はてなキーワード: 遠藤周作とは
なんかマーティン・スコセッシ監督(人生で五指に入るほど好きな映画監督)が遠藤周作の『沈黙』を映画化したらしいので、積ん読していたのを読んだ。以下はそのメモ(間違ってるかも)。
どうもテーマは以下の3つらしい。
① 信徒がどんなに辛い目にあっても神が彼らを助けもせずに沈黙しているのは何故か(神はいないのではないか)
② クリスチャンと言えど、拷問に対する恐怖から、踏み絵を踏んでしまう心の弱い者もいる。これら弱き者は救われないのか。
③ 日本にキリスト教が伝来しても、それは日本特有の何かに変容してしまって、本来のキリスト教は日本に根付かないのではないか。
◇結論:神は沈黙しているのではなく、信徒に寄り添い、その苦痛・苦悩を分かち合って下さっている。
◇考えたこと:神がいるならなぜ苦悩に満ちた人生で何か声をかけてくれないのか、とは誰しもが考えたことだろう。それに対する卓抜な回答だと思う。辛い人生の慰めになる。
本作の元ネタの1つはヨブ記だろうけど、この解釈をヨブ記に逆照射すると面白いかもしれない。信徒に苦悩を与えるヤハウェと、それを分かち合ってくださる「仲保者」(=キリスト)ということになるか。
◇結論:弱き者も救われる。弱き者には弱き者なりの苦悩があり、踏み絵を踏むことを拒否して拷問を受ける信徒と変わりはない。
◇考えたこと:これも大変慰めになる。誰しもが踏み絵を拒否できる強い信徒ではないし、むしろ弱き者の方が大多数だろう。そんな中でのこの結論は心強い。
◇結論:書いてない?
◇考えたこと:神の存在が聖書というテキストで表されている以上、そこには解釈が入らざるを得ないし、解釈に際してはその人の人生観・世界観がそこに入り込まざるを得ない。
その意味で、西洋のキリスト教と日本のキリスト教は違うと言われても、そらそうだろうという感じだった。
おわり。一読目だし、『切支丹屋敷役人日記』がいまいち理解できてないしで、間違ってるかも。
日本の小説だけあって、論文がネット上にpdfでいくつか転がっているので、読んでみたい。
[追記]
本作にまつわる良いQ&Aがあったので貼っておく。
オランダ人のふりして日本に立ち寄ったガリバーが「踏み絵は勘弁な」と言って「お前ほんとにオランダ人?」と疑われる場面があった。
で、次のお話「馬の国」を読む前に考えた。
殉教するより踏んで生き延びて信仰を広めた方がいいと思うけど違うのかな。
異教徒に強制されて十字架を汚したとしても、信仰心が本物であれば構わないと思うのは甘いだろうか。
ちょっと検索したら二十六聖人のルドビコ茨木は「信仰を捨てたら命は助けてやる」と言われて、
「この世の一瞬の命と天国の永遠の命を取り替えることはできない」って返したみたい。
昔読んでびっくりした遠藤周作「沈黙」ももう一度読んでみるか。
というかあれ、もっと早く主人公の前に出て来いよキリストさんよ。
マグロ食べに行くか。
1冊で人生が変わるなどと思うな、と誰かがお説教していた記憶があるので、
あなたの人生に一番インパクトを与えた1冊を教えて下さいませんか。
ジャンル不問!
(でもあんまり高価すぎない本のほうがいいかも。Kindleの本でもダイジョーブです)
- 城平京『名探偵に薔薇を』
- 筒井康隆『エディプスの恋人』(『家族八景』『七瀬ふたたび』)
- ティムール・ヴェルメシュ『帰って来たヒトラー』
- 沼正三『家畜人ヤプー』
- レオナルド・サスキンド『宇宙のランドスケープ 宇宙の謎にひも理論が答えを出す』
- 佐藤優『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』『獄中記』
- 岩波文庫編集部『世界名言集』
- リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』
- 蓮實重彦『反=日本語論』
- 宮崎駿『風の谷のナウシカ』(全7巻)
- 谷崎潤一郎『春琴抄』http://www.aozora.gr.jp/cards/001383/files/56866_58169.html
- ジェスパー・ホフマイヤー『生命記号論―宇宙の意味と表象』
- ウィリアム・フォークナー『アブサロム、アブサロム!』
- オリヴァー・サックス『火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者』
- 中島らも『ガダラの豚』
- 孫武『孫子』http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/31_sonshi/
- 鷹家秀史『英語の構文150―UPGRADED 99 Lessons』??
