はてなキーワード: 考速とは
「後藤さんのこと」を読んでめちゃくちゃ面白いと思ったのがおよそ10年前。大学生の頃だった。
この短編集は今でもかなりの名作だと思っているし、ハードカバーを買って大事に持っている。(小説は絶対に文庫版で買うという決意を持っているこの俺が、だ)
どの短編もこれまでに読んだことのない新鮮な後味で、何度でも読み返した。
そこで読書メーターやレビューサイトを見ると、「数学や物理を使って書かれた純文学」みたいな書評が目についた(ちゃんとした表現は覚えていない)。
そうかな。と思った。
なるほど。確かに、「さかしま」「考速」「ガベージコレクション」あたりには、理系的なモチーフがふんだんに埋め込まれていたし、その中には確かに数学や物理の単語もあった。
どちらかというと情報系分野の香りの方が強く感じたけど。まあ情報も数学の一部だしな。
でもなんか、「数学や物理を使って書かれた純文学」みたいな批評にはなんとなく頷けない感覚があった。
言い忘れてたけど、自分は一応ちゃんとした大学の数学科出身であるので、数学や物理の単語を言われたらそれが何のことかはわかるし、学問においてどういう立ち位置だったりどう使われるか、はおよそ知ってる(あんまり高度なのは無理だけど)。
だからこれらの話はすごく面白く感じた。理系用語が雑に使われてたから引っ掛かったとか、そういうことじゃない。むしろ日本語としてこれ以上ない適切な位置にそれらの単語は置かれていたのではと思う。
次に「バナナ剥きには最適の日々」を買った。これも素直に面白いと思った。
「equal」には妙な居心地の悪さを感じたけど、「捧ぐ緑」は今考えても円城塔の最高傑作なのではと思えるくらいだ。
なので最初に違和感がはっきりと形になったのは、その次に買って読んだ、「Self-Reference ENGINE」ということになる。
しかしとても残念なことながら、あなたの望む本がその中に見つかると言う保証は全くのところ存在しない。これがあなたの望んだ本です、という活字の並びは存在しうる。今こうして存在しているように。そして勿論、それはあなたの望んだ本ではない。
皆はこの小説をどのように楽しむのだろう。
言っていることは理解できるし、示唆的ではある。人に何かを「考えさせる」文章でもある。しかしそれは「考えさせる」だけで、後に何も残さない文章でしかなかった。
ストーリーもあってないような状態。各章の繋がりもバラバラだし、場面は突然切り替わるし、急に新キャラが出てきて急に退場するし、何もかも説明が不十分で、衒学的な、鼻につく文章だけが延々と続く。
端的に言って、「最初から最後まで何も言っていない」。文字を無駄に消費しているだけの、中途半端な文字列らしき何かだと思った。
そして「エピローグ」を買った。
何故って彼はエージェントで、エージェントとは人間よりも器用にチューリング・テストをクリアすることのできるスマート・クリーチャにしてオーバー・チューリング・クリーチャだからだ。
人間に理解できるのはせいぜい、N文字を利用して作成可能な全ての文章であるにすぎない。Nはある程度の大きさのところに留まり、そこには有限個の文章しかない。
「敵艦影、三。天頂方向より接近。ダミー放出。並列存在を開始。複雑性迷彩が起動しました。オーバー・チューリング・テスト実行。成功。成功。失敗。失敗。失敗。当該宙域には、法則69805f9944ed4298311d0cdaa75da2629d6f3bb3756455d504243fla6c565f75が適用されていません。」
はあ。これでやっとわかった。
彼は詩を書いているんであって、小説なんか最初から書く気が無いのだ。
円城塔の紡ぐ文字列の並びは確かになんとなく美しいと思う。なんか感性に訴えかけてくる。なんか良いこと言われているような気にさせられる。
しかしその実、中身が全くない。その点に限って言えば詩としても程度が低いように思う。詩にも訴えたい内容とかあるからね。
そしてそれに「ていよく」使われているのが、SFだったり、数学や物理の言葉だったりする。
数学やSFが、詩を美しく紡ぐための新しい言語の代わりにさせられている。これがなんとなく違和感を覚えた原因だったのだ。
つまりこれを「詩集」ですと言われて手に取ったら、「おお、面白い詩だね」といえるんだけど、「小説です」と言われたから、「小説か??」となってしまう。
軒並み、「なんだかわからないけどすごい」「深淵」「自分には理解できない新境地と感じる」「文系殺し」といった単語が並ぶ。
端的に口をそろえて「理解できませんでした」と言ってるだけだろうが。理解できないものを、適当に高評価するんじゃないよ。ボーッと生きてるにもほどがあるでしょ。
詩の材料にされている数学や物理の言葉がわからないものだから、その意味不明さに脳が酩酊させられてるだけだよ、それ。酒飲みみたいにその酩酊を楽しみたいなら、いいんだけどさ。
自分は文系だから、知識がないから、それらの語彙が入ってこないだけで、ちゃんと語彙力があったらそこに何か深い意味が込められているんじゃないかと思った?
