はてなキーワード: オクトパスカードとは
旅行をするときは、事前にこなすべきリストを作って、旅行記を書きながらそれをこなしていくのがスタイルになっている。
そうすると、旅行であった事を覚えておけて、初日の事件が3日目に意味を持って繋がる様な思わぬ出会いがあったりするし、ちょっとしたトラブルがあっても大して気にしないですむ。
今年は例年になく旅行に行った年で、社員旅行で行った南の島も含めると4回旅する事になった。
その中で3回の一人旅をまとめました。
3泊4日
タスク:英語か広東語でチェックインする/オクトパスカードを買う/飲茶する/鴛鴦茶と菠蘿包で軽食/国境を越え深圳と広州へ/QRコード決済をしてみる
ネット界隈で話題になっていたQRコード決済を体験してみたくて香港経由で中国へ。
事前に3ヶ月ほど広東語の勉強をしたもののさっぱり通じなかったが、広東語と国語の聞き分けは出来るようになり、東京に思いのほか香港人が来ていることに気づいた。
渡航前後ではIT界隈や経済界しか騒いでなく、同僚に説明しても「なにそれこわっ」という反応だったQRコード決済が、帰国して半年経ったら狂想曲のごとき騒ぎになっていた。
あと、プーアル茶が飲めるようになった。
3泊5日
タスク:レートの良い両替店で両替/バインミーを食べる/ベトナムコーヒーを飲む/チェーを飲む/フレンチコロニアル様式の建物を撮る/サイゴン駅で券売機などのデザインを見る
はてな界隈ではうっすら話題になっていた外国人技能研修生制度だが、帰国した直後に外国人労働者に関する法案が通るとか通らないとかの話になり、俄にニュースになり始めた。
新興国なのでスリなどにあうのかなー、などと思っていたが、ベトナム人には何ら金をせびられず、なぜかエストニアから来た白人に金をせびられた。
6泊7日
タスク:広島風お好み焼きを食べる/厳島神社を撮る/博多うどんを食べる/太宰府天満宮のスタバにいく/別府温泉で湯治
療養中の1ヶ月に滅多にない折角の長期休暇なので、行った事のなかった広島と九州へ。
BTSが原爆Tシャツ騒動で揉めたおりに原爆ドームをこの目で見る事になった。
いい歳をして行きの広島では長距離バスを利用したので、肘が痛くなった。
整形外科の先生に聞くと、「治ったときに神経を巻き込んだだけで、骨にも腱にも異常はない。痛いだけだから気にするな」といわれた。
以上です。良いお年を。
Day.4
上晝
香港で最後の夜は、一度夜中に目がさめるという自分にとっては日本でもお馴染みの睡眠だった。
昨日の広州行で程よく疲れたせいなのか、香港に慣れてきたからなのか。
チェックアウトまで時間があるのでネイザンロード沿いの便利店でお土産いくつか買う。
「唔収◯×・・・」
あ、使えないのか。今のはすぐにわかったぞ。
しめた。本が買える。住所を検索して向かった。
晏晝
海岸沿いにある香港の誠品書店は、台湾と同じく綺麗でセンスのいい内装だった。
いくつか物色していると、グラフと表が描かれた本があった。
当然内容はわからない。でも妙に気になったので、買うことにした。
レジに持っていく。
「◯×◯×・・・」
「a,我係日本人」
「oh, do you have shop card?」
「none」
初めてストレートに意思疎通できた広東語が「私は日本人です」だとは。
別のレジではショップバックの要無用についてジェスチャーで聞かれ、料理本も一緒に包んでもらった。
ホテルの部屋に戻ると、あれ、鍵が開かない。
「I can’t open dore at my room.」
「Check out time passed, you over time. check out time 12.」
鍵を開けてもらって、急いで荷物をまとめる。
ベッドにはメモを置いておいた。
「Thank you. I had a great time! 再見」
笑顔。
エレベーターに駆け込んだ。
「Please keep my baggege.」
と言いながらメモを見せる。
「幫我在放我嘅行李到我去機場、可唔可以呀?」
あれ、怪しい広東語書いたかな?と思ったが、どうやら彼は広東語がわからないようだった。
「When are you coming back?」
「7 O,clock. take care.」
途中、腹が減ると具合が悪くなりそうなので、飲茶する事に。
「一位、唔該」
拭いているテーブルを指さされ
「乜嘢茶?」
「普洱、唔該」
注文シートを書いて
「落單、唔該」
シートを渡す。
想定していた問答なのでスムーズにできた。
出てきたのは、
1.油で揚げたクレープのようなもの。オイリーでつけダレが美味い。
