はてなキーワード: アニメ様とは
なんとなく消化したくなったので以下書いてみる。
2、3年前の話だが、「某有名マンガのアクリルスタンドの素を作るバイト」をした。
当時派遣バイトに登録していて、その日行かされたのがゴミゴミした下町っぽい場所にある会社だった。
初めて訪れた場所だったので、入り口が分からず、出てきた会社の人らしきおばさんに尋ねると、睨みつけられたまま言葉も発さず上を指差した。外の階段を上がって2階に行けということらしい。派遣とはいえ、今までこのようにあからさまに雑な態度を取られることはなかったので、入る前から会社のレベルを察してしまった。
2階に上がると同じ派遣会社から来た人は4人くらいいて、「社長室」に通された。2階は2部屋あり、我々の今日の作業場はその狭い「社長室」らしかった。自社パート、もしくは社員たちとは分かれて作業するらしい。
その会社は零細っぽさを漂わせているが、まぁまぁ長い中小企業のようだ。
「社長室」には先代の社長、つまり今の社長の父親の写真がビックサイズで飾られてあった。なにやら叙勲もされたのか、勲章か何かをつけたお爺さんの写真がどこかの国の指導者のごとくデカデカと飾られている。当時もらったらしい賞状も誇らしげに飾ってある。上にはそこそこ立派な神棚があった。横にある小さな本棚には税理申告に関する「よくわかる」系の本たちと共に、百○尚樹の本たちがあった。
「社長室」で待機していると、社長がやってきた。我々派遣の担当は社長である彼が直接やるらしい。初老の彼は始業開始時刻に合わせて神棚にパンパン手を叩いて深々とお辞儀をした。
そして我々に対して本日の業務の説明をした。本日の業務は、とあるマンガのグッズのシール剥がしだという。プラスチックに幼い女児や若いイケメン男性、クールビューティーな感じの女性がそれぞれプリントされてある。増田はマンガやアニメに疎く、もちろんそのグッズなどのこともよくわからなかったのだが、このシールを剥がしたものがアクリルスタンドというやつの素になるらしかった。そういえばアイドルオタクの友人が持っていた気がする。
臨時で派遣を4人呼ぶぐらいには納期が迫っているらしかった。大量の同じプラスチックを供給され、とにかくたくさん剥がせという。4人のうち増田を含む2人は初めてで、シール剥がしの要領がなかなか掴めず、初めは一枚剥がすのにも若干もたついた。なにせ、プラスチックが小さく、キャラクターの髪型などのデザインもあって、初めてには少し剥がしにくいのだった。
1人、何回か来ているという中年の女性がいて、さすがに速かった。速いですね、などと3人で言うと彼女は「慣れです。」と冷静に返した。なぜか印象に残っている。中年女性は何回か来ているので、我々に色々情報を教えてくれた。休憩はお昼に1時間きっかりしかないとか、それでも一応トイレは自由に行けるとか、パートの女性ですごく性格のきつい人がいるとか。
しばらくやっているとなかなかスピードも上がった来た。所詮は「慣れ」なのである。我々が黙々とシールを剥がしていると社長がやってきた。我々の作業をしばし見て、増田以外に初めて訪れた女性に対してイライラした様子で注意をした。「ちょっと、遅い。サボらずもう少し速くやる努力をしてよ。」増田と女性は目を合わせた。女性はサボってなどいなかった。
雑な言い方に2人してげんなりした。
その後、昼休憩を挟んでなぜかパートたちと合同の部屋でやることになった。パートたち、喋る喋る。子どもたちも知った間柄なのか、子どもたちの話や下世話な地元の噂話などをずっーっと喋っていた。そして隣に派遣がいるにも関わらず派遣をこき下ろすような会話。
彼女らはチンタラチンタラとシールを剥がしながら自らの会社もこき下ろす。「アニメのおかげで仕事もできて良かったんじゃないの。こんだけ派遣も頼めるくらいなわけだよね。まあ、アニメ様様だよね。」…などなど。
詳しく書くほどでもないので書かないが、永遠と流れてくる話がクソつまらなく、またあまりにも品性がなかった。生まれて初めて「耳が腐る」という感覚を得た。シール剥がし以上に苦行だった。
また、パート女性たちは、社員なのかバイトなのか、高卒くらいなんじゃないかと思われる、とにかくかなり若い女の子に対しての扱いやあたりがひどかった。結局1日しかいなかったので事情はわからないが、あれは職場イジメと言っていいだろう。若い女の子は終始オドオドしており、居た堪れなかった。これもシール剥がし以上に苦行だった。
それでも増田たちは幼女キャラクターのシール剥がし量産に努めた。これが今日の仕事なのである。このキャラクターは小さく、剥がすのに手間取るが、髪型にツノみたいなのがあり、その出っぱった部分に爪を入れると剥がしやすかった。若いイケメン男性とクールビューティーな感じの女性は、幼女より身長がある分そこそこ剥がしやすかった。
