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2024-09-04

国立大学 理工系の50代教授日本大学研究力低下について書く

日本の注目論文数が世界13位であった」というニュースが今更ながら読売新聞に載っていたので、日ごろ思っていることを書いてみる

書いているのは 国立大学 理工系 50代 教授

出勤前のただのガス抜き

日本「質の高い」論文数はイランに次ぐ世界13位、過去最低でも文科省研究所「下げ止まりの傾向」…自然科学分野 : 読売新聞 https://www.yomiuri.co.jp/science/20240903-OYT1T50055/

国立大学法人化されてから20年、日本大学における研究力の低下は歯止めがかからない。

研究力低下に対する危機感は、すでに10年以上前から言われていたが、文部科学省は長いことそれを認めなかった。

この記事のような明確なデータがようやく一般に見られるようになって、今になってあれこれ施策を出してきているが、どれもこれも遅きに失している。


大学研究力がここまで低下した理由は、個々の教員能力とかやる気問題ではなくて、完全に政策問題

個々の教員努力でどうにかなるものではないということをはじめに書いておく。


国の研究力は(国内研究者の数)×(研究時間)。あと金さえあれば向上する。

それがこの20年間、研究時間と金の両方が著しく減少している。

大学には金が無い、という話がネット上には溢れているのでここでは、教員研究時間が無いことについて書く。

現状、ほんとうに時間がない。まったくない。

わたしだってゆとりのある時間が確保できるのであれば、こんなところで愚痴を書かずに、ゆっくり腰を据えた研究をしている)


ではなぜ研究時間が減少したか


その原因の1つは明らかに教育改革(笑)」に時間を投入しすぎているから。

この20年間、大学教育改革w、教育改革w、教育改革w、そんなことばかり繰り返してきた。

これは、教育改革しないと文部科学省から予算が降りてこないからだ。

しかし、この教育改革(笑)と言うのは、ひたすらに教員時間を奪う。それによって研究時間は大幅に減った。


学生はおおよそ4年間大学に在籍するだけで卒業していくから、その変化は感じにくいだろうし、すでに卒業後の社会人には今の大学の実情が見えていないだろう。

この教育改革には、学部改組、新規学科開設、ディプロマポリシー明確化カリキュラムマップ整備(笑)シラバスの整備(笑)、成績評価厳格化学生からの不服申し立てへの対処法の整備、成績不振者のサポートリメディアル教育高校の内容の再教育)、海外留学支援インターンシップ支援情報リテラシー科目、データサイエンス科目の整備などなどがある。

反転授業アクティブラーニンググループ活動といった準備負荷の多い科目も増えた。


さら負担を増やしているのが入試改革だ。

一般入試で入ってくる学生はひたすらに減少し、推薦、AC入試、各種特別枠で入学してくる学生が大半を占めるような大学もある。

留学生枠も増え、編入の受入れも増えている。

一般入試を乗り越えていない学生は、基礎学力が怪しく学習習慣が身についていないケースも多い。おのずとサポート負担は増加し(成績の悪い学生は呼び出して面談をしないといけない)、講義レベルも下げざるを得ない。

アカハラパワハラは厳禁である。それようの講習も受けないといけない。学生に寄り添った学生日常生活支援メンタルサポート必要となってくる。

入試多様化入試業務の負荷増大に加え、オープンキャンパス高校訪問パンフレット整備、Webページ整備などの負荷も増やす(これらを教員がやっている)。


では、こういった教育改革によって大学卒業する人材の質は向上したか

おそらく底辺層落ちこぼれ層の救済には一定程度貢献したに違いない。まさに我が国が得意とする、足並みをそろえて仲良く卒業しよう。という理想の実現に近づいているわけである

(それでも、大学教育は手抜きであって学生は遊んでいる、といつになっても非難される)


これは尖った優秀な学生にとっては悲惨である

全体的に講義レベルは下がった。授業への出席が求められるようになった。

初年次には、分野横断総合的な学習が重視され、専門を深く学ぶ機会が先送りされた。

その一方で、早くからインターンに参加し就職活動に取り組むことがあたりまえになった。総じて、深い学びの機会は失われている。


では、大学院はどうか。

大学院の重点化、大学教育の実質化(笑)も、大学教員の負荷を確実に増やした。

修士学生は増加傾向にあるが、残念ながら修士程度の学生即戦力にはならない。

博士学生専任研究員が減少し、修士学生にも教員が手取足取り指導しなければならない。研究成果と言う面においては完全にマイナス生産性だ。

こうやって育てた修士学生博士へ進学してくれればありがたいが、そうはならずに多くは就職してしまう。

ここ数年の博士進学実績は低下基調だ。日本アカデミアは学生にも見限られている。


こういうった状況をスポーツ界に喩えるならば

国内トップクラススポーツ選手に対して、地元中学高校部活の面倒をみるのと同時にオリンピック出場を目指せと言うようなものだ。

ようするに、教育改革に力を入れれば研究力は下がる。

教育研究の両立と言えば響きがいいが、実現は無理なのだ


さて、今後の展望

これから少子化によって18歳人口が減少するため、ますます大学間の競争が激しくなる。一般入試を経ずに入学する学生が増えて学力は低下する。

活路を留学生に求めることになるため、ますます入試システムが複雑になり、学内には英語コース設立が求められる。これは、新しく学科を1つ開設するのと同等の労力(つまり時間)が奪われることになる。

ますます教育時間がとられ、研究時間は奪われる。


しかし、希望もある。

文部科学省財務省)もようやく現状打破の施策を立ち上げ始めた。

博士学生を増やすための支援を増やし、若手教員比率を高め、若手教員研究時間確保のための取り組みを大学に求め始めた。


そう、もはや若手ではない40代後半以降の氷河期世代アカデミアにおいても国の支援範囲外なのである

おそらく10年後には、我々氷河期世代アカデミアの凋落を招いた張本人であると後ろ指指されるであろう。

2014-03-01

http://anond.hatelabo.jp/20140301094728

えーと、あんた、なんか勘違いしてる?

