はてなキーワード: ウィル・スミスとは
もしクリス・ロックが白人だったら、アメリカ人たちは同じような反応を示しただろうか?
もしウィル・スミスの隣に座っていたのが、マフィアとの交際も噂されているような血生臭い噂の絶えないガチのラッパーだったら、クリス・ロックは彼のスキンヘッドをネタにしただろうか?
・昨今日本で急速に広まりつつある「誰も傷つけない笑い」はグローバルスタンダードでも先進的でも何でもなくただのガラパゴス文化だった
ロシアのウクライナ侵略が始まったばかりの頃にフェミニストへの逆張りで、
ウクライナがロシアの侵略に反抗して戦うのも「『有害な』男らしさ」だから許されないんですよね~とか嫌味を言ってた奴がいて最悪だなと思っていたけれど
アカデミー賞授賞式でのウィル・スミスへの反応を見ていると案外それも洒落にならなくなってきたな
単に暴力が駄目という次元を超えて夫が妻のために行動する事それ自体が「『有害な』男らしさ」だという論法だから
多分言葉でクリス・ロックに抗議していても女性の自主性を奪うとしてアウトだったんだよね?
こうしてみると、「『有害な』男らしさ」って本来あくまで『有害な』という留保付きだったと思うんだけど
そうじゃなくて少しでも男らしいと受け取れるものが全部駄目になってきてる?
BLMの時はさんざん当てこすりで「何はともあれ暴力は良くない」と言っておいて、ウィル・スミスがビンタかましたら「仕方ない」とか言うの。
そんなん通用しないでしょ。
米国ではウィル・スミスが批判されクリス・ロックが比較的擁護されるのは、アメリカ社会の強固な階層の問題な気がするな。
日