2018-07-13

楽天文句

結構前に楽天株式会社退職していました

noteテストを兼ねて。実は退職してからすでに1年以上が経過しているのですが、ようやく書きたいことがかけるようになったと思われるのでいまさらながら退職エントリを書いてみることにします。

TL;DR

文章にしてみたら、自分がどういう環境で働きたいかが整理できました。自分思考を整理する手段として退職エントリおすすめです。この文章にはそれ以上の価値はありません。

Safe Harbor Statement

ここに書いた内容は僕から見た一方的な内容であり、辞めたひとバイアスがかかっていることをご承知おきください。近しい人が見れば個人特定できてしまうような記述がありますが、個人組織誹謗中傷する意図はありません。

楽天でのおしごと

2011年4月新卒入社。ちょうど6年間、金融関連事業渡り歩きながらWebエンジニアをやってました。お客様に直接向き合うサービスを作る部署なので、開発も運用もやりました。工程でいうと要件定義/設計/実装/テスト/リリースとぜんぶやりました。役割でいうとリードエンジニアっぽい仕事プロジェクトマネージャプロダクトマネージャマネごともやりました。5年目くらいからいわゆる管理職兼任してました。

謝辞

やめる直前はとにかく退職することに全エネルギーを注いでいたうえ、決意を固めてから有給消化という名の出社拒否を行っていたので、お世話になったみなさまにはろくに挨拶もせず退職キメてしまいました。すみませんでした。6年間好きなようにやらせいただきました。自由奔放な僕を多岐にわたり支えていただいた皆様には大変感謝しておりますありがとうございました。

現職について

株式会社ディー・エヌ・エーでお世話になっています。相変わらずWebエンジニアです。素晴らしいタレントに囲まれて楽しくすごしていますエンジニア裁量が大きく、人材に対するリスペクトを感じます自由ライフスタイルマッチします。たのしいです。うぇるかむ。

よかったこ

現職での生活を1年やってみて、良かったなと思うこともまぁ少なくなかったので書きます

面白いことがたくさん起こる

良い意味アグレッシブ会社なので、思いもよらぬ業務提携がおこったり、わけわからんくらい事業が成長したり、(その逆もあったり、)「その発想はなかった」的な新事業が勃発したりととにかく様々なイベントに満ち溢れています。飽きることはないと思います

英語への熱量がすごい

内定式の直後くらいに英語公用語化がうちだされ、「入社日までにTOEICで○○○点とってきてね(とってこないとどうなっても知らんぞ)」的な脅しを人事にかけられました。おかしいな、ドメスティック会社を選んではいったはずだったんだが・・・英語ができない子だった僕は泣きそうになりましたが、さまざまなバックアップ会社提供してくれていたように思います。僕が在籍していた頃は英語一定ラインに達していないと安くはない代償(労基法との兼ね合いどうなってたんだろう?)を支払うことになっていましたが。僕は強要されないと勉強しないタイプなので、結果的英語スキルを身につけることができたのは良かったと思っています

福利厚生が圧倒的にすごい

現職もそれなりに規模の大きい会社ですが、比べてみても福利厚生レベルは圧倒的です。朝昼晩の食事無償提供されてました。会社建物の中にジムコンビニカフェマッサージクリーニングをはじめそのまま生活できそうな設備が整っています研修も充実しています特にエンジニアにとって魅力的なのは海外カンファレンス会社お金で参加できることです。「いいから行け」的にぶっとばされます

事業バラエティがすごい

楽天という会社は中にいても自分たちの会社がどんな事業をかかえているのかわからいくらいにたくさんの事業を持っていますEC金融が有名ですがそれ以外にも大小様々なサービスがあります新規事業への挑戦も常時おこなわれていますライフスタイルも開発スタイル事業ごとにかなり多様性があり、希望すれば社内異動だけでだいたいのやりたいことをかなえることができます

給料が高い

いまでいうとインパクトは薄れましたが、僕が入社した頃はかなり高い水準の初任給を出していたように思いますし、その後もありがたいことに高い評価を頂いていたので(同職種・同年代のなかでは)お給料は高かったほうだと思います

よくなかったこ

主に辞めた理由です。当然にネガティブな内容なので有料にして伏せておきます楽天転職検討している人とか僕の愚痴をよみたい奇特な方向けです。

エンジニアの扱いがよくなかった

これは部署にもよるのでしょうが、僕がいたところではエンジニア立場が悪かったように思います。たぶん僕の被害妄想です。とはいえ、現職と比べると圧倒的に裁量は小さかったですし、ビジネス職のメンバーとの関係も良くなかったと感じます。なんでもかんでもエンジニアが悪いことにされる傾向にあったり、筋の通らない理不尽要求にNOといえるような環境ではなかったとは思います

上司がやっている仕事が楽しそうに見えなかった

僕はたいへん素晴らしい上司にめぐまれていました。そのおかげで好き勝手やってこれたのですが、尊敬する上司仕事は(僕にとっては)つらそうに見えました。自分が将来同じ仕事をやりたいかなと考えると胃がキリキリしてきて絶対イヤだったので。

日本語が使えるとディスアドバンテージ

社内には外国籍メンバーがたくさんいます日本語がまったくできないやつも一定数います。そんなエンジニア日本語サービスを作っています。わからない言語サービスを作るというのは大変なことです。間違った言葉が書かれていても間違っていることに気づけません。利用規約に間違った記述があった日には大変なことです。英語公用語なので、英語が使えても評価されないというのはまぁ受け入れましょう。ただ、かわりに日本語が使えることが評価されるかというとそうではありません。ただ単に日本語がわからないやつの代わりに仕事が増えるだけです。ビジネス人間日本人ばかりで英語使わないことが多く、調整系のタスク忙殺されるのが嫌になったので。

