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はてなキーワード: 絶版マンガ図書館とは

2016-01-14

マンガ図書館Zというサービスについて/赤松健が本当にやりたいこと

以下文章全て推測になりますが、一文毎に断りを入れると冗長になるので断定口調で書いていきます

長くなったので要約

  1. マンガ図書館Zには現在、2種類の漫画アップロードシステムがある
  2. 新しい方のアップロードシステムには問題もあるが、それは抜け穴などではなく、最初から織り込み済みだろう
  3. このシステム漫画家収益をもたらすという点において、損のあるものではない
  4. 赤松さん絶版以外の漫画マンガ図書館Zで扱うことを視野に入れて現在アップロードシステムを導入したのだと思う

マンガ図書館Zとは

この記事を開いてマンガ図書館Zというサービスを知らない方、というのは余りいないかも知れませんが一応説明しま

マンガ図書館Zとは旧称を「Jコミ」あるいは「絶版マンガ図書館」という、漫画家赤松健さんが運営されている電子書籍サイトです

http://www.mangaz.com/

但し、より正確には赤松さん運営されているのではなく赤松さん取締役会長を務める「株式会社Jコミックテラス」という会社運営をしています

代表取締役社長株式会社GYAOの方が務めており、赤松さんには難しいサイトの構築やサーバー保守など技術的な部分はGYAO担当しています

どんなサービスかを具体的に知ってもらうには公式サイトを見てもらうか、赤松さんが書いている下記のブログを読んでもらうのが一番正確だとは思います

http://d.hatena.ne.jp/KenAkamatsu/

前提

さて本題ですが、その前に話の前提として

マンガ図書館Zには現在、2種類のマンガアップロードページがあることを知ってもらわなければいけません

ます一つ目です

こちらはトップページ上部にある「アップロードボタンを押すことで辿りつくことができます

ファイルアップロードに会員登録などの必要はなく、誰でも気軽にファイルアップロードできるようになっています

ここからアップロードされた漫画は、一旦非公開という形でサーバーに保存され

当該マンガ権利者がZオフィシャル作家契約というマンガ図書館Zとの正式契約を締結した場合のみ公開される仕組みになっています

逆に権利者が公開を許諾しない場合永遠に公開されることはありません

次に二つ目です

こちらは会員登録後、マイページからファイルアップロードする形になっており、具体的には

会員登録 → マイページ → 作家メニュー → アップロード → アップロードページ

と辿ることでファイルアップロードできるようになっています

一つ目との最大の違いは、会員登録必須なこと、そしてアップロード時にも規約への同意を求められることです

規約の中身は以下URLから見ることが出来ます

http://www.mangaz.com/company/rule

特に重要なのはこの部分です

15. 投稿権限および内容の保証

会員が投稿できるコンテンツは、会員ご自身作品を含め、会員が投稿必要権限を有するコンテンツに限ります

会員は、本サービス投稿することにより、本サービスへの投稿必要権限を有していることを当社に対して保証したものします。

また、会員は、投稿したコンテンツ第三者著作権その他の権利侵害せず、かつ名誉棄損その他の本サービス掲載することに問題がないことを、当社に対して保証するものします。



この規約役務提供者、つまりマンガ図書館Z損害賠償責任回避するための規約です

鋭い方はこの時点でお気付きになると思います

二つ目アップロード方法、こちらの方法アップロードする場合は、この規約同意ファイルアップロードした時点で、即座に公開が可能になります

作者であることの確認はこれ以上は行われません、それも当然の話で規約同意した時点でアップロード者=権利であるという前提のもと話を進めているからです

但し収益の分配は、銀行口座登録及び厳密な権利確認がない限り行われません

本題

ここからやっと本題です

ねとらぼというサイトで以下のような記事掲載されています

皇国の守護者コミック版がマンガ図書館Zで突然の無料公開の後、削除 海賊版対策の抜け穴が問題

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1601/13/news147.html



ここまで読んだ方はもう分かると思いますが、これは抜け穴ではありません

それどころか少なくともマンガ図書館Z内においては問題にさえなっていません

なぜならこれは最初から想定された使用方法、起こり得ると予測された事態からです

マンガ図書館Zというサービスは、非公認漫画サイトへの対抗、絶版漫画有効活用という二つの目標を掲げています

特に重要なのは非公認漫画サイトへの対抗という点です

これを聞いて多くの方は英語中国語で書かれた日本漫画画像掲載されたインターネットサイトを思い浮かべるかもしれませんが

