はてなキーワード: 好き好き大好き超愛してるとは
(多少ネタバレ含みつつ紹介します。内容の記憶違いもあるかも)
既にあらゆるブログで言及されているように舞城小説の中に「殺され続ける女の子」のモチーフは多い。
普通の高校生達と、ほぼ木記ちゃんみたいな女の子が主役の短編『ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート』はその筆頭だが、
誰も死なない少年少女の青春もの(小学生の子供達の話よ!?)ぽい体裁で、良くまああんなに落ち込むラストにするな。
苦しく後味が悪く恐ろしく、超面白い。(短編集『キミトピア』に収録されてるよ!)
やはり似た話の連作『淵の王』の3編目、中村悟堂くんの話には突然「ロミオメール」というワードが出てきて流石に笑った。
トラバの指摘通り、舞城のミステリは全くロジカルではなく、メタかつ重複する世界の中でひたすらカオスに陥って行くものが多い。
『九十九十九』が傑作すぎる。
イドより何倍もカオスでメタメタ(そもそも作家、清涼院流水の小説内のキャラクタを使ったトリビュート作だし)で大爆笑カレーでとにかくぶっ飛んでいるけどラストは泣けたり。イド10話好きな人にぜひ。(長いし重い)
カオスさは低めでさらっと読めるのは名探偵ルンババの出てくる『世界は密室で出来ている』。
自分が何者かわからない名探偵主人公、『獣の樹』はヒロインが駄目で好き。
・鳴瓢(および殺人鬼)
昔の講談社のミステリ枠を読めば大体酒井戸(や聖井戸)みたいな主人公だが、少ないけどもちろん鳴瓢みたいなのもいる。
SFでもミステリでも無くて、普通の暴力と性行為と性暴力の出てくる純文学短編、
で、同時に(IDINVADEDの)「殺人鬼」の存在と行為についても結構語っていると思う。
イド2話の富久田のつぶやきみたいな台詞は完全にこの話を思い出しましたね。
「人それぞれのイド(殺意の世界)=人それぞれの鼻クソご飯」である。
あと、短編集(短編集ばかりです舞城)『短編五芒星』の中の『バーベル・ザ・バーバリアン』の主人公は刑事で、色々あって病んで荒んでかなり鳴瓢的な感じにいくのだが、最後に語る「俺の心が冷えたきっかけ」が意外なところにあり、かつピュアなメッセージとなっていてしみじみ良い。
・富久田
富久田のようなデフォルメされたアクの強いキャラ、いそうでいなかった気がする…
が、頭の穴というモチーフはもちろん、超名作『好き好き大好き超愛してる』収録の『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』ですね。(文庫の好き好き大好きには収録されていないらしい…)
穴あきボーイとユニコーン娘が出会ったらまあそうなるよね、というカオス青春SF?
あと、強迫神経症(何かに取り憑かれる)みたいな部分が出てくるのは『短編五芒星』の
同棲中の彼氏がいる。同じベッドで寝ているが、就寝時間が時々ずれるので、彼がすでに寝ている横に潜り込む日がままある。
私がいないときは彼氏は丸まってみのむしのように寝ているのだが、私の気配を感じるともぞもぞしてスペースを開けてくれる。
そのスペースにお邪魔すると、ぎゅーっと抱きしめてくる。
寝言で「好き好き大好き超愛してる~」と言ってくる。
胸や、胸と間違えて腹の肉を揉んでくる。
これを全部マジで寝ながらやっているのでかわいい(「本当は起きてるんじゃ?」と思うのだが、翌朝聞くと全く覚えてないので、9割がた夢の世界にいる)。
これ、私も寝ているときに彼氏に対してできていたらめっちゃかわいいんじゃないかと思い、「寝ているときになにかやってる?」と聞いたら、「何もしていない。完全に寝ている」と言われ、そうですか……となった。
彼が見る悪夢は私が全部払って受け止める
彼の少年みたいな寝顔が崩れないよう寝ずに見張って整えてあげる
彼の苦しい時にはいくらでも話を聞くから、ただ隣にいさせて欲しい
私が眠れない時にはただ横で寝息を立ててくれればそれで良い
私に悲しいことが起きても何も聞かず一夜過ごしてくれたら良い
