2021-08-12

龍が如く6のネタバレあり感想

シリーズいまいち評判の悪い龍が如く6をやってみていろいろ言いたくなったけど書く場所がないのでここに書く。

ネタバレ全開なので見たくない人は見ないようにおねがいします。

これまでは0~5と維新ジャッジアイズプレイ済み。

全般

不満点は多い方だけど、そこはいもの龍が如くクオリティなので、途中で投げ出さず最後まで遊ぶくらいの面白さはある。

芸能人起用

いつにもまして有名芸能人を多く起用しているのは自分の好みではなかった。有名人ほど、のちにキーマンになりそうとバレバレなのもつまらない。

ビートたけし

評判良いけどあんまりきじゃない。本人のキャラ世界観龍が如く世界観が負けてしまっている。

自分場合、どうせタレントを使うならその人の知られざる一面を見たいというのもある。

このゲームビートたけしは、「たけしってこういう演技するよね、知ってる知ってる」という域を一歩も出ない。

いかにもビートたけしの表面だけをなぞったキャラ造形という感じ

藤原竜也

こちらも顔や演技がおなじみすぎて世界観を壊している。3の力也は良かったんだけど、やっぱり顔の力が強すぎるのかも。

あと田舎ヤクザ風のファッションヘアスタイルが似合っていない。

フェイスキャプチャーするならファッショナブルホスト風にした方が似合ったか

真木よう子

美人だけど棒読み台無し10人が10人気づくはずのダメさなので、修正できない事情があったのかも。

宮迫博之

これも本人すぎる。

ただゲーム発売当初と現在宮迫境遇が違いすぎてその印象も悪い方に影響している。

当時はバラエティ番組でもトップクラスドラマでも活躍していて器用でイケてるイメージがあった。

今は反社つながりでクビになってYouTuberをやってるけれど、そこで群を抜いて光るようなかっこよさがない。オリラジ中田との企画も旧世代の凡人代表というポジションに収まっている。

で、ゲーム中の宮迫タレント宮迫しかなく、それを忘れさせるくらいの役作りはできていない。もう少し本気で怖いヤクザの顔も見せられたらよかったのに。

シナリオ役回りも、最初から最後までステレオタイプの情に厚いけれど全然モテないピエロ役。

大切な人を守るために命を張ったのだから最後は結ばれてもよかったのでは。染谷から子供を託されたわけだし。

余談だけど、龍が如くシリーズ通して主要キャラヤクザ以外は、偏見に満ちたステレオタイプキャラが多くて時代に合わなくなってきているのを感じる。

オタクとか、さえない男とか、デブとか、不細工とか、あと普通会社員とかの脇役キャラは深みもリアリティもない。

誇張してギャグにしていると言えなくもないけど、容姿をこっけいに誇張するのは今どき古くさい感じがする。

ジャッジアイズ九十九は、オタクだけど性格も悪くないし身だしなみを整えればかっこよくなりそうな描き方をしていて少し良かった。

小栗旬

小栗旬演じる染谷はめちゃくちゃ良かった。芸能人という違和感もなかったし、ヤクザ世界での新たな価値観を持った世代交代をリアルに感じさせる。

なにより龍が如くシリーズ伝統の、一本筋が通っている悪役というのは魅力的。

でも、最後のあれはただの無駄死にだよね。

その他のキャラクター

小清水

染谷ほどじゃないけど一本筋が通ってそうな強い悪役という点で良かった。

ただ、空砲トリックは酷い。染谷覚悟を見て空砲にしたっていう説明があったけど、オートマチック拳銃だと入れ替える隙はないでしょ。

リボルバーなら1~2発空砲入れておいて状況によって回転させることもできるけど。結局最初から空砲だったの?

ハン・ジュンギ

ハン・ジュンギも今までのシリーズにあまりいないタイプの悪役で良かった。彼も筋が通っている。

巌見恒雄

巌見恒雄はカタギと思わせるトリックのためだけにサラリーマン顔にした結果、ボス感がまったくなくてすこぶる評判が悪い。

まあたしかに強面にする必要はないんだけど、0の佐川みたいに普通の顔と、すごんだときの顔のギャップがあるとただものじゃないという怖さがもっとたかも。これは菅井にも言えるな。

