はてなキーワード: アキちゃんとは
サービスで要約してやったよ
アキちゃんが、浪人生活について語っている。大学受験の時、独学で浪人をしたが、浪人生活は残酷だったと告白。浪人生活は、自分しか通れない道だったらしく、諦めたという。
西武新宿のこの場所にくるのは、随分懐かしいね。アキちゃんは元気かな?
−懐かしいね。どうだろう。器用だからね。きっとうまくやっているんじゃないかな。
コーヒーなんて美味しくもなかったけど、一番安いからといって我慢して飲んでいるうちに、すっかり中毒だよ。
大学受験の時、独学で浪人をした。よく勉強をしに来たね。19時半に仕事が終わって、1時間かけて新宿まで戻ってくる。電車の中で問題を解いて、閉店23時までの2時間半を、答え合わせと復習の時間に充てる。古文が壊滅的だった。現代文ばかりに費やしたツケがきたね。偏差値はガクッと追い抜かれて、焦ってた。
平塚ではちゃんぽんを奢ってもらったね。当時、19歳なのに26歳だと思われてさ。相当くたびれた浪人生活だったんだろうね。応援してくれた。
仕事の先輩に山崎さんがいたね。当時はクソ舐め腐ったことを言ってしまったけど、すごく救われた。生き方を教えてもらったようなもんだ。本人は全く自覚がないだろうけど。山崎さんにも、奢ってもらった。お酒を飲んだ。
初めて飲んだお酒は地元の集まりで行ったはなのまいで、いちばん聞いたことがあるからっていって、カシスオレンジを頼んだ。ビールは全然飲めなかった。年確はなかったから、なんとか入れたんだっけ。
今では家にラフロイグやボウモアが常備されているし、魔王を水割りで飲んでいる。勇者よりも魔王が好きだからね。バーにいけば、ギムレットを飲む。マティーニもだっけ?マティーニは店員さんによって味が違うんだ。微妙にね。僕は辛いのよりも甘めのほうが好きだね。ギムレットを飲むようになったのは、小説の影響なんだっけ?
2年もかかった。今日のこの日は大雪だった。東京でも類を見ないほどの大雪で、2~3回しか履いたことのない革靴はすぐにぐちょぐちょになった。コートを持っていなかったから、ジャケットだけで、寒かった。高校の卒業式は東日本大震災で中止になった。僕たちはそういう代だった。としまえんは閉店したよ。この戦争の影響でね。もちろん、ずっと前から言われていたことだったけど。とにかく大変だった。社会はとてもつめたくて、残酷で、どうしてこんな思いをしなきゃいけないんだろう、って思ってた。それでも希望だけは忘れまいって、すごく大変だったけど、なんとか切り抜けることができたんじゃないかと思う。どうだろう?
−どうだろうね、結果なんて誰にもわからないというか。どの地点の結果を見るかによるしね。
今でも夢に見るよ。もう一回やり直す夢を。なんでそんな夢を見るのかわからないんだけど。多分、まだ終わってないんだと思う。
−なにが?
なんだろう、抗いが?
うん、きっとそれだと思う。自分が何と戦っているのかについて、戦っている本人がいまいちよくわかっていないっつーことはあるあるなんだ。昨日の晩御飯に何を食べたかわからなくなるくらいにはね。
同様に、自分が今までどうやって生きてきて、結果としてどうなって、今どうしているから、これからどうなるだろうかなんて、誰もよくわからないはずなんだ。
−うん。
思うに、遠回りをしちゃったんだと思うんだよ。だけど、自分しか通れない道だったっぽくて。
−どんな道のりだったの?
−仕方なかった。
そう、仕方なかった。
仕方なかった。
ただ、そう悲観的に捉えていたわけじゃないんだ。なんつうんだろう、ほかに方法がないかをずっと探していたんだ。普通そんなことしようとは思わないじゃん?でもさ、僕はずっと不思議だったんだよ。どうしてそんなに平気な顔をしていられるんだろう?って。自分がまだクソガキのままで、自分が考えなくていいようなことを、もしかしたらみんなは一度は考えたことがあったり、自分なりに答えを出していたり、なにかしら割りきったりしているんじゃないかって。
−言っていることはすごくわかるよ。
そうだよね。だから、時間がかかった。簡単に言えばね。答えがでたわけじゃないんだ。いや、答えなんて最初っからないんだと思う。答えがあるように感じてしまうのは、僕のよくないところなんだろうね。おかげで、前に進めるようになったんだ。
−それで、なにか教訓のようなものがあるとしたら、それはなんなの?
