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2022-03-18

「『人工地震』の発光現象アーク」の説明が違う

NHK人工地震説の間違いを解説している記事だけど、

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220317/k10013538631000.html

 

このアーク説明違いますやん。

んで、停電伴う地震では必ずこのアークによる発光現象は起こるんですのよ。

ちょっと説明するよ。

 

発光が起きてるのは変電所の断路器

のもの動画見れば早いよ。

https://www.youtube.com/watch?v=VrY_k_pdlCs

 

これは活線状態送電線をカットする断路器ってやつで、巨大なアークが発生してるのが判ると思う。

因みにアークが上っていくこの現象をjacob's ladder(ヤコブ梯子)っていうよ。

空気は絶縁体なんだけど一定以上の電圧掛けると絶縁破壊って現象が起きる。絶縁破壊された空気電気流れるプラズマ化してアークが発生する。プラズマは熱いので上に登る→ヤコブ梯子距離が長くなりすぎて電気が流れなくなる、って機序

 

このアークは高熱だから電気溶接にも使われているよ。

しか紫外線赤外線バカみたいに出す。だから工事現場溶接の光を直接目で見ちゃう網膜が痛んで目が痛くてその夜は寝れなくなるよ。

変電所断路器のアークも近くで見ちゃうと目が思いっきイカレると思うよ。溶接アークが夏の太陽の50倍以上の紫外線を出すと言われてるので、断路器のアークなら数百倍?

デジタルカメラ赤外線が見える

TVエアコンリモコン電池切れか判らないときテクとして、スマホデジカメで撮りながらリモコンボタンを押すっていう手がある。

すると見えなかったリモコンの光が見えるんだな。これはリモコン赤外線LEDを使っていて、デジカメセンサー赤外線の波長を感知出来るからで、モニタの方は赤外線表示は出来ないかピンクっぽい白色(ハレーション)で表示するからだよ。

因みにリモコン赤外線の点滅によるパターン通信しているよ。簡易的なシリアル信号だ。

 

から変電所アーク光は可視光だけでも眩しいのに、デジタルカメラは更に赤外線までつかまえて白い光としてモニタTVに表示させるので爆光に見えちゃうのだな。

負荷遮断

じゃあ何で地震では断路器が作動して停電するの?って事なんだけど、これは発電所を守るために自動で行われるよ。

まず、大きい揺れに見舞われた発電所自動で緊急停止するよ。原発だったらスクラム制御棒全挿入)セにゃならない。

火発や水発の場合は、大質量のタービンがグルグル回ってるわけだ。地震でグラグラ揺れたら軸受けが壊れてしまうね。だから圧力を逃がしてタービンは停止させる。

当然発電は出来なくなるし停止前に異常な電圧周波数が出力されてしまうから地震を感知したら速攻で断路器を作動させて送電から切り離すよ。

 

するとその分の負荷は他の発電所に行くね。

それでそこの発電所が過負荷になると…周波数が落ちるのだ。富士川より東が50Hzとか西が60Hzとかのあれだよ。夜に自転車漕いでて上り坂でダイナモの発電量が落ちて暗くなるのと同じ。

この過負荷で周波数が落ちた瞬間っていうのは、照明やTVモニタが点滅したり、TVや電源がしょぼいデスクトップパソコン再起動したりするよ。地震の時に経験あるのでは?

この時に発電所の負荷を下げる為に変電所が負荷遮断を行う。それが例の断路器の作動で、眩しいアークが発生するのだよ。

変電所には周波数監視するリレーがあって、周波数が下がったら速攻で自動作動して、その受電地域は全部停電してしまう。

結構乱暴なやり方だ。

 

じゃあ負荷遮断しない場合はどうなるか?というと、送電周波数が下がると他の発電所同調出来なくなる。電圧マイナスになってるタイミングプラス電圧繋げば過電流が流れたり発電機が壊れる。

からその予防の為に発電所自動遮断するのね。遮断されると無負荷になるから発電機がブンまわってしまうね。なので緊急停止も必須だ。

そしてその自動遮断カスケード連鎖していき、僅か数秒で全部の発電所が停止して全域ブラックアウトになるというヤバい事態になってしまう。

 

ここに2018年北海道胆振地震での全域停電レポートがあるけど(PDF

http://www.iee.jp/wp-content/uploads/honbu/03-conference/19-taikai/symp/h1-1.pdf

発電所停止→周波数低下で変電所負荷遮断はされたのだけどその後がうまく行かなくて周波数低下と新たな負荷遮断を繰り返して結局全発電所停止、全域停電という事態になってしまった。(6頁)