- 石川正明『化学の発想法―原点からの化学シリーズ』
- 渡辺次男『数学I(なべつぐのあすなろ数学)』
- 山本周五郎「橋の下」(『日日平安』所収)
- ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』
- 遠藤周作『沈黙』
実際に読み始める前の期待に胸膨らませてるこの感じのほうが好きかもしれません。
就職して10年。地方銀行で働いているけどもう辞めることにした。今まで何度も辞めようって考えたけど、実際に去年は公務員の中途採用受けて最終面接まで行った。最終面接が期初で行けなくて断念したけど。辞める理由、それを頭整理するために書いてみる。追い詰められる。これが一番の理由だ。日中は営業、帰社してから案件処理。時間がない。いつまで顧客に回答しないといけない、金が必要だ。審査の結果を出さなきゃならない。でも、日中支店で案件処理すると営業に出ろと叱責される。どうしても無理なときは案件処理させて欲しいと願いでる。しかしそれも支店長の気分で許されない時がある。間に合わないときは、自宅でやるしかないけど情報持ち出しは厳禁。できることは限られる。今の案件をさばくのに精一杯で新規が回れない。既存先にも積極的な提案ができていない。というかあえてしてない。さばけないから。融資だけじゃない。クレジットカード、保険、ノルマはたくさんある。取引先の肩代わられリスクもある。毎日15時にシャッターが閉まると今日はなにもなかったとほっする。叱責、叱責。自分に能力がないのだろ。それを認めたとき、会社から求められている能力がないなら去るしかないと思った。最近早朝覚醒で眠れない。
一度しかない人生なら辞めて転職して後悔してもいいじゃないか。
この決断をするのにずいぶんいろいろ考えたけど、キリスト教を学ぶきっかけになったことは良かった。遠藤周作、三浦綾子、読んだのも社会人になってからだ。
1.「限りなく透明に近いブルー」 村上龍
5.「国のない男」 カート・ヴォネガット
7.「夢渓筆談」 沈活
8.「神は妄想である―宗教との決別」 リチャード・ドーキンス
11.「冬の夜ひとりの旅人が」 イタロ・カルヴィーノ
12.「高い城の男」 フィリップ・K・ディック
13.「しあわせの理由」 グレッグ・イーガン
16.「きつねものがたり」 ヨセフ・ラダ
20.「フェルマータ」 ニコルソン・ベイカー
21.「四十七人目の男」 S・ハンター
22.「逆転世界」 クリストファー・プリースト
24.「謎の女」 福田恆存
28.「神秘の島~ミステリアスアイランド~」 J・ヴェルヌ
29.「連射王」 川上稔
34.「ほとんど無害」 ダグラス・アダムス
35.「黄落」 佐江 衆一
38.「リレイヤーⅢ」 鴻上 尚史
39.「糞尿大全」 柳内伸作
40.「十六の話」 司馬遼太郎
45.「穴」 ルイス・サッカー
46.「宇宙の戦士」 ロバート・A・ハインライン
47.「ギャシュリークラムのちびっ子たち」 エドワード・ゴーリー
50.「伊平次とわらわ」 坂田靖子
51.「食肉の帝王―巨富をつかんだ男 浅田満」 溝口敦
52.「だれも知らない小さな国」 佐藤さとる
55.「楽園の知恵」 牧野修
56.「鳩どもの家」 中上健次
57.「古事記」 倉野憲司
60.「魔獣戦士ルナ・ヴァルガー」 秋津透
66.「モルグ街の殺人」 エドガー・アラン・ポー
67.「世界の中心で、愛をさけぶ」 片山恭一
69.「百頭女」 M・エルンスト
74.「不可能性の時代」 大澤真幸
79.「他人をほめる人、けなす人」 フランチェスコ・アルベローニ
80.「星虫」 岩本隆雄
83.「おとなもブルブルようかい話」 木暮正夫
84.「ヨーロッパ文学講義」 ウラジミール・ナボコフ
85.「サマー/タイム/トラベラー」 新城カズマ
87.「死の蔵書」 ジョン・ダニング
88.「死のロングウォーク」 リチャード・バックマン
91.「フロイト先生のウソ」 ロルフ・ゲーデン
92.「ライ麦畑でつかまえて」 J・D・サリンジャー/野崎孝訳
94.「針の上で天使は何人踊れるか」 ダレン・オルドリッジ
95.「歴史」(上・中・下) ヘロドトス
97.「愛はさだめ、さだめは死」 ジェイムズ・ディプトリー・ジュニア
98.「幾千の夜を越えて」 神月摩由璃
100.「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス
http://anond.hatelabo.jp/20090503233005