いよいよ待望の終業時刻がやってきた。社長室を出て、ゴミゴミした下町を駅に向かって歩いた時の解放感が思い出される。腐りかけていた耳を外気にさらし、間一髪のところで蘇らせることができた。危なかった。
同じく初めて訪れた女性と堰を切ったように本日の現場のヤバさについて語り、多少スッキリした。あっという間に駅に着く。若い女の子の置かれている状況についても話が及んだが、所詮、我々スポット派遣にできることなどないのである。彼女は今元気だろうか。
増田と女性の携帯には派遣会社から明日の勤務も依頼するメールが届いていたが、2人して断った。
家に帰ってそのマンガを検索してみた。かなり有名らしい。(実際、後にアニメ化もされて世界的にも人気を得ているようである。)
あれから増田はアクリルスタンドというものを認識した。増田にはアクリルスタンドの良さがわからぬ。そして、見ると少し苦い思い出が蘇ってくる。だが、この世にはオタクに限らず、またアクリルスタンドに限らず、たくさんの欲望が存在しており、それで世界は成り立っている。例えば増田が経験したクソみたいな仕事のおかげで、好きなキャラのアクリルスタンドのきらめきを楽しみ心から喜んだ人もいるのかもしれない。
「第121回アニメスタイルイベント 西尾鉄也、アニメ人生を語る!」での本田雄氏の発言
http://awabi.2ch.sc/test/read.cgi/asaloon/1474711572/457 より引用
457 :メロン名無しさん:2016/09/24(土) 21:29:21.05 .net
てっつん「毎週真田丸と仮面ライダーゴーストを楽しみに毎週生きてたんだけど
シン・ゴジラ見てから色あせちゃって、もうあまり見れてないの。
だから君の名は。も見てないの。今いらないの他の映画。他のコンテンツいらない」
師匠 「もうねー本当にねー…なあー…めっちゃ面白かったんだけど(笑)
てっつん「まあ奇しくも今壇上に上がってる二人は
アニメ様「新海さん声をかけたらやってくれるみたいですよ~」
もう何か、こうみんな怒りながらやってるんですよ」
師匠 「スケジュールがないのもそうだけど、お金が無くなっちゃったとか
そういうこと言い出してて(笑)「え、そんなもの返しちゃえばいいじゃん」とか
俺はそういう事言ってたほうだから(笑)お金が払えないなんて言語道断だと思って。
何で下々のほうにそういう事をやるんだ。っていう事でわりと憤ってたんだけど。
まっつねのアニメとか作画とかが、つい最近ブログ内で歴代最高のブクマ数を叩きだした。
それがこの記事だ
久々に絶望感を味わった
一昔前(2003年~2007年辺り)は真の意味で作画的に見所のあるアニメが奇跡のように連発し、それに伴ってアニメ作画の考察や啓蒙を目的としたブログが数多く乱立した。(以下、作画系ブログとす)
その代表格が「あんていなふあんていダイアリー」や「電源を入れてください~都市ノォト~ 」とかだ
今はどちらも更新停止状態だが、自分は今でも作画系ブログといえばこれらを真っ先に思い出す
作画系ブログの乱立は、この時期のアクエリオン第19話やSAMURAI7第7話などを発端とする、ネット上における「作画崩壊厨」とか「萌え豚」とか言われる無知を盾にした傍若無人な連中のアニ
メーター叩きに対してのカウンターの意味合いも多く含まれていたはずだ。
(電源を入れてください~都市ノォト~ 森久司&奥野浩行コンビに対する,ちゃねらーの容赦ない反応)
そしてどうしても忘れてはならないのがkanose村長の「ARTIFACT-人工事実-」
別にそこは作画系ブログではないのだが、松本憲生作画で今でこそ有名なNARUTO第30話をリアルタイムで真っ先に紹介していた( 『NARUTO −ナルト−』第30話「蘇れ写輪眼! 必殺・火遁龍火の術!」 : ARTIFACT ―人工事実― )
これが作画系ブログの始祖とも言える内容。キャプ画でアニメを紹介する文化は既に根付いていたが、作画オタ的な啓蒙記事でここまでやったのは初めてだったと思う
アクションカットの特にインパクトのある画を並べさらにgifアニメで動いている所を見せ、キャプションまでつける。
それまでもネット上での作画オタの作画語りは多数存在した。「沓名設備の「作画オタク的日記」などがそれだが、完全文字ベースであり、内容も備忘録のようなものなので、一般的なオタが読んだ所で何も感じはしないだろう。(※1)
ところがどうだkanose氏のこの記事は。これほどまで広く解りやすく作画の凄さが伝わる方法は、作画系ブログ乱立時代に多くの所で真似され、作画記事のフォーマットとなった。
kanose氏のこの記事でNARUTOにもの凄い作画の回がある事を知った人間は想像以上に数多いのではないか?色んな意味でブレイクスルーとなった記事だった。
作画系ブログではない、とは言ったものの当時のkanose氏はかなり作画オタ寄りであり、他にも作画啓蒙記事を多く書いたし、こういう今でもダメな作画オタがよく繰り出すジョークもすでに
