前からはてな村やネットの若手リベラル系ブロガーの中で「日本経済を復活させるには消費税は減税!ガンガン財政出動させて介護や保育や教育に予算をぶち込め!」という論評が人気で、前から生暖かい目で見守っていたのだが、今回自民党の若手議員までもそういった提言をしていたというニュースが日経であがってはてぶが大絶賛の嵐だったので本気で不安になってきた。ブコメの一部に「応援するからこの議員27人の名前を公開してほしい」というのもあったが、俺も別の意味で公開してほしい。自分の選挙区だったらその議員には絶対票を入れないから。ベーシックインカムほどのトンデモ感はないし、ある程度はうなずける点もあるが、ちょっとみんな夢見すぎなんじゃないかと思ってしまう。
俺みたいな「反緊縮&財政出動反対論者」にはよく「日本の国債はほぼ国内で消化できてるから大丈夫!」という反論がつく。ギリシャなどが経済破綻したのは国債の大半を海外の投資家などに保有されてて、一度経済危機が起こると一気に売りに走って暴落するけど日本はそんなこと起きないよ!という話だろう。それはわかる、ただ日本の国債が国内で消化されているのは単純に「日本の高齢者の多くが安定資産として国債をかっている」または「高齢者の貯金を溜め込んでる銀行が安全策として国債を大量購入してる」という話ではないか???そりゃ中国も利回りが限りなくゼロに近い日本の国債を買うなら世界で一番安全で利息もある米国債を買うだろうよ。現時点では団塊の世代が引退時期で溜め込んだ大量の現金の安全な運用策として日本国債が選ばれるんだろうが、今後彼らも生活のために貯金を切り崩し、また段々と人口減でそんなにお金ためこんだ高齢者の数もへっていったら、今後は日本国内で日本国債を消化していくのは難しいと思うのは俺だけだろうか?なのに反緊縮派は今後も日本の国債が問題なく日本国内で消化される前提で大型財政出動説を取る。あまりに楽観しすぎじゃないか?
あと低待遇な介護士や保育士の待遇をヘリコプターマネーで改善しようという安易なやり方にも大反対。彼らの低待遇はたしかに問題だし改善すべきだが、それならちゃんと国内で議論して彼らの待遇改善のための予算(増税)を組むべきである。「介護士や保育士は社会に重要な仕事だから財政出動で給料を5割増にしよう」というのは簡単だが、一度ヘリコプターマネーであげた給料をあげたらいったいいつ元に戻すのか???年金3号問題というのも、元々は高度成長期に猛烈サラリーマン家庭を助けるための「仮法案」だったのに(あまり知られてないが、仮なので今でも定期的に国会で新しい法案をとおして延長してる)、企業も国民もその年金3号がずっとあることを前提に社会プランを構築してしまったので、もうやめるにやめれない状態になってしまった。おそらく介護士や保育士の待遇をヘリコプターマネーで改善しても10年もしたらその特例が「当たり前」になって誰もやめることができず、国の借金が完全に破綻するまで増大していくだけだ。
それに根本問題として、もう少子化が進みすぎて日本の人口低下が止まらない状態になった今、「日本の経済が増税に耐えられる状態になるまで回復する」時期なんて永遠に来ないだろう。正直少しずつ騙し騙しで増税して国の国力低下をソフトランディングさせる以外に方法はないと思うし、「消費税は減税!財政出動はさらに拡大!」をやったら、自分ら世代はなんとか逃げ聞けるかもしれんが、まだ生まれてない次世代の子供にとんでもない額の借金を押し付けるだけになるのではないか?これじゃ俺らが「逃げ切り」と批判している今の高齢者と変わらない、いや借金の膨大化を許した分もっと罪が重いのではないか????