これは二次裏でもimg鯖でまとめられたオススメ本一覧2008年度バージョンだったらしい。
元は「中高生のため」と限定したわけじゃなく単純に他の人に薦めたいというものだとか。
1年毎にまとめられているようで、これの2007年度バージョンを見つけたので貼ってみる。
4 シラノ・ド・ベルジュラック エドモン・ロスタン
9 風が吹くとき レイモンド・ブリッグズ
10 黄金の法 大川隆法
15 パンセ パスカル
20 シブミ トレヴァニアン
22 もの食う人びと 辺見庸
26 愛に時間を ロバート・A・ハインライン
30 マルドゥック・スクランブル 冲方丁
32 薬菜飯店 筒井康隆
34 変身 カフカ
35 チリの地震―クライスト短篇集 ハインリヒ・フォン・クライスト
40 恋のかけひき他11篇 マルキ・ド・サド
44 ロリータ ウラジーミル・ナボコフ
47 最悪 奥田英朗
50 泥流地帯 三浦綾子
57 魂の駆動体 神林長平
60 エルマーとりゅう-Elmer and the Dragon ルース・スタイルス・ガネット
65 一万一千本の鞭 ギヨーム・アポリネール
66 暗闇のスキャナー フィリップ・K・ディック
67 夏草冬涛 井上靖
68 家守奇譚 梨木香歩
72 アリス―Alice in the right hemisphere 中井拓志
74 かめくん 北野勇作
76 てのひらの闇 藤原伊織
77 極大射程 スティーヴン・ハンター
78 初秋 ロバート・B・パーカー
84 インスマス年代記 スティーヴァン・ジョーンズ
85 鬼麿斬人剣 隆慶一郎
90 サムライ・レンズマン 古橋秀之
92 死者の代弁者 オースン・スコット・カード
95 ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち リチャード・アダムズ
98 されど罪人は竜と踊る 浅井ラボ
http://anond.hatelabo.jp/20090910014230
僕も、中・高校生のころ、キリスト教を信じてしかるべきか?と悩んだときがある
キリストは、踏み絵を踏んだ人の痛みに涙するだろう、ということを言っていた。人の弱さに寄り添う存在だと思う。それが、「心貧しき人は幸いである」ということだと思う。
カトリックの話が続くので恐縮だが(なんとなく、あなたはプロテスタント、のような気がする)、僕の行っている教会の、ヨーロッパ人の神父さんと、日本人たる僕の信じているものが、違うものじゃないかと感じた時もある。だけど、教会にはヨーロッパ人だけでなく、フィリピン人も沢山来たり、ベトナム人も沢山来ている。キリスト教はやっぱりヨーロッパが本場だけど、だけどフィリピン人のキリスト教も、ベトナム人のキリスト教も、もちろん、日本人のキリスト教も、それぞれ、別なんじゃないかな。それはそれで良いんじゃないかなあ、と思います。それは、遠藤周作の「深い河」を読んで感じました。
いろいろなキリスト教の姿がある、と分かると、まあ、カトリックでもいいんじゃないのかなあ、という余裕が生まれました。最近では、プロテスタントとカトリック間の対話(エキュメニズム)をやっている人達もいるので、そのあたりも調べてみるとおもしろいのかもしれません。
僕は幼児洗礼なので、いわば親から信仰を押しつけられた面があります。
だから、神の存在を「肯定」するか「否定」するかの二つしかない。だけど、もし、信者でなければ、特に日本にいれば、「神」を意識することすら無かったんじゃないかと思います。
http://anond.hatelabo.jp/20070128233637
思えば俺の親父も、けっこうヘンな人である。
化学合成を主とする製品を扱う学部であるからジャンルとしては理系に分類されるはずなのだが、俺が小さい頃からすでに俳句や漢詩・囲碁をたしなみ、正月での祝詞(我が家の宗教は神道である)の際はかならず一家を列席させて神棚に手を合わせさせたりだのと、「ヘンなエンジニア」ではあった。北杜夫や遠藤周作・あるいは司馬遼太郎といった小説に親しむ一方、大学時代は山岳部に在籍し富山・長野間の山に登ったりしていた。その兼ね合いでか、俺自身も理系崩れではあるが、四字熟語や「句読点のルール」といった分野には妙に関心を抱くようになった。
(その一部が、かつて在籍し倒産したDTP会社では、多少は生かされたとは思ってはいるが)
あと読書だけど、おカネが無くても古典を読むだけなら、「青空文庫」でも幾らかは読めるからね。自分のお勧めは、宮澤賢治と中原中也。今度は、太宰治作品に挑戦してみるつもり。