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2020-03-14

IDINVADEDのキャラクタから舞城小説無理やり紹介

(多少ネタバレ含みつつ紹介します。内容の記憶違いもあるかも)


カエルちゃん

既にあらゆるブログ言及されているように舞城小説の中に「殺され続ける女の子」のモチーフは多い。

普通高校生達と、ほぼ木記ちゃんみたいな女の子が主役の短編ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート』はその筆頭だが、

似た設定の『添木添太郎』がやばい

誰も死なない少年少女青春もの小学生の子供達の話よ!?)ぽい体裁で、良くまああんなに落ち込むラストにするな。

苦しく後味が悪く恐ろしく、超面白い。(短編集『キミトピア』に収録されてるよ!)

やはり似た話の連作『淵の王』の3編目、中村悟堂くんの話には突然「ロミオメール」というワードが出てきて流石に笑った。


酒井戸(名探偵

まさに初期のメフィスト舞城の基本主人公

トラバの指摘通り、舞城ミステリは全くロジカルではなく、メタかつ重複する世界の中でひたすらカオスに陥って行くものが多い。

長編ディスコ探偵水曜日』も良いが、

九十九十九』が傑作すぎる。

イドより何倍もカオスメタメタそもそも作家清涼院流水小説内のキャラクタを使ったトリビュート作だし)で大爆笑カレーでとにかくぶっ飛んでいるけどラストは泣けたり。イド10好きな人にぜひ。(長いし重い)

カオスさは低めでさらっと読めるのは名探偵ルンババの出てくる『世界密室で出来ている』。

自分が何者かわからない名探偵主人公、『獣の樹』はヒロインが駄目で好き。


・鳴瓢(および殺人鬼

昔の講談社ミステリ枠を読めば大体酒井戸(や聖井戸)みたいな主人公だが、少ないけどもちろん鳴瓢みたいなのもいる。

SFでもミステリでも無くて、普通暴力と性行為と性暴力の出てくる純文学短編

『鼻クソご飯』がまさにこれ(鳴瓢主人公

で、同時に(IDINVADEDの)「殺人鬼」の存在行為についても結構語っていると思う。

イド2話の富久田のつぶやきみたいな台詞は完全にこの話を思い出しましたね。

「人それぞれのイド(殺意世界)=人それぞれの鼻クソご飯である

短編集『イキルキス』に収録されてるよ!)

あと、短編集(短編集ばかりです舞城)『短編五芒星』の中の『バーベル・ザ・バーバリアン』の主人公刑事で、色々あって病んで荒んでかなり鳴瓢的な感じにいくのだが、最後に語る「俺の心が冷えたきっかけ」が意外なところにあり、かつピュアメッセージとなっていてしみじみ良い。


富久

富久田のようなデフォルメされたアクの強いキャラ、いそうでいなかった気がする…

が、頭の穴というモチーフはもちろん、超名作『好き好き大好き超愛してる』収録の『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』ですね。(文庫の好き好き大好きには収録されていないらしい…)

穴あきボーイとユニコーン娘が出会ったらまあそうなるよね、というカオス青春SF

(やはり富久田のキャラクタ全然関係ない)

あと、強迫神経症(何かに取り憑かれる)みたいな部分が出てくるのは『短編五芒星』の

『美しい馬の地』これも全然SFでもミステリでもないのだけどかなり奇妙で、でもやっぱり優しさ溢れる良い話ですね。

(やはり富久田のキャラクタ関係ない)




anond:20200313201459

 
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