2.ガチョウが乗ったビーフン、スウィートチリソースつき。香港のガチョウは表面を甘いタレでコーティングしてカリッとローストする。
それと普洱茶。
「理單、唔該」
「ツァッサップツァッ」
「?」
メモを見せられる。
あ、$77か。
お釣りは投げるように寄越されるが、気にしない。
下晝
飛行場に向かうにはまだ早い。
まだ行っていないところに行こう。MTRで深水埗へ。
香港人による日本紹介動画によれば、日暮里は日本の深水埗なのだという。
深水埗につくと、そこはたしかに今まで見ていたきれいなばかりの香港とちがって、露天などが立ち並ぶ下町風情だった。
日本人の印象である、カオスな看板風景の「古き良き香港」はここじゃないかな。
それにしても疲れてきた。
喫茶店で一息つこう。
「理單、唔該」
気にせず注文を聞く先生。
「coffe, ice」
ドンッ!!しばらく待っていると景気良い音とともにコーヒーが現れた。
甘さが心地い。
寒いしもう出るか。
「理單、唔該」
ただし実際に払ったのは1回。
「洗手間邊度㗎?」
店の奥を指差される。
みんな、香港に行く時にはこの言葉は覚えておくんだ、絶対使うし、発音が簡単だ。
トイレで用をたし、次の目的地、銅鑼湾(コーズウェイベイ)に向かった。
MTRで向かおうと思ったけど、ちょっと街を行き交うトラム、2階建の路面電車に乗ってみる事にした。
トラムに乗り2階に座る。
都合のいい事に、行き先は銅鑼湾らしい。
ここままトラムで向かおう。
「唔該晒」
いいのか。
上げ掛けた腰を下ろす。
広東語では「おねがいします」も「どうも」も「いいですよ」も「きにしないで」も「すいません」も「唔該」なんで、ちょっとややこしい。
「Guy’s, I’m Foreigner. Can i take your photo?」
「Of course.」
「3,2,1, Shoot!」
「have a goot time ;)」
「Thank you!」
挨晩
ホテルに戻り「Mr,I want pick up my baggege.」
すぐに出てきた。
あれ、超重い。
というわけでタクシーを使う事にした。
「的士!」
「我想去機場」
通じない。
タクシーは滑り出し、人が歩いている小道を縫って走る。
おい怖いな。
単純にスピードが速い。
お釣りを渡される。
「For you.」
小銭を返した。
夜晩
チェックインまで時間があったので、この日誌を書いていると、携帯の電池が心もとない。
カウンターで尋ねる。
「Phone?」
うなづく。
カウンターの裏側を指差された。
香港に来るまでは英語なんて全然ダメだと思っていたが、必要に迫られると喋れるものだ。
そうこうしているうちに帰りの便のチェックインが始まったので、済ませておこう。
チェックインを済ませたが、よくよく考えると、荷物重すぎないか?
重量チェックの前でキャッキャウフフしているGirlsに困った顔で「Pleeease ><」
「I want store my baggege.」
香港ドルからの再両替をどうしようかと思っていたが、タクシーが結構でかく、手元には$55弱しか残っていなかった。
綺麗に使ったもんだ。
チョコレートブラウニーの甘さで結構喉が渇いたが、オクトパスカードがまだ残っている。
セブンイレブンで水を買う。
カードを見せようとするやいなや、レジの小太りのお兄ちゃんが読み取り機をバンバンと叩いて示した。
どこの国にも手際が良すぎてちょっとコミカルな人というのはいるものだ。
時刻は22:30。
ずいぶん早くチェックインをすませたために、ほとんど列に並ばなかった帰りの便のチェックインカウンターにも、人が集まって列をなしていた。
幼い時代の優しさとノスタルジーを追体験したような昨年の台湾旅行と違い、今回の香港・深圳・広州旅行はちょっとした冒険感のある、エキサイティングなものだった。
特に、南洋華人の明るさと激しさには、自分の中のエネルギーを叩き起こされたような気がした。
この4日でイミグレーションの通過は4度目、もう慣れたものだ。
検査員の男性にパスポートと出国カードを出し、検査は何のトラブルもなく完了した。
「Ser, i had a great time.我好鐘意香港。」
年配の検査員は一瞬ぽかんとした顔をしたが、まあ付け焼き刃の広東語が通じなかったのは仕方ないか。
深く気にせず手荷物検査に向かおうとすると、後ろから明るい声が響いた。
「Hey! Also hong kong into come back!」
親指をあげて答える。
「再見!」
Day.0
出発前
3月、人生で2度目の自分で計画した海外旅行に行くことにした。
行き先は香港。
今回も書きながらの旅行としたい。
