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2013-09-20

空き家問題って、まだまだ業者の狩場なんだよな

まだ表面化してないから良いけどさ、

そのうちリフォーム詐欺と同じく社会問題になるだろうから愚痴らせてくれよ

空き家」って、要は「住宅として価値の無い土地」と同義だから

まず、「空き家」の整理から

自治体が頭抱えてる「空き家」は、所有者が何するつもりもなく放置されてる家な。

賃貸に出すとかじゃなくて、そもそも放置してる。完全なあばら屋。

不動産屋がなんかしようとする「空き家」ってのは、所有者は貸す意志だけはあるけど、

馬鹿から値段下げてないヤツな。建て替えるカネがないとかも同じ。

これって、完全に別物だから

一緒にするとややこしいから、「放棄家」と「空き家」って呼ぶな。

放棄家」の問題から

まず簡単な方からな。

一人暮らしジジイがボヤだして、老人ホームに突っ込まれたとするな。

まあ、日本は豊かで医療技術も恐ろしく高度だから、ハッキリ言ってなかなか死なねえ。

すると、その爺が額に汗して働いてやっとこ建てたマイホームってやつは、空き家になる。

老人ホームに突っ込まれるくらいだ。

子供が居ても没交渉だったり、まあフツーは子供にも子供(孫な)がいて、そっちも別にマイホーム建ててる。

するとだ、

「ワシの家だ!」とかジジイ血圧上げなくても、フツーは維持する。そもそも相続してねえし。

つうか、放置されるわけだな。十年単位で。

ハッピーなケース

んで、ある日ジジイが天寿を全うする。喜寿も超えてりゃ大往生だ。

するってえとだ、30で建てて50でちょいと手直しして、そっから20年近くたったボロ屋が残るわけだ。

繰り返しになるが、相続する子供ってのはこの時点ですでに「自分の家」ってのを持ってるのがフツーだ。

するとどうなるか。

駅近だったり都心だったりするとだ、そもそも爺が死ぬから不動産屋だのデベロッパーだのが日参してる。

土地活用じゃなくて、売ってくれって言ってくるわけだわな。

面倒だろう俺らが全部やるから金に変えちまえよ使い勝手いいぜ金、と言うわけ。

まあ嘘じゃない。

当たるとはかぎらねえし、素人が下手に手を出してやけどするよりゃエエがな。

これはまあ、言って見れば土地新陳代謝ってやつで、ジジイと一緒に輪廻転生するというわけだな。

こりゃ問題ない。というか、実にハッピーなケースだ。

アンハッピーなケース

で、だ。

アンハッピーだとどうなるかっていうと、これがどうにもならない。

ボロ屋はある。潰すにゃカネがかかる。さら固定資産税は6倍に跳ね上がる。

「は?お義父さんのボロ屋、解体お金かけた上に、今2万の固定資産税12万になるの!?更地にするって馬鹿じゃないの!!」

まったくもってごもっとも。

馬鹿しか更地にしねえんだわ。ご近所の目?そもそも住んでねえし。

んでまー、こういう場合でも子供世間体を気にしたり、真っ当に相続してりゃまだやりようもある。

近所が不安がるし解体費用は出すから潰してくんね?と役所から人が来りゃ善処はするわな。

じゃあ、ジジイとムスコの関係がアンハッピーだとどうなるか。

複雑な相続関係とか、そもそも何処住んでるか判らねえとか、3人が均等に相続してたりとか。

こういうのにぶち当たるとだ、もうしちめんどくせえから生活笑百科仁鶴師匠にまあるく収めてもらえ

って言いたくなるくらい人生機微を堪能できる。

(つうか、価値の無い土地寄付を役所が受け付けてねえのが問題だと思うんだがな)

続いては「空き家」の問題

こりゃまあ、実は放棄家とも絡みがあるんだが、結局値付けするのが素人なんだわ。

住宅市場って、海千山千不動産屋が跋扈する魑魅魍魎世界だと思ってるだろ?

マンションだの地上げだの、新幹線が通るので原野を買いませんかなんてのはその通りだ。原野には手を出すな。

でもなー、サラリーマン大家代表するように「大家」ってのは、「素人」なんだわ。

不動産売買でも、こすっからプロのやるところってのは、流通もすりゃ売れもする。

そもそも金額がでけえからヤラカシたら潰れるわけだ。

でもな、「おやじ土地相続した」なんてボンボン不動産素人だが、値付けはこいつがする。

不動産屋もほっとく。

なんでかって?広告載せんのにちっとばかりお駄賃もらえるからだ。

バカがバカな値付けでバカったけえ家賃をだぼらに載せてるとだ、手数料がいただけるわけです。

売買も同じ、な。

ハッピーなケース

そりゃあ固定資産税もかかるわ昔住んでた思い入れはあるわって三丁目の夕日ばりの思い出の家が、

しろウワモノ分マイナスになるから300万円ですって言われてハイそうですかと手放せるクレバーガイばっかりじゃねえ。

まあ、まだ売れる土地ならやりようもある。

ちっとばかり素人値付けに付き合って、ぼちぼち焦れてきたアタリで買い手に「こりゃ交渉すりゃ下がりますって」って言いつつ

段階的に値段を下げさせる。結局、フツーの値付けに落ち着いてまあまあ値引きさせつつ円満に取引を完了する。

賃貸も同じだあな。

そこそこ近所と同じ家賃になって埋まるってのがフツーのケースだ。

アンハッピーなケース

誰がそのアパートに住むんだ仕事もねえのにか?

