はてなキーワード: マヤ文明とは
マヤ少年(誤)の件がガセネタとか言われてるけど、個人的にはあれをガセネタっていうのは学問に失礼だと思う。
少年は自分で立てた仮説をもとに三年間調査して、なにかあるかもしれないと思った場所を大学やらカナダ政府やらNASAやらJAXAに協力してもらって調べた結果、本当になにかあったと発表した。
でももっと詳しい専門家によるとどうやらそれは間違いだとわかった。
これってどこかにガセと言えるような悪意があるだろうか?登場人物の中に悪人はいるか?
こんなもん、学問の道を歩いていればいくらでもあることじゃないのか?
少年の仮説は専門家からすればとっくに通り過ぎた場所だったのかもしれない。
彼が費やした三年の月日は徒労に過ぎなかったのかもしれない。
でも彼は嘘つきなのか?ぬか喜びさせやがってと殴るべきなのか?
自分はそうは思わない。
マヤ文明発見のはどうやら眉唾情報だった。かくいう私も、ブクマこそしなかったし、なんとなく疑いはありつつも、ほぼ信じてしまった。
私は過去の経験等をもとに、その情報の確度を計算し、閾値を超えていれば信用できると判断している。
今回のマヤは閾値を超えていたが、結果として、どうやらガセだった可能性が高そうだ。
今回思ったことは、ある眉唾情報(水素水etc.含む)を信じた人のそれに対するブコメやTwitterなどの発言を、あげつらって、笑ったり貶めたりするのは正しい行為じゃないと思った。
唯一笑ってもいいと思うのは、過去に自分の下した判断に縛られれ意固地になったり、反対する情報をシャットダウンしたりすることだ。
どれも明確な根拠に基づかない、しかしそれを示さなくてもなんとなく責任は逃れられるような主張になってるところも特徴。
そしてなんで他者に対して優越感を持ちたいかというと、自分に自信がないからだろうね。アイデンティティが未成熟、未確立なんじゃないかな。そういう状態だから他人からの承認を必要とする。他人からの承認こそが自分が自分であることの確認につながる。そうじゃないと自分が何者かわからなくて、価値があるのかわからなくて、不安なんだろう。
でもアイデンティティというのは他人との差異からのみで確立するものじゃなくて、期間や経験を経て、自ら獲得していくものでものある。
元増田が貼ってる記事は編集が入っててどこまでが専門家の言ったことが分かりにくいので、コメントがそのまま載っているオリジナル記事の追記部分を元にざっと訳出
http://gizmodo.com/teen-discovers-lost-maya-city-using-ancient-star-maps-1775735999
David StuartさんのFacebookを引用。元増田が貼っているものなので省略。
https://en.wikipedia.org/wiki/David_Stuart_%28Mayanist%29
Thomas Garrisonさんのコメントを掲載。USC(南カリフォルニア大。1880年設立の名門校)所属の人類学者であり、リモートセンシングの専門家でもある。
I applaud the young kid’s effort and it’s exciting to see such interest in the ancient Maya and remote sensing technology in such a young person. However, ground-truthing is the key to remote sensing research. You have to be able to confirm what you are identifying in a satellite image or other type of scene. In this case, the rectilinear nature of the feature and the secondary vegetation growing back within it are clear signs of a relic milpa. I’d guess its been fallow for 10-15 years. This is obvious to anyone that has spent any time at all in the Maya lowlands. I hope that this young scholar will consider his pursuits at the university level so that his next discovery (and there are plenty to be made) will be a meaningful one.
(意訳)若者の努力は素晴らしいことだ。しかしこの結論はちょっと。リモートセンシングができるなら、この画像はトウモロコシ畑の跡地だとはっきり分かる。おそらく10年から15年間、休閑地になっているところだろう。マヤ低地を調べた経験があれば、誰でも分かることだ。私としては、この若者が次は有意義な発見ができるよう、大学に行って勉強して欲しいと思っている
Garrisonさんはよく似た地形が写っている画像もギズモードに提供している。耕作放棄されてから間がない分、もとの画像よりもはっきり形が分かる
Ivan Šprajcさんのコメントを掲載。スロベニア芸術科学アカデミー所属。人類学者であり、天文考古学を研究している。
Very few Maya constellations have been identified, and even in these cases we do not know how many and which stars exactly composed each constellation. It is thus impossible to check whether there is any correspondence between the stars and the location of Maya cities. In general, since we know of several environmental facts that influenced the location of Maya settlements, the idea correlating them with stars is utterly unlikely.
