はてなキーワード: 第三紀とは
その前はジュラ紀麻雀(2億100万年前~1億4500万年前)
その前はペルム紀麻雀(2億9900万年前~2億5200万年前)
その前は石炭紀麻雀(3億5900万年前~2億9900万年前)
その前はデボン紀麻雀(4億1900万年前~3億5900万年前)
その前はシルル紀麻雀(4億4400万年前~4億1900万年前)
その前はオルドビス紀麻雀(4億8500万年前~4億4400万年前)
その前はカンブリア紀麻雀(5億4100万年前~4億8500万年前)
その前はエディアカラ紀麻雀(6億3500万年前~5億4100万年前)
その前は氷成紀麻雀(8億5000万年前~6億3500万年前)
その前は覆層紀麻雀(16億年前~14億年前)
その前は剛塊紀麻雀(18億年前~16億年前)
その前は冥王代麻雀(46億年前~40億年前)
地球が誕生した46億年前から宇宙に最初の恒星ができた133億年前には名称がないようなのでちょっと飛んで…
その前は暗黒時代麻雀(宇宙誕生後38万年~5億年〔133億年前〕)
その前はクォーク時代麻雀(宇宙誕生後10⁻¹²秒~10⁻⁶秒)
その前は電弱時代麻雀(宇宙誕生後10⁻³²秒~10⁻¹²秒)
その前はインフレーション時代麻雀(宇宙誕生後10⁻³⁶秒~10⁻³²秒)
・「指輪物語」(1950年代)以前にコナン(1930年代)などのヒロイック・ファンタジーがあった。
→「ソード&ソーサリー」という言葉は60年代に生まれた。
・「指輪物語」の米国での出版(1965)以後、“トールキン的なファンタジー”が広まった。
→当時「トールキンはソード&ソーサリーと呼べるか」論争があった。
→D&D(1974)など冒険者がパーティを組むゲームを通じて、人間型種族やモンスター側種族、ゴブリン、オーク、トロルやハーフリング(ホ○ット)がメジャーになった。
【Amazonプライムのドラマ版】※予想含む
・冥王サウロン(潜伏中)が関わってくる?
・映画版「LotR」冒頭の、サウロンの指が切り取られ、一つの指輪が失われるのが第二紀の終わり
・Amazonプライム版のキャラクター名がエルフっぽいので、第二紀前半のエルフの指輪鍛造のころか?
・若きガラドリエル(別キャスト)やエルロンドの青春時代、闇の森のスランドゥイル(レゴラスの父)も登場か?
森瀬「トールキンがそもそも描こうとしたのが現実の北方人種(北欧系)の世界だから……映画「ホビット」三部作になると人間側の人種バリエーションも広がっている」
【初級課題】
・「シルマリルの物語」「終わらざりし物語」も読んでおくとなお良し。
・これから「指輪物語」「ホビット」を読むならどの翻訳で読むか?
→Apple books(電子版)「指輪物語」固有名詞も良い。
【中級課題】
・The Lord of the Rings: A Reader's Companion という英語の注釈書もある。
・土地勘を養うなら「シャドウ・オブ・モルドール」や「Lord of the Rings Online」。
・The History of Middle-earth(12巻、Kindle版あり)通読ではなく索引的に使う。
・エルフ語学習 映画を見たときにエルフ語パートがわかる喜び。
→「A Gateway to Sindarin」映画の監修者によるエルフ語(シンダール語)解説書。
【おまけ(番組外)】
・“エルフ語”対応のAI翻訳サービス 「指輪物語」パロディーだけではなかった本当の目的 - ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2109/14/news112.html
「おっかさんは、ぼくをゆるして下さるだろうか。」
いきなり、カムパネルラが、思い切ったというように、少しどもりながら、急せきこんで云いいました。
ジョバンニは、
(ああ、そうだ、ぼくのおっかさんは、あの遠い一つのちりのように見える橙だいだいいろの三角標のあたりにいらっしゃって、いまぼくのことを考えているんだった。)と思いながら、ぼんやりしてだまっていました。
「ぼくはおっかさんが、ほんとうに幸さいわいになるなら、どんなことでもする。けれども、いったいどんなことが、おっかさんのいちばんの幸なんだろう。」カムパネルラは、なんだか、泣きだしたいのを、一生けん命こらえているようでした。
「きみのおっかさんは、なんにもひどいことないじゃないの。」ジョバンニはびっくりして叫さけびました。
