2021-10-30

「男が社内の評価や評判が落ちるのを許容すればいいだけ」って馬鹿

anond:20211029171355

 

読んだけど、「馬鹿じゃねーの」という感想しかない。

なんで産休や育休取得したら評価や評判落ちるんだよ。どんな古の会社なんだよw

「男の所得を上げるのではなく、結婚した女性所得を上げるじゃ何でダメなんですか?」というのも馬鹿質問だな。

一部属性を無闇に優遇しすぎると、社会が分断されておかしくなっていくんだよ。気づけよ。

 

書いた人

自分四捨五入すればアラフィフ女性管理職だ。

婦人科系の手術をしたこともあるし、年齢的に子供を産む旬はとうに過ぎている。

就職氷河期世代でもあり、企業から振り落とされないように必死仕事をしていたため、機会は2回ほどあったが結婚には至らなかった。今となっては結婚しなくてよかったかもって思ってる。

子供も嫌いとまでは行かないが、育児想像もできなかったし、心底欲しいと思ったこともなかったので、他人結婚妊娠出産育児には興味がない。

 

会社200人未満、設立から40年近く経過した中小企業である男性が8割を占めるので、女性はかなり少ない。

望んでなかったのだが、昨今の流行りのせいか、社内で初めての女性管理職になって数年経つ(今は数人の女性管理職がいる)。

 

子供が産まれるのはめでたい!でも現場はツライ…

現在、部下5人中2人は時短、1人は近いうちに産休・育休に入る。

正直ベースで書くけど、めちゃくちゃ辛い。

保育園問題が無事クリアになって1人が復帰(時短)できたと思ったら、入れ替わりでもう1人が産休・育休に入るので、自分負担は軽減するどころか増大する予定。

「この負担をまた、1年以上やる羽目になるのか…むしろ時短が1人増えてるからもっと負担増えるなあ」って既に青色吐息である

ご存知の通り「働き方改革」が流行っているので、非管理職労働時間に対する締め付けが厳しい。そのため、管理職が多くの仕事を肩代わりする羽目になる。

自分も、ここ1年くらいは非管理職の2倍の労働時間業務内容で死にそうになっている。

 

少子化現在子供が産まれること自体はめでたい。

それ自体は喜ばしいが、「組織体制」を考えた時に、ずーんと負担が出てくるわけです。

 

産休・育休を理由に異動させることは認められないので、当然、席を空けておかなければならない。

自分がいる会社は、社長意向非正規雇用原則NGのため、産休・育休期間だけの補充ができない。

そうなると、稼働している社員たちで分担をして、産休・育休中の社員仕事をこなすことになる。

「誰かが仕事を肩代わりする」というのは、全くうまくない制度だけど現状はどうしようもない。

 

ある会社給与査定場合

感情的ものは別として、産休・育休明けや時短社員査定を不当に扱ったことはない。

 

うちの会社男性の育休実績もあるし、家庭の事情残業できない期間があった男性社員もいるが、評価や評判が落ちたことはない。

今日子供のお迎え当番なので、早めに帰りまーす!」と宣言しておけば、打ち合わせ時間の設定を配慮するなど、周囲は様々動く。

そもそも、「私用で早く帰りまーす!」でも同じ動きになるので、心理的障壁は低い会社なのだと思う。

 

そのためか、給与に直接関わる査定は、働きによって評価されるものであって、その人の持つ属性(年齢・性別・未既婚・子供有無)は関係ないという考え方が主流になりつつある。

 

会社規定では、性別関係なく、昇給・昇格の査定期間に休職産休・育休含む)している場合、復帰1年目は昇給・昇格はない。

また、賞与は直前6ヶ月間の査定をもとに行われるので、査定期間に復帰していなければ賞与支給されない。

時短を望む場合は1日6時間から就業可能だが、短縮された時間分が給与から引かれる。

から複数回休職を繰り返すと、一時的昇給ストップするので給与が低くなる。

 

この対応を不当と考えるならば、自分が休業している間、他の社員業務遂行して会社組織を維持しているという点を考えていない。

就業中と休業中では、どちらが維持に寄与しているのか?ということを考えると、査定期間に不在になっている社員に対して、昇給や昇格を行うわけにはいかない。それは公正な対応とは言えないからだ。

一部属性に対して過度な優遇ををしてしまっては会社組織として失格だし、組織の維持は非常に難しいだろう。

 

自分の部下にも給与が低めの人がいるのだが、仕事を進める点では、休職がなかった部下たちよりも優秀。

ただ、以前の部署性質上、複数回産休と育休、時短マイナスに働いて、昇給額が非常に低く抑えられていた(この部署が不当に低く抑えていたわけではなく、給与の原資には限りがあることや、他社員との業務バランス等を加味すると仕方ないところではある)。

私の部下になってからは、復帰2年目に返上していた役職に復帰させ、毎年会社規定ギリギリまで昇給させて、働きと給与バランスを取り戻そうとしている。

 

上昇婚は責められない

女性上昇婚を望むことに関して批判が多いけど、出産育児を考えた時に「自分より稼いでいる人」を選ぶのは至極当然だと思う。

 

