はてなキーワード: 司馬遼太郎とは
大野晋 日本語は、もともと関西で発達したんですね。〔……〕関東はね、元来、別の言葉をしゃべっていた。そこへ日本語が入ってくるわけです。だから発音の習慣だけは以前の言語の習慣が残り、関東は母音を落とす。関西は母音が多い。母音を落としちゃ、日本語はいけないんです。〔……上方漫才は……〕日本語の正統な流れなんですよ。
司馬遼太郎 『日本書紀』の天智〔……〕五年〔665〕に「百済人二千余を東国に置く」、天平十八(七四六)年に「新羅人を武蔵に置く」。この聖武の時代あたりが関東のあけぼの〔……〕。それが大きな集団なものですから、坂東武士の先祖は、やはり入植渡来者と非常に関係があると思うんです。
〔……〕日本人は、とくに上方の人間は、子音が詰まった形では発音出来ない。ところが東京の人は、それを平気で発音出来る。「なんちゃって」と言うでしょう。そしてトゥングースの言葉も子音を子供のときからどんどん言うんですよ。
永井路子 やはり気候の差があると思います。関東のからっ風というのは、特殊な作用をしている。はっきり言えば、口を開いていられないんですよ。〔……〕口をまともに開けてはしゃべられない。話をするにも、優雅に母音を発音しているひまがないくらいに、タッと早く喋るわけですね。ですからだんだん詰まっていく。
「口をまともに開けてられんなら、まともに笑うこともできん。まともにしゃべれん、笑えんとなると、思考も感情も育ちにくい気がするけど……いわゆる標準語は、旗本の言葉に切り貼りした人工日本語。戦争演説に適した『ジークジオン弁』。大阪の児童の学力が低いて言われるけど、『欠陥語』教育に本能的に反発した結果ちゃうの?」
「『普段正統な本物の日本語話しとるのに、何でデチューンした偽物の日本語教わらなあかんねん』て、感覚的にわかるんやろなあ。どちらを標準語に採用すべきやったかというと……」
「小籔さんを起用した例の厚労省『人生会議ポスター』が中止された時、こんな意見が報じられました」
死や死にゆく人を茶化すような表現は、関西弁を使ったり、お笑いの人が登場したりしていることを考えてもおかしいですし、関西の人だって死や病気になって生きることに真剣に向き合っているはずです〔BuzzFeed News〕
大野晋 日本語は、もともと関西で発達したんですね。〔……〕関東はね、元来、別の言葉をしゃべっていた。そこへ日本語が入ってくるわけです。だから発音の習慣だけは以前の言語の習慣が残り、関東は母音を落とす。関西は母音が多い。母音を落としちゃ、日本語はいけないんです。〔……上方漫才は……〕日本語の正統な流れなんですよ。
司馬遼太郎 『日本書紀』の天智〔……〕五年〔665〕に「百済人二千余を東国に置く」、天平十八(七四六)年に「新羅人を武蔵に置く」。この聖武の時代あたりが関東のあけぼの〔……〕。それが大きな集団なものですから、坂東武士の先祖は、やはり入植渡来者と非常に関係があると思うんです。
〔……〕日本人は、とくに上方の人間は、子音が詰まった形では発音出来ない。ところが東京の人は、それを平気で発音出来る。「なんちゃって」と言うでしょう。そしてトゥングースの言葉も子音を子供のときからどんどん言うんですよ。
永井路子 やはり気候の差があると思います。関東のからっ風というのは、特殊な作用をしている。はっきり言えば、口を開いていられないんですよ。〔……〕口をまともに開けてはしゃべられない。話をするにも、優雅に母音を発音しているひまがないくらいに、タッと早く喋るわけですね。ですからだんだん詰まっていく。
「口をまともに開けてられんなら、まともに笑うこともできん。まともにしゃべれん、笑えんとなると、思考も感情も育ちにくい気がするけど……いわゆる標準語は、旗本の言葉に切り貼りした人工日本語。戦争演説に適した『ジークジオン弁』。大阪の児童の学力が低いて言われるけど、『欠陥語』教育に本能的に反発した結果ちゃうの?」
「『普段正統な本物の日本語話しとるのに、何でデチューンした偽物の日本語教わらなあかんねん』て、感覚的にわかるんやろなあ。どちらを標準語に採用すべきやったかというと……」
「小籔さんを起用した例の厚労省『人生会議ポスター』が中止された時、こんな意見が報じられました」
死や死にゆく人を茶化すような表現は、関西弁を使ったり、お笑いの人が登場したりしていることを考えてもおかしいですし、関西の人だって死や病気になって生きることに真剣に向き合っているはずです〔BuzzFeed News〕
