はてなキーワード: 麦芽とは
ビール自作を5年ぐらい行っている。その結果俺は最強にうまいビールを自宅で錬成し、かつそれをシステムとして円滑に回すことができるようになった。
ここでのシステムとしての錬成というのは、以下のことを指す。すなわち①あまり労力をかけずに②大した製造設備を持たず③狭い部屋でもスペースを犠牲にせずに作れるようになった、ということだ。
そのため結構なノウハウが溜まったのだが、これはあまりおおっぴらに公表するものでもない。ただ、類似の問題を抱えている人もいるかと思うので、ここで公表する。
なお、統合的なビールの造りかたについては、良いサイトがいっぱいあるのでそっちを見てください。ここで留意してるのは、それを踏まえた上での作り方のコツや、書いてないことを網羅することです。
また、コスパ(ピルスナー飲みたいなら市販でいいと思う)の観点から、以下のノウハウはアメリカ系IPA・IPLのそれに絞ったものです。みんなも中瓶100円のコストでホップの効いたビールを錬成しよう。
(なお、筆者は製造にあたってはアルコール度数が1%以下になるように調整しています。みなさんも製造の際は酒造法を遵守してください。)
世の中のビールの作り方を見ていると、雑菌をやけに気にする記述が多い。だが、ビールはそもそもめっちゃ腐りにくい飲料である。1年以上の長期保存はともかく、雑に作ってもそうそう味は変にならないので、神経質になるくらいなら雑に作ってよい。
多少気を使うのは、ウォート冷却→発酵容器移行へのプロセスだけである。あとは熱消毒か、アルコール消毒を経るのだから、早々腐らないのである。
アメリカ人の挙げているビールづくり動画を見よ。大体禿げたWASPのオッサンがガレージでビール飲みながら作っているのである。それに比べればまだアパートで作るほうが清潔である。
名水が云々とかはよっぽどライトなビール以外はきにしなくていいです。カルキ?なんのためにウォートを熱するんだという話。
65度―70度の範疇であれば問題ない。どうせ市販の温度計では正確に鍋全体の温度を測ることは困難である。
IPA recipeでググればいくらでも出てくる。このホップは持っていない?別のホップを同数足せばよい。
麦芽もいろいろあるが、結局ベースとなる麦芽一種と、上記に上げたモルティさを出す麦芽数種で基本は問題ないと思う。
いや、凝りだすとカラレッドとかクリスタル麦芽を4種使い分けるとかやるけど、味にあんま関係ないんだよな。
ライ麦芽で香りを出す?フレークドオーツでギネス再現?それは上級者向けということで…たしかに美味しいのできるけどね。
ホップもいろいろ買った(それこそアメリカの実験種も含め)が、結局はこの4つで世の中のアメリカ系ビールのIPAやPAに関する香りはほぼ網羅できる。こいつらのうちCitraとSimcoeはビタリングホップにもいいので、最悪この4種でもいい。
(俺はドイツやイギリスのビールは価格が安いので買ったほうがコスパが良いと感じる。アメリカのクラフトビールはどうも品質管理が悪く、小ロットなので自分で作ったほうがいいと思う。)
なお、香りの感じは以下の感じ
Citra→レモン、オレンジにトロピカル。バランスが良い。どこでも使える神が生み出したホップ
Mosaic→Glassyなレイヤーの裏に熟したフルーツの香り。ドライホップ最強。
Galaxy→マンゴー、パッションフルーツ、桃、パイナップル。ドライホップ最強その2.
Simcoe→Piny,Classyな香りの上にオレンジ。西海岸スタイルのIPAが飲みたいときに使う。ビタリングにも良い。
なおホップを使うコツですが、少なくともドライホップなどの香り付けの場合はアホほど(3g/1L)入れたほうがいい。ホップの量は7難隠す。
ここに足すならAmarilloとColumbusとSaaz、あとGoldingsかなあ。最近の新種ホップはスペックシート至上主義過ぎて、どうもいいのが出てない印象。
イーストも凝りだすとキリがないのですが、リキッドイースト使い出すと管理がほんまだるいので、最近はドライのラガーかエール酵母を使いまわして行くほうが楽なのではないかと思う。
使いまわし法は、発酵容器1に残った澱に水道水を4リットルほど打ち込んでシェイク、上澄みを1.5リットルペットボトル2つに入れ、放置、そののちまた上澄みを500ミリペットボトル4~5本に入れ、放置。これでイーストが分離できる。
だいたい2~3回の使い回しが可能。
コスパの観点。麦芽は重くて安い。それ以外は軽くて高い。そして鮮度・種類とも海外の方が圧倒的に優れている。
特にホップは農場直送系が日本の市価の半値以下でいいのを送ってもらえる。
ゼラチンでは無理でしたが粉状寒天でなんの問題もありませんでした。逆に寒天入れないと透明度がバイヤーになるし、発酵管理もめんどいので入れるの推奨。ひとつまみでいいです。
最初はフードプロセッサーで粉砕してたのですが、BIABでも収率が上がりにくい傾向にある。1万円で買えるようになったのでおとなしく買おう。
BIABはストレーナーなどを使わずに簡単にビールが作れる革新的製造法なのですが、鍋に入れる網(ウォートとモルトを分離する網)が日本で売っていないという問題がある。