会社がでかいのでイケてない制約がたくさんあった

システムインフラは構築はどこの部署にお願いして、root必要DB操作はまた別などこの部署にお願いして、それが何営業日必要で、とかシステム開発時の制約とか部署またぐ作業リードタイムがなんぼとかいちいちめんどくさい上に新しいことをやろうとすると面倒なことがたくさんあったので。

会社がでかいのでアレなやつが一定数いた

僕が最後に携わっていたサービスが世の中に出たのでちょっとみてみたのですが、平成も終わろうとしているのにjQueryバリバリ2000年台初頭構成Webアプリが完成していました。僕が置いてきたReact+マイクロサービスアーキテクチャは無事闇に葬られていました。僕のチームがコミットしていたリリース日よりも10月遅れリリースでした。どこからともなくさっそうと現れた「そんな複雑なシステム運用できない」などとのたまう向上心のなさそうな、他人アイデアケチをつけるのがうまいベテラン(?)エンジニアがすべてをひっくり返してしまったようです。(そいついかにアレかを13くらいの言葉説明できるのですが長くなるのでやめておきます)その人物提示した見積もりは我々がそれまでに費やした工数3分の1程度だったので、そのとおりに行っていれば去年の夏には終わっていたはずなのですが。そのエンジニアがアレなのは言うまでもないとして、そいつのアレさを見抜けない上長や、IT企業にいながらエンジニアがなにを大事にしているか理解できずに無茶苦茶判断をするビジネス人間に囲まれ仕事をするのが辛くなったので。おかげさまで僕の最後仕事はその案件作成したすべてのソースコードの破棄でした。メンバーには申し訳ないことをしました。

評価理解不能だった

退職を決意した最も大きな理由ひとつです。前職最後の人事考課の結果が極めて不満だったので。「どう考えてもこの人達より僕の評価が低いことはないだろう」と思っていた同じ職位の人間よりも評価が低かったうえに、それに対する納得の行く説明も得られなかったので。その当時僕の評価担当していた上司は非常に管掌が広かったので、いち部下の評価まで細かいことを気にしている場合ではなかったのかもしれませんが。その瞬間この会社に対する信頼は地に落ちました。

半年待ちたくなかった

その後、非公式な場で「評価がまずかったのは申し訳なかった。半年耐えてほしい(※楽天では評価が年2回)」というようなことを何人かの上司から言われましたが、それはつまり半年待った結果として正当な評価を受けられる」という僕がただ半年間不当な評価を受け入れるだけで、特段メリットがない提案でした。そこに対してどのような補填がなされるかといった説明はなく、耐えた後に得られるものも大したことはなさそうで、しかそれから半年間の仕事も特段熱意を注げるようなものではなかったので。

朝会という制度がどうしても気に食わなかった

毎週1回(事業によってはそれ以上の頻度で)朝会があります。朝8時からです。そんな時間に起きたくありません。裁量労働だろうがなんだろうが関係ありません。出社しないとどういう扱いを受けるかはここには明言しないでおきます労基法以下略)。それはヨコにおいておいても朝8時です。内容がつまらないとかではないですが、いちポンコツ社員としては「8時に始まるから7時58分までに出社しなさい」といわれて間に合うように起きることと天秤にかけるほどの重要性が最後まで見いだせなかったので。(というわけで、僕はこの制度が残っている間は絶対楽天に戻りません。)

英語化無理しすぎだろとしか思えなかった

応募者に要求している英語ハードルが高い(割に待遇が良くない)ので、優秀な日本人採用することが極めて難しくなっていたように思います。そのかわり英語はできるけどそれ以外は普通な人物はたくさん応募してきていた印象です。所詮国内に根ざした企業なので、実務で必要になる英語レベルはそんなに高くないです。なので英語ができない人のカバーをするのは難しくありませんが、優秀なエンジニアがいないのを何とかするのは極めて困難でした。会社方針のせいで本当に採用したい人が採用できず、自分目標にしたいと思える人物切磋琢磨したいと思える人物が同じ組織に現れず、いろんな意味で先がなさそうだったので。

管理職は向いてなかった

上司からお話を頂いたときは嬉しかったですし、それなりの使命感をもってやっていたつもりでしたが、いま思い返すと管理職の道を選んだのは失策でした。できることは増えましたが当然にやらなくてはいけないことも増えました。僕がやりたいことではありませんでした。とはいえ当時はやりたくないといいだせる状況でもなかった(と思っていました)し、自分キャリアアップにつながるなら...と打算的なことを考えてもいましたが、僕の考えは甘かったということが後にわかったので。

というようなことを考えていたら働く意欲がなくなったため

以上のような経緯により、それまで持っていたモチベーション迷子になったので。面白いこともまぁまぁあり、ストレスもある環境でした。「それでも会社必要としてくれるなら...」と思っていましたが、「お前の代わりなんかいくらでもいるよ」という空気を感じた途端に熱が冷めました。

まとめ

正直、辞めた当時は自分判断が正しいのかどうかに結構なやみました。勤めていた時はそんなに悪くないと思っていたのですが、現職を経験して思うのはやっぱり楽天エンジニアエンジニアリングするのには向いてないということです。社内政治が得意な方にはおすすめです。

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