はてなキーワード: 短機関銃とは
そんな難しい事しなくても短機関銃で一発じゃん
「ああ、やるよ、クマ。最近のクマはネットぐらい嗜むって。あんたら若いのに、そんなことも知らないのか」
僕はその言葉を聞き、先輩と二人で青くなった。
話は二週間前にさかのぼる。僕は先輩と仕事帰りに安い居酒屋で飲んでいた。先輩は仕事面では頼りになるが、飲むといい加減なことしか言わない人だ。赤い顔をした先輩は、僕にスマホの画面をよこす。そこにはあるブログの画面が表示されていた。
「これ見てみろよ、クマだぞ、クマ。クマのくせにブログアドバイザーって、笑っちゃうよな。人間様がクマに教わってブログ運営なんで、二宮金次郎もビックリだな!」
「二宮尊徳は薪を担いでいた人ですよ。クマと関係あるのは、金太郎のほうでしょう。まったくもう、そろそろ帰りますよ」
「いいなー、クマ。巣にこもって一日中ネットやるってさ、最高の生活だよな。ーーああ、なんだか腹が立ってきたぞ」
「クマ、クマって、これは擬人化というか、ただのイラストじゃないですか。実際にクマがブログやっているわけがないでしょう」
「よし、決めた! 今度の土日は暇だよな。俺もお前も彼女いないし。山に行ってクマ退治しよう! ちょうどいい塩梅に、親戚にマタギがいてさ、人が足りないって話を聞いたんだよ。よし、頼もう! クマのくせにネットやるなんて許せないぞ!」
話は今に戻る。先輩の親戚だというマタギの先生は、変わった形をした銃ーーP90という、特殊部隊等で使われる短機関銃らしいーーを僕と先輩に寄越した。
「気ぃ付けなや。最近のクマは強えぇぞ。いいもん食ってるからな」
先生はどっしりとあぐらを組みながら、呵々と笑った。先生の歯はほどんど抜けている。
先生の話によると、最近のクマは市街地に住んでいるらしい。山岳まで開発の手が及んだ影響が大きいが、エアコンの発達により、冬でも冬眠せずに生活できるようになったことが移住の決め手になったそうだ。クマといえども生き物だ。食べなくては生きていけない。街での生活にはお金がかかるが、クマが人間に混ざって働くわけにはいかない。
クマが目を付けたのは、インターネットの世界だ。インターネットではお互いの顔は見えない。手間も時間もかかるし、頭を振り絞る必要があるが、インターネットを使えばクマが必要な生活費ぐらいなら稼ぐことができる。
「……ええっとですね、せんせい? 説明の途中で申し訳ないけれど」
ターゲットの家に向かう車の中で先輩が震えながら、先生に尋ねる。人のことは言えないが、銃の持ち方がサマになっていない。
「どうした。わからないことがあれば、何でも答えるぞ。もっとも、聞いたところで死ぬ奴はすぐ死ぬけどな!」
ひぃと、先輩は小さく悲鳴をあげながら、それでも質問を続ける。
「聞いた話をまとめると、特段人間様に迷惑をかけているわけじゃないですよね。退治なんか止めて、そっとしておいたほうがいいんじゃないでしょうか……」
「馬鹿野郎、野生を忘れた獣は獣じゃねえよ。クマはクマ。人間は人間。獣が人様と同じ暮らしをしちゃいけねえ。野生を思い出させるために、俺らマタギは市街地に押し入って、クマをとっちめるのさ。ーーおい、着いたぞ」
そこは一見普通のマンションであった。ーーとてもクマが住んでいるようには見えない。車を鍵が付いたまま玄関に止めると、先生を先頭に階段を駆け上がり、目的地に向かう。クマが住む部屋の隣の部屋のドアをピッキングで開け、侵入し、ベランダに出る。そしてターゲットが住んでいる部屋のベランダに忍び込み、様子を伺う。中の様子はカーテンが締め切られており、よくわからない。
「おい、構えろ」と先生が呟いた後、先生の合図に従って僕らは窓に向かって銃を乱射した。銃の取り扱い方の訓練は軽く受けていたが、本番とは違う。僕と先輩は悲鳴に近い大声を上げながら、必死に銃を撃つ。
撃ち始めてからしばらく経った後、「もういいぞ」と先生が言った。中の様子は変わらない。とりあえず中に入るぞと、先生がベランダから家の中に足を踏み出した途端に、衝撃波が頬を裂いた。横を見ると先生がいない。空を見上げると吹っ飛ばされる先生の姿が見える。僕は幼児向けのアニメ番組で正義の味方のパンチ一発でやっつけられる悪役の姿を思い出した。