「藤原先生は、『鎌倉時代以降、特に江戸時代に機能してきた』武士道を『今こそ復興させるべき』と言わはります」
「これ、ほんまやろか?」
「事実かはともかく、冗談やありません。そんなんは、大本営発祥の地、真珠湾攻撃を立案実行し戦陣訓を生み出した関東地方だけでやってください」
司馬遼太郎 このあいだ、カセットで東条英機の演説をきいて、あらためて驚きましたね。〔……〕あの人は学習院初等科の出身だそうですから、きちんとした標準語生活者でしょう。戦争中、あの人の大演説をきいて、そらぞらしくなって、感想はといえば「アホかいな」で終いですね(笑)。ああいう東条語で議論をしてゆけば、現実の軍事情勢がどうなっていても、インパールへ大軍を送るべきだというような結果になるような感じがします。ともかくあの調子の演説、いまでもありますけど、蔭でひとが「アホかいな」と……。
「いわゆる標準語て、作られた経緯からして『ジークジオン弁』やんな」
「他にも、藤原先生は『武士道には禅や儒教の精神が流れ込んでいる』て言いながら、『禅や儒教は舶来のものじゃないか』という意見には……」
「て答えるだけで、儒教の方は全スルー。いくら講演を元にした本でも、論説として荒っぽすぎる。藤原先生が武士道の中で最も重視するんは、その儒教が言う『惻隠』、弱者への愛情やのに」
大野晋 日本語は、もともと関西で発達したんですね。〔……〕関東はね、元来、別の言葉をしゃべっていた。そこへ日本語が入ってくるわけです。だから発音の習慣だけは以前の言語の習慣が残り、関東は母音を落とす。関西は母音が多い。母音を落としちゃ、日本語はいけないんです。〔……上方漫才は……〕日本語の正統な流れなんですよ。
司馬遼太郎 『日本書紀』の天智〔……〕五年〔665〕に「百済人二千余を東国に置く」、天平十八(七四六)年に「新羅人を武蔵に置く」。この聖武の時代あたりが関東のあけぼの〔……〕。それが大きな集団なものですから、坂東武士の先祖は、やはり入植渡来者と非常に関係があると思うんです。
〔……〕日本人は、とくに上方の人間は、子音が詰まった形では発音出来ない。ところが東京の人は、それを平気で発音出来る。「なんちゃって」と言うでしょう。そしてトゥングースの言葉も子音を子供のときからどんどん言うんですよ。
永井路子 やはり気候の差があると思います。関東のからっ風というのは、特殊な作用をしている。はっきり言えば、口を開いていられないんですよ。〔……〕口をまともに開けてはしゃべられない。話をするにも、優雅に母音を発音しているひまがないくらいに、タッと早く喋るわけですね。ですからだんだん詰まっていく。
「口をまともに開けてられんなら、まともに笑うこともできん。まともにしゃべれん、笑えんとなると、思考も感情も育ちにくい気がするけど……いわゆる標準語は、旗本の言葉に切り貼りした人工日本語。戦争演説に適した『ジークジオン弁』。大阪の児童の学力が低いて言われるけど、『欠陥語』教育に本能的に反発した結果ちゃうの?」
「『普段正統な本物の日本語話しとるのに、何でデチューンした偽物の日本語教わらなあかんねん』て、感覚的にわかるんやろなあ。どちらを標準語に採用すべきやったかというと……」
「小籔さんを起用した例の厚労省『人生会議ポスター』が中止された時、こんな意見が報じられました」
死や死にゆく人を茶化すような表現は、関西弁を使ったり、お笑いの人が登場したりしていることを考えてもおかしいですし、関西の人だって死や病気になって生きることに真剣に向き合っているはずです〔BuzzFeed News〕
「大本営、隠蔽、大言壮語……欲得ずくの自己陶酔は、日本に悲惨な戦禍をもたらしました」
「陶酔が国を亡ぼすんやね」
「近年の政治家さんを見てると、あることに気づくんよ」
鳩山由紀夫さん:
野田佳彦さん:
安倍晋三さん:
小泉進次郎さん:
「なるほど。何言いたいか大体わかってきた」
「大本営的な風土は、まだこの国に残ってる。ほんで、ここに挙げた皆さん全員、関東出身のいわゆる標準語使いです」
司馬遼太郎 高等師範の二人の教授が標準語のアクセントを作る作業をなさっていた関係上、〔昭和初期から〕高師付属と学習院とで、きちんとした標準語教育が始まる〔……〕。
司馬遼太郎 このあいだ、カセットで東条英機の演説をきいて、あらためて驚きましたね。〔……〕あの人は学習院初等科の出身だそうですから、きちんとした標準語生活者でしょう。戦争中、あの人の大演説をきいて、そらぞらしくなって、感想はといえば「アホかいな」で終いですね(笑)。〔……〕ああいう東条語で議論をしてゆけば、現実の軍事情勢がどうなっていても、インパールへ大軍を送るべきだというような結果になるような感じがします。〔……〕ともかくあの調子の演説、いまでもありますけど、蔭でひとが「アホかいな」と……。