やっていた→ アニメスタッフに多い名前 : ARTIFACT ―人工事実―
その後、2chの「作画を語るスレ」から作画MADが生まれ、作画@wikiが設立され、一大作画ブームが巻き起こった頃にkanose氏はこんな記事を書いた。
まったくもって耳が痛い内容である。大勢の作画オタクを生み出した記事を書いた人間にこう言われてはぐうの音も出ない。作画ブームはこの辺りがピークとなり、あとは徐々に下降線をたど
っていった。
で、そんな作画ブームの収束期に始まったのが「まっつねのアニメとか作画とか」だ。
作画系ブログとしてはかなり後手だしあんていなふあんていダイアリーや水池屋無呂具堂とか流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~とかに比べたら考察もデータベースとしても劣る内容だ。だ
が別にまっつね氏が作画ニワカとは思わないしひと通りの知識は備わってる人だとはわかってる。何よりほとんどの作画系ブログが更新停止状態にある中で今日まで継続してコンスタントに記
事を書き続けている貴重な存在として一定のリスペクトは持っていた。そして徐々に閲覧者が増えてきたのか、平均でも20~30ブクマはつくようになっていった。
だがそれに比例して、何となくだが(特に今年入ってから)妙にある方向性に恣意的に書き立てるようになっていった印象がある。身も蓋もない言い方をすると"バカを釣る"ような記事をよく
書くようになってきた。アニメについて良く知ってもいないような連中のか細い知識欲を刺激して注目を浴びるような、karimikarimiとかがよく使う手をまっつね氏も使うようになって来た。
そしてつい先月、まっつね氏のブログ史上最高のブクマ数を叩きだした記事が前述のこれだ。
あのさぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(怒)
はっきりとした絶望を感じたよね、まさかこんなくだらない記事が「まっつねのアニメとか作画とか」の最高ブクマ数なんてさ
ちょっと前にも大匙屋さんがこの記事を書いて(あずまんが大王 第04話のプール表現。と、その先 - 大匙屋)、ブクマ数500以上の超大台
を叩きだして、まだまだ作画系記事はイケるぞと思い込んでいた。この記事は岸田隆宏という実に捻くれた作オタ好みのリトルメジャー的人選を題材にして、(※2)ここまでの注目度を浴びた
のだから、人々(ニワカ)に作画の素晴らしさや尊さを伝える記事は全然廃れちゃなんかいないと実感した。のだけど、今にして思えば大きな勘違いで、この記事に注目してる奴等は岸田隆宏
に注目したわけじゃなくて寒天プール云々のエセ薀蓄のほうに食いついたわけで、これも"バカを釣る"要素が含まれてだったのかと。個人的意見を言わせてもらうとアニメバブルによる疲労と
寒天プールの台頭は特に関連性は特に無いと思うし、アニメーターの作画技術に絡める話題でも無い気がする。作画云々で言ったらし寒天よりも水しぶきの塊が空中で雑に消滅する方がよっぽ
ど気になるし、しかしそれを言ったら今も昔も凄いのは凄いしショボいのはショボいという事でいいと思うが、そんな事よりも岸田隆宏という途方も無い能力を持った"アニメーター"を知らし
めてくれた事の方に感謝の念を覚えたので寒天云々の是非についてはどうでもいいやとすら思ったのです。でもやっぱこの記事に注目してた連中は寒天がどーたらの部分を見てたのだろうし、
画像スライダーの物珍しさしか見てない奴も多かっただろう。500ユーザーのうち何割が岸田隆宏の名前を覚えてくれたのやら、半数以上はもう忘れちゃってる頃じゃねーかな。
結論としては、
作画系ブログはとっくに終わってました。作画オタクの時代も来ません。いくらアニメーターや作画を啓蒙したって無駄です。そこにいるのはバカしかいません。
(※1)
「沓名設備」は現在アニメーターである沓名健一(作画@wiki - 沓名健一)のHP。ここのBBSはネット上の作画マニアの溜まり場の元祖であり、そこにはNARUTO以前から松本憲生の熱心な追っかけみたいな人がいた。
その人物、HN:中古マニア氏が2002年までの松本憲生の仕事を網羅したリストを作り、その上に注釈や見所などのコメントを付けた資料的価値のもの凄い投稿をしていた。作画@wikiが生まれる約5年前だ。
あまりに凄いのでログから該当箇所をjpgにして置いておく。これは見てほしい。アニメ様こと小黒祐一郎も驚嘆のレスしているのもポイントだ。
http://dl1.getuploader.com/g/butagoya/13/noriomania.jpg
(※2)
まどかマギカとかでもう有名だろーがという声も聞こえてきそうだが、あんなん岸田隆宏の魅力を語る上では100分の1以下も伝わらないような作品だ。総作監の谷口淳一郎のほうがまどマギを
代表作と呼ぶに相応しい。