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2018-02-01

あなたとのこの夜の音

小学生の頃、自分の住む隣町にユニクロができた。

ユニクロなど決して出店しないであろうほどの田舎町に育った私は、母に連れられたユニクロでやや興奮気味に、オープニングセールで人のごった返す店内を物色した。

まり裕福な家庭ではなかったから買い物に行くといつも躊躇していた私を見かねてか、母は何でも好きなの買いなよ、と言った。

その頃、ユニクロECMレコードとのコラボグッズを大規模に展開していた。

何も知らないで、キース・ジャレット『The Melody At Night With You』のジャケットプリントされたTシャツを手に取った。一番かっこいいと思った。

とても気に入ったので、何年ものあいだくたくたになるまでそのTシャツに袖を通した。

いつしかそのTシャツ処分してしまって、そんな出来事は忘れてしまった。

ユニクロだって自分の住む町の商業施設にできた。

懐かしい友達と酒に酔った勢いで、久し振りに小学校卒業アルバムを開くと、あのTシャツを着た私が写っていた。

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ややあって、金に困ったので治験アルバイトに参加した。

毎日退屈だったので、音楽映画や本に浸り続けた。

amazonプライムミュージックトップページに白黒の見慣れたジャケットがあった。キース・ジャレット『The Melody At Night With You』。

無機質な病室の天井を眺めていると、時折看護師が左腕に注射針を刺す。

血を抜かれているのも忘れるくらい穏やかなピアノ旋律で耳が満たされて、心地よい寂しさを感じる。

あれだけ着古したTシャツプリントされたアルバムを聴いたのはこの時が初めてだった。

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私は育った田舎町を離れ東京の端っこに住みついた。

職の決まらないまま大学卒業し、二ヶ月の空白期間を経て、東京Webエンジニア仕事にありついた。

入社して半年経った頃、一人で客先常駐案件に配属された。

決して職場環境は悪くなかったものの、通勤時間と乗り換え回数が倍になり、家事はおろそかに睡眠時間は減った。

不安を覚えるようになり、ある日から寝つきが悪くなった。

電車に乗るのが怖くなった。

それから家を出ることが難しくなった。

仕事休み始めて一週間が経った。

日も落ちて真っ暗な部屋の中、ベッドに潜ってあのTシャツのあのアルバムを聴いた。

卒業写真に写る幼い自分笑顔を思い出して、情けなくて小さく謝った。

キース・ジャレットは、夜に鳴る寂しげな旋律相手に誰を想起したのだろう。

私は、幼い頃の自分自身と肩を並べて聴いているように感じて切ない。

2015-02-16

ジャズで食ってる俺がジャズ聴き始めたい人にオススメするTOP 10

http://anond.hatelabo.jp/20150214223556

これ読んでちょっと偏ってるなーって思ったから書いてみた。

これからジャズ聴きたいっていう人に俺がオススメできるアーティスト10人選ぶならこんな感じ。

10マイルス・デイヴィストランペット

マイルスジャズ歴史の中心にいたことは間違いないのだが、彼のサウンドは案外ジャズ初心者にはとっつきにくい。マイルスジャズ最先端を切り開いて、偉大なフォロワーたちがそれをうまく消化&昇華してスタイルを定式化させていったのであって、そうして洗練されていったものを聞いたほうが入りやすいと思う。俺は今プロでやってるが、若いマイルスを聞いてもピンとこなかった。「マイルス理解できなきゃ本物じゃない」という雰囲気があったから、マイルス分かってるフリしてたけどな。リズムセクション凄さだけは強烈だった。さんざんジャズをやってきた今マイルスを聞いて初めて彼の音楽時代性が分かり、当時いかにインパクトがあったのか、そして彼がどれだけ偉大なバンドリーダーだったのかが分かる。まあ、こういうリストマイルスを入れるのはお決まりなので、10位に入れておく。

