野球テレビ中継で見ている「今期つれぇ~」(44話)プロ野球3月末開幕なのでオープン戦でなければ4月以降で「今期」「つらい」とわかるのはやはり前シーズン夏前ぐらいか

(11巻巻末)

火箱26歳。ビフィズス在籍状態時。


宮崎20台 森井30台」(46話)

2年弱。9月前?

宮崎デビュー戦(48話)「病理専攻1年目です」

宮崎迅速11回、剖検5回(49話)


こまごまとした話。3日謹慎新聞掲載などがあるが明確で大きな時間移動はなし?


移植から半月後」(54話)

11ヶ月以前経過or1年7ヶ月以前経過? 9月前? or 4月前? or 4月以降?

日本病理学会総会12~14日(55話)

布施、院1年目(医大5年生?(80話))。「院の1年目であれくらい深く考えられる人」(55話)(MD-PhDコース)

現実と同じなら4月だが、布施の院1年目=医大5年生なら「布施は、MD-PhDコース選択で5年次に大学院入りした」(80話)だから初登場(8ヶ月経過、5月ごろ)から4月をまたいでないはず…

神経内科から病理転向して1年目のザッキー」(55話)1年以上経ってるから2年目だと思うんですが…?

前年秋期特別総会でも11月で9月をまたいでザッキー2年目…

しかし第10X回総会とあって現実的には4月の総会…(55話)実際の総会は4~6月開催と幅はあるけど3月とか年度前にはならない? https://pathology.or.jp/jigyou/meeting-spring.html

4月越えなら

森井32歳?

宮崎29歳?

火箱27歳?


作山、リンチ

円、27歳?「2年前~25歳にしてラボ技師長に抜擢」(58話)

稲垣オプジーボ同意後、慶桜の「遺伝子センターラボに1週間もお世話に」(60話)

稲垣医師16年目?「終末期の患者さんと~16年間そう働くのが僕の仕事」(63話)42歳オーバーか。


ビフィズス、新薬とともにアミノへ(企業買収って数ヶ月はかかるとみていいよね?)(64話)

ビフィズス買収後、火箱、総務部、間瀬、MR(営業)へ「2週間前」(66話)


(株主6月(69話)→慰安旅行6月末(70話)ならここは5月か)

新人関根先生(65話)また4月ではない?次が総会の話なのでここは4月に入ったガチ新人かも。

「来月末 壮望会病理部のスケジュール抑えてほしいんだけど」(65話)

ビフィズス買収2週間後ぐらい 3~5月

アミノ編(65話)アミノの株主総会の話だが総会が多い6月になるのかは不明

十王寺氏が来月退職するらしい」(65話)

数日後?、火箱、アミノの未来を憂う会に。「我々は来月の株主総会で」(66話)

(*2年8ヶ月経過 5/15 宮崎試験願書提出?(89話))

2年9ヶ月程度経過?3年目6月

総会一ヶ月前の買収が5月としたら4月日本病理学会総会から1ヶ月半(病理総会が4月12~14日)。作山関係で2週間近く使うとしたら買収"完了"が一ヶ月でしてることに。

そもそもオプジーボ同意を取れてから家族への報告に1週間。投与開始から検証&18人の遺伝子検査いくらか。NDA違反に数日(60話)と2週間でもカツカツ。5月中に関根編こなす必要もあるし。

総会間近、火箱懲戒解雇(68話)

JS1が」「治験フェーズⅡ」(68話)

十王退職記念公演。火箱が代読「明日から無職」(68話)

十王寺、株主総会前に退職?「この前の火箱さんの公演が記事になりました」(69話)

株主総会(69話)「後日~十王寺さんの解雇撤回」(「明日から無職」は形式的な話か)


間瀬、開発本部長に。火箱、開発本部 臨床開発3部 JSプロジェクト推進グループグループ長に。春田、火箱部下に。

6月末?

慰安旅行(70話)「来月末 壮望会病理部のスケジュール抑えてほしいんだけど」(65話)

2年10ヶ月程度経過 7月はじめ?

