2024-09-18

はてな民が知らない底辺人生+追記

はてな界隈では大学進学、東京正社員就職、が人生既定路線として語られています

しか現実には大学進学率は60%、東京の昼間人口は日本人口の13%に過ぎません。 

社会底辺を占める人々をはてな民認識していないのは社会階層化が進んだ結果でしょうか。

底辺層も日々普通に暮らし納税し、選挙では一票を持っています人生の夢や目標があります家族がいて子供を育てています

底辺層のexampleとしてわたしの来歴を書いておきます

と、大上段で書きましたが、本音奨学金をめぐる小泉進次郎氏や河野太郎氏の発言を聞いて底辺層が理解されていない現状・軽んじられている現状に苛立ち、一旦吐き出したい気持ちで書いておきます

他の党首候補の皆さんも同じですが、奨学金を借りる層を最底辺と思われている節がありますが、その下には借りることを諦める層もいるという話です。

わたしの生まれ

先祖は父方母方共に学がありません。

明治から大正にかけては博打打ち、物乞い自転車修理などをしており、ホームレスもいたそうです。

昭和に入ると建設作業員、工場労働トラックドライバーといった職業に就いていました。

戦災や仕事のために西日本転々とする中で、1991年平成3年)に中国地方の片田舎わたしが生まれました。

小学生時代

家が貧乏なので冬服を買えず、一年中半袖半ズボンでした。

通っていた公立小学校治安が悪く、男子生徒が徒党を組んで女性教諭暴行を働いていました。いじめも多く、暴行や、習字の墨を顔にかける、アルコールランプで服を燃やすといった事件が頻発しており、小3から小6は学級崩壊状態でした。

わたしイジメが怖いのでなるべく不良に関わらないように逃げ回っていました。昼休みは校舎の裏の木陰に隠れていました。

小6の算数教科書が半分くらいしか終わりませんでした。この傾向は中学まで続きました。

地域には公営団地が多く所得の低い世帯が多かったため、半袖半ズボントレードマークとなっている生徒はわたしの他にも数名いました。

中学時代

学級崩壊継続していました。不登校が学年の一割ほどにのぼっていました。

中2の頃に母が体を壊して働けなくなり、経済状況が一気に悪化しました。

1日3食食べられなくなったので、給食パンを持ち帰り夕食にしていました。土日やパンがない日は近所のミスタードーナツゴミ箱から廃棄のドーナツを拾って食べていました。

栄養不足のためか、朝礼や体育の授業で倒れることが頻繁でした。

父が電気部品組み立ての内職を持って帰ってくるので、毎晩手伝っていました。ノルマは1日500個で、2時間ほどかけて作ります家電メーカーに納入されていたとのことなので、皆さんのご自宅のエアコン冷蔵庫などにわたしが組み立てた部品が入っていたかもしれません。

同級生あいだではワンピースハンターハンターといった少年漫画マリオカートポケットモンスターといったテレビゲームが人気でしたが、わたし33歳の現在に至るまで一度も触れたことがありません。

高校時代

地元公立高校に進学しました。

給食がなくなったためミスタードーナツゴミ箱あさり毎日ルーティンになりました。なぜミスタードーナツなのかというと、家が近いことと、完成状態で捨てられていたためすぐに食べられたからです。たまに廃棄を入手できなかった日は別の飲食店をあたるか夕食抜きです。

電気部品の内職も毎晩続けていました。

大学」という施設があることを高校1年生のときに知りました。当時知っていた大学東京大学慶應大学の2校です。なぜ慶應かというと当時「学校へ行こう!」というテレビ番組でco-慶應という学生ラッパー活躍していたためです。

わたし自身大学に行くかは分かりませんでしたが、文系理系選択文系コースを選びました。

高校2年に上がると学校で全国模試を受けることになりました。毎回全国で2500番〜3000番くらいにランクインし、成績優秀者の冊子に名前が載りました。

模試を受ける際には志望校記載することになっています。そのときに初めて知ったのですが、大学というものは全国各地に数百校あるらしいと分かってきました。

担任先生大学進学を熱心に勧めてくれました。「もしかしたら東京大学京都大学にさえ進めるかもしれない」…と。大学進学すべきかわたしは迷いました。

担任は同時に奨学金制度を教えてくれました。

担任や、数学先生英語先生が私を放課後に呼び出して、食べ物飲み物をくれながら、大学進学するように勧めてくれました。

しかしわたしは大学進学しないことに決めました。理由は一点です。

ましてや、実はわたしは既に借金を背負っていました。貧乏公立高校学費を支払えないことから、親が銀行から毎月1万円借りており、計36万円を私が将来返済することになっていました。