「ぼくわからない。けれども、誰たれだって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸なんだねえ。だから、おっかさんは、ぼくをゆるして下さると思う。」カムパネルラは、なにかほんとうに決心しているように見えました。
俄にわかに、車のなかが、ぱっと白く明るくなりました。見ると、もうじつに、金剛石こんごうせきや草の露つゆやあらゆる立派さをあつめたような、きらびやかな銀河の河床かわどこの上を水は声もなくかたちもなく流れ、その流れのまん中に、ぼうっと青白く後光の射さした一つの島が見えるのでした。その島の平らないただきに、立派な眼もさめるような、白い十字架じゅうじかがたって、それはもう凍こおった北極の雲で鋳いたといったらいいか、すきっとした金いろの円光をいただいて、しずかに永久に立っているのでした。
「ハルレヤ、ハルレヤ。」前からもうしろからも声が起りました。ふりかえって見ると、車室の中の旅人たちは、みなまっすぐにきもののひだを垂れ、黒いバイブルを胸にあてたり、水晶すいしょうの珠数じゅずをかけたり、どの人もつつましく指を組み合せて、そっちに祈いのっているのでした。思わず二人もまっすぐに立ちあがりました。カムパネルラの頬ほほは、まるで熟した苹果りんごのあかしのようにうつくしくかがやいて見えました。
そして島と十字架とは、だんだんうしろの方へうつって行きました。
向う岸も、青じろくぽうっと光ってけむり、時々、やっぱりすすきが風にひるがえるらしく、さっとその銀いろがけむって、息でもかけたように見え、また、たくさんのりんどうの花が、草をかくれたり出たりするのは、やさしい狐火きつねびのように思われました。
それもほんのちょっとの間、川と汽車との間は、すすきの列でさえぎられ、白鳥の島は、二度ばかり、うしろの方に見えましたが、じきもうずうっと遠く小さく、絵のようになってしまい、またすすきがざわざわ鳴って、とうとうすっかり見えなくなってしまいました。ジョバンニのうしろには、いつから乗っていたのか、せいの高い、黒いかつぎをしたカトリック風の尼あまさんが、まん円な緑の瞳ひとみを、じっとまっすぐに落して、まだ何かことばか声かが、そっちから伝わって来るのを、虔つつしんで聞いているというように見えました。旅人たちはしずかに席に戻もどり、二人も胸いっぱいのかなしみに似た新らしい気持ちを、何気なくちがった語ことばで、そっと談はなし合ったのです。
「ああ、十一時かっきりには着くんだよ。」
早くも、シグナルの緑の燈あかりと、ぼんやり白い柱とが、ちらっと窓のそとを過ぎ、それから硫黄いおうのほのおのようなくらいぼんやりした転てつ機の前のあかりが窓の下を通り、汽車はだんだんゆるやかになって、間もなくプラットホームの一列の電燈が、うつくしく規則正しくあらわれ、それがだんだん大きくなってひろがって、二人は丁度白鳥停車場の、大きな時計の前に来てとまりました。
さわやかな秋の時計の盤面ダイアルには、青く灼やかれたはがねの二本の針が、くっきり十一時を指しました。みんなは、一ぺんに下りて、車室の中はがらんとなってしまいました。
〔二十分停車〕と時計の下に書いてありました。
「ぼくたちも降りて見ようか。」ジョバンニが云いました。
「降りよう。」
二人は一度にはねあがってドアを飛び出して改札口かいさつぐちへかけて行きました。ところが改札口には、明るい紫むらさきがかった電燈が、一つ点ついているばかり、誰たれも居ませんでした。そこら中を見ても、駅長や赤帽あかぼうらしい人の、影かげもなかったのです。
二人は、停車場の前の、水晶細工のように見える銀杏いちょうの木に囲まれた、小さな広場に出ました。そこから幅はばの広いみちが、まっすぐに銀河の青光の中へ通っていました。
さきに降りた人たちは、もうどこへ行ったか一人も見えませんでした。二人がその白い道を、肩かたをならべて行きますと、二人の影は、ちょうど四方に窓のある室へやの中の、二本の柱の影のように、また二つの車輪の輻やのように幾本いくほんも幾本も四方へ出るのでした。そして間もなく、あの汽車から見えたきれいな河原かわらに来ました。
カムパネルラは、そのきれいな砂を一つまみ、掌てのひらにひろげ、指できしきしさせながら、夢ゆめのように云っているのでした。
「そうだ。」どこでぼくは、そんなこと習ったろうと思いながら、ジョバンニもぼんやり答えていました。