って処にアパート建てちまったりするとだ、まー不幸だな。

まあでもこりゃ判りやすい方のアンハッピーからまだ判る。

建てちまった農家ジジイだってわかってんだ。自分地方が衰退してるなんてのは。

イオンもこなけりゃ新幹線も素通りだ。

電気もある、ガスもある、車もそこそこ走ってる。仕事は1人に1つねえ。

こりゃまあ宿命だ。

じゃあなにが判り難いかって言うとだ。

塩漬けだ。

バブル土地が高かった。あの頃の値段を覚えてると、まー手放さねえな。

しかもだ、たまには成立する。大抵賃貸だが。

すると値段は下がらんな。

しかも、前述のとおり不動産屋は別に成約しなくても困らなねえ。

どうせ人気のあるトコはちゃんと動きがあって手数料が発生するし。

意固地になった素人は、自分の値付けを改めねえよ。

閑話休題で、価格の話

よく、地価が下がれば家賃も下がるから家買っても借りてもおんなじだって話あるだろ。

あれはまあだいたいあってるけど、時差がある。

家賃ってのは、なかなか上がったり下がったりしねえんだわ。

液状化で販売価格がずどーんて下がっても、家賃はあんま下がんねえ。

これは、家の販売価格相場賃貸相場意味合いの差がデカイ。

販売価格相場ってのは、成約価格に左右される。基本的に過去の値段は関係ねえ。今が重要

もちろん賃貸相場だって今が重要だよ?

でもな、おんなじ間取り同じアパートで値段が極端に変わったりは、まあしねえ。

既にその家賃で借りてる奴が居るってのは結構強力な意味を持つ。

業者の狩場たる、「空き家」問題

相場にゃ今が重要って話したな。

売買においては、それは絶対だ。

でもな、その話を素人はききゃしねえ。

3年前に2000万でマンションが売れたって聞きゃ、同じ値段で売りたいと思うのが人情だ。

でもな、お前のマンションより駅近に2500万の新築マンション建っただろ?だれが買うんだその中古

かくて新しもの好きのハッピーアツアツ新婚家庭は新築を求め、微妙中古売れ残り空き家が問題と相成りました。

結婚指輪質屋で買って新婚旅行熱海に行った家庭だけが石を投げよ。

否定はしねえよ。中古ランドセルを買う親は賢いんだろうが、子供の心にシコリは残る。

そのシコリは単なる幻想だが、幻想ってのは集団圧力が形作る。

そして、新築住宅ってのは一定以上の需要がある。便利な土地にゃ限りがあるが、古い建物は取り壊せる。

正直、「土地」は減る

ま、土地は減らねえな。

不動産屋にとって「土地」と呼べる「土地」が減るんだわ。

判りやすく言い直そうか。

昭和の半ば、日本住宅公団って皮を被った国が、地方出の労働者のために家を大量に作った。

団地妻ってのは、憧れの象徴だったんだよ。団地を買ってマイカー持ってるお父ちゃんってのは、誇りだった。

まり、今は見る影もないあの大量の公団住宅は、その当時はまさに素晴らしい「土地」だった。

そりゃ、出稼ぎよりも楽だし、ガード下よりゃ快適だ。

郊外マイホームだって同じだ。

そこは(通勤は大変だが)人が住みたがる素晴らしい「土地」だった。

労働者はあふれてたし、サラリーマンもあふれてたからな。

んじゃ、今はどうだ?

かくて「狩場」は誕生する

50人しか住めないマンション100人が応募すりゃ、価格は高騰してアタリマエだ。

でも、50人も住めるマンションに30人しか応募しなけりゃ、人気のない部屋には価格は付かない。

だって20部屋余るんだもの

でも、マンションの不人気部屋20オーナーは、そんなことは判らない。

というかだ、判っても認めない、認めても言わない、言っても聞かない。

そんなところに現れる「いま空き家リノベーションして若者向けの物件にすれ(以下略)」って業者だ。

おお、ウチの物件はそこが足りんかったのか!

と、まー、ローンを組んで改装ちゃうわけだな。

いまはいいよ。

不便を楽しむみたいなモノ好き多いから。

すきま風のある和風な佇まいってのは、人気がある。蚊帳つっちゃったりな。

ただなー、これ、お大尽遊びなんだよな。

そんな世の中儲かってるデザイナーだのウェブクリエイターだのではあふれてねえよ?