ただ出会う順番が違ったら、こんなことを躊躇なく語り合うことができたかもしれない
一ヶ月に一度彼の一番になれる夜がある
いま、彼に一番近くて一番触れ合っていて彼を一番知っているのは私
どうして、何を頑張っても、彼の「ずっと一番」にはなれない
これっきりにしよう、もう何度思ったか、そんなの出来るはずない
だって彼のこと、好き好き大好き超愛してる
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飲食店でアルバイトをしていると、たまに「ああ、このお客さんは俺のことを人間だとは意識せずに、店員だとしか思ってないな」と感じる瞬間がある。
別にそれで何かあるわけではなく、ちょっと不快な思いをして、こっちも店員とお客さんという型に合わせたコミュニケーションのスイッチが入るだけ。これはよくあること。
ただ、最近そういったお客さんが「店員さんに横暴な態度をとる人が信じられない。」と言っているのを耳にした。
理由を聞きたくてうずうずしたのは言うまでもない。
理由を聞けば、きっと「店員さん可哀想じゃん、店員さんも人間だよ、そもそも人としてどうなの」的な言葉が返ってくるんだろうなあと思う。
彼に理由は聞いていないので想像になるけど、もしそういう考えなのだったら、それは非常に手抜きしたコミュニケーションではないか。
つまり、店員と客という間でも根本に自分とあなたという考えがあれば、「生中」じゃなくて「生中下さい」、「どうも」じゃなくて「ありがとうございます」って言うんじゃないの。普段からそういう話し方の人じゃない限り。それをしないってことは無意識のうちに店員と客っていう型に合わせてコミュニケーションしてればいいやと思っているのでしょう。
「店員に横暴な態度とるのは良くない」という言葉は自分は相手を人間として捉えていますよというポーズであって、その根本は、その言葉自体がコミュニケーションの型に含まれているか、あるいは、自分が嫌われたくない、よく思われたいという感情を「店員さんが可哀想」という相手の為ですよという言葉に置き換えているかのどちらか。
余談だけど、大学生が飲食店で「ごちそうさま」をいう割合は80%以上。
そのうち80%が学生バイトに対しても丁寧に「ごちそうさまでした」「ありがとうございました」という。残りは「どーもー」「ごちそうさま」など。
対してコンビニのレジで「ありがとうございます」という割合は40%。レジに人がいない時に「お願いします」など言わないで無言で待つという人が70%以上。(数字は全部適当。自分の感覚)
お礼を言う言わないは今回の趣旨ではないが、居酒屋では「ごちそうさま」を言うけどコンビニでは「ありがとうございます」を言わない理由は何なのでしょう。
別に挨拶はしっかりとか、敬語で話そうとか、僕に優しくしてとか言っているわけではない。
例え、そうですかと「生中お願いします」とか言われても今までのコミュニケーションの型が置き換わるだけで何も変わっていない。
生まれつきなのか、環境なのか、自然にそういう意識を持てる人がいる。自分の周りにもたくさんいて、とても羨ましく感じる時がある。
というのも、僕自身がずっと手抜きしてきたと思うし、今でも「やばい、手抜きしてる」と気づく瞬間がある。自分の行動がちゃんと説明できない時がある。
何が心配かというと、自分がそんな手抜きのコミュニケーションにどっぷりつかってしまって、何かの基準なしには生きていけなくなること。
友達だからこうする。彼女にはこうする。先生と学生のコミュニケーションはこうで、親と子供だとこう、みたいに、自分と相手のコミュニケーションのはずなのに誰かが定義した友達、彼氏、先輩、後輩、彼女、親etcの枠組みに合わせなきゃコミュニケーションが取れないのは不幸なことだと思う。
よく言う、自分に役割が与えられていて、その役割を演じるっていうやつ。
「世界の中心で愛を叫ぶ」を読んで一通り感動した後に、舞城王太郎の「好き好き大好き超愛してる」を読んではっとする感覚。