きっと長くなる。気が向いた人が読んでくれると嬉しい。
あと、誤植は多分沢山あるけど、気にしないで欲しい。
さて、なぜ香港に決めたのかというと、昨年の台湾旅行が自分としてはとても良く、「意外と一人でも海外に行けるものだな」と思ったのと、台湾で現地の料理を食べたことで、香港や大陸の人はどんなものを食べているのか興味を持ったこと、そしてこの界隈で話題になっている、2次元バーコード決済をこの目で見て見たかったからだ。
また、自信を持ったとはいえ、語学の怪しい自分にとって、台湾の次に行きやすい海外はどこかとなった時、香港か韓国くらいしかなさそうだ、というのもあった。
ただ、今回は、現地ガイドが入出国に付き合ってくれた台湾と違い、全くの1人となる。
ハードルは1段、いや2段くらいは上がったと思う。
旅行には達成目標を定めて1個1個クリアして行くタイプだけど、目標のいくつかは低めに設定した。
まずは出国して、空港からホテルにたどり着き、英語か広東語でチェックインすることからだ。
今回の出発便も前回と同じ様に羽田発の早朝便。
旅行になるといつもそうなのだが、夜の移動や待機時間に眠ることができなくて、こういう時に定刻まで眠れる人が羨ましいと思う。
とはいえじっとしているのも辛いので、現地で言葉が通じなかった時のために、メモ帳にイラストを描いたり、簡単な広東語のおさらいをしたりした。
広東語に関しては本を買ったり、3ヶ月間、広州や香港の人のYouTubeを見たり、香港ポップスのMVを見たりしたが、聞き取れるまでに至らなかった。
同じ発音でも発する声の高さで意味が変わる広東語は、単純に「話す、聞く」というフィジカルな部分がとても難しい。
翻訳アプリに広東語を話して翻訳させるという手段で練習したが、どれくらい通じるものか。
広州出身のレイちゃんがYouTubeで教えてくれた「片思いの相手を呼び出して告白する時のシークエンス」を使う機会はなさそうだ。
ところで、深夜の羽田空港国際ターミナルで周囲を見渡すと、共に出発を待つ人達がやけに若い。
ベンチの向こうでは、大学生と思しき男子の一団がUNOらしきゲームをやっている。
Day.1
上晝・晏晝
機内に日本語が飛び交ったせいか、やや弛緩した気分で香港国際空港に到着したのは現地時間で11:15分頃。
長い長い入国審査の列に一瞬うんざりしたが、審査員は列を誘導して次々と人を通して行く。
さすが世界でも有数に人が行き交う空港だけあって、手際がいい。
1.「日帰りで深圳にいき、翌日広州に行くために必要なものはあるか」
3.「オクトパスカードが欲しい」
「我想去深圳一日遊、下個聽日、想去廣州。要乜嘢?」
「◯×◯×◯×…」
しまった、ちょっと懸念していたけど、「決まり文句は話せるのものの、聞き取れない」というのは思った以上に深刻だぞ。
なまじ話せるだけに、向こうもちゃんとした広東語で返してくる。
かなりビビったものの、いかつい面相と違って親切なにいちゃんは、「乜嘢?」と聴き返してくれて、「日本人はビザはいらない」と笑顔で答えてくれた。
しかし次の両替はもう少しハードルが高く、言っていることを聞き取ってもらえなかった。
「港幣」という単語でなんとかクリア。英語の方がまだマシだったかもしれない。
オクトパスカードの購入も一悶着あり、「我想買八達通」と言うと、「いくつかの選択肢があるが何が欲しいのか」と多分言っているであろうことを聞かれ、当然答えられないので、お互い困り顔で天を仰ぐという有様。
「weit here」指さされた列に並び、列に従ってたどり着いたカウンターでなんとか購入することができた。
ちょっと凹むが、一応やりたいことは1つひとつクリアしているのであり、60点くらいのクオリティであると納得するしかないかぁ。
それにしても腹が減った。
昼の時間だ。
一瞬、マクドナルドで済まそうと思った昼食だが、空港を散策すると、チャーハンとか、カレー煮込み的な何かなど、いかにも香港っぽいものを出している店があったので、せっかくなのでそこにする。
「loast goose,milk tea」何より食券売りのお姉ちゃんが怖かったので、無理をせず英語で注文する。
食券を渡してしばらくするとおばちゃんが叫んだ。
「ンーロッパーツァッ」「あ、5687番か、俺だ」数字の読み方勉強しといて良かった。
やはり南洋の中華料理は台湾と似ていて、全体的にあっさりしているらしい。
でも全部食べたら丁度いいような味付け。
下晝
地下の無印良品には日本語のパッケージの商品が並んでいて驚く。
ローカライズされてないんだな。
オクトパスカードを買っているので移動が楽。
日本の気候に合わせてきたので、香港の蒸し暑さに少し参りながら、尖沙咀駅に降り立ち、地上に出ると、その光景に圧倒されてしまった。