健康的に妊娠期間を経て、健康的に出産・復帰ができ、子供も五体満足で産まれつのは当たり前だと思っている人がいるが、そんな平和な事例だけじゃない。

最悪、出産を機に健康を損なったり、子供になんらかの医療ケア必要になった場合職場に復帰できずに退職という可能性も出てくる。

家庭内年収が800万だとしても、夫婦が同等の年収だった場合は一気に400万円まで落ちる。

環境にもよるが、育児スタートと同時に年収半減もスタートでは、「それでも大丈夫!」と言える人はほとんどいないのではないだろうか。

リスクヘッジを考えるのであれば、自分が職を失っても、当分は正常な家庭生活を営める年収を持つ相手を選ぼうと考えるのではないか

 

また、男性女性にそれなりの年収を求める場合も、「自分病気などで働けなくなった時」「リストラされた時」を仮定しているのではないかと思われる。

 

そういう気持ちの動きを責めるなら、自分は下方結婚してます!という人だけ石を投げなさいw

 

属性関係なく給与水準は上げるべき

男性」「女性」「既婚者」「子供あり」という属性で語るから色々おかしくなる。

シンプルに全体の給与水準を上げることが、問題改善第一歩だと思う。

属性関係なく、同じ仕事・同じ能力であれば同等の年収にすれば良い話なのだ

もちろん、働きに対して給与が支払われるので、労働時間など規定に満たない場合は、適切にその分を引く必要がある。

 

全体を上げると言うと「もらっている人は、それ以上にもらえるのか!」と批判する人も出てくるけど、低いところばかりにフォーカスしてもダメで、「生活が苦しい層は安心して生活できる金額に引き上げる」「余裕のある人にはさらに余裕を持ってもらい、経済を回すべくお金をたくさん使ってもらう」という両輪が必要

要はグラフ上の低収入金額を「貧困から安心して生活できる」金額に変化させればよい。

 

自分幸運なことに、性差給与を低く抑えられた経験がない(おそらく業種的に性差が薄い)。

数回転職したが、卒業以降に空白期間もなければ、休職した経験もないので、同世代男性平均年収以上はもらっている。

ただ、ここ20年以上、給与水準も変わっていないため、自分新卒の時の初任給と変わらなかったりすると、なにやら絶望的な気分になることもある。

 

社会全体の給与水準が上がらないと景気は良くならない。

例えば、「もらいすぎ」と言って役人給与を下げるのは反対。

低い方に合わせていては、いつまでたっても貧困から抜け出せない。ただ、貧困生産し続けるだけだ。

 

それに、現在少子化社会なんですよ。労働者を確保するのも大変。

性差等の属性で差をつけていたら、会社社会も潰れちゃうw

 

蛇足

ここから下は完全に無用

この文章を書いていた時に「非正規雇用」という部分で思い出したことがある。

 

うちの会社原則正社員雇用理由社長が「正社員がいいの!解雇絶対したくない!」という持論の持ち主だからw

ただ、仕事が落ちそうな危機的状況が起こった場合は、最後の手段として「派遣」を視野に入れる場合がある。

 

自分部署でも過去にあって、派遣会社に「このスキルを持つ経験者を派遣してほしい」と依頼したところ、まったく棒にも箸にもかからない人材の紹介があった。

ちょうど新入社員が配属された時期で、正直「時間がかかっても、新人をがんばって教育したほうがマシ」な人材だった。

結局、平均かそれよりもちょっと上の金額提示しても経験者の紹介がなかったため、社内のリソースに無理やり調整をかけて、いろいろな犠牲のもとで仕事を納めた。

 

その時思ったのが「自分若い頃の派遣と違うなあ」という感想

から25年近く前の話になるけど、いわゆる「派遣社員」っていうのは、その道のプロフェッショナルで、能力の高い人が高給与雇用されるものというイメージだった。

それが派遣法が改正されるに従って、「新卒」「未経験」みたいな人たちが参入してきて、本来の「派遣社員」とは異質なものになってしまった気がしている。

企業立場では「採用時間教育する時間もないが、スキルを持つ人材が今必要だ」と思って依頼するので、「未経験なので、就業したら教育してほしい」という人材派遣されても困る。

教育必要ポテンシャル人材は自社採用するし、「今すぐ使える人材」が必要から派遣会社に依頼しているのに。

 

そういう人材しか派遣しないから、単価が下がっていくし、派遣社員自体も低給与貧困に転落してくのも必然だよなあと思った。

ただ、他方で、会社仕事というのは昔と違って、いわゆる雑用的な仕事がほぼなくなっている。

昔は資料コピーとか細々な仕事を渡すことができた。今はペーパーレスなので、相手データを送れば仕事完了だ。

 

業務に対する適切な報酬を…とはいえ、昨今の業務に追いつけない人材はどうするのか?

自分経験があるが、上司努力して指導・指示をしても、仕事が身につかない層は一定数いる。

からと言って、そういう人たちを貧困層に落とすのは社会として問題だと感じてもいる。

ただ、民間企業がそれらすべてを拾い上げるのは無理な話だよね。

  • 女が下方婚しないことに、出産育児が全く関係してないのは統計上明らかになってますよ。 言い訳しないでください。

  • なんで産休や育休取得したら評価や評判落ちるんだよ。どんな古の会社なんだよw 「産休や育休を取得したから」ではなく「産休や育休を取得して成果が下がったから」評判が落ちるの...

  • なぜかブクマ数が1だよね

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