 

一旦全域ブラックアウトになると段階的に復旧しなきゃいけないので停電時間は数日にも及んでしまう。(PDF18頁)

力不足ヤバいの具体的ヤバさがこれで、周波数が下がるからヤバくて、周波数が下がると発電所がどんどん勝手に止まっていくからヤバいって事なんやね。

それを防ぐにはどっかの地区停電して犠牲になるってわけやね。その犠牲の瞬間が例のビカビカーなのよね。

 

電力復旧は10~30分くらいか数日かのどっちか

発電所緊急停止による負荷遮断場合は、問題ない発電所が再開したり他の発電所が頑張って出力上げたりすれば需給バランスが元に戻るから10~30分程度で送電復旧するよ。

でも家が倒壊するような地震では送電すると火事になったりショートで過負荷になるから、電工が地区を回って問題いか確認倒壊家屋があったら切り離し工事ってやって少しずつ復旧させていくからすごく時間が掛かるよ。

被覆線が触れても大きいアークは起きないっしょ

NHK記事だと

揺すぶられた送電線どうしが接触してショート

って書いてるけど日本送電線は裸線じゃないじゃん。誘導電流が一瞬流れるだけだから眩しいほどの大アークは起きないよね。

なので光は変電所断路器の作動によるもので、それは発電所保護して全域停電カスケードを予防する為に行われるよ。

アークが出す赤外線デジタル化のプロセス可視光として表示されるから映像では爆光になるよ。ってなお話であった。

 

あと、地震P波=初期微動S波=主要動って学校でも習って暗記したけど、これってPrimary WaveとSecondry Waveの事なんよね。

まり第一波第二派。そこを説明しないでPとSで暗記させるという教育はどうなのよ?

2019-08-18

北海道の熊と寝たきり老人

北海道で熊が射殺されたことに道外の市民が抗議しているニュースを見て思い出した。

 

阪神大震災の時、倒壊家屋から寝たきりのおじいさんが救出されたテレビ報道を見て、

当時高校生の俺は「いやこれ助けないほうがいいんじゃないのwww」と言ったんだけど、

そんな酷いことを言うもんじゃないと親に突っ込まれましたよ。

でもやっぱり俺が言ったことの方が正しいと思う。

寝たきり老人を介護している家族の心労は想像に余るものがあるし、

家族としてもやっぱり、この絶好の機会におじいさんに死んでほしかったはずだ。

2019-06-19

新潟地震マスコミ報道について

今回の地震震度のわりには被害が少なく、

被災地の皆さんもホッとされているところだと思うけど、

何だかマスコミは「被害の大きさ」を無理矢理にでも探し出そうとしている気がしてならない。

(山腹の崩れた状況や倒壊家屋など、絵になるものなど)

昨日もNHK被災地の方に電話インタビューしていたが、

被害の少なさになぜか「がっかり」している雰囲気があった。

かに被害の大きさ」は重要視点ではあるが、

そればかりを無理にでも煽ろうとするのはいかがなものか。

2019-01-17

阪神淡路大震災の思い出

あの頃、私は大阪大学研究室で、毎日ひぃひぃ言いながら研究に明け暮れる日々だった……とか書くと、何自慢してるんだ、とか言われそうなのだけど、なかなか良い結果が出ずにひぃひぃ言っていただけの話で、色々辛い思い出ばかりの時期だったのだ。

そんなときに来たのがあの地震だった。私は深夜に戻って寝ていた下宿であの地震に遭遇したのだが、幸いそこは大した被害はなかった(室内はぐちゃぐちゃになったけれど)。しか大学は、あちこち建物の窓が割れていたり、ある建物最上階ではボヤになったり、実験に使っていた装置のアラインメントが狂っていたり……と、色々と問題が出て、その後も何か月もの間尾を引いた。友達の一人は、家の壁が抜けてしまい半壊認定、そして転居することになったのだが、もともとが貧乏人(馬鹿にしているのではなく、私も同様の貧乏人だった)だったので、見舞金で一種焼け太りとでもいうような状態だった……いや、でもあの忙しい時期に引っ越すのはそれはそれで大変だったと思うけど。後輩のひとりは家が全壊し、しばらく研究室に住み着いていた。よく研究室シンクで、湯沸器で行水していたっけ(後で考えるに、体育館にでも行けばシャワー位ありそうなものなのだが)。