弁護士編(医事訴訟)

弁護士編は過去矛盾してる編なのでここでまとめる。基点がここから3年前なのがネック。(ここまでの予測があっていれば宮崎が転科する数ヶ月前の話になってしまうし、後からみてもすぐに宮崎の実務3年を迎える)

前述のとおり時系列からは切り離すが、過去の各イベントはあったんじゃないかな。

また、過去以外の話の時間正史として前の編から地続きと考えておく。

不明 (岸) 細木 千石 高校生時代

細木と千石高校同級生(72話)細木と岸は同期

1話から2ヶ月と数ヶ月前とさらに少し前

森井、「事件があった3年前は俺も壮望会で働き始めたばかりでした」(72話)

後の話では森井のほうが壮望会に先に入ったっぽいのでここでもここに

(6年辞められない縛りがあるのに転職話が出るのが変)

1話から2ヶ月と数ヶ月前

岸、壮望会に。(73話)

(これまでの話でも壮望会での高柴との出会いは7年以上前矛盾)

1話から2ヶ月ほど前 弁護士現在から見て3年前

患者菊池通院後2ヶ月。「外来での通院が2ヶ月を過ぎたころ僕に~依頼があった 三年前だ 僕が壮望会に来てまだ数ヶ月にもならないころだった」(73話)

病理技師がほかに4人居る(73話)

岸、初カンファ荒らし「初カンファ荒らしの爪痕」(73話)

菊池状態悪化後、「緩和ケア科に移って2週間後に亡くなった」(73話)


「まあまあ前」の先月

森井、彼女に振られる(18巻末)

1話から5ヶ月前以内 「まあまあ前」

森井、技師を追い出しソロデビュー(18巻末)

宮崎、壮望会に居てニアミス(18巻末)宮崎は後期研修から壮望会に入ったので4~9月の間の話(神経内科専攻)とすると、3年前とはあまり矛盾しない。

不明(窪田参加前)

壮望会、不評から立ち直る「壮望会を立て直した~医師の功績ですよ岸先生とか稲垣先生とか」(74話)

5月ごろ?

久坂部、米嶋の診療所訪問「2ヶ月前米嶋が働く診療所に~弁護士」(74話)

久坂部~米嶋の診療所に行った男と同一人物」(75話)

7月はじめ? 物語現在

「今月の予定組むんで」(71話)

森井、「事件があった3年前は俺も壮望会で働き始めたばかりでした」(72話)

米嶋の診療所訪問。米嶋はだし。(73話)春~夏?

「夏も近い」(74話)これジョーク

こまごま動いて弁護士編終了

2年10ヶ月程度経過 8月ぐらい 時系列考察破綻

布施、「医大6年生 MD-PhDコース2年目」(80話)

えー、医大に明るくないのでわからんのですが、MD-PhDコース学部4-院3~4-学部2年で学士修士両方とるルートデス。だから医大に6年居て学部卒業してなくて院生2年生。かな。

布施は、MD-PhDコース選択で5年次に大学院入りしたため国家試験は2年後」(80話)

「後期研修が3年 宮崎先輩は2年目なう 来年病理専門医認定試験」(80話)

布施初登場から2年以内、宮崎登場から2年半以内になるはずだけど、ここまで2年半以上過ぎてる計算をしてしまってる。

日本病理学会総会12~14日(55話)を現実とあわせて4月仮定してるけどここが変かなぁ。

9月スタート→(4月迎える)→25話 5月→(9月迎える 宮崎病理専攻医丸1年)→33~4話 4月と春が話題→(4月迎える)→(9月迎える 宮崎病理専攻医丸2年)→74話 夏前。

34話から74話の計40話が3、4ヶ月とするとかなりハードスケジュールから厳しいとみて、もう一回4月を迎えてるとすると宮崎は4年間壮望会に居るはずで

日本病理学会

  • anond:20230224111227 続き 2年10ヶ月程度経過 8月ぐらい 時系列考察破綻回 布施、「医大6年生 MD-PhDコース2年目」(80話) えー、医大に明るくないのでわからんのですが、MD-PhDコースは学部4-院3...

    • すごい力作。 フワッとした感じで楽しみつつ、微妙に「ん?」って思うくらいだったけど、やっぱり連載前の想定より話伸びてるよね。 まあ仕方ない。ずっとダレずに面白いのはすごい...

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