ただだからといって「消費税増税」が劇薬なのは納得せざるをえないのが悩ましい。対案として「高額所得者への増税」「法人税の増税」をよく聞くのだが、日本の厳しい点は少子高齢化が進んでいるので勤労世代の数がどんどん減っている点だろう。国としてはぶっちゃけた話「今後増えていく一方の年金受給者にも税金を負担してほしい」のが本音であり、その高齢者からも確実に税金を徴収できる手段として「消費税」はたしかに確実な方法なのである。個人的にはなんとか相続税をもうすこし調整して税収を増やしてほしいのが、現在自民党は高齢者が溜め込んだ現金を早く市場に流すようにと子供、孫世代への教育費用については控除みたいな方針を出しているので、あまり相続税をガン上げしてもあまり劇的な効果はないんじゃないかと思ってしまう。
正直ここまで書いて行き着く結論は「魔法の解決策なんてないよ」に行き着いてしまう。日本にいる人は現在の日本の税金は高すぎる!この上消費税も増税なんて狂ってる!と思っていると思うが、日本は他の先進国に比べたら税負担は低いほうだろ。欧州は論外として、低負担低福祉で知られる米国と比べても税負担はそんなに変わらない。それなのに医療設備はここまで完備されているのは、日本のいう国はバブル終わってからずっと借金で回っているから。この国は「低負担・中福祉」なんだよ。それを負担を今のまま、いやむしろもっと減らして、福祉の質は更に上げようなんて虫が良すぎるだろ。
「教育無料化して国民の質をあげれば後々になって税収入となって戻ってくる」という論もあるのだが、正直俺には「国が10負担すれば将来うまくいけば5ぐらいは帰ってくる」ぐらいの与太話にしか聞こえない。俺もそこまで経済に詳しいわけじゃないから専門家からみたら穴だらけな指摘もあるんだろうが、やっぱり感覚的に反緊縮&大型財政出動主義に乗れないのである。今後日本ができることといったら、労働関連の法律をもっとしっかり整備して、ちゃんと夫婦フルタイムの共稼ぎでも子供が育てられるレベルの環境を設備していくぐらいじゃないか?もちろんそのために保育士や介護士の待遇をあげるために多少の増税はやむを得ないと思ってます。
追記①
正直もっと荒れるかと思ってたけど、みんな比較的煽りなしで答えてくれたのでよかった。きっと「娘とYUKIのライブいけるかも?」の増田さんのおかげでみんなの魂が浄化されてたんだろう。
いろいろあった反論から全部答えるのも長くなるので一部だけにしますが、俺はべつに「消費税増税に賛成」とか「成長をあきらめてる」とか単純な話じゃないんですよ。ただ「反緊縮&財政出動で日本の経済復活」なんて単純に信じられるのがお花畑すぎるってことです。人口減少している日本じゃどのみち経済規模は落ちるし、毎年のように高齢者向けの社会保障予算は増えていくし、数あるクソ対策のなかから少しでもマシなクソを選べって話だと思ってます。ただねー高齢者の負担を増やすための方策ってやっぱ数が限られてくる。
日銀の大胆な金融緩和政策については俺も評価してますよ。ただブコメやトラバにあった「インフレが順調に進めば、資本家や金持ちには間接的に税金になり、庶民は物価もあがるけど給料もあがるから国の借金が目びりして万々歳」みたいな話が流れて、それは違うだろうと思うわけです。少なくても同じような金融緩和政策を行って景気回復させた米国では「年金ぐらしの高齢者の暮らしは確かに厳しくなったが、資産のある高齢者は資産価値があがって逆にプラス」「企業や金持ちはインフレで資金目びりするどころか、あらたな投資チャンスでもっと資産増やす」「物価(不動産、医療、学費)のインフレに給料の賃上げがついていかず、実質的に庶民の手取りはどんどん減ってる」という現状を無視せずにちゃんと直視してもらいたいわけです。日本のアベノミクスは規制緩和がほとんど手付かずなので中途半端におわったといわれてますが、もししっかり規制緩和してたとしても米国のような結果に終わっただけじゃないかな。まーそれでも国力がどんどんジリ貧になっていくよりはマシかもしれないけどね。経済学でこれまで語られてきたインフレと、現実に先進国で起こっているインフレの現状は違うんだよね。そこは認めようよ。
ブコメやトラバでも「相変わらずわかってない奴」的なコメが多いんですが、他の先進国の経済政策みても英国労働党のコービン氏以外は俺の認識とそんな変わんないんじゃないの?だって俺の理解では各国の中央銀行が金融政策を行うのとは別に政府が「国のサービスや補助を厚くするから税金ふやすよー」と「税金減らしてみんな好きに使っていけど、代わりに国のサービスもカットするね」の2択から時代に応じてどっちかを重視してバランスとってくってのが基本じゃない?それなのになんで日本だけ「税金は安くするし、困っている人おおいから公共サービスも厚くするよー。費用については後で考えようね」なんてトンデモな話になっちゃってるんだろ?っていう現状にモヤモヤと不安が募るのは普通じゃないですかね?誰かもいってたけどフリーランチなんてないよ?
高齢者が生活のために預金を引き下ろしたら、銀行が国債を買う資金が無くなり、国債が消化出来なくなる。 これは本当によくある間違い。 高齢者は引き下ろした現金をタンスに貯め...