いろいろ試したが、靴を収納する不織布を網目が細かい網として用い、その中でおおまかにモルトを分離する網として、洗濯ネットを用いるのが一番入手性も良く安くて良い。
使い方はマッシング後、洗濯網を引き出しウォートを絞って分離→不織布を絞って分離。その後モルトに70度程度のお湯をかけて洗濯網で絞った二番ウォートを混ぜてもよい。
だいたいBIABかつ10リットルベースで作ることを考えると、倍量の鍋がほしい。逆にこれ以上大きいと一般的コンロに収まらないので、ここあたりがリミット。
鍋は相当酷使し、こびりつきもひどいことを考えると、ステンレス推奨。
1万円で買えるので買ったほうが良い。これがないとビールの味が毎回変わる。
無いとクリアなビールにもならないし、味も癖が強くなる。発酵容器1で発酵(ラガーなら12度、エールなら15-18度)→発酵容器2で一週間ドライホップと澱引き(5度-。冷蔵庫で良い)→瓶詰めが最もルーチンとして適している。
ウォート冷却でチラーを使う必要は、10リットルクラスだとあまり感じない。鍋ごと冷水で満たした風呂の中に沈めるのが一番楽。
また瓶の殺菌も風呂場でやるのが一番楽。その場で洗えるので。
正確には購入となりますが、大体のとこは格安で譲ってくれます。いぶかしがられますが。
ビールケースはスタックできるので、設置スペースの観点からも有用。
だいたいこれで、製造原料・設備が1.5畳ぐらいのスペースを占拠するだけで収まり、毎回10リットルのビールを楽しく作ることが出来ています。
今話題のキリンビールですが、パワハラ職場のことではなくて、一番搾りだけを使う理由がよく分からないなって思ったという話です。
そこでの体験は、とても良いものでした。ビール製法の流れを最初に学べ、実際の麦やホップを食べさせてもらい(!)、釜を見学し、酵素の気持ちになるしかけもありました。
そして、工場見学ツアーの中には、某ガイアの夜明けの番組内で営業マンがスーパーで行っていたように、一番搾り麦汁と二番搾り麦汁の飲み比べがありました。
一番搾りと二番搾りの説明をしますと、まず麦芽を粉末にし水と混ぜて沸騰させます。この液体を濾過したものが一番搾りになります。では二番搾りは何かといいますと、残りかすに水を加えてまた濾過したものになります。
さて、試飲をしたのですが、二つの濃さが違うのは予想通りでしたが、そもそも麦汁というのは甘く、香りが麦焼酎みたいだ、というのは初めて知ることでした。
まあ、味のことは何でもよいのですが、二つは濃さが違うだけなのか、他の成分も違うのかよく分かりませんでした。
ビールの製法上、蒸発させたり水を加えたりする工程があるため、成分が同じでコストがペイするなら、二番を捨てるのはもったいないです。
そのため、二番を捨てる理由としては、
(1)一番と二番では成分が異なる
(2)二番は薄いため、これを加えることはエネルギー収支上悪くなる
(3)宣伝
が考えられます。
(2)なら、納得しますが、他のビールは二番搾りを入れていることとの整合性がない気がします。
(3)なら、はあそうですか、という感じです。
それが気になる今日この頃です
今年ももうすぐ終わりなので、仕事中にBGMとして聞きまくった、トランス・ハウス・エレクトリックポップのピコピコ系ミュージック Tune of the year と、仕事が終わってから飲みまくったビール達の Beer of the year を発表する。
Gareth Emery feat. Bo Bruce - U
https://m.youtube.com/watch?v=jF7qGaKKD4M
何処までも続く一本道を走るような爽快感。
Mark Knight - The Return Of Wolfy
https://m.youtube.com/watch?v=iOA7NUI9Xhw
ギラギラ感が素晴らしい。
TODD TERJE - Delorean Dynamite
https://m.youtube.com/watch?v=U9H5WTTOUfg
アルバム「It's Album Time」収録の前曲、Standberから続けて聴けば、洗い物中の台所であっても、そこはもうフロアだ。
RAC - Ready For It [feat. St. Lucia]
http://www.amazon.com/Ready-For-feat-St-Lucia/dp/B00J58FCCE
波のように襲ってくるサビにドキっとする。
Tune of the year 2014
Kyau & Albert - Down
https://m.youtube.com/watch?v=OrHcBRLJBgs
浮遊感ある綺麗なメロディーは雨上がりの午後の様。
ロースト麦芽の広がる香りが名前の通りチョコレートを連想させる。
混ぜ物なしでこの豊かさ。素晴らしい味わい。
強めの苦味としっかりボディにネーブルの皮の香りがベストマッチ。
重さと飲みやすさが高度に融合。
海外のビールとも互角に戦える、それでいてオリジナリティ溢れた異色の一杯。
それでいて、バランスに油断なく、全てにおいて「丁度いい」。
Beer of the year 2014
梅錦ビール ブロンシュ
トロピカルフルーツの様な香りと伊予柑の渋さ、酸味、スパイシーさが渾然一体となって口から喉に駆け巡る、至福のビール体験。
これこそ今年の一杯。