来年、この住み慣れた街を出て行くことになる。
その街の名を上石神井(かみしゃくじい)という。
西武新宿線という、おもに川越や所沢などあまり品のある方ではない埼玉県民を東京に送り込むための路線において高田馬場から急行で2駅・13分の立地である。
私は大学進学に合わせて上京し、とくに大きなトラブルもなく3年間を過ごしてきた。
「とくに大きなトラブルもなく3年間を過ごして」しまったのである。
上石神井駅は決して大きな駅ではないが、特急以外の全ての電車が停まり、山手線圏内へのアクセス性も非常に高い。
牛丼屋は松屋とすき家から選ぶことが出来る(私は吉野家のアンチなので、これは幸いであった)。
駅のすぐ近くにはアッサリ系のラーメン屋と二郎系のラーメン屋が激安ドラッグストアを隔てて並立しており、その日の気分に応じてラーメンの濃淡を選ぶことも出来る。
駅に直結している西友は24時間営業で、しかも深夜にはアルバイトのハセガワさんという美人もいる。
コンビニはファミリーマートおよびセブンイレブンがあり、ポイントカードの宗派争いにも寛容である。
セブンイレブンの向かいにはホットモットもあり、弁当を買うにあたって選択肢には事欠かないことだろう。酢豚が食べたければ少し離れたところにオリジン弁当もある。
その他にも美味いパン屋や、チャーミングなババアのいるクリーニング店、ちょっと小洒落たパスタのお店なんかまであり、要するに至れり尽くせりなのである。
借りたアパートもまた良かった。駅徒歩7分の好立地で家賃4万2千円(共益費込み)。
隣人の大学生は重度の花粉症であること以外はまことによく出来た人物で、鼻をかむ音さえ筒抜けの防音性でありながらそれ以外の物音に悩まされたことなどかつて一度もない。
むしろ隣人の鼻をかむ音に「ああ、今年も彼の花粉症が始まる時期か・・・」などと歳時記的な感傷にさえ浸っていたくらいである。
頻繁に外れる網戸に業を煮やし、内側からガムテープを用いて目張りのように固定したせいで友人から「ガス自殺の部屋」という不名誉な称号をこそ付けられてはいたものの、私の生活にはおよそ十分な住まいであった。
もしも、最寄りのスーパーは20時に閉まってしまったなら?(しかも、そこにハセガワさんの存在しないことは自明である。)
もしも、オリジン弁当の酢豚が食べたくなってしまったら・・・?
私の大きな失敗が、そして不安がここにある。
初めての一人暮らしで、あまりに好条件な暮らしの出来る街を引き当ててしまったのである。
ご存知のことかもしれないが、一度上がってしまった生活水準というものはなかなか下げられるものではない。
その「高い水準」の指すものが、たとえオリジン弁当の酢豚であっても、クリーニング屋のチャーミングなババアであったとしても、である。
これから就職活動を終えて引っ越す街を、愛せる自信がないのだ。
これほどまでに自分のために誂えられたような街を、日本のどこにでも見つけられることなど出来るだろうか。あり得ないのではないか。
郷土愛をあまりにミクロなところに見出してしまった私を、就職活動はどこへ連れてゆくのだろう。
ハセガワのような在り来たりの苗字を、読者諸兄にあっては思い思い当てはめて頂きたい。そして全国のハセガワさんと、このハセガワさんを慮る諸兄は安心して頂きたい。)
すごい時代になった。
政府に認められた情報のみを受信するあの大本営発表受信機があれば、
一億総玉砕、一億総中流、一億総懺悔、一億総活躍社会、一億総白痴。
みんなあれで可能だ。
昔は良かった。
あれを持ってない輩は国賊であり非国民だと言っても過言ではなかった。
いやあれを持ってないから国賊思想に染まってしまうと言うべきか。
持ってない奴等には抵抗がない。
国賊になることに。
だから染まる。
悪に走る。
それで思い出した。最近の若者は大本営発表受信機を持ってないそうだ。
そんな彼らは大本営発表を無視し、やまもと某や堀江某、西村某といった奸賊の主張を耳にし、染まってしまう。
愚かである。
それと同時に哀れである。
そんな愚者でもスマホさえあれば無料で大本営発表を閲覧できるNHKニュース・防災アプリ。
ひとふくろそのまま耐熱容器に入れて、顆粒の中華だしをふりかけて、1分レンチン。
「いい年して女性アイドル趣味」を指してロリコンと言ったと思われる。
教えて
簡単なので頼む
鍋はあるけどフライパンはない
電子レンジはある
追記
何気なくはてブのアプリ開いたらビックリした……みなさんありがとう
他のは挑戦できそうだ
それは「出来る人の発想」なんだよ。
1. 玉ねぎを細かく切れない。大きさがばらばらになる。
2. ブイヨン溶かして混ぜるという発想がまず浮かばない。
3. 適切な飴色が判断できない。躊躇しているうちに焦げ色になる。
4. 塩コショウを入れすぎて取り返しが付かなくなる。
やったね!たえちゃん
おじさんがキノコをぽろりと手に持ってるのはどうかと思ってたわ