なかったよ、なんにも!!
さらに頭にくるのはそのやり口で芥川賞なんか取っちまったところだよ!
選考委員も、軒並み騙されてんじゃないか。誰か一人でも意味わかってたんか?「道化師の蝶」のモチーフとなっているという、自己言及プログラムを一人でも書いてみたんか??
俺は、この世に理系人間と文系人間とやらがいるとはあんまり思ってないけど、もし芥川賞の選考委員がそういったSFや数学物理に疎い人で構成されているんなら、円城塔作品はまさしくその脆弱性を突いたクラッキングだよ。
以下が「道化師の蝶」受賞時に高評価をつけていた選考委員のコメントだ。高評価だぞ?低評価じゃない。よく読んでほしい。
- 今回の「道化師の蝶」で初めて私は、「死んでいてかつ生きている猫」が、閉じられた青酸発生装置入りの箱の中で、にゃあ、と鳴いている、その声を聞いたように思ったのです。
- 小片たちがつなぎ合わされ、一枚のパッチワークが縫い上がり、さてどんな模様が浮き出してきたかと楽しみに見つめてみれば、そこには模様など何も現れていなかった。/もし自分の使っている言葉が、世界中で自分一人にしか通じないとしても、私はやはり小説を書くだろうか。結局、私に見えてきた模様とは、この一つの重大な自問であった。
- それ自体が言語論であり、フィクション論であり、発想というアクションそのものをテーマにした小説だ。/この作品は夢で得たヒントのようにはかなく忘れられてゆく無数の発想へのレクイエムといってもいい/こういう「やり過ぎ」を歓迎する度量がなければ、日本文学には身辺雑記とエンタメしか残らない。いや、この作品だって、コストパフォーマンスの高いエンタメに仕上がっている。二回読んで、二回とも眠くなるなら、睡眠薬の代わりにもなる。
『二回読んで、二回とも眠くなるなら、睡眠薬の代わりにもなる。』
完全に酔っぱらってるじゃねえか。
あと、円城塔は、いい加減に繋がっているようで繋がっていない短編の寄せ集めを長編と言い張るのをやめて、最初から最後まで一貫して繋がった長編を書くべきだ。詩集だから無理か。
ゲームに対する意欲が湧かないし、ゲームの腕も格段に落ちていっている。
ゲームが下手になっていくからゲームに意欲が湧かなくなり、ゲームの腕が更に落ちていく。
ゲームなんて時間の無駄だと考えるのならばゲームから離れていくのは好循環と言える。
余暇を楽しむ力が失われていっているのだからクオリティ・オブ・ライフの観点においてはある種の悪循環である。
とにかく自分はここ最近ゲーマーとしての力が日に日に失われていっているのだ。
まだ土曜の夕方だというのに(ゲーマーという生き物は大抵この時間帯には遊んでいるもんだ。金曜からずっと徹夜しているのでもなければ)、こんな所で増田なんてやってるのはさっき自分の下手さにほとほと嫌気がさしたからだ。ゲームに対する嫌な気持ちが溜まりすぎたから少しゲームから離れたくなった。
その嫌気がさしたというのは、自分の反射神経の衰えに対してだ。
相手の背後に回ることに成功し、後は素早く適切な攻撃を加えれば相手は死ぬ、そんなシチュエーションで何度も返り討ちにあった。
相手が強かったんじゃなくて、自分が物凄く弱かったから返り討ちにあった。
背後に回ってから攻撃をする前に相手に振り向かれて反撃を受けて何度も死んだのだ。
何も難しい事をしようとしたんじゃない、慣れれば0.2秒で終わる動きだ。
その普段なら0.2秒で終わる動作を入力するのに1秒ほどのラグがあった、自分の反応速度において。