ここでいう非公認漫画サイトとはそういった違法サイトのことだけではありません、例えばyoutubeです

youtubeには、数は少ないですが漫画動画形式にしたコンテンツが確かにアップロードされています

当然ながらyoutube合法サイトであり、運営会社はあのGoogleです

ではそのGoogleから漫画作者、権利者に収益配当されるでしょうか?当然ながらされません

では他の合法違法サイトからは?もちろん収益分配などありません

これは改めて考えてみると不思議な話ですよね、Googleや他のサイト運営者は確かに他人漫画作品によって広告収益なり様々な収益を上げているのに

その殆ど漫画作者、及び権利者には行き渡っていないのです

違法サイトならばまだわかりますが、なぜGoogle逮捕なり告発なりされないのでしょうか

これについては赤松さん自身が上記のブログでわかりやす説明しています

・・・動画投稿サイトは、著作権侵害コンテンツ掲載していても、なぜ罪に問われないのでしょうか?

それは、プロバイダ責任制限法があるからです。

この法律では、権利侵害被害が発生した場合であっても、その事実を知らなければ、プロバイダ被害者に対して賠償責任を負わなくてもよいとしています

http://d.hatena.ne.jp/KenAkamatsu/20160113/p1



ずばり、マンガ図書館Z非公認漫画サイトへ対抗する、というのはこの仕組みを取り入れるという事に他なりません

赤松さん海賊版を撲滅する方法はより便利に正規方法公式漫画を読む方法を作るしか無いと繰り返し言っています

それがまさにこの方法最初に前提で説明した二つ目アップロード方法なのです

この方法では当然ながら権利者以外からアップロードが行われることになりますが、そういったものに対しては事後削除で対応することになります

これはベスト方法ではないかも知れません

しか海賊版のおかげで発生している機会損失やこれから起こり得るであろう業界の変遷を考えた時、この方法ベターなのではないかと考えているのです

多少暴論ですが

分かりにくいかも知れません

赤松さん当事者であり、建前も必要となります、時には多少回りくどい言い方になったりもしていますので

多少砕けた言い方をしてみます

Googleやその他海外黒船サービスプロバイダ責任法という法律を盾に違法コンテンツである事を半ば承知の上、漫画というコンテンツで儲けています

これは国内サイトも同じです、◯◯まとめといったキュレーションサイト、◯◯速報などといったブログ形式サイトニコニコ動画等など

漫画というコンテンツで儲けているサイトは数えだすとキリがありません、そして何より海賊版配布サイト

これらのサイトで発生した収益漫画作者に行き渡ることは決してありません

で、あるならばマンガ図書館Zという仕組みを用意して、収益漫画作者達、本来お金を得てしかるべき人たちに分配することを許して欲しい

仕組み的にはYoutube海外違法サイトと変わらないかもしれません、ある漫画権利者以外の人間によってアップロードされ、違法状態で公開されるかもしれません

しかし、マンガ図書館Zにおいて公開されなかったとしても、その絶版漫画絶対に他の違法サイトにおいて公開されるはずです

その時、収益はどこにいくのでしょうか?マンガ図書館Zならば収益プールされ本来権利者があらわれるまで絶対他人に渡ることはありません

どうでしょう?多少強引でしょうか?しかマンガ図書館Zというサービスの有無に関わらず常に海賊版漫画という問題存在し続けます

海外海賊版サイト違法合法サイトにおいてまったく作者と関係のない人物がお金を儲けることに対して、もしかしたら諦めの様なものを感じているかもしれません

もしそうなら、同じ方法マンガ図書館Zお金を儲け、漫画作者達にお金を渡す準備をすることを容認、黙認してほしいのです

長々と書いたけれど

と、長々と書きましたが、これらは全て赤松さんブログ内で主張されていることです

最後の部分については多少ニュアンス等が違うかもしれませんが概ね間違っていないと思います

ブログ記事を読んでいる方にすれば、既知の話なので、下記のねとらぼ記事に対するブックマークコメントページでも同様の反応が多くあります

http://b.hatena.ne.jp/entry/nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1601/13/news147.html

え、じゃあつまり赤松さんブログを読めば分かる事をこんな長々と書いていたの?と言われるかも知れませんが、はいその通りです

しかしそれだけではありません、実は言いたいことはもう一つあります

ここからは、更に輪をかけて推測、憶測の話になります、ご了承下さい

赤松健がやりたいこと

上段長文でマンガ図書館ZへのYoutubu式アップロードシステム導入の必要性を述べました

しかし実際の所、本音の話、絶版漫画を集めるという目的のためにそのシステムって必要なのでしょうか?