どーしよーもねー土地にある空き家は、どう作り替えたってどうしよーもねー土地に立つ物件になるよ?

長い愚痴をまとめる

使い道のある「土地」に建つ「ボロ家」は、業者が狩り尽くすから存在しねえ。

使い道のない「土地」に建つ「ボロ家」は、使い道がねえ。

それは「空き家」をどう活用するかじゃねえ。「土地」をどうするかって話だ。

んでもって、人が減るってことは、「便利な土地」の基準が上がるってことだ。

「不便な土地」の自覚があるなら、「空き家」をどう活用したって無駄だ。ローンは組むな。

(まあ、役所が土地寄付を嫌がるのが問題だと思うんだよな。法律整備しろよ)

2013-06-17

未だ覚めぬ、総中流時代幻想

大学卒業して20年たつとわかる、終身雇用なんて、幻想だった。 - 竹内研究室日記

は、実体験とともに思い出を振り返る上品オヤジ説教なので、

居酒屋で絡まれたら、大変な時代でしたねー今もどんどん悪くなってますねーとか言っとけば良いわけだが、

ブコメが興味深い。

http://b.hatena.ne.jp/entry?eid=150492630

大学生就職希望人気ランキングを遡って見るといいよ。満州鉄道(笑)炭鉱(笑)国鉄(笑)銀行(笑)航空(笑)

このテの話題が出る際には、鉄鋼、造船、繊維などの、大量のブルーカラー必要としたが、ある時期を境に必要としなくなった産業を指すことが多かったので、隔世の感がある。

南満州鉄道実質的には"国家運営"プロジェクトであったことは結構有名だろうが、挙げられているいずれの業種も強い"国策"企業であって、官僚として中枢に入るか、実地に出て国を変えるかという、エリート選択肢しかない話題ではある。

(その意味で、件のブログ東大工学部出の連中の話なんか知らねえよ、という揶揄なのかもしれないが、夢に賭けた若者を笑うのは、自虐にしても寂しいことではある)

まあ、本題はこっちである

時代は既にもう一歩先の「普通人生結婚してマイホーム持って子供育てて…)なんて、幻想だった」のフェーズに行ってるんですけどね。この国もうダメじゃん

なのに日本社会は未だに終身雇用前提でできてるからなぁ。これでは住宅ローンも組めないし、子どもも作れない。理系研究者の方でこれだから、我々文系人間はどうやって食べていけばいいのか。

これは、ある程度は誇っていいことなのかもしれない。

一億総中流」は遠い過去の夢となっても、少なくともはてブコメントを残す人間の脳裏には、鮮烈な印象として焼き付いているわけだ。

列島改造をすすめ、基盤を整備し護送船団で企業を育て、労働組合を抑えつつ国民意識を総中流に向ける。

田中角栄音頭を取り、中曽根が完成させた「戦後日本」。

出稼ぎ労働上京へと姿を変え、地方公共事業を、都市民間企業を躍進させた。

日本住宅公団が「団地」を建て、借家ではなく「家」をという意識を持たせていった。

団地妻とは蔑称ではなく、羨望の対象であったのだ。

その意味で、「普通人生」や「日本社会」が、未だに1960年代に築きあげた幻想を基にしているというのは、

とても、とても、とても、感慨深い。

一応補足しておけば、日本終身雇用前提の社会になったことなど一度もないし、

普通人生が、結婚マイホーム子供のセットになったことも、やはり一度もない。

それはつまり残酷な言い方をすれば、

平安時代後期に「禄をもらって荘園を維持し、遊興に耽るとか既に幻想だった。この国オワタ」と言うのと同じだ。

もちろん王朝国家体制は、その制度設計を平安貴族を中心に置くだろう。

でもそれは「普通」じゃ無い。

今我々がここにいて、増田を読み、はてブコメントをしているのは、

貴族が紡ぎ、武士が駆け、商人が席巻して、軍人が靴を鳴らしたその系譜じゃない。

そのほとんど大多数は、主流ではない人達の脈々と続く人生連続が途切れなかったからだ。

子を産み育てることが楽であった時代はない。

しかし、たった一度でも途切れれば、今ここに我々は居ないのだ。

一億総中流は、「自分たちがどの階層いるか?」というアンケートへの回答からなった。

時代が下るに連れ、平均すれば間違い無く豊かに生きやすくなっている。

一億総中流という意識が、上を見ればキリがない日本を生きる中で、前向きに豊かな気持ちを持たせてくれた事は良いことだと思う。

だが、いままさに最頻値にいる人達が「昔、幻想を信じさせることで上向きにしていた時代」を「普通の事」だと思い込むことは、果たして良いことなのかどうか、僕には判らない。

 
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