50年代 https://www.youtube.com/watch?v=OcIiu1kQMx0

60年代 https://www.youtube.com/watch?v=x_whk6m67VE

70年代 https://www.youtube.com/watch?v=ryiPO1jQdaw

80年代 https://www.youtube.com/watch?v=4qoNZnWcb7M

9位 セロニアス・モンクピアノ

風変わりなアーティストだが、その独特なサウンドは好きな人もいると思う。不協和音のようでもあり、全体としては調性に収まっている絶妙バランス感覚。変てこりんな曲もあれば、ものすごく美しい曲もあって、頭の中を見てみたいと思う一方、まあ感覚が爆発してるアーティストってのはこんな感じだよなとも思う。挙動不審系のパフォーマンスを見ているような面白さもあり、演技なのか本気なのか分からないところがある。モンクはそれを形のある一つのスタイルとして定義できたところがすごい。ジャズミュージシャンの間では別格扱いというか、特別地位を占めている。

https://www.youtube.com/watch?v=KshrtLXBdl8

8位 キース・ジャレットピアノ

この人はすごいよ。メロディーを紡ぎ出す感覚、その一瞬にしかまれないサウンドを追求する即興へのこだわり、小節をまたがってフレーズ自由自在に展開させるオープンタイム感、これらを曲の枠組みが明確なスタンダード曲上で展開することで分かりやすさを担保するバランス感覚、それらの全てを可能にする素晴らしいゲイリー・ピーコックベース)とジャック・ディジョネットドラム)の存在。ただ、彼のもう一つの特徴である「うめき声」には最初戸惑う人も多いと思われるので8位としてみた。ちなみに慣れるとそのうめき声が彼の粘っこい右手メロディ絶妙に絡み合って彼の音楽の一部に聞こえてくる。マイルスから天才であるってのはどんな気分だ?」とからかわれたってエピソードがある。すげーレベルの話だ。

https://www.youtube.com/watch?v=io1o1Hwpo8Y

7位 ウィントン・マルサリストランペット

ジャズエレクトリック系やフリー系に進化していった中で、「ジャズルーツであるニューオリンズ音楽に立ち返り、それをベースモダンハーモニーや複雑なポリリズムを取り入れて新たなジャンルを切り拓いた人。ジャズクラシックの両方でグラミー賞を取ったというとんでもないトランペットの名手でもある。美しい音色と安定したテクニックは卓越している。彼が確立した、「トランペットが張り詰めたソロを吹く背後でピアノドラムが複雑なポリリズムで組んずほぐれつのインタープレイを展開する」というスタイル初心者にも迫力があるはず。ちょっと難解な印象も受けるかも知れないが、その場合は彼の率いているリンカーンセンタージャズオーケストラニューオリンズ風サウンドを楽しむと良いよ。

https://www.youtube.com/watch?v=poZWg-pVboE

https://www.youtube.com/watch?v=ZBJ-MmTA-eU

6位 パット・メセニーギター

ギターが入ってねえなと思ったので、メセニーを入れておく。怒るジャズファンもいるだろう。入れるならウェス・モンゴメリーだ、ジョー・パスだ、ジム・ホールだ、と。まあ確かに、メセニーはフュージョンっぽいサウンドだし、ジャズ構成する重要な要素のうち「ビバップ」や「ブルース」があまり感じられないとも言える。しかし彼の音楽には、聞いていて映画のワンシーンあるいは夢でみたどこかの草原が思い浮かぶような、ビジュアルな美しさがある。その辺は彼の音楽を支えてきたキーボードライル・メイズ空間的サウンドによるところが大きいが、それがメセニー自身音楽観、独特なソロフレージング音色と相まって、ジャズを次のステージ進化させたクレジットはあげていいと思う。音楽理論的には結構複雑なこともやっているのだが、あまり感じさせない。特に変拍子へのアプローチは素晴らしく、「口ずさめる変拍子」「心地よい変拍子」を確立している。その辺の聞きやすさでオススメしておく。