あの感覚を忘れないようにしたいと思う。
「自分の軸足を自分の内側に置くことは大事だよ」「自分のものさしではかりなさい」などよく言われてきたけど、最近になって本当に大事なことなんだと感じることが多い。
以上、居酒屋のバイトしているときにぼんやり考えていたことを、ぼんやりまとめました。
(あらためて読むと、すげーひねくれてるなあ(笑))
「好き」ってなんだかよくわかりません。
食べ物と人とじゃ「好き」の意味は違うみたいです(当たり前か)。
大切にしたい友人はいるけれど、その「好き」とも違うらしいです。
わたしはハニワが好きです。写真を集めてノートに貼ったり、絵に描いてみたりしています。
粘土でハニワっぽいものを作ってみたこともあります。大好きだよ、ハニワ……。
でも、その「好き」ともやっぱり違うんでしょうね。
なんでこんなことを考えてるかというと、
わたしのわからない「好き」を毎日浴びせかけてくる変なヤツがいるからです。
中高生の時、わたしは「男」と「女」は完全に別の王国の人間なんだと思い、
高い城壁を作って交流しないようにしていました。
だれかとだれかが戦ってどっちが勝ったとかいう話に一喜一憂しているよくわかんないヤツら。
向こうもわたしのことは「わけわかんない」らしくって避けられてました。
その壁が最近、「あいつ」の侵攻で壊され始めています。
最初から攻撃的でした。わたしのハニワノートをひったくって「これいいね」とつきまとい始めました。
質問攻め、遊びに誘い攻め、サークルの部室で待ち伏せ攻め、いろんなウザいことをしてきました。
そして、そのうちわたしをいま一番悩ませている「好き好き」攻めを始めました。
「オレ、増田さんのこと好きだから」「好きだから、会いたい」「もっと仲良くなりたい」
周りに吹聴し始め、わたしを困らせました。どう反撃すればいいのかも思い浮かばず……。
「やらしいことがしたいなら、もっとおっぱいが大きくてすぐ服を脱ぐヤツとすればいいのに」
そう思ってみましたが、どうにも有効な戦術ではなかったようです。
いつしか「あいつ」はわたしの妄想の世界の中へまで、侵略してきました。
妄想のなかの「あいつ」はわたしの頭を撫で撫でし、「増田はほんと、カワイイね」と言います。
「カワイイ」なんてちいさい頃親から言われて以来なので、変な気持ちになります。
そんでわたしを包み込むようにぎゅううと抱きしめてきます。
するとわたしの身体は痙攣したかのような、びりびりとした電気みたいなものが走り、
玩具を買ってもらえなくて駄々をこねてる幼児のように、居ても立ってもいられない気分になります。
さらにさらに、「あいつ」はちゅううとわたしの唇を奪い、
「ほんと、大好き」「超カワイイよ、増田」と呟きながら、何度も何度もキスしてくるのです。
そうなるともう、わたしの頭は熱病に侵されたかのように熱くなり、妄想は事切れるのです……。
「好き」ってなんだかよくわかりません。
もうすぐ何百万人ものカップルがいちゃいちゃすると聞いている「クリスマス」の日がやってきます。
「あいつ」とはその日にも会うので、また好き好き攻撃をされてしまうかもしれません。
その瞬間が訪れたとき、わたしはいったいどんな顔をすればいいんだろうか。
似たようなことを考える人もいるもんだなぁ。
お付き合いしたいとかそういう感情がほとんどない。
合コンをやるようなリア充とは疎遠だったので、そういう経験もなく、
婚活するほどがんばれそうにもない。
性欲はそれなりにあるが、誰でもいいほど飢えてはいない。
過去にお付き合いをしたことはあるけど、相手から言われてからだし、
好き好き大好き超愛してる!みたいな気持ちにはならなかった。
そんなこんなでそろそろ四十路が見えてきたので、きっとこのまま
結婚することはないだろうと思う。
親には「とりあえず子供だけでも」と言われるが、誰の子生むねん。
まあ、昔に比べたら恋愛至上主義の合間を縫っておひとりさま需要も
増えてきたし、いい時代になってきたんじゃなかろうか。
なるようになるさー。