2017-12-29

あの記事の続き

anond:20170413064206 を4月に書いた。匿名ダイアリーで書いた日記としては、反響をいっぱい頂いた。耳に痛い意見もあったし、励ましや慰め、感謝言葉も頂いた。

今年の仕事も終わったので、あの記事が結局どうなったのかはまとめておこうと思う。

1. SIerへの思い

元の日記へのコメントでは発注者側の無知二次三次請を地獄に落とすことについて指摘があったので、それも併せて。

人月など意味がないことについて自分の中で割り切ったので、社内への説明では適当人月でっちあげることにした

社内で通りそうな人月単価はもうわかった。だから、うちの希望納期が通るかどうかだけ聞いておいて、通りそうな単価で割り算するだけにした。

そんなに人数必要か? と突っ込まれた時には「必要でしょうね。だってあなただったらプログラムからテストまで、一人でできますか?」と言い返すことにした。

これを続けた結果、人月について突っ込まれることはなくなった。

納期についてはメーカ意見を最大限採用している(これは前からだが)

納期遅れだけはまずいな、と思っていたか可能納期については昔からメーカから提示採用してきた。最近は3か月くらいはプラスしておくことにしている。

「短くならないの?」という問いについては「無理ですね。そもそもこの機能必要なら、もっと早く相談するべきだったでしょう?」と返している。

これを続けた結果、逆にこっちでスケジュールを作れるようになった。

また、納期プラス3か月することで人月計算に余裕があるから、通りそうな単価に近づけられるようにもなった。もっと早くにやっておけばよかった。

保守費の値下げについてはこれから交渉

交渉するけど、基本的には保守費を下げてもらえる条件などほとんどない。さてどうするかはこれから考えようと思う。実の支払金額を下げろと言われたけど、下がらなかったら仕方ないよね、と割り切っている。そもそも保守費をけずるのは私の本意ではない。

2. 偉い人への思い

・どうでもええわ、の精神

4月13日あの日記の後、上期・下期の人事評価がなされた。評価は大してあがりもしなかった。どちらも6段階評価の3。

昇格の条件で考えれば、2年間・4回の人事評価コンスタントに4を取り続け、上期評価後に部門長に審査されなければならない。

まり、この先2年は昇格しないことがわかっている。この4年ずっとそうだったから、もう昇進・昇格は期待していない。

どれだけ頑張っても評価など上りもしないのだから、社内の意向を気にすることもやめた。

何もかもどうでもええわ、それよりは自分のやりやす方法をとろう、と決めた。

システム開発における工数単価の比較バカへの説明に楽なので、使い続けている。

上でも書いたけど、工数単価をコントロールしているか理解のできない上司や偉い人への説明に苦労することは少なくなった。機能面を理解させるのも一苦労だが、バカにもわかるように擬人化させて説明することが増えた。

例:このデータをなげないと、システム側は「データが来ていなくて処理できませーん」って言うんですよー。

システム機能追加や保守ができるのは、そのメーカだけだよ→でも、似たような機能自分らで作るよ。

システムについて理解できない偉い人らに連れられて、メーカの人を何度も呼んで打合せするかわりに、こっちが作った仕様説明実装するのにいくらかかるのか? を問うだけの打合せを一度だけすることにした。あとは全部私とやりとりしてもらっている。

また、金額に折り合いがつかないから、別のメーカ代替機能をつくってもらうことにしたものもある。

ソースコートは開示できない。だから、代わりに私が必要となる機能仕様実装手前まで作って、コーディングをお願いする手口をとることにした。

上でも書いたが、どうでもええわと割り切っているので、多少問題があってもいい。実装手前までの仕様策定を私がやったのだから、それに従ったメーカは私が守るだけのこと。

場合によっては自分でも作ることにした。その代わり残業時間が増えたけど(後述)。

・「実際そういうやり口で、うちの仕事を受けてくれなくなった業者があったと聞くぞ。又それを繰り返すのか?」

繰り返している。前はそうならないように配慮していた。しかし、下っ端の私らが配慮しても、開発・工事現場担当たことがない者(大概は課長以上)の行動で業者を困らせつづけた。

もうリカバリーできない。業者からは不平不満がでており、この案件が終ったら、二度とうちの案件はうけないと言う会社もあるようだ。

バカ役職を与えたのは会社なのだから、そのツケは会社が払うしかない。

稟議を引き戻した件については完了した。

から思えば、嫌がらせにちかい理由だと理解している。

金銭面というよりも、ある種の機材を技術面/運用面/コストから否定した結果、その機材を使うことで微々たるイメージアップができると思っていた偉い人にとって不満だったようだ。2ヶ月遅れたが、引き戻しをさせられた稟議案件は完工した。

その機材は別の工事担当者案件で導入することになった。すでに私が指摘していた問題点が露呈している。

偉い人にとっては何のダメージもないだろうけど、導入させられた部署の不満は高まっている。バカの下で働くのは大変だな、と思っている。

3.個人的な話。

評価もされない

上でも書いたとおり、評価されないのはもう諦めたのでいい。理解できないもの評価できるわけもないし、そもそも理解しようという気もないのだろう。

ユーザからは「使いにくい」と文句を言われて、上からは「よく考えたのか」と怒られる。誰がそんな仕事に喜びを感じる?

