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2024-09-14

人生イチ旨かったレストランの話をさせてほしい

追記

 気づいたら伸びてた、ありがたい。

 店の名前言った方がいい→これは何人か推測されてる通りKOZO、ありがとうKOZO。

 金に糸目をつけない美食か→決してそこまで敷居は高くない。食べログに値段出てたけどソシャゲガチャ20連と同じ程度なので庶民にも十分手が出る。何に価値を感じるかってあると思うけどこれは本気でいい体験だった。

 

目的

 ステマとかではない。よっしゃ再訪のチャンス!とか思っていたらお店が閉店になっていてショックを受けた。

 なんなら親の還暦祝いを絶対そこでしたかったぐらいの勢いだし親が死ぬまでには、いや自分死ぬまでにもう一度あの店(シェフ)の料理を食べておきたいと思った。

 辞めた理由ってのもあるだろうけど正直有名店の半額以下だしコスパ良すぎて儲からないなら倍払っていいまであるからもう一度店出してという、中毒患者の呻きみたいなものだと思ってほしい。

 

どんな店なの

 京都にあるガストロノミーのお店。分類がこれであってるかはわからんけど一見これ食べるの……みたいな騙し絵的な料理が出てきたらだいたいこう言ってる。

 

食べたものに対する鮮烈な記憶

 同僚とランチをしに行った。値段は安くはなかったのだが、この食事、いや、体験に比べると絶対に安い。繰り返すようだが別の店で倍払ってもなかなかこうはならない。ならなかった。ガチオモコロの「味でめちゃくちゃになりたい」ができる店だった。

 

 まず前菜ではなく、いきなりフィンガーフードとよばれる小さなおつまみみたいなものがやってきた。この時点では我々はシェフの力量を知らず、一気に不安になってざわついた。だってあんまりにも小さいんだもん。小さい、ホタテトマトソースがのったタルト。こんなの一瞬でなくなっちゃうよ……そう思いながらとりあえず食べる。

 ──凄まじいとしか言えなかった。最初普通にホタテの旨み溢れる味わいだったのが、次の瞬間ドライポモドーロの奥行きのあるソース支配的になる。最後タルトをかたちづくる良質な小麦粉の素朴でいて贅沢な味わい。こんなに小さいのに、こんなに激変する。これはボヘミアンラプソディと同じぐらいの変わりっぷりでいて、そして同じぐらいのまとまりだ。

「なんか、ディズニーランドに行った記憶とか、パレードみたいな味がする。すごくないですか?」同僚はそう表現した。語彙を失って壊れたように「おいしい、これおいしいよ!」と繰り返す自分とは大違い。たしかにこれは極小のディズニーランドであり、エレクトリカルパレードであると首を縦に振った。ふたりして若干何かを吸った後の人みたいになっているが何も吸わずにこれはひたすらすごいことである経済的なうえに健康的だ。

 

 次に来たのは本日のお目当て、「盆栽である。といっても全てが食材で作られたミニ盆栽であるフォアグラの入ったなめらかなマッシュポテトの土に、青のりの苔がむしている。ディルなどのハーブを飾ると大自然の植生があらわれ、そこに黒白の米で枯山水が設えられている。

 はっきり言ってこれは普通盆栽の見た目であるレストランよりホームセンター、いや、オシャレ花屋さんあたりにお還りとでも言いたくなるぐらいだ。ただし、さっきのディズニーパレードのおかげでこのシェフ絶対的な信頼感が生まれていたわれわれは臆することなく土や石にスコップを入れて、自分の口に放り込んだ。

 「石!おいしい石!すごい!」人生で石が美味いなんてなかなか出る言葉ではないだろうが、だって石がおいしいのだから仕方がない。フォアグラポテトの土はひたすらなめらかで濃厚で、そこに海苔ハーブで味の奥行きが作り出されている。さらに、枯山水の米がパリパリプチプチと舌触りのアクセントを生み出している。こんな佇まいなのになにも難しいことはない、「無限に食えるやつ」なのだ。こんなことなミニではなくノーマルサイズ盆栽で良かったのに……あっという間に盆栽は消えてなくなってしまった。

 

 ここまででじゅうぶん楽しかったのに、ようやく前菜がお出ましになる。蛤と椎茸出汁ジュレが乗って菊の花びらが散らされている。今までとは違ってハッキリと高くて美味い見た目である。そして──この一皿は見た目に違わぬ高いパフォーマンスを見せてきた。

 まず一口食べてみる。ぷりぷりで柔らかな蛤が爽やかなジュレで包まれてもう大好き。そのままのテンションで奥に進む。スモーキー椎茸としゃっきりと野菜が口の中で主張する。

 次、次と進むとどこかからぷちぷちとした食感が弾けて、柑橘のシャキッとした引き締めに行き当たる。計算されつくした絶えず移り変わるその味わいは、ただの層のある料理とは違う。不思議のダンジョン階層ぐらい全然違う。もうダンジョン飯だし私のためのパーティー開かれてる。最高。未知の階層への好奇心のままに食べ進めると、あっという間になくなってしまった。かなしい。

 

 そしてメインの肉料理。皿に配置された料理ソースがまるで絵画に見えてしまう。赤蕪のほろ苦さや素揚げされた蓮根の歯触り、そしてもう一度出会えた無限マッシュポテト。今度はチーズ風味でさらに止まらない度がアップして帰って来てくれた。かなり嬉しい再会だ。同僚とうわごとのように「無限に食える〜」と繰り返してしまった。