巌見恒雄と菅井との関係性は微妙。やっぱり腐っても東城会の菅井の方が立場は上かせいぜい対等じゃないかな。

今回は巌見兵三も含めてステレオタイプキャラ造形が他のシリーズよりも多かった印象。

評判の悪い遥は、自分的にはむしろこれまでのシリーズよりも好印象。いままでのシリーズにおける遥はいい子すぎてリアリティがなかった。

そのわりに5のラストでは、みんながさんざん苦労して計画して時間お金情熱をかけて作り上げたものを誰にも相談せずに突然ぶっこわすし。

それで身勝手にぶっこわした理由の、おじさんと一緒に暮らしたいというのは結局一日も叶わなかったのでいったい何がしたかったんだってなる。

今作の遥は、自分勝手に不可解な行動をしてまわりに心配をかけるけど、5みたいに他人資金時間や願望を無駄にさせてないのでまだましだし、そのくらいの方が人間的でリアル

ただ、華やかな世界も裏の世界施設暮らし大都市での生活自然に囲まれ田舎生活もしたのだから、そこらのキャバ嬢よりもずっと達観して肝の座った女性になっていたらもっと好きになった。

個人的には1からずっとなんだけど、無垢純粋な人っていうのがたとえ子供でも世界観に合ってなくてリアル人間を感じない。

ヒロインでもトラウマを抱えていたり、少し闇落ちするくらいが好き。

今回の遥はそういうダメなところが見えてちょっと好きになったんだけど、今度はハルトが無垢存在として登場したのが残念。

汚れた世界の住人との対比のつもりなんだろうけど、どうにも好きになれない。

0のユキちゃんみたいな世間知らずなドジっ子は大好きだから、たぶん欠点のない人物像が好きじゃないのかも。

あと結局、なぜ遥が尾道という町を家出先に選んだのか理由がない。

沖縄東京を移動するときにふと途中下車して立ち寄るような位置関係でもないし単に美しい町並みを見せたかっただけ感。

まあ、大林映画好きにはあの映画風景を歩き回れるのは嬉しいけど。

そして遥と相手との出会い描写が薄い。

0のマキムラマコトとの出会いくらい丁寧に描いて、そりゃ好きになっちゃうよなあという説得力が欲しかった。

その他気になった点

ムービーで筋を説明しすぎ。

筋をムービー説明するのは仕方ないのだけれど、そこで明かされる事実ひとつムービーあたりひとつにすべき。

長い一本のムービーの中でふたつもみっつも新たな事実が明かされると、遊んでいる方は置いてきぼりになる。

自分操作したキャラストーリーを進めた実感がない。

キャバクラ面白くない

単純にキャストが可愛くない。芸能人セクシー女優だったら見たことあるという補正で可愛く感じることもあるけど今回はそれもない。

あとカードゲームになったので、異性と話している実感が薄れた。

ビデオチャットリアルだけど長い

しろビデオチャットの方が細部までリアルでドキドキ感がある。

ただ1ゲームが長くてちょっと飽きる。

失敗ムービーも全部見ないと攻略したことにならないのはなんかつらい。

バトルはいまいち

通常攻撃が弱すぎて戦闘時の選択肢が少なく、戦略性をあまり感じられなくなった。

アルティメットヒートモードで物をつかんで叩くと一瞬で終わるのに、通常攻撃だと何分もかかるみたいな。

アルティメットヒートモードラッシュ攻撃雑魚キャラ相手にはオーバーキル時間無駄という感じ。

プロテインゲーム性を壊す

おなじみの回復ドリンクよりもはるかに体力を回復するのでボス戦でもプロテインヒート用のタウリナーだけで楽勝。

その上飲むだけで経験値が大量に得られる。

本来プロテイン効果を考えると、体力回復はしないけど、飲んだ後にバトルしたら筋力アップ効果倍増くらいでよかったのでは。

尾道秘密は突飛すぎる

あんな巨大で物騒なものを今後も置いておけるわけもなく、どうするのか気になるけどなにも描かれない

しろラストはあれの上で戦って、大爆発とともに桐生もろとも沈んで桐生消息がそれ以来不明となるのかなって思ったんだけど違った。

あれは、地下ドックに格納されたまま発見された方がリアルで良かったんじゃないかな。

田頭が誰にも相談せず勝手レバー操作するのも変だし、レバーひとつあんものを浮上させる仕組みも酷い。

ていうか、あれである必然性あんまりない。造船の町だからっていうのはわかるんだけど、秘密という後ろ暗さがバカかいあれとそぐわない感じ。

旧日本軍核兵器開発か人体実験証拠秘密なのかと予想してたけど、さすがに広島舞台で核はセンシティブすぎるな。

暗号子供だましみたいなやつなので、そんな大事秘密なら、戦時中暗号現代暗号理論にもとづくくらいの複雑さがほしい。

音楽

山下達郎音楽もいいっちゃいいんだけど龍が如くのメインテーマとしてはどうなのと言う感じ。

しんみりさせるシーンには合うけれど、戦闘で奮い立たせるような効果はない。

しかも書下ろしじゃないので、これも山下達郎名曲いかにも山下達郎的に使う使い古されたステレオタイプという感じ。

曲が悪いわけじゃなくて、こういうシーンはこの曲でしょというセンスダサい

  • 去年、龍が如く6の感想書いたのでよろしく anond:20210812032832

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