どうだろうね、あるのかないのか。たくさんありすぎて話しきれないかもしれないし、もしかしたらなんの一つもアテになることがないのかもしれない。
一つ言えることがあるとしたら、僕は僕の幸せのために生きているということだけかもしれないな。
−本当に?
多分ね。もし僕がそんなことを言い出したらびっくりするかもしれないけど、きっとそういうことなんだと思う。自分の幸せのために生きている。そのことをずっと忘れていた。そういうことだと思う。
だから時間がかかったんだよ。自分だって、何を言っているのかよくわからないけど、そうとしか説明がつかないんだ。それに、もしそこにこだわってしまったら、うまくいくものもうまくいかなくなるかもしれない。こういうのにはきっと順番があるんだよ。
−そのことはどうでもいいって決めてたはずじゃん。
そう。そうだったはずなんだよ。でももし、自分が一番にこないといけないシチュエーションが仮にあるとしたら。それを10年も前から想像がついたと思う?想像がつかなかった。その手の生き方が存在していることに。自分はあまりに無知で無能で、世の中のコトワリに無頓着なまま、漫然と構造的な理不尽に対して敵意を向けたまま、ぼんやり暮らしていたんだよ。
−最悪だよ。そんなことが聞きたかったわけじゃない。
そう言うと思ったから時間をとったんだ。僕はバカで無知で、その割に調子に乗っていて、社会っていうのは自分を中心に回っていないと気が済まないとでも思っていたんだ。そうじゃないことを知ることがあまりに遅すぎると、なんにものこらない。
人に迷惑をかけるだけだよ。
でも、僕はどうして社会がこうなっているのか、知りたかったんだ。どうしても。
綺麗事を言いたいわけでも、なんでもない。根本的に僕は、自分の幸せのために生きている。その結果として誰かを不幸にしているわけではないんだ。それから、自分のために生きたからといって、誰かに不幸だと言われる筋合いもないんだ。
もう29になる。10年だよ。一瞬だったように思う。大学を卒業して5年だ。10年もあれば、それなりのことを考えられるようになる。社会がこれからどうなっていくのか。自分の人生がこれからどうなっていくのか。周囲の友人関係がどのように変わっていくのか。ライフスタイルがどのように変わっていくのか。その見通しを結実させるためにやらなくてはならないことをこなしていくこととか、その繰り返しから逃れられないこととか。その分、なんか大事なものを失っているんじゃないかって思うこともあった。どんどん汚れていってしまうんじゃないかと思うこともあった。そうやって僕が嫌っているような人間と同じような運命を辿ってしまうくらいだったら、いっそ全てを投げ出してやりたいとも思った。
でもね、違ったんだよ。僕が嫌っていた人たちは確かに悪魔のように見えたかもしれない。わかったんだ。まあ、本当のところはよくわからないけどね。本心ではもしかすると、人の心が本当にないのかもしれない。あるいは、失くしてしまって気付いてないのかもしれない。でもそれは必要だった。必要だったから、その現象は起きたんだ。
必要じゃないことは起こらない。
あとね、自分なりに折り合いをつけたんだよ。自分の存在に折り合いをつけるのは大変だったし、自分の存在を一般化して語ることは間違っていると認められなかったんだ。
でも、多分もう大丈夫。また何回かやらかすとは思うけど、気をつけていこうと思う。
そうだよね。でもそれでいい。それでいいんだよ。わかっても、わからなくてもいい。そういうものなんだよ。
そうだね、たしかに僕は、僕がなにかしらのロールモデルになればいいと思っていた。でも、それは必要ないってことに気づいたんだ。なんせ世界はもっとえげつないスピードで進んでいるからね。僕が誰かのロールモデルになる必要はないし、将来の僕のような存在は、きっと僕のような存在を見たからといって、どうにかなるわけじゃない。そうじゃなくて、きっと僕のような存在は、僕と同じように、誰に言われるまでもなく、このどデカくてうすら寒い国境を越えてくるんだよ。
そうして気づくんだ。そうか、そういうことだったのかって。
誰かに言われて「はあ、そうだったんですか」と納得するような類のものじゃないんだ。こればっかりは、自分で越えるしかないんだ。
今のこの世界は必要に応じてしっかり動いているよ。そのことはよく覚えておくといい。必要に応じて変わっていく環境に、どう適応していくか。その程度のことしか僕にはできないよ。
−これからどうするつもりなの?
わからないよ。だけど、今のキミのようにまたわけのわからないことを言われることになるんだ。きっとね。僕は何か物事を理解するのに、人よりも時間がかかってしまうタイプだから、そのときになってみないとわからない。
決断には時間がかかるもんなんだ。そしてそれには時間をかけていい。
さて、そろそろいくよ。
−どこにいくの?
