http://anond.hatelabo.jp/20160114204909
の続きです
ずばり、赤松さんが何をやりたいか、何を最終目標としているかというと、上記ブログ、最新記事の表題にもある通り「電子書籍版YouTube」でしょう
赤松さんは将来を見据え、Googleやamazonが運営し、多量のインセンティブを取られ、アメリカ式の表現規制が導入された読み放題サービスではなく
発生利益のほぼ全てが権利者に渡り、過度な表現規制のない「マンガ図書館Z」という読み放題サービスを作りたいと考えているのです
「え?読めなくなった絶版漫画を読めるようにするサービスでしょ?」
このように思われる方もいるかも知れません、それも当然です
赤松さんは自身のブログにおいて当初から絶版漫画を対象に、と明言しています
しかし実は最近のブログ記事では少しトーンが変わってきています
(切り取った文章では、赤松さんの言いたいことが伝わらないかもしれません、できればぜひそれぞれ全文を読んでみてください)
最近、アマゾンがAmazonプライムで「ビデオ見放題」に続いて「音楽聴き放題」も始めました。
次は、どう見てもAmazonプライムでの「マンガ読み放題」を狙っているはずです。もともと本業は書籍ですしね。
(略)
・・・ここまで来ると、我々「日本人」が、しかも「クリエイター主導」でこれを率先して進めないと、
・・・目指すは、出版社(=新作を持つ)と共同での、日本の全マンガ作品のコンプリート蒐集。
ここに来れば、どんなマンガでも必ず読める(または新作を買える)。私たちの仕組みを使えば、この果てしない夢が叶うと考えております。
に着手いたします!
更に「マンガ図書館Z」には月額300円の有料プレミアム会員プランがあります
これは、アダルト漫画に対応するためと説明されていますが、今後、プレミアム(有料)会員向けに絶版以外の漫画が読めるサービスを開始することを視野にいれた展開でしょう
ここで繰り返しになりますがもう一度、論冒頭の逆説的な説明をさせて下さい
まずそもそも絶版漫画だけを読めるようにする便利サービスというのであれば
youtube的なアップロードシステムを取り入れる必要などありません、従前のアップロードシステムで十分に対応可能ですね
更に最初からその目的として謳っていた海賊版に対抗するという文句も、あまり意味のあるもではありません
違法アップロードされる漫画の量は圧倒的に絶版<その他だからです、つまり絶版以外の現在連載、発行されている漫画が殆どなのです
そして何より、絶版のみを扱うのであれば、黒船としてgoogleやamazonが漫画読み放題サービスを始めた時の対抗軸になることは絶対に出来ません
つまり本当に絶版漫画専用のサービスのみに終始するというのならここまで面倒くさいことをやってきた意味などないのです
別に赤松さんが途中で目的を変えたであるとか、そういうことではないと思います
最初からこういう展開を視野に入れた上で、扱い易い絶版漫画という分野でまず実績を積み上げて、その後絶版以外の漫画にも進出したかったのでしょう
そしておそらく、今すぐに読み放題サービスを始めるということもないでしょう
ある程度今後の成り行きを見守り、上手くいきそうなら、といった感じだと思います
しかし種々の権利問題や出版社への合意を取り付け、実際にマンガ図書館Zが絶版以外の漫画を扱い出した場合
「現在、違法サイトや海外違法サービスで漫画が読み放題だとはいえ、そんなサービスを利用する人間は限られている
しかし、マンガ図書館Zとして正式に国内でサービスを開始してしまえば、今まで紙の書籍を買っていてくれたお客がそちらに流れてしまう」
確かにいくら海賊版が溢れているとはいえ、やはりそんなものを利用するのは少数派です
一つにはそもそもその存在を知らないという人たちも多い
更に一つ、知っていても違法な事に手を染めたくない人たちが大半、というような理由です
マンガ図書館Zというサービスがもし出来てしまい、そして有名になれば、今まで海賊版の存在を知らなかった人たちの中にも利用を始める方が出てくるでしょう
そして違法だからという理由で避けていた人たちも、やはり使いはじめるでしょう、そうなると当然、書籍の売上は減ることが予測されます、これは確かに問題かもしれません
しかしそれは果たしてマンガ図書館Zがなければ解決される問題でしょうか?
この記事でも述べてきたようにそして赤松さんが予測されるように、例えマンガ図書館Zが読み放題サービスを始めなくても
Googleやamazonが類似の読み放題サービスを始めるのではないでしょうか?
もしそうなればやはり紙の書籍の売上は減るでしょう
そしてそれがスタンダードに、日本とは表現規制も何もかも違う外国のサービスが業界標準になってしまったら、それは漫画家にとって不利益とはいえないでしょうか
但し、このように、より悪い状況を想定し、それを人質のように選択を迫るという行為を嫌う方も多いと思います
確かにある意味上からの物言いでこの様にどっちが良いか、と選択を迫られるのは気持ちの良いものではありません
しかし、現実に音楽業界及びネット販売業界では、そうした選択の末、現在のamazonやAppleが支配するような状況が生まれてしまっています
もちろん
「それでも、昔ながらの紙の書籍を売るビジネスが好きだ。電子書籍ビジネスには関わりたくない」といった意見や
「本当にGoogleやamazonが読み放題サービスを始めるかなど誰にもわからない、そしてそのサービスが日本にとって悪いものであるという想定も所詮はただの推測に過ぎない」
という意見もあると思います、前者の方にはマンガ図書館Zというサービス自体が決して受け入れられるものではないでしょうし
後者の言い分もそれを100%否定できるような材料はありません
他にも
「そもそもなぜ赤松さん(GYAO)がサービスを運営するのか?自分は赤松さん(GYAO)は嫌いなので使いたくない」
「結局はお金や名声目当てでは?マンガ図書館Zが成功した後、サービス内容が改悪されない保障がどこにある?」
「マンガ図書館Zが次善の策であるように言っているが、もっと考えれば漫画業界にとってより良い方法があるのではないか」
等など、考え出せば切りがありません
漫画家や権利者、そしてマンガ業界を支える関係者やファン、消費者の方々が十分に考え、導き出した結論であれば
例えそれがマンガ図書館Zには反対!という意見であっても仕方のないことでしょう
何より重要なのは、より多くの当事者が日本のマンガ業界の現状を認識し、ただ座視するのではなくそれぞれに考え行動することではないかと思います
そしてもし、その結果がマンガ図書館Zを支持するというものであれば、ぜひ応援して頂ければと思います
以下文章全て推測になりますが、一文毎に断りを入れると冗長になるので断定口調で書いていきます 長くなったので要約 マンガ図書館Zには現在、2種類の漫画アップロードシステム...
はてなブログに書いてKindle書籍のアフィ貼ってあったらネタとしては完璧だった。
>あまり意味のあるもではありません 「の」が足りない。 http://anond.hatelabo.jp/20160114205059