未だに喜びは感じていない。しかし、辛いと思わなくてもいいように働く方法がわかってきた。

使いにくい、と文句をいわれても「どうせシステムなど、お金を生まないと思われていて、予算がでないかしかたないよね」と答えている。

その上で改善検討はするが、お金がでないのだからできることには限りがある。

自作ソフトでなんとかできそうなところはそれでカバーすることにした。

・内作を許容することにした。

ここまでで、予算が通らない分で小規模なもの自作することにした、と書いてきた。

以前ならば、自分退職するまえに死んだりしたら内作したソフトメンテができるひとが居なくなるので、極力メーカに作ってもらおうとしてきた。

そもそも、内作のメンテが大変なこと、開発者が死んだり会社に来られなくなったとき対応を考えておかないとならないことはずっと説明してきたし、退職者が好き勝手につくったソフトメンテで苦しんでいる部署が社内にある。だからメーカに任せましょうという説明をしてきた。

内作を提案したときメンテ担当者をふやすことも依頼したが特に増やされる様子もない。

それは会社の考えかたなので、どうでもいいと割り切った。私が死んだ後のことなど知ったことではない。

・新しい技術も身に付かない→残業しながら勉強してやれ

一番大きく変ったのはここだと思う。残念ながらかかわっている案件全体が炎上しつつあり、残業時間がそのまま勉強時間にはなっていないが、内作をしつつ興味のある言語勉強をすることにした。

それについて「家で勉強するべきではないか?」などとのツッコミはない。どうせ理解できていないのだろう。

もし文句をつけられたとしても、こっちには「内作で数百~数千万を浮かすんだから、内作に必要学習時間業務として認めろ」といいきる度胸がついた。

それで上司評価が厳しくなっても「どうでもええわ」、もとより評価されていなかったのだから

ちなみに残業時間がどんどこ増えた。体はだるいし、ストレスチェックの結果2年連続産業医カウンセラーとの面談を推奨する手紙をもらった。36協定上の制限時間などもブッチすることがあるが、それについて文句をいわれても「どうせ人がいないのだから仕方ないだろう? 文句あるなら仕様策定もできるような人材を確保するか、メーカに頼んで数千万はらえ」と言い切った。

開き直ると楽だとわかった。

・今の部署を離れるか、システム以外の仕事をするために勉強することにした。

実は法律に興味がでてきた。そこで行政書士試験をうけた。新しい分野を勉強するのはたのしい、合格していればうれしい。

また、本社システム担当者に「本社システムやらせてほしい」とお願いした。今の部署から離れられるなら嬉しい。バカ上司の下はもううんざりである

4. 日記コメントをくださった方々へ

一杯ブコメをいただいた。皆様ありがとう特に気になったコメントは次のとおり。

id:luccafort これに少しだけ似た経験若い頃にさせてもらった。その時言われたことが「なんでそんなに彼らの肩を持つの?」だったので根本の考え方や感じ方に断絶を感じて絶望した。増田はすごいよ。」

→私も言われました。「なんで業者の味方するんだよ」と。あー、そういう風におもってるんだ、と理解した瞬間にもうええわ、と切り変わりました。そこから上記のとおりです。

id:celaeno_w インフラのありがたさは、一回サーバー落ちて、保守費用なんかと桁が違う損害出すと分かるんだけれどな。こういうのは、「格安バスツアー」とか、「格安海外旅行」と一緒よ。後悔した時には遅い。 」

→そうですね。ですから保守稟議にはそういう話を書いてきました。停止からの復旧時間、その間に指図できなかったロット機会損失などなど。1日とまれ保守費など比較にならん損失がでるよ、と。

でもそれでもけちりたいようなので、もういいのです。一回地獄をみればいいんですよ。

id:otihateten3510評価もされない、新しい技術も身につかない。ユーザからは「使いにくい」と文句を言われて、上からは「よく考えたのか」と怒られる。誰がそんな仕事に喜びを感じる?” 至言問題はなぜ全員辞めないのかという点 」

id:su_zu_ki_1010 転職おすすめされても、その方の年齢とかスキル(新しい技術も身につかないとぼやいておられる)もあるので難しい場合もありそう。部署異動で無縁のところに行くのを希望するという手もあるのではないか。 」

無職が怖い、この一言です。部署移動はこの6年間、評価毎に話ししています希望は通りませんでした。今は他部署から是非貰いしてもらえるようにアピールしています

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