「相手に近づくことに成功した事を確認する」→「自分がやる動作を素早く思い出す」→「素早く実行する」この全てに昔の自分では考えられないほどの時間を食った。
社会人になってからプレイ時間が減ったこと、それ以上に年齢から来るあらゆるレスポンスの遅延、それをはっきりと認めざるを得ない惨状である。
ピンポンに「細胞が壊れていくのが分かる。インパルスがもたつく…… 永久記憶がとぎれる」というセリフがあったが、
そのセリフを言ったキャラは執念で復活してみせたが自分にそんな執念はない。
何よりも若さが足りない。
自分はこれから壊れゆく細胞やもたつくインパルスを何度も再確認させられながらゲームをやる事になる。
それが嫌ならアクション性が一切ないゲーム、思考速度すら要求されないゲームを選んでいくしか無い。ないしはゲームと完全に手を切るかだ。
どうやら自分はゲームとの関係を構築し直す必要がある時期に来たようだ。
明らかに思考速度より遅いタイピングでも一日1万字とか2万字とかで結構な量になるのを見てると、人間の思考をすべてテキスト化したら一日あたりどんくらいになるのかな。
どっかで「大学の講義90分の話をテキスト化したら新書1冊分」ってのは見たことある気がする。
フェルミ推定的に単純化して考えてみる。
常に話すと90分で新書1冊分。思考速度が話す速度の3倍だとする。
新書1冊の文字数を30文字*20行*200ページ=120000文字とする。
48*120000=5760000。
576万字。
……。
いやー絶対これより多いわ。1000万はゆうに超えるだろ。
夢みてるときとか脳内スパコン並に動いて仮想世界作ってるはずだし。
このテキスト書いてる間だけでも、このエントリの文字数の軽く100倍くらいは考えた気がするし。
つっても文字数だけで言われても実感わかないのも確か。。。
キーボードを素早く打つには訓練が必要だからね。マイクロソフトだってこの形式(キーボード+マウス)が非効率だと認めてるから新しいインターフェースを開発してる。
俺が言ってるのは攻殻機動隊のような世界。つまり、頭の中で「検索」する。頭の中で「アメリカの首都はどこだっけ」と考えた瞬間に「ワシントン D.C」と出る。そういう感じ
頭の中で考えるのと同じ速さで検索する。どう?これでも「非効率」だの「速度が遅すぎて」だの言えるか?
今の技術でものを考えるからなかなか前に進めないんだよ。そりゃいちいちグーグルのページ開いて単語を打って検索するのが、思考速度よりずっと遅いことなんて誰だって分かる。
もっと言えば、思い出すという作業は頭の中を検索していることと同じなんだから、それが機械にとってかわるというだけだ。
脳の容量には限界がある、だから忘れるし、脳が劣化すれば物忘れも激しくなる。アナログは時代遅れだ。受験勉強のために詰め込みなんて、時代錯誤も甚だしい。
Gigazineで、「27歳になると知能が低下する」という記事が注目されているようだ。
日本語訳:「一方、27歳になると推理力・思考速度・空間の具現化の3つの項目が著しく低下し始めていることが研究で明らかになったとのこと。」
げ、やべ、俺25歳、後2年だ。大学時代、もっと勉強しておけばよかったしくしく・・・と思って、元の英語の記事を読んでみる:
原文:"The first age at which performance was significantly lower than the peak scores was 27 – for three tests of reasoning, speed of thought and spatial visualisation."