わからない。もしかしたら、羊をめぐる冒険をするのかもしれない。けど安心してほしい。キミはこれから降り起こる数々のことに傷ついたり、ひどく落ち込んだり、人間不審になることもあると思う。そしてその傷を癒すのに途方もない時間がかかるかもしれない。もしかしたら、どうしようもなくなるかもしれない。離婚するとわかっていて結婚するようなもんさ。でもそれは僕が選んだことなんだ。キミを失望させることにはならないよ。
だから泣かなくていい。
未完、収まりきらなくなったので分割 anond:20210626005632
10年以上ぶりに再読してるけど、3巻まではまあにやにやするくらいだったけど、4巻ではじめてリアルに笑ったw
アキちゃんが外歩いててカバンの中でブーンと音がしたから手にとって耳にあててはいもしもしと言ったら、それがバイブだったっていうネタwww
マンガ全体からしたらたいしたことないかもだけど、なぜかかなりツボにはまって笑ってしまった
オチをまったく予想せずに何気なく読んでこのオチだったからだと思う
ブーンでケータイじゃなくてバイブってのは普通に想像できてしかるべきなのにそんときはマジで不意打ちに感じてめっちゃおもしろかった
アキちゃんが気づかずにいろいろやらかすネタはいろいろあるけど、めっちゃこれがナチュラルで日常→非日常のギャップとテンポよかったんだよ
そういや高校で読ませた友達は「このクラスは学校一XXなクラスになりました」ネタが好きだって言ってたなあ
しかしよくこんだけ下ネタ思いつけるなってマジで感心するわ・・
しかも下品なだけじゃなくて男じゃ絶対わからないような女性視点のネタも多いし
これどうやってんだろ・・・
作者が女なんだろうか・・・それとも担当がそういうネタだしてるんだろうか。。。それとも2chの女性がいりびたるスレを見てるんだろうか・・・
間に合わなかったなぁと、後悔ではないけれど少しだけもどかしい気持ちを抱えているので少しだけ吐き出させてほしい。
おとうさんも、おじいちゃんも、おじいちゃんのおとうさんも、医者をしている。
小さな町田舎の小さな開業医だ。おやつは花の蜜だったり、家の鍵なんて閉めたことのない、そんなレベルの田舎で生まれ育った。おとうさんは今は隣県の大きな病院で働いているので事実うちの病院の、うちの集落の、お医者さんはおじいちゃんただひとりだった。
お年寄りばっかの田舎では病院は集会所になっていて、毎日毎日誰かしら古い待合室の茶色いソファーに座っていた。お向かいのおばあちゃんだったり、三軒隣のキャベツ畑のおじいちゃんだったり。おじいちゃん大変じゃないの?と聞くと大変だなぁと聴診器をいじりながら目を細めて笑うから、そっかアキちゃん(私のこと)が手伝うからねって、そうやって診察室のベッドでくまのプーさんを抱っこしながらゆっくり過ごす幼少期だった。
だから、高校は隣県の県庁所在地にある学校に下宿しながら通ったし、大学は東京にきた。迷路みたいなメトロを攻略して医学生として日々を過ごしている。難関とは言われる大学に合格して、合格証書を持って家に帰っておじいちゃんに見せたら、アキちゃんはやっぱり凄いって褒めてくれて、これ使いなさいって、おじいちゃんの聴診器を病院の受付においてあるプーさんに掛けてくれた。
そんなおじいちゃんが認知症になった。
私を見てアキちゃんとは呼んでくれなくなったしよく転ぶようにもなった。うまく歩けないから寝込むようにもなったしみるみる目に見えるように衰弱していった。先日、突然実家から呼ばれたので帰宅するとおじいちゃんの身体は真っ黄色だった。黄疸。数値は19。
隣県の大きな病院に移せば、告げられたのは余命一週間。
余命一週間。
おじいちゃん、私まだ研修医にもなれてないよ。もうちょっと、まってよおじいちゃん。
アキちゃんが手伝うって言ったじゃん。アキちゃんがうちの病院でお医者さんやるからねって。
だけど、黄色くなって、鼻に酸素チューブと左腕に点滴が絡みついたおじいちゃんをみて、大好きだよ。しか言えなかった。もっと言いたいことあるのに。ねぇおじいちゃん。わたしおじいちゃんみたいに町の人から頼りにされるお医者さんなんかなれないよ。わたし、おじいちゃんみたいになんでも知ってる素敵な大人にはなれないよ。ねぇおじいちゃん、おじいちゃんみたいに空を見ながら、明日は雨だからちゃんと雨戸も閉めとよなんてわからないよ。
ねぇ、おじいちゃん