https://www.youtube.com/watch?v=ApI-zA6suXE

https://www.youtube.com/watch?v=gDLcttSAVS0

5位 ジャコ・パストリアスベース

エレクトリックベースの弾き方に革命を起こした人。管楽器並みのソロフレージングハーモニクスを使ったカラフルコード演奏などでベース役割を大きく変えた。細かい音符を自在に刻む指弾きのグルーヴ感は圧倒的。作曲家としても素晴らしい名曲を多く残している。途中からクスリ漬けになってしまって最期悪態をついていたところを警備員に殴られて死ぬという劇的な人生だったが、ジャコ好きな人はそういう破滅的な「危ない」ところも愛していると思う。俺はそうなる前にシンガーソングライタージョニ・ミッチェルと共演している頃の演奏が一番好きだが。

https://www.youtube.com/watch?v=Hbr0hXkArWg

https://www.youtube.com/watch?v=TgntkGc5iBo

4位 カウント・ベイシーピアノ

ディーク・エリントンでもいい。ビッグバンドを一つ入れておこうと思ってな。本当はサド&メル(現在ヴァンガードジャズオーケストラ)と言いたいところだが、やっぱり若い頃にサド&メルのビッグバンドを聞いて最初はピンとこなかったから、初心者には勧めないでおこう。ベイシーとか、まあ当時のビッグバンドは、やっぱりグルーヴ感がすごい。当時のダンスミュージックからね。彼らは四六時中ああい音楽に専念できてギャラもがっぽり稼いでたから、現代の我々が付け焼刃ビッグバンドやってもそうそう敵わないのが辛い。アレンジ良し、テクニック良し、アンサンブル良し。逆にいうと、そういう時代性もあるから、少し古臭く感じるところはある。俺は好きだけどね。

https://www.youtube.com/watch?v=TYLbrZAko7E

https://www.youtube.com/watch?v=4ZLvqXFddu0

3位 ビル・エヴァンスピアノ

現代ピアノジャズのサウンドを確立したと言っていい人。彼がコードを弾くとき和音の積み上げ方はマジで音楽大学教科書に載ってるんじゃないかと思う。そういう理論の部分以外でも、彼のやや哀愁を帯びた内省的な音楽性や、ピアノベースドラム対話するように自由に展開する演奏スタイルはとても理知的面白く、それで多くのファンを惹きつけてると思う。まあ、小説とかにも登場するし、あまり多くを語る必要もない。聞け。

https://www.youtube.com/watch?v=GQwhHdXGFwA

https://www.youtube.com/watch?v=Jl5GDXb2fwQ

https://www.youtube.com/watch?v=FTlKzkdtW9I

2位 ダイアナ・クラールヴォーカルピアノ

やはりジャズに入りやすいところとして一番無難なのは女性ヴォーカルだが、問題は誰を入れるかだ。本当はカーメン・マクレエサラ・ヴォーンエラ・フィッツジェラルドといった鉄板定番を入れたい気もするが、今日現在聞くジャズヴォーカルとしては、ちょっと粋でオシャレな、それでいて正統派スウィング感をもっていて、テクニック表現力もあり、ルックスも良く、きっちりセールスも出しているダイアナ・クラールを押す。ただ、このリストの中ではやや異色と言えるかも知れないので、サラ・ヴォーンなどのリンクも貼っておこう。こう言っておきながら、俺は「ダイアナ・クラールが好き」と言うジャズファンには警戒の念を持って、本当に彼女の実力を分かっているのか、うわべだけのシャレオツさで聞いているのかを探ることにしている。