加えて、担任が試算してくれたプランでは学費減免可能性あり)、実家を離れて暮らす生活費が合計毎月10万円ちかくにのぼり、本当にわたし想像できない金額でした。

学費減免可能性がある、最低でも半額は狙えるだろうとか、大学進学により生涯所得がうんと大きくなるといったことを教えてくれました。しか中学生の頃からミスタードーナツゴミ箱をあさったり電気部品の内職をしているわたしにとっては現実感のない話です。

想像できないほどの金額を返済できるのか。大学進学したとして就職でつまづいたらどうなるのか。この展望を全く持てないために大学進学しないと決めたのでした。

大学進学しないことを決めると、担任先生表計算ソフトの教本を無料で与えてくれました。放課後情報室のパソコン練習しました。

高卒就職活動はなぜか一社しか志望できないというルールが当時あり(現在も「一人一社制」という名前ルールが残っているようです)、わたし地元和菓子屋接客・兼・事務として就職しました。1学年440名中就職は2名で、他438名は大学等への進学という比率の高さに驚いたことを覚えています

社会

わたし就職して家計改善しました。

その後父母が鬼籍に入ると、わたし実家を離れていくつもの会社転々としています。今では全く別の職業生活しています

高校学費借金も返済し終えました。

身軽になった今、あのとき大学進学していれば違う人生があったのだろうかと想像することがあります

わたし借金を背負う覚悟がなかったといえばそれまでですが、やはり当時のわたしには覚悟不可能だったと思います未成年ができる決断ではない。

河野太郎氏は大学教育費を親負担ではなく本人負担に変えよと述べましたが、貧しい世帯は既に生活費も含めて全額本人負担です。むしろ本人が負担しきれないことが問題なのです。

小泉進次郎氏は必ずしも大学進学の必要はなく手に職を付けよと述べました。しか転職の多いわたしが言うことでないかもしれませんが、手に職系の仕事簡単ではありません。

大抵のひとは5年〜10年も同じ仕事を続ければ成長が止まりますしかも年齢を重ねると体に無理が出てきます。かといって独立して料理人自分の店を経営するとか、建設作業員がひとり親方として営業していくには「手に職」と別種のスキル必要となり、現場人間のうちそれができる者は一握りです。

残された道は若手・外国人材・機械化との低賃金チキンレースです。

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自己憐憫的な文章なっちゃった

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コメントを頂いてるので補足します。

  • 同い年で中国地方で先祖代々貧乏なのも一緒 高校で一番成績よかった奴は立命館に行って、そんな都会の有名大学に行くなんて天才だ!!って祝福されてたなあ はてなーは増田の言う1...

  • 私はあなたとは真逆で、両親祖父母に恵まれ、東京で育ちながら東京の大学へ進学し、東京で職を得、社会のレール、システムを効率良く利用して使い切れないお金を稼ぐようになりま...

  • カイジに出てたベトナムかどっかの人のほうが大変な人生だったよ

  • ご両親の遺産は増田のアタマの良さか。勿論努力もあるだろうけど それを活かして、現在の増田が「マトモ」な生活をおくれるようになっているのなら幸いだ 我が家も依然として貧し...

  • 泣きゲーな人生すぎる

  • 底辺の者がこんなうまい文章書くの初めて見ましたわ! この文章力を身につけるまでさぞご苦労なさったのでしょう 同情しますわ よよ落涙

    • そして金は出さずに同情のふりだけすんだよな 特に恵まれた階層で生まれ育った女

  • ちゃんと飯食えるようになってよかったな

  • 国家資格以外で手に職つけても、技術進歩で使えなくなるんだよな 昔は設計図のトレース資格とかあったもんだ

    • 大学時代、CADがもうあるのに製図室でドラフターで製図描かされたよ…😟

      • なつかしいなあ 黒い筒に丸めた製図入れて通学するのなんだか自分でかっこいいとおもってたな

  • かわいそうに。 でもいまリベラルはジェンダー不平等の闘いで忙しいので後回しだよ。 下級国民の男が大学入学するより上級国民の女が大学入学する方が大事だから!邪魔だからどいて...

  • 貧しい世帯は既に生活費も含めて全額本人負担です。 これを無視してるの多いよな。大学学費無料とか言うけど、実際には生活費、働いてればその間得られただろう所得(機会費用)...

  • これだけ自分が底辺で苦労したのに 新しく子供に継承するのが意味不明すぎて草 マジで「最初に持ってるか持ってないか」 それだけの勝負になってきてるのに 奴隷になるしかない自分...

  • これ底辺なのかw 俺の時代もこんなのわりと普通だったけど

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