あれ?「著しく低下する」なんてどこに書いてあるの?じ~~~・・・・
・・・・もしかして、"was significantly lower than"を、「著しく低下する」って訳したのか?バカタレ!このsignificantlyは、「有意に」だ。データ取ってみたら、22歳がピークだったから、22歳とx歳の間に統計的な有意差があるかどうかを、xを23, 24, 25,...と増やしながら、年齢ごとに検定していって、x=27で、初めて、推理力・思考速度・空間視覚化の3つのテストで統計的に有意に(significantly)差が表れました、って意味だろ。
心理や教育のような人間を対象とする科学の分野の学術論文で、"significantly"とか"significant"って書いてあったら、それは、統計的な検定を行った時の「有意に」とか「有意な」という意味に決まっているではないか!論文中で"significantly"に差が出ましたって書いておいて、検定やっていなかったら「ちゃんと検定やってください」って査読者にはねられて、論文が通るわけがないのだから。
俺、心理も教育も全然専門外で、単に情報系大学院出ただけだけど、これぐらいはわかるぞ。「著しく」じゃなくて「有意に」であることがわかったら、「あー、そんなもんだろうなぁ」、と、納得できる。一般的に年を取ると知能が低下することは知られているが、具体的に何歳でどれぐらい知能が低下かを計測するのは、かなり難しい問題のはずだ。ある一人の知能テストを継続的に受けさせて、年をとったところで点数が下がったとしても、偶然である可能性もあるし、計測した人がたまたま、「年齢と知能テストの相関がとても激しい特異体質」であったかも知れず、一般の人がどうこう、ということについては何も言えないからだ。
この論文は、2000人について、知能テストを継続的に受けさせて(それ自体がものすごいことだと思う)、年齢以外に知能が低下した原因が考えられないような状況を作り出した。そこまでして、やっと、「27歳は、22歳と比べて知能が低いという統計学的な証拠が出ました」ということが、いえたという印象。頑張ったなぁ、力技の論文だなぁ、マジメに検証して偉いなぁ、と思う。
世の中ね、そんな簡単に「著しい」なんていえないんですよ。特に一般的に常識になっていることほど、そう。「女子は感情的、男子は理論的」とか、「一人っ子はわがまま」とか、常識的に信じられているけど、それをサイエンスとしていうためには、すごく限定された設定でものすごくたくさんアンケートをとって、ようやく言えるか言えないかってところ。そう簡単に「著しい」差なんて出たら苦労しないわ、バカタレ。
追記:
「心理や教育のような人間を対象とする科学の分野」でなくても、自然科学系なら一般的に"significantly"は「統計的に有意」の意味だろう、という指摘があったけど、以下の理由により、こういう表現をしました。
・分野によっては、「統計的に有意」という概念が有用でない場合がある
例えば、物理・数学・情報科学などで、何か命題を証明するときに、「実験してみて統計的に有意ですから、この数式は正しい」ということは普通やらず、数学的な操作を繰り返して証明する。こういう風に、統計や検定が関係ないということが明らかな文脈では、"significantly"は「統計的に有意」以外の意味を持ってもおかしくないので、限定しておいたまでです。
梅鬼 豪(うめき ごう):3年男子 幻影能力者 幻影領域:全体 能力:鬼化(暴走・力がアップするなど)
天光 才我(あまひかり さいが):1年男子 幻影能力者 幻影領域:頭 能力:思考速度アップ(常人の5倍の思考速度)
飛空 翼(ひぞら つばさ):2年男子 幻影能力者 幻影領域:胴体 能力:翼が体につく(飛行能力者)
舞姫 蝶子(まいひめ ちょうこ):2年女子 幻影能力者 幻影領域:両足 能力:蝶の舞い(回避力アップ)
鷹野 亜衣(たかの あい):3年女子 幻影能力者 幻影領域:両目 能力:鷹の眼(鷹の視力を得る)
御楯 守(みたて まもる):3年男子 非能力者 サッカー部 ゴールキーパー
修正:17日9時40分 修正内容メモ1と同じ