河原の礫こいしは、みんなすきとおって、たしかに水晶や黄玉トパースや、またくしゃくしゃの皺曲しゅうきょくをあらわしたのや、また稜かどから霧きりのような青白い光を出す鋼玉やらでした。ジョバンニは、走ってその渚なぎさに行って、水に手をひたしました。けれどもあやしいその銀河の水は、水素よりももっとすきとおっていたのです。それでもたしかに流れていたことは、二人の手首の、水にひたったとこが、少し水銀いろに浮ういたように見え、その手首にぶっつかってできた波は、うつくしい燐光りんこうをあげて、ちらちらと燃えるように見えたのでもわかりました。
川上の方を見ると、すすきのいっぱいに生えている崖がけの下に、白い岩が、まるで運動場のように平らに川に沿って出ているのでした。そこに小さな五六人の人かげが、何か掘ほり出すか埋めるかしているらしく、立ったり屈かがんだり、時々なにかの道具が、ピカッと光ったりしました。
「行ってみよう。」二人は、まるで一度に叫んで、そっちの方へ走りました。その白い岩になった処ところの入口に、
〔プリオシン海岸〕という、瀬戸物せともののつるつるした標札が立って、向うの渚には、ところどころ、細い鉄の欄干らんかんも植えられ、木製のきれいなベンチも置いてありました。
「おや、変なものがあるよ。」カムパネルラが、不思議そうに立ちどまって、岩から黒い細長いさきの尖とがったくるみの実のようなものをひろいました。
「くるみの実だよ。そら、沢山たくさんある。流れて来たんじゃない。岩の中に入ってるんだ。」
「大きいね、このくるみ、倍あるね。こいつはすこしもいたんでない。」
「早くあすこへ行って見よう。きっと何か掘ってるから。」
二人は、ぎざぎざの黒いくるみの実を持ちながら、またさっきの方へ近よって行きました。左手の渚には、波がやさしい稲妻いなずまのように燃えて寄せ、右手の崖には、いちめん銀や貝殻かいがらでこさえたようなすすきの穂ほがゆれたのです。
だんだん近付いて見ると、一人のせいの高い、ひどい近眼鏡をかけ、長靴ながぐつをはいた学者らしい人が、手帳に何かせわしそうに書きつけながら、鶴嘴つるはしをふりあげたり、スコープをつかったりしている、三人の助手らしい人たちに夢中むちゅうでいろいろ指図をしていました。
「そこのその突起とっきを壊こわさないように。スコープを使いたまえ、スコープを。おっと、も少し遠くから掘って。いけない、いけない。なぜそんな乱暴をするんだ。」
見ると、その白い柔やわらかな岩の中から、大きな大きな青じろい獣けものの骨が、横に倒たおれて潰つぶれたという風になって、半分以上掘り出されていました。そして気をつけて見ると、そこらには、蹄ひづめの二つある足跡あしあとのついた岩が、四角に十ばかり、きれいに切り取られて番号がつけられてありました。
「君たちは参観かね。」その大学士らしい人が、眼鏡めがねをきらっとさせて、こっちを見て話しかけました。
「くるみが沢山あったろう。それはまあ、ざっと百二十万年ぐらい前のくるみだよ。ごく新らしい方さ。ここは百二十万年前、第三紀のあとのころは海岸でね、この下からは貝がらも出る。いま川の流れているとこに、そっくり塩水が寄せたり引いたりもしていたのだ。このけものかね、これはボスといってね、おいおい、そこつるはしはよしたまえ。ていねいに鑿のみでやってくれたまえ。ボスといってね、いまの牛の先祖で、昔むかしはたくさん居たさ。」
「標本にするんですか。」
「いや、証明するに要いるんだ。ぼくらからみると、ここは厚い立派な地層で、百二十万年ぐらい前にできたという証拠しょうこもいろいろあがるけれども、ぼくらとちがったやつからみてもやっぱりこんな地層に見えるかどうか、あるいは風か水やがらんとした空かに見えやしないかということなのだ。わかったかい。けれども、おいおい。そこもスコープではいけない。そのすぐ下に肋骨ろっこつが埋もれてる筈はずじゃないか。」大学士はあわてて走って行きました。
「もう時間だよ。行こう。」カムパネルラが地図と腕時計うでどけいとをくらべながら云いました。
「ああ、ではわたくしどもは失礼いたします。」ジョバンニは、ていねいに大学士におじぎしました。
「そうですか。いや、さよなら。」大学士は、また忙いそがしそうに、あちこち歩きまわって監督かんとくをはじめました。二人は、その白い岩の上を、一生けん命汽車におくれないように走りました。そしてほんとうに、風のように走れたのです。息も切れず膝ひざもあつくなりませんでした。
こんなにしてかけるなら、もう世界中だってかけれると、ジョバンニは思いました。
そして二人は、前のあの河原を通り、改札口の電燈がだんだん大きくなって、間もなく二人は、もとの車室の席に座すわって、いま行って来た方を、窓から見ていました。