権利確認簡素化、確かにあれば便利かもしれません、でもこれってなくてもいいですよね

いや、自分で言っといてそれはないだろ、とツッコまれそうですが、ツッコミ承知で論を進めます

確かに、去年年末に導入されたこの新型アップロードシステムがあれば、今まで違法サイトに掻っ攫われていた収益

マンガ図書館Zという場所プールされ、漫画作者に還元されやすくなるかもしれません

でもですね、実際問題絶版漫画という括りでの話であれば正直な話、それほど海賊版サイトに対する被害ってないですよね

身も蓋もない言い方ですが、やはり絶版漫画というのは平均するとあまり需要がないので絶版になったというものが多いです

上記、皇国の守護者など例外例外ですね、つまりネット上でも総じてそれほど活発に違法なやり取りがされてる漫画では無いということですね

ということは、こと絶版漫画に関しては、従来の方法、一つ目のアップロード方法のみでも十分にその目的を達成できるはずです

わざわざリスクなど取る必要はないのです、キチンと一人一人コンタクトを取り、その意志確認する

これで絶版漫画有効活用する、海賊版に対抗するという問題は解決できるはずなのです

ではなぜマンガ図書館Z二つ目システムを導入し赤松さんブログでその必要性を訴えたのでしょうか?

それは赤松さんが本当にやりたいこと、それが更にその先、次のステップにあるからです

続き

http://anond.hatelabo.jp/20160114205059

2015-02-21

絶版マンガ図書館で「風呂上がりの夜空に」ってマンガ何の気なしにDLしたら一気に読んでしまった

いやーー、ラブコメっていいねーー

辰吉かっこいいし、もえちゃん可愛いねーーー

2014-07-11

無邪気にJコミを絶賛・称賛することが善であるという風潮

もやもやする。

赤松氏の無償好意に甘えているだけのサービスしかないことがその理由。

そりゃ消費者からすりゃありがたいサービスだよ。

でも赤松氏がJコミ善意お金を取らずにやりすぎると、結局巡り巡って自分たち漫画家の首を、ひいては消費者の首を締めることにつながりかねないんじゃないかって気が気じゃないんだよね。

クリエイター価値自分から下げてどないすんねん、と。

「漫画版YouTubeを」――読者が漫画ファイルをアップ、作者の許可得て無料公開 Jコミ「絶版マンガ図書館」で海賊版を撃滅へ (1/2) - ITmedia ニュース

これのブコメで、

Harnoncourt「私がリッチなので、マネタイズ結構どうでもよかったんですが」「私がリッチなので、マネタイズ結構どうでもよかったんですが」「私がリッチなので、マネタイズ結構どうでもよかったんですが」「私がリッチ

ってのがあったけどまさにこれ。

佐藤秀峰氏の告発や、kindle無料配信されてる漫画貧乏ってやつや、その他漫画家エッセイとかインタビューとか読めばわかるけど、基本的漫画家なんてお金持ってないのが普通らしいし。

大成功を収めた赤松氏が特別

赤松氏は言うまでもなく知っているんだろうけど、まだ認識が甘いんじゃないか。

赤松氏の言うようなプラス面も確かにJコミにはあると思うけど、マイナスにはなっていないのか、マイナスになっていてもそれを上回るプラス価値が創出されているかという検証が、定期的に行われる必要があると思う。

まりにもいい面ばかり強調されすぎてて怖い。

あと赤松氏が何らかの形で退いたらその後はどうなるの、とか。

赤松健さんによる『Jコミ』改め『絶版マンガ図書館』記者会見レポート : 見て歩く者 by 鷹野凌

ここ見たら、

赤松健さんはお金持ちだけど、これまでのように手数料ゼロだと『絶版マンガ図書館』を持続的な事業としてやっていくのが厳しい日がくるのでは……? という質問が出ました。これは前述のとおり、今後はKDPやオンデマンド印刷手数料を貰うようになること、純広告にもう少し力を入れること、漫画家エージェント事業的なこともやっていくとの回答でした。

ってあったけど、なるべく早い段階でここらへんを明確に確立しておく必要があると思う。

赤松氏は日本的な自己犠牲精神が強すぎる。

本気でマンガの将来を考えるなら、自分リッチからとかではなく運営もきちんと利益化する仕組みをつくってほしい。

そういったいろんな懸念が残っているという意味で、まだまだとても安定しているとは言いがたい。

とっかかり、問題提起、初動取り込みという意味では大成功だとは思うけど、もう方針を変える時期だと思う。

 
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