預金は貨幣であり、貨幣量は中央銀行の今及び将来への政策スタンスによって決まる貨幣需要で定まるのだから当然
預金は市場を移動しないんだから貨幣じゃねえだろいやマジで。貨幣それ自体には「ポータブル」って意味があるんやで。
ブ米で株や外貨買うかもしれんとか言ってる人いるけど売る人がいないと買えないから 日本円の預金はガ株・外貨を買った人から売った人へ移動するだけで預金総額は不変
貯蓄=投資なわけだけどここずっと日本の貯蓄率減ってるよね いま国債を発行することで財政出動したとしてそれは未来の貯蓄を減らすことなわけで 未来の投資=未来の日本の経済成長...
ごめん意味がわからないわ。詭弁にしか聞こえない。 その理屈だったら、ここ10年近くずっと量的金融緩和やってた米国だって全体でみたら預金で溢れてたってこと?だってたとえ消費...
横だよ! 日本国内の現金の総和は当然、日本銀行が発行し、回収処分する量になるのだけど、現金が死蔵されてしまうと、流通する現金の量は減ってしまうね。 流通貨幣の減少はその...
その理屈だったら、ここ10年近くずっと量的金融緩和やってた米国だって全体でみたら預金で溢れてたってこと? 溢れている、の意味がよくわからないけど、いっぱい増えていたとい...
そりゃ国内だけで金が回ってるときの話だろ。 鎖国社会じゃないんだから、金が海外に出ていけば減るばっかり。
これ散々すでに指摘があるみたいだけど、円通貨(預金通貨を含む)は海外にはまず出ていかないよ。 ドルみたいに、日本円を海外でそのまま使いたいという人がたくさんいるのならと...
「主に個人が使用する利息のつく普通預金口座」 と 「主に企業が使用する利息のつかない当座預金口座」 の違いを知らないから、こんな勘違いが生まれたのだろう。 利息が付く=銀...
当座に預けられた金は、銀行は運用(国債購入など)に回していないなんて発想どこから出てくるんだ? 当座預金も他の預金と同じく取り付け騒ぎでも起きない限り全部が一度に引き下...
高齢者は引き下ろした現金をタンスに貯めだすのか?違う、生活のために使うのだろう。 いや本当にタンスに貯めだしたりするぞ。 キャッシュに余裕がある年寄り限定だが、相続税対...
わかる 要は、高齢者の預金なるものが消えたら 財やら富やらが霞となって消えていく感覚があるんだろう 実際のところ今日本で問題なのは富の偏りで、 国債を真面目に返却するとと...
よく考えていると思うが、インフレと預金税について補足したい。 積極的な財政出動はインフレの原因になりうる。インフレは、預金をたくさん持っている人には損失(預貯金価値の...
インフレしないと借金が返せないというのはただのデタラメであって、借金する額より借金を返す額の方が多ければそのうち借金は返せる。もちろんそれが一番難しく、それを行えない...
基本的に同意。まあ、インフレ時に給料だけ上がらないということはまずありえないが。 インフレ税は、わかっている人には実は非常に望ましい。 普通の税金は逃れることが出来ない...
ほとんどの国はインフレなんだから外貨にしてもインフレ税は徴収される むしろ平均的に見れば日本が世界最低水準のインフレ 消費税5%の国で消費税取られたくないからといって消費税1...
いまだインフレの国は単に経済の限界に達していないだけ。日本はいち早くその状態に至ったけどリーマン以後は世界中が低インフレ、欧州はともかくアメリカならあと一回はゼロ金利...
>現実問題としては、インフレで物価が上がっても、給料がさっぱり上がらない、という最悪の状況になる可能性はかなり高い。 これは本当にそう。 現実は「給料が上がらないのに物...
よく考えていると思うが、インフレと預金税について補足したい。 積極的な財政出動はインフレの原因になりうる。インフレは、預金をたくさん持っている人には損失(預貯金価値の...
よく考えていると思うが、インフレと預金税について補足したい。 積極的な財政出動はインフレの原因になりうる。インフレは、預金をたくさん持っている人には損失(預貯金価値の...
よく考えていると思うが、インフレと預金税について補足したい。 積極的な財政出動はインフレの原因になりうる。インフレは、預金をたくさん持っている人には損失(預貯金価値の...
国民の 道徳が 低下して 諸外国から 信用を 失うことが ないように 祈ります https://anond.hatelabo.jp/20170628085442
こういうの見ると十数年前に税収以上に国債発行しようが残高1000兆超えようがデフォルトもハイパーインフレも起きないと言ったらお花畑扱いされたこと思い出すな もう半分くらい日銀...