そして……ここからがこの文章の本題であるあの日から一週間程過ぎた頃、隣の学科教授が亡くなったという話が聞こえてきたのだ。その教授はある分野ではかなりのビッグネームで、私も概論のような授業でその教授の授業を受けたことがあったのだが、私の専門分野とは微妙にずれたものだったので、それ以上の関係というのはなかった。ただ、そのときの状況は、そんな位置にある私から見ても何やら奇妙なものであった。普通教授が亡くなったら、それはそれなりに騒ぎになる。病気療養中のところ、とかいうならまだ準備ができているかもしれないが、聞いてみると、やはりあの震災で亡くなられたのだというのだ。だったら尚更、騒ぎになってもよさそうなものではないかしかも一週間過ぎてから……どういうことなのだろうか。

友達に一人だけ、その学科学生がいたので、学内で見かけたときに思い切って聞いてみたのだ。彼は言葉少なく、

ちょっとな……」

ちょっと、って、何よ」

「色々あるんや。言われへんこともあるんや」

言われへんこと……そのときは、ちょっと想像がつかなかった。まあ、周囲の目もある学内から、話そうにも話せないことでもあるかもしれないんだが……でも、殺されたとかいうならまた別だけど、そういうわけでもなさそうだ。一体、何が問題なのだろうか。

共通の知人の家で遊ぶことがあったので、思い切ってもう一度聞いてみると、ようやく彼は事の経緯を教えてくれたのだった。

その教授は、最初行方不明という話になったのだった。確かに震災があったわけだが、その教授の家があったのは大阪である大阪も、場所によっては確かに酷いことになっていたのだけど、その教授の家はそういうこともなかったらしい。しかし、教授と連絡が取れない。そうなって三日が過ぎたとき、思いもよらぬ報せがきた。神戸市内のある倒壊家屋で、その教授遺体発見されたというのである

「……何故そんなことに」

「……俺もな、話聞いて、最初分からんかったんや」

「で?」

「その家屋、ってのが問題なわけよ」

教授遺体と共に、一人の女性遺体発見された。そして判明したのだが、この女性教授愛人だったのだ。つまり、この教授神戸市内に妾宅があり、そこに滞在していたときにあの地震に遭遇、倒壊した家屋の中で亡くなったということらしい。

「……そんなことって」

「あるのか、って思うやろ? 俺もそう思ったけど、事実そういうことらしい」

しかし、じゃあ何故その後更に時間がかかったわけよ」

恋人でなく愛人と書いたこからもお分かりかと思うが、教授には家庭があり、夫人がおられた。その夫人が、教授遺体の引き取りを拒絶し、その後の説得に対してもなかなか翻意しなかったのだという。まあ、この夫人心中を思えば、むべなるかなとも思うわけだ。三日間、消息心配していたその矢先に、思いもかけぬ場所で思いもかけぬ経緯で命を失い、しかもそれが自分への裏切りとセットになって報されたというのだから

こういう学界のビッグネームが亡くなったときには、その弟子や同じ分野の研究者達が「追悼論文集」をまとめ、出版するのが通例である一年近くの後、この教授の追悼論文集が出版され、私の研究室にも回ってきた。教授をしのぶコメントに目を通してみたけれど、「不幸な事故に遭われ……」としか書かれていない。私もいくつかこの手の論文集を目にしたことがあるけれど、何々という病気で闘病され、とか、これこれの事故に遭われ、とか、少々リアルな話が書かれていることが多いものであるしかし、そりゃあ弟子業界関係者も、今回ばかりは書きようがない。論文集を読むだけでは、何かその教授がすっと消えうせたかのようにしか思われない。そんな印象が今も強く残っている。

私はこのことから何を学んだか。いか天災であったとしても、この教授は、自分が死んでしまえば後のことは知らない……などとはとても言えない程に、残された人を深く、多く傷付けることになってしまったわけだ。家族だけでなく、自分の育てた弟子と言ってよい研究者達も、師匠を突然失った喪失感を抱えつつ、その師匠のこんなことをどう扱ったらいいものか、と困惑し、悩みながら後始末をするはめになったわけだ。どれ程高潔に、後々の準備をして死んでいく人であったとしても、そういうものを完全に残さずに逝くことはできないだろうけど、やはりあれはまずかった。自分がある日この世から消えて、その後に残される近しい人達のためにも、誠実に生きていかなければならない。いや、それ以前に、自分がそういうことに対して誠実になりたいと思えるような、そんな生き方をしなければならないんじゃないか。そう思ったのである

 
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