 しか肉料理の話だから肉の話をせねばなるまい。肉は鴨肉のローストで、みるからに食欲をそそる茶褐色きのこソースがかかっている。

 肉を食べると、鴨の味と並走するかのようにはっきりと存在するはずのないクレームブリュレの味がした。何を言ってるのかわからねーと思うが、何をされたのかわからなかった……頭がどうにかなりそうだった……。

 存在しないその味の記憶にたじろぎながら控えめに同僚に「これ、クレームブリュレの味しません……?」と言ってみるとすかさず「思いました!」と返事があり安堵した。いや、集団スタンド攻撃呪術をうけていたなら安心して良くはない。ただしっかり破綻せずに美味いので幸せならオッケーである

 

 出てきたものの半分も紹介できていないが、しっかりとボリュームがあり、はっきり全てが美味しかったし、それ以上に驚きと楽しさがあった。正直なところガストロノミー半信半疑だったものの、こんだけパレード不思議のダンジョンスタンドの気配まで感じられて、十分に味でめちゃくちゃになれてほんとうに行って良かった店だった。

 叶うならもう一度再訪したい。叶わなければそれでも一生に1番レベルで美味しかったとシェフに伝えたい。こんなところに書いて伝わるかは知らんけど……。

2024-01-19

anond:20240118174306

ドメスティック=家庭的
 ドメス!という響きが家庭的でない。初めて聞いたのがDVだったのも拍車をかける

ガストロノミー美食
 ガスという響きが美味しそうじゃないし、スカトロっぽい

2023-07-08

anond:20230708112717

この反論には「ダッサい、実際食べてから言えや」って思うけども

食べ物レストランの界隈がオカルトじみてるのは実際あるよなとも思う

というか科学アプローチに対するアレルギーがすごかった

杜氏を設けずにデジタルデータ分析を取り入れ大ヒットした「獺祭」とか

フレンチの「分子ガストロノミー」という手法かに対する

嫌悪感忌避感は色んなところで目にした

昔ながらの手法実践してる人達やそのファンからすると、自身否定されてるように感じるのかもしれないけど

消費者としては美味しかったらなんでもいいと思うんだけどね

2022-12-22

anond:20221221194930

液化した窒素とかはバナナを鈍器に変える力があるな。

実際、分子ガストロノミーとかで料理に使われたりもする。

2022-09-03

anond:20220902230321

分子ガストロノミーの先の話かな。人を作るのにハガレンみたいに元素を集めるのではなく、ドラえもんみたいにありふれた動植物既製品で作ろうとする話。美味しい理屈はわかったから、そこにどうアプローチするか。またはアプローチしないか。その領域に来ると既存食材の組み合わせだけでなくひらめきも大事になってくるから仕事とは別に気分転換ができるといいな。冷ましたココナツミルクが熱々の焼きチーズの味がするように、油に代わる油でないものが見つかることを祈ってるよ。

2020-11-29

大垣ふわふわカツ丼 作った

http://kikuchidesu.hatenablog.com/entry/2020/11/27/181339 参考

ただし、ここの写真を見ただけで作るというMe163と秋水みたいな作り方ではあるので、味の再現ではない。

材料

  • カツ(出来合い):1枚/人
  • 卵:1個/人
  • 玉ねぎ:0.25個/人
    • 薄切りに
  • 三つ葉:適宜
    • なくて可。海苔も手かも
  • めし:遠慮するな 今までの分食え
調味料
特記すべき用具

調理

  1. 玉ねぎを薄切りにをめんつゆで煮る。玉ねぎめんつゆが染みたらOK
  2. カツはトースター等を使い、カリカリを維持しつつ温めなおす
  3. 白身を角が立つまで泡立てメレンゲにする。
  4. 白身に黄身を投入し、泡立てる。
  5. 泡立った卵に白だし・酒+みりんを加え味をつける
  6. どんぶりにメシをよそい、玉ねぎを薄く広げる。その上にカットしたカツを載せ、卵をかける。三つ葉をあしらう。

総評

id:barringtonia 大衆食堂なのに、分子ガストロノミーっぽい独特なカツ丼

2019-10-23

anond:20191019102222

イタリアンってのは、そもそもリストランテであっても、客を受け入れる、ある程度のカジュアルさがほしいよ。

フレンチみたいに客に作法要求するのは間違ってる!

 

そんなもの要求たからには、客を楽しませる絶対の自信がほしい。

お高くとまってそうな店では、ワインセレクトスタッフに任せてみる。

客をうならせるようなペアリング説明が聞けなければ看板倒れだ。

 

そんな俺は、最近スペインガストロノミー最先端をいっていると感じる。

驚くほど自由だ。そして美味い!考え抜かれて組み立てられた料理のはずが、なぜか味わう者の心を自由にしていく。

パスとかピンチョスとか小皿料理バル文化と溶け合う、あの食文化面白い

ワイン世界もだ。これまで勝ち得たステータスにあぐらをかいしまって、先に進むことがなければ終わりだ。

スペインのみならず、南アフリカとか次々に素晴らしいワインが世に現れているなかで

フランスワイン過大評価されていることに気が付くべきだ。

コンビニ店に並んでるチリテーブルワインの味が安っぽいかといえばそうでもないぞ。

スーペルトスカーナが既成概念を破っていくように、

イタリアンも、前菜パスタ→メインみたいな既成概念、捨てちまえ。

高級店だのリストランテだのといった概念、忘れちまえ。

純粋に客と向き合え。

それができないから、徹底的に地域で攻めるのが面白い

シチリアプーリアサルデーニャピエモンテなど。。特定地域思い入れのないレストラン面白みがない。

あの店いったら、面白いコルツェッティあるんだよねー、みたいな感じで楽しむのがイタリアンなのだ

ちなみに、パスタならヨコイ。ああいオリジナリティは本当に素晴らしいと思う。

 
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