https://www.youtube.com/watch?v=dJHXQAs9vlk

https://www.youtube.com/watch?v=5cZG2WnXPgk

https://www.youtube.com/watch?v=4VHWw9G6_UU

1位 ジョン・コルトレーンサックス

現代テナーサックスのサウンドを確立した人。コードの細分化再構成、次から次へと繰り出される音の洪水が特徴の一つで、マイルスからは「お前、全部の音をいっぺんには吹けないぞ」とからかわれたとか。まあ、俺としてはそういう音の洪水の部分よりも、ややかすれたような彼のサックス音色が特徴的で、ひたすら高みを目指す修行者のような人柄を連想させて、聞く人の心に引っかかるんじゃないかと思ってる。「コードの細分化を究極まで突き詰めた先にあったのはコードの制約を取っ払うことだった」という彼のサウンドの進化悟りの境地に達した聖者を思わせるというところもある。マッコイ・タイナーピアノ)とエルヴィン・ジョーンズドラム)もコルトレーンのサウンドをともに作り出す中で新たなスタイル確立した。この全体のサウンドが俺は大好きなので1位押し。

https://www.youtube.com/watch?v=Lr1r9_9VxQA

https://www.youtube.com/watch?v=xr0Tfng9SP0

https://www.youtube.com/watch?v=YHVarQbNAwU

https://www.youtube.com/watch?v=-mZ54FJ6h-k

以上。

「あれが入ってねーぞボケ」「やり直し」コメント大歓迎。今後人にオススメする時に参考にさせてもらう。

2014-09-01

http://anond.hatelabo.jp/20140901094011

なんか女優へのサービスって感じで、本人はあまり気持ちよがってないからな気がする。

性感マッサージの上手なおじさんって感じ。

あと、変な喘ぎ声は萎える。おまえはキース・ジャレットってか?って感じ。

個人的には、吉村卓、はなおかじった、森林原人あたりの男優の欲望丸出しなプレイに嬲られる女、

というシチュエーションエロくて好き。

2014-05-07

クラブで寝ている人の謎

キース・ジャレット氏のニュースで思い出したことを一つ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140504-00000003-jct-ent


から(踊るほうの)クラブに行ってて気になることが一つあった。

来場してすぐにベンチ等で寝てる人の存在だ。

踊りに来てるわけでもなく、曲を聞きに来てるわけでもなく、ただひたすら朝まで寝てる。


クラブに到着する前に酔っぱらっていたのかもしれない。

夜だから、遊び疲れて眠ってしまったのかもしれない。

でも、そんな様子じゃない人が結構な数いる。


こんなとこうるさすぎて寝れないだろ。お金もったいないし、帰ればいいのにいう話を友人にしたところ、友人は正に自分がそうだと言っていたので理由を聞いてみた。


答えは簡単だった。

嫌だけど無理やりつれてこられた。ということらしい。

人前で踊るのなんて絶対嫌だし、ウルサイから寝て(寝たふりして)我慢してるのだそう。


そういえばカラオケでもそうゆう人いるよね。

自分比較的断るのが苦痛でない性格だし、断れないような友達は本当の友達じゃないと思ってるから思いつかなかっただけなのかも。


というか誘う側も無理やりつれていって何が起きると思ってるんだろう。自分の欲望を押し通したいだけ?

このあたりは飲み会とかカラオケ嫌いの人が散々語りつくしてるだろうけど。。


でも、そんな感じの人が結構いるか心配になる。

自分勝手な人とそれを押し付けられて断れない人。もう少しバランスよくなればいいのにね。

2009-05-01

挙動不審は良くない。

でもこんな挙動不審者にならなってみたいと思わせてくれるキ○○イが一人いる。

イェンス・ヨハンソンです。

キーに頭を向けて仰向けになり逆手で演奏するとこなんて、ピアノに潜ってくキース・ジャレット普通の人に見えるくらいクールです。

演奏しながらキーの回りをスキップするのを見て、僕の頭までお花畑になりました。

挙動不審も極めると芸術になるんだな。

イェンスさんが組んだ人は言わずもがなのインギーとか普通メンヘラな大ティモとか、類友臭すぎる。

 
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