大学に進学し、ようやく解放されると晴れやかな気持ちで地元を離れたのも束の間、喧嘩の度に両親から着信が入る。
電話があるのは決まって夫婦喧嘩のときだ。電話に出られない時には「もう死にたい!ガチャン!」という音がいつも留守電に残されており、何があったかの察しがつく。
私は仕送りを貰っていた。養ってもらっている身であるのだから、愚痴を聞くのは当然だと思い最初は電話に出ていた。しかし両親双方の愚痴・言い分を聞いてなだめ、折衝役をこなすことにトータルで毎回十時間以上の時間的拘束を受けていることを度重なる喧嘩の中で把握し始めた。また真逆の価値観を持つ両親の気持ちを、それぞれに理解する体を取り機嫌を損ねないよう振る舞うことに精神的にも疲れ果て、私は色々と理由を付けては徐々に電話に出なくなっていった。
父、母双方からの鬼のような着信履歴。愚痴を聞かないことに対する親不孝者のレッテル。出ないことへの罪悪感。死にたいと連呼する留守電。何をするのが人として正しいことなのかが分からない。
大学を卒業し地元から遠く離れた土地で就職をして、27歳になる。問題なのは、私がこの年になっても未だに親の電話に怯えていることだ。
何度も繰り返しあったことなのに、ずっと慣れない。着信が入ると心臓が止まりそうになるし、胃が痛む。いい歳して情けない。私も大概おかしいのだろう。
まーた始まったよ(笑)と思えるようになる日が来るのだろうか。
左傾化とは思わんけど、選挙の戦略としてはシンプルさが一番だからな
2000年代前半
2000年代後半
メンバーの経歴考えたらそこまでお花畑な政策言わなさそうなのになんで昔の社会党みたいなことになってるの?政権交代可能な2大政党って何だったの?2000年代前半まではマニフェストで政権公約の具体化だとか、あえて消費税増税で財政再建だとか現実的なこと言ってたから候補者の演説聞いたり、真面目に選挙の選択肢として野党候補を見てたけど、最近ははなから選択肢にならない。特に政権交代経験して、現実見てるはずの民進党議員が解せない。まさか与党に反対しとけば一定の票数取れることが分かっちゃったとかなの?有権者をバカにしてるの?それとも有権者がバカなの?
はてサじゃない人「弱者救済の理屈を推し進めるなら、キモくて金のないおっさんも同じ理屈で救済されなければいけないのでは?」
はてサ「そんな訳あるか!弱者とキモくて金のないおっさんは全然別の存在!どうしても救われたければ個別にアピールしろ!」
はてサじゃない人「オタクの味方になってくれるから山田太郎支持するけど、共産党はしないわ」
今日もまたイワシの群れを掻き分けながら会社への道を歩いていた。
いつもより早い時間に家を出たおかげで電車の時間にはまだ余裕があったので、コンビニに寄って朝食を買うことにした。
コンビニは銭湯の煙突のてっぺんにあるので、螺旋状の外階段を50段ほど登らなければならなかった。
ようやく登りきって少し息を切らしながら店内に入ると、背中に大きく「海人」と書いてあるTシャツを着た店員が一人で暇そうにレジ番をしていた。
「国産の柔らか真珠を使用」と書かれているサンドイッチとトルマリン色のジュースを取ってレジに向かった。
私の前にはこのコンビニで時々見かける、犬くらいの大きさのキリンを連れたお婆さんが並んでいた。
店を出て階段を下りながら、私は単調な毎日を過ごすことにそろそろ限界がきていることを感じていた。
駅に向かって歩いていると、バス停にネコの形をしたバスが停まっているのが見えた。
私は反射的にそのバスへ乗り込んでいた。
しばらくすると、バスは駅とは反対の方向へ走り出した。
座席でコンビニで買ったサンドイッチを頬張りながら私は「もしかしたら今日はいつもと違う一日になるかもしれないな」と思った。