香港は狭くて人が多い。
人の多さもその人種も、行き交うスピードもエネルギーも尋常ではない。カオスだ。
平日の昼でこの有様だと、旧正月のようなイベントにどうなるのか想像もできない。
この異常なくらいエネルギッシュな街で暮らすというのはどういうことなのだろうか。
蒸し暑さと人のエネルギーに当てられて少し疲れてきた。
尖沙咀のちょっとだけ外れにあるホテルが今回の宿だったが、実際見てみると思った以上に大きくて驚いた。もう少しアットホームなホテルじゃないかと勝手に思っていたので、少しビビる。
さてここで次の目標、「英語か広東語でチェックインする」だが、レセプションの小柄なお姉さんに広東語がまったく通じない。
それでもカタコト英語でチェックインはできたが、「日本語できる人いますか」さえ通じず、ちょっと凹みつつモチャモチャやってると、50代くらいの女性に声をかけられた。
「何かお困りですか」日本語だ。
「英語部のリーと言います。何かお困りでしたら、お伝えください。」
助かった。
これでシャワーの使い方がわからなくても、失敗して鍵を部屋の中に忘れて閉めてしまってもなんとかなる。
もちろんそんなことがなければ一番だが。
尖沙咀がどんなところかと問われれば「新宿と銀座と青山と道頓堀を配分がどうとか考えずにグチャっと混ぜて、そのまま沖縄に放り込んだような場所」だ。
ヴィトンの斜向かいに怪しいインド系の人達がたむろする巨大な雑居ビルがあり、そのあいだのヤシの木が植えられた大通りを2階建のバスが怖いくらいのスピードで次々と疾走する。
件の怪しい雑居ビル、重慶大厦で両替をしながら「こんな暑いところでこのエネルギーで生きていて疲れないのだろうか」と思った。
それにしても尖沙咀はいままでちょっと記憶にないくらい騒がしい街だ。
ガイドブックによると中環から上環にかけては、ややゆったりしたエリアらしい。
途中、MTRを乗り継ぎ、地上に出る。
どこがだよ、ここも騒がしいじゃねーか。
お茶を買いに行くまで元気が持つだろうか。
メロンパンとの違いが気になっていたパイナップルパンは、クッキー生地をつかっているもののふんわりした食感で、甘さ控えめな代わりにバターががっつり挟まっている。
やはり南洋中華料理は甘さや塩味は優しいが、油は惜しみなくねじ込んでくる。
ちなみに「ビンサッ(アイスで)」と頼んだが、ホットで出てきた。やはり広東語が怪しい。
挨晩・夜晩
台湾と香港では飲まれているお茶が違う。ここ香港でもお茶を買うことにした。
比較的リーズナブルにお茶が買えるという、事前に調べたお茶屋さんに向かう。
件の店は庶民的と紹介されてた割りには綺麗な店構えで、「意外とお高いかもしれないからゆっくり選ぼう」と思ったら、入るやいなや「どのお茶を選ぶの?」とお店の女士。
あまりの出足の速さに面食らってすっかり飲まれてしまいそうになる。
「あ、ちょっと見るから」と止めて一旦ははなれたけど、3分もしないうちに「どれにする?」圧倒的なスピード感だ。
「じゃあ普洱と白牡丹と・・・」初めからある程度決めてなかったら飲まれて鉄観音とか買ってたと思う。
入店から決済まで、あまりのスピードに高かったのか安かったのかさえも判然としない。
路地裏でやっと見つけた静かなバーで、アジア風のサテ風味の麺とビールで夕食をとって、ホテルに戻ることにした。
香港の人はよく食べるというが、なんとなくわかった。
とにかく食べないと、この街のスピードとエネルギーについていけない。
中身は雑貨屋さんで何をパクったのか判然としないが、そんなことを気にしていてはこの街では置いていかれる。
街中に沢山ある両替の店の多くはレート的にはボッタクリであるというが、店もお客もやましい空気は微塵もない。
中環駅のホームでなぜかウェディングドレスを着た女性を見たけど、この街なら何でもありだ。
ホテルに戻る道すがら、漢方茶のカフェで、女性がボーッとしていた。
きっと明日に備えて充電しているのだろう。
食べて、稼いで、友達と騒いで、恋をする。
この街は、人間の欲望の明るさを全力で肯定して前に進む空気に満ちている。
オイラ昨日深センに行ってきたんですわ。広州から電車で深センに入って、深センから香港経由で日本に帰ってきた。
そしたらタイムリーなことに深セン行ったら日本ヤバイと思ったっていう↓の記事がバズってて、だけどオイラの見て感じたことと相当違うなと思ったんで忘れないうちに感想を書く。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53545
あなたは今から書くことを読んでも深センに希望を見ることができるだろうか?