「上方(かみがた)の人間からしたら『よう笑わんと言えるわ』やんな。酔いっぷりが酷いわ」
「標準語て、本格的な教育が始まってまだ百年経たへん人工日本語やのに……」
「作られた経緯考えたら、『戦争演説語』『ジークジオン弁』やんな」
「大本営、隠蔽、大言壮語……欲得ずくの自己陶酔は、日本に悲惨な戦禍をもたらしました」
「陶酔が国を亡ぼすんやね」
「近年の政治家さんを見てると、あることに気づくんよ」
鳩山由紀夫さん:
国会の委員会質疑で「小泉総理、あなたは恐ろしい人だ」→ 場内が笑いに包まれる
野田佳彦さん:
首相として消費増税を「心から、心から、心からお願い申し上げます」→ ニュース視聴者を引かせる
安倍晋三さん:
ウラジオストクで「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」→ プーチン大統領に鼻であしらわれる
小泉進次郎さん:
「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままでは」→ 言い直しを切り取られたようにも見えるけど……
「なるほど。何言いたいか大体わかってきた」
「大本営的な風土は、まだこの国に残ってる。ほんで、ここに挙げた皆さん全員、関東出身のいわゆる標準語使いです」
司馬遼太郎 高等師範の二人の教授が標準語のアクセントを作る作業をなさっていた関係上、〔昭和初期から〕高師付属と学習院とで、きちんとした標準語教育が始まる〔……〕。
司馬遼太郎 このあいだ、カセットで東条英機の演説をきいて、あらためて驚きましたね。〔……〕あの人は学習院初等科の出身だそうですから、きちんとした標準語生活者でしょう。戦争中、あの人の大演説をきいて、そらぞらしくなって、感想はといえば「アホかいな」で終いですね(笑)。〔……〕ああいう東条語で議論をしてゆけば、現実の軍事情勢がどうなっていても、インパールへ大軍を送るべきだというような結果になるような感じがします。〔……〕ともかくあの調子の演説、いまでもありますけど、蔭でひとが「アホかいな」と……。
桑原武夫 いうとる、いうとる(笑)。などというひやかし方もありますね。
「上方(かみがた)の人間からしたら『よう笑わんと言えるわ』やんな。酔いっぷりが酷いわ」
「大本営、隠蔽、大言壮語……欲得ずくの自己陶酔は、日本に悲惨な戦禍をもたらしました」
「陶酔が国を亡ぼすんやね」
「近年の政治家さんを見てると、あることに気づくんよ」
鳩山由紀夫さん:
国会の委員会質疑で「小泉総理、あなたは恐ろしい人だ」→ 場内が笑いに包まれる
野田佳彦さん:
首相として消費増税を「心から、心から、心からお願い申し上げます」→ ニュース視聴者を引かせる
安倍晋三さん:
ウラジオストクで「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」→ プーチン大統領に鼻であしらわれる
小泉進次郎さん:
「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままでは」→ 言い直しを切り取られたようにも見えるけど……
「なるほど。何言いたいか大体わかってきた」
「大本営的な風土は、まだこの国に残ってる。ほんで、ここに挙げた皆さん全員、関東出身のいわゆる標準語使いです」
司馬遼太郎 高等師範の二人の教授が標準語のアクセントを作る作業をなさっていた関係上、〔昭和初期から〕高師付属と学習院とで、きちんとした標準語教育が始まる〔……〕。
司馬遼太郎 このあいだ、カセットで東条英機の演説をきいて、あらためて驚きましたね。〔……〕あの人は学習院初等科の出身だそうですから、きちんとした標準語生活者でしょう。戦争中、あの人の大演説をきいて、そらぞらしくなって、感想はといえば「アホかいな」で終いですね(笑)。〔……〕ああいう東条語で議論をしてゆけば、現実の軍事情勢がどうなっていても、インパールへ大軍を送るべきだというような結果になるような感じがします。〔……〕ともかくあの調子の演説、いまでもありますけど、蔭でひとが「アホかいな」と……。
桑原武夫 いうとる、いうとる(笑)。などというひやかし方もありますね。
「上方(かみがた)の人間からしたら『よう笑わんと言えるわ』やんな。酔いっぷりが酷いわ」