日銀が金利マイナスにしたのは銀行から市場に金を吐き出させるためだろ。 銀行が金利ゼロになったのはそれに引っ張られたに過ぎん。
リフレ論者は頭がお花畑だから国債買いまくればインフレになり景気が良くなるから全部解決すると思ってたけどね。 現実は違って全然インフレにならず、日銀が買いまくってるから金...
どういう状況があなたの定義する破綻なの?
そら国債が償還されなかった時のことよ。
借金を返すために借金をして際限なく額面が膨れ上がり日本円が信用を失う状態、つまりハイパーインフレだね。
日本以外の先進国でも国債残高は増え続けとるんやで
大体日本の国債がいくらくらいになったらそうなるか概算でいいから計算してみて そして今のペースだとその額に達するまで何年かかるかも
いつバブルが弾けるかっていうのはわかんないわけ。歴史上ずっとそうなの。そして弾けたときに一気に来るわけ。 俺は1ドル150円ぐらいまで落ちると通貨の信用がなくなって円をドル...
いつバブルが弾けるかは分からないが今がバブル状態かどうかは様々な数値から高い精度で分かる 例えば仮想通貨はバブル状態だが、日本円は到底バブル状態ではない アメリカの不動産...
日本国債はバブルだよ。バブルだと言ってる人は大勢いる。
利息ゼロのものをバブルって言っちゃうのはちょっと… 利息ゼロってのはつまりリスクがゼロに近いからこそ利息ゼロになってるわけで。 リスクを利息にしてるバブルとは全然性質が異...
十数年前も量的緩和でハイパーインフレという破綻が近づくって言う終末論者がいたんだよな
いつか起こるいつか起こるって一生先延ばしに悲観論唱えてるだけでなんの予測も外していないことになるから楽なんだよ キリスト教徒が終末が訪れて人類が救済されると信じてるのと...
だからそういうのはプレッシャーかけるだけでも回避効果があるんだよ
カルトの教祖様が終末予言外したら我々の布教のおかげって言うやつっすね
自転車の鍵をかけるだけで防犯効果があるのといっしょだよ 本気を出せば自転車の鍵なんて余裕で壊せるが、その壊す手間(=プレッシャー)を与えるだけで犯人は別のターゲットを探...
ここ20年ぐらい出回ってる物凄くプリミティブでありがちな『借金怖い』論だと思うけど、 どういう部分がプリミティブかというと、長期的な所得分配の問題と短期的な景気循環の問題...
これ笑えねえんだよなあ こういう人って結構多いと思うんだわ 日本人の国債への根本的な誤解ってもうそう簡単に変わるレベルじゃないと思うし 安倍首相が例外的なだけで、たぶん自...
一つの解決策として外国に預金を開けよう、外国に住もう。 いや、煽りとかじゃなくて、リスク、資産分散もいい。 面白いことにそれをする人が増えれば増えるほど・・・
なんとなくの勘だが財政再建派って理屈じゃないのだな。 理屈にそって説明しても意味がないのだろうな。 財政再建は不況にする事。財政赤字の拡大は景気を加熱させる事。ようはバ...
国が発行する国債は国債に過ぎない 国民がそれを買ってるだけ 銀行がやってる事と同じと思えばわかりやすくない?
・そりゃ中国も利回りが限りなくゼロに近い日本の国債を買うなら世界で一番安全で利息もある米国債を買うだろうよ。 →中国がアメリカ国債買うのはアメリカの対中国貿易赤字の問題...
う~ん、まず世界各国の中央銀行で意思統一されているのは、プラスのインフレ率が経済にとって重要だということ。 だから白川日銀までの日本を例外として、先進国では上限と下限を...
俗説の塊だな。教科書を一切読まずに日本国内の新聞だけ読んでるとこういうトンデモ経済観が醸成されるんだろうな。
積極的な財政拡大がなぜ問題なのかというと、増やすのは簡単だが減らすのは困難だから。 感情の無い人工知能に全てを任せるのならともかく、どんな人間にも感情がある。 保育園が...
ます歴史的に反緊縮は何度も財政再建に成功しているが、緊縮は全部失敗しているというのがある。それに、ギリシャは緊縮が行われてもう10年近く経とうとしているが事態は悪化するば...
反緊縮なのがアベ政治だからアベ政治を許さなくてもアベ政治を倒せないんだけどバカなの死ぬの?って話よな
これ、スティグリッツがウォール街のプロパガンダとしてよく槍玉に上げているやつね。「インフレは庶民の生活を苦しめている」ってやつ。嘘だから。 少なくても同じような金融緩...
銀行預金が貸出の原資になってると思ってる時点で話にならないじゃねーか