そこで言いたかったのは、今の学校でまず教えよう、としているシステムでさえ学ぶことを拒否してる子がいる中で、

こんな反転授業なんて言うもの、皆に当てはめたらどうなりますか?という話。

勿論、効果が出る子は多いだろうが、落ちこぼれる人は徹底的に落ちこぼれるだろう、と。

もうちょっとちゃんと読んでから言ってくれ。

今の制度を批判してるわけじゃない。

逆に今の制度糞だーと批判してかいかくがひつようだーとか叫んでる人の考えってのが、所詮視野の狭い糞な理論だ、ということを言ってるだけ。

2013-10-05

学校タブレットPC必要

   タブレット端末で予習、佐賀県武雄市の市立小学校で「反転授業試行へ http://biz.bcnranking.jp/article/news/1310/131002_134681.html

   墨田区教育委員会NECWindows 8タブレットを300台導入 http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20130905_614221.html

  「進研ゼミ」にタブレット一斉導入 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/04/news121.html

 教育機関へのタブレットPC導入のニュースがちらほら。

 よく分からない。

 タブレットって基本的にはViewer.

 AppleはiWorksタダでリリースして「Editorとしても使えますよ」と言ってるけど、真に受けちゃダメ

 メーカーハード売りたいから何でも言うけど、パネルちょんちょんつついてドキュメント作るの?

 私、Pages落としてiPadで使ってみたけど、しんどくて30分でギブした。NumbersKeynoteも無理だった。

 ……ラップトップPCじゃダメなの?

 ノート取ったり、資料閲覧したりするなら、1.5kg以下のB5ノートPCが便利だと思う。

 大学ではノーパソ講義ノート取ってる奴普通にいる。

 スリープからの起動は数秒。SSDなら電源落ちてる状態からの起動にもそんな時間からない。

 Editorとしての利便性拡張性、コスパ考えたら、ノートPCじゃない?

 正直、IT企業学校をカモにしているようにしか見えない。

 一時期、日本中の学校に作られた『コンピューター室』を思い返さずにはいられない。

パソコンは温度変化、特に夏の暑さに弱いんですよ」なんてメーカーに言われ、冷暖房完備の教室を作っちゃった。

 それでほとんど使わないゴミソフトが多量に詰まった、馬鹿高いパソコンをしこたま買わされた。

 で、生徒は空調のない暑くて寒い教室で紙と鉛筆使ってお勉強

 あのパソコンたち、今はどうなってるんだろう?

 この先数年間、盛大にバラまかれるであろうタブレットが、10年後どうなっているか見物。

2013-09-24

http://anond.hatelabo.jp/20130924195213

こういうの、現場無視して上から目線で無理やり投入してるだけだったりするからその殆が税金無駄遣いで終わるんだよね。

タブレットの件も、それで何をしたいのかもわからないし、紛失とかそれに付随する問題も全く考慮されてない感じ。

ま、すぐになくなるかね。金が余ってれば続くだろうけど。



反転授業なんて、大学での小数講義なんて元からそういうもんだろう。

なんなんだろう、この新しい感は?名前つけてかっこつけてやってるだけで。

そもそも、そうやって自分で学ぶ事ができない人間が多いか一般的には「講義」が必要なわけで。

そこで出てきたことが重要だよ、って指標にするのが1つの講義意味で。

後は、学ぶペースの配分とか。

そうでないなら教科書配った段階でそれでOKだろうが。それだけじゃ勉強しないか講義するんだろうが。

反転授業とか馬鹿しか居ないところで導入したところで、

結局誰も予習なんてしないし、その授業で問題を解くのが当たる、とか分かってればそれだけやったり。

逆に授業中は人の回答聞いたりするだけで必要ないわ、って思う人のが増えて、より授業が意味なくなるだけだろう。

なんだろう、なんでそんなことくらいわからないんだろう?

佐賀って先進ICT活用教育県だったんだな

少し前に県立高校入学生に強制的タブレットPC配るとかニュースに流れていたので気にはなっていたが、以下のニュース小学校でもいろいろ取り組んでいることを知った。

 朝日新聞デジタル:家で動画見て予習、「反転授業」試行へ 佐賀・武雄市 - 教育

反転授業」ってスタンフォード大学でも取り入れている手法のようだね。

 【授業から”講義”をなくす】東大も試行する「反転授業」で教師の役割が変わる - NAVER まとめ

ちょっと教材の準備が大変そうだね。武雄市、ってのもちょっとひっかかるけど。でもうまくいくことを祈ってますよ。

高校全教室に電子黒板があるそうで、これまた驚いた!

 【EDIX2013】全教室に電子黒板設置、佐賀県の先進的ICT利活用教育(1/2) | リセマム

佐賀県ていつの間にICT活用教育先進県になったんだろう。まったく知らなかった。例えばこの組織なんか佐賀県所属してないんだよ。

 http://www.zenkojoken.jp/%E7%A0%94%E7%A9%B6%E4%BC%9A%E6%83%85%E5%A0%B1/

 一つの例で判断しちゃいけないな。一部のメーカの思惑に従って…なんてことが絶対にないとは思うんだが、 一応ないことを祈るよ。

 
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