これはよく知られている話だけど、深センではGoogle, Facebook, Twitter, Line等の資本主義国のWebサービスが大半使用不能。
旅行blogで深センの情報を読もうと思っても、閲覧制限があるようでLivedoor blogやfc2 blogは参照できなかった。
かといって百度で日本語の現地情報を検索しても、フィルタリングがかかっているようでスカスカの情報しか返ってこない。
記事の筆者も当然この状況を見ているはずだが、これでも深センに希望を感じたのだろうか?
深センへは日本からの直行便が少ないので、広州経由で深センに向かったわけだけどもやたら難儀した。
直線距離だと100km程度で、日本で例えるなら東京宇都宮間ほどの距離。
最近の中国では全土に高速鉄道が走っているので、そいつを使えばわずか30分で着く…のだけれども。
外国人は鉄道のチケットを事前予約するのはできないので現地の駅で切符を買う必要があるので広州南駅に向かったのだが、
自動券売機は、中国の身分証を読み込む必要があるので一切使えない。窓口に並んで切符を買う必要がある。この窓口の待ち時間が異様に長い。
さらに、中国の鉄道は全席指定になっているので、当日券を買おうとしても4時間後の便しか買えなかった。
しかも、鉄道に乗る前に待ち受ける身分証確認と手荷物検査。行列続きで非常に疲れた。
深センについた後も地下鉄の移動前にはX線スキャンの荷物検査があり、非常に面倒だった。
どうやら中国では鉄道は日本でいう飛行機のような存在で、気軽に利用できる乗り物ではないようだ。
記事でも言及されていた深センの電気街、「華強北」。オイラも行ってきました。というかこれ目当てで深セン旅行を決めたんだけどね。
で、実際に行ってみて、結論から言うと「失望」の一言に尽きるかと。
確かに規模は大きいよ。ヨドバシ秋葉レベルのビルが何棟もあって、秋葉原の高架下にあるような個人店がぎっしり中に詰まってるんだから。
だけど売られている商品に多様性がないんだな。店が100店舗あっても大半がスマートフォン販売 or そのアクセサリー。
USBケーブルに充電器、交換用のバッテリーにSDカード、こんな商品を扱う店が9割くらいを占める。
もちろん、Foxxconの横流し品であろうスマートフォンの機構部品を扱う店や、顕微鏡片手にスマートフォンの基盤修理をしている店のようなマニアックなのもあったんだけど少数派。
さらに、オイラの期待していた「深セン」でしか買えないエッジのきいたもの、例えばbitcoinの採掘マシーンとか評判の高い中国メーカーの短波ラジオのようなものは皆無だった。
まあ、この辺はオイラの探し方が足りなかったのかもしれないが、表通りに立ち並ぶ店の品ぞろえは日本とそう変わるものではなかった。
QRコードの読み込みで決済ができきる「微信支付」は銀行口座と紐づけが必要だから、外国人は簡単に利用できないよ。
仕方ないから町の人の使う様子を見ていたんだけど確かに普及はしている。レンタルサイクルや駅の売店で使っている人はすごく多い。
ただし、屋台の支払いでも普通に使われているかというとそうでもないよなという感じ。
「日本ヤバイ遅れている」を強調するために話を盛っているような気はする。体感的には日本の駅ビルテナントでのSuica決済と同程度の印象。
日本に帰るために、深センから国境(香港返還後20年たってもまだ残っているのだ!)を徒歩で超えて香港に入った。
香港の街並みは深センや広州と比べるとどこか古臭く見える。駅も狭いし、鉄道車両も年季が入っている。
だけどここには自由があった。Googleもtwitterもfacebookもすべて使える。DMMの18禁サイトすら自由に見れる。
地下鉄を乗るときの手荷物検査は存在しないし、外国人もオクトパスカード(香港版Suica)を買えるし、クレジットカードの普及率が高いので、商店で気軽にキャッシュレス決済ができる。
中国本土に居たのはわずか数日のことだったが、香港では深センにない自由を感じたのだった。