(訳)もともと、特定されているマヤ文明の星座は非常に少ない。それに、星座が分かっていても、それぞれの星座が、正確にはどの星を組み合わせたものなのかは分かってない。したがって、星の位置とマヤ文明の都市の位置が一致しているかをチェックすることは不可能だ。また、マヤ文明の居住地の位置決定に影響を与えた環境的な要素はある程度分かっている。それに星が関係するというのは、まずありえない
http://anond.hatelabo.jp/20160511142842
http://b.hatena.ne.jp/entry/societas.blog.jp/1057101629
安易に批判されがちですが、なんだかんだ言ってマスコミはプロなので、ぽっと出のブログより信用できます。
こんな大発見がもし事実なら、周りの大人がメディアにリリースを出すのでは?
星座のアイディアについての専門家のコメントが、件の記事にすら載ってない。
「学者大ショック」みたいなまとめが作られたりしていましたが、
星は時間帯や季節で位置を変える、と小学校で習った気がします。
ある季節のある時間の星図を地上に写し取るようなことが可能なのかどうか。
星と遺跡の具体的な図が出てこないのも怪しいとこでした。
* http://www.bbc.com/news/blogs-trending-36259047
これネットの話題を取り上げるブログですよね。BBCの記者が書いてるのかもしれないけど。BBC が報道したと言えるかというと微妙では。
「星は時間帯や季節で位置を変える、と小学校で習った気がします」ってのも意味不明だ。星は天球上に固定されてるから位置関係は変わらんだろうが。
都市を建設していくのに、一々空を見てたら位置がズレちゃうんじゃないの、という程度の話です。
ある季節ある時刻の星図を作って基準となる方角を定め、全ての都市の位置を決めてから建設に取りかかったとか?
それとも、星座間の位置は関係がなくて、もっとローカルに、少数の都市群が星座の形を保っているという話なのか。
http://societas.blog.jp/1057101629
http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/11/maya-boy_n_9901340.html
星座の並びなのか、星の並びなのか。ぼんやりしてて怪しいなと。
まあ個別の話はどうでもよくて、次に同じようなニュースに出会ったときに、どの辺で怪しさを判断できるかが大事なんじゃないでしょーか。
うーんと、衛星画像の解析の担当の先生?の所属先の大学のブログを読むと、次のようにありますね。
For now, they will continue their research to confirm if this site was once the spot of a Mayan settlement.
They would like to visit the site one day if funding is available. The site is about 100 kilometres from the closest town, which is perhaps why no one else discovered it.
“It’s right in the centre of the jungle. It’s like an Indiana Jones expedition,” Dr. LaRocque said with a laugh.
”今から、彼らはその場所(this site)にマヤ文明の建造物があったかどうかを確かめる研究を継続する予定です”
確実な実地の検証は、お金が集まってからということかね。最寄りの人の住む都市から100キロ離れたジャングルの中を調べるからインディージョーンズの冒険のようなもの、とかって。
だから、マヤ文明の専門家の話のように『休閑地のトウモロコシ畑と主張してもいい』し、15才の少年とカナダの大学の先生達のように『マヤ文明の跡だと主張してもいい』が、両者ともに根拠がない、という状態のようですね。
シュリーマンだって、素人ながらギリシアの古代遺跡を発見したのだから。
まだ、何も言えない状態ではないのかな?
加えて、マヤ文明の専門家が、論文ではなくてFacebookで発言しているのならば、私的な意見として言っているだけではないか?
同僚の中国人の女の子が、中国では「2012年人類滅亡」っていうマヤ文明の予言が話題になっていると教えてくれた。そっかー、あと2年でみんなおじゃんになるかもしれないんだ。「信じます?」と聞かれたので、正直に「信じたいねぇ」と言ったら驚かれた。や、良い頃合いだと思わない?私はもういいや、2012年に等しく皆すっぱりオシマイにしてくれるなら、それでいいや。「そんなぁ、イヤですよぅ、したいことが一杯あるのにぃ!」と言う若い彼女を見ていて思い直した。
じゃ、アレだ、早期依願退職みたいにさ、早めに人生切り上げるから、そのかわりにもらえるはずの年金にちょっと色を付けた額が支給されるのがいいな。そのお金を、臨終指定した期日までにパッと使ってしまうのもいいだろうし、遺産として子供達にあげるのもいい。早期依願退生者が増えれば結果として老人の医療費は少なくなるだろうし、年金分+αの臨時収入が景気の底上げに一役買うだろう。おぉ、ナイスアイディア!志願するのになぁ、真っ先に。
元増田です。
言いたかったのは、人間は世界中の人間をうまく管理できるようにならなさそうに思えてならないので、
遠い将来には人間以外の何かに管理を委ねる(最初の例だとSFに出てくるようなコンピューター管理を想定)こと
を目指していった方がいいんじゃあるまいか、という悲観的な話です。
もっとも、コンピューターというのは無理があることがすでに明確になってきてるので、候補として挙げれるものは現状何も存在しないのですが。
マヤ文明とかと同じく謎の滅亡しそうで怖い、と思うが故の泣き言です・・・、が最初の反応があまりにも的外れだったので、余計なお目汚しまでしてしまいました、平にご容赦ください。