そのクマは巨体だった。全身が茶色の毛に覆われおり、ところどころ弾がめり込んでいるが、攻撃が効いている様子はない。獣の筋肉を震わせながら、眼光鋭くこちらを射抜く。
「ああ、お前達が銃を乱射したせいで、家の中がめちゃくちゃになってしまったじゃないクマ! あれもこれも! 朝食のフルグラも! ブログのネタのため買った本も! ああ、パソコンまで! これから会社に行かなくちゃならないのに、どうしてくれるクマ!!!」
「あああ、寄るな寄るな、寄るなーーー!!」
先輩が銃を放つ。クマは動かない。先輩の放った銃弾は全て筋肉で受け止められる。クマは先輩の姿を冷ややかに眺めている。
「なにしてるクマ。ブログアドバイザーである僕には、銃なんて効かないクマよ」
「ブログアドバイザー? な、なんだよ、あのブログのクマじゃないか。な、仲良くしようぜ、な。お互い長生きしたいだろ? 健康のために、運動と瞑想と野菜350グラムを毎日欠かさずって、えええ!?」
先輩の言葉を待たずに、クマのラッシュが先輩の全身を撃ち抜く。目にも止まらぬ拳で先輩をボロ切れにした後に、先輩の頭をつかんでは振り回し、空へと放り投げる。さきほどの先生の飛翔より、距離は出ているようだ。
「その睡運瞑菜とか抜かす奴に、僕のブログがどれだけケチ付けられているか、知らないのクマかな。ところで、お前」
クマの巨大な黒目がこちらを見る。腰を抜かした僕は、立ち上がることすらできない。
僕は目を閉じ、合掌した。僕の無謀な冒険は、ここで幕を閉じる。二度と幕が上がることはないだろう。ああ、野生の力はおそろしい、おそろしい。
32 名前: 社長(catv?)[] 投稿日:2007/09/17(月) 20:51:06 ID:+RIFXdgD0
年代別ヨハネの治安変遷。
??89年 初ヨハネ。 危ないとは聞いていたが主にテロによるものと聞いていた。
到着初日に投宿していたホリデーイン・ダウンタウン(今はもちろんない)から
町をくまなく散策するがやばそうな奴らがチラホラと散見されるほかは特に危ない
とは感じなかった。アメリカの大都市のような雰囲気。普通に多種多様の人種が
働いている。しかし夜九時ごろ外出しようとしたらホテルのガードに止められた。
??93年 夜のヒルブロウにドイツ系移民の友人に連れられてヒルブロウを歩く。
夜の10時過ぎだったが結構ヤバイ雰囲気。ガキが道端で焚き火してる。喧嘩してる黒人
やシンナー吸ってるガキをドイツ君がどやしつけると一気に萎縮する。まだ白人の威厳
が残ってる頃。89年に比べれば治安は悪くなっていそうだが昼間ならまだ歩ける。
34 名前: 社長(catv?)[] 投稿日:2007/09/17(月) 20:54:15 ID:+RIFXdgD0
??94年 ヨハネのヒルブロウに住んでるドイツ系移民の友人宅に休暇で3日ほど泊めてもらう。
本人は仕事で日中いないので暇なので一日中ヨハネス市内を散策。外出前に護身ナイフを渡される。
中央駅に近くなるにしたがって黒人密度が増すがやばいというほどではない。駅付近では黒一色に
なり唯一の非黒人が俺だけという状況になる。旧白人専用ホームは凄くきれい。黒人用は怖くて見
に行かなかった。夜は暇なのでまた市内を散策する。表通りはOKだが裏通りはもうやばい感じ。
ごみだと思って道端の毛布を踏んだらグニャっという感覚が。開けてみたら黒人の餓鬼だった。
夜は散発的に銃声が聞こえてきて目が覚める。
??97年 もう昼間でも満足に歩ける状態にはない。市西部のビジネス機能
が残ってるあたりはまだ白人もいるし歩けないわけではない。夜に郊外から
日本人の友人と車で市内進入を試みるがもう肝試し状態になってお互いウワ
の空。中華街で飯食うが窓の外に黒人がぴったりと顔をくっつけてこちらを
うかがっている。飯を味わう状態にない。帰りヒルブロウ地区を通過中に数回
短機関銃のような発射音が聞こえ、歩行者が道に伏せている。どこで発砲されてるか
確かめる余裕もなく猛スピードで通過。女性の夜闇を切り裂くような悲鳴を耳にする。
すっかり動転し、人通りの少ない裏道の信号で信号待ちの度に恐怖で足が震えエンスト
を起こしまくる友人を狂乱状態で怒鳴りつけるくらい俺も節度を失う。
コレがヨハネの見納め。また行こうとは思わない。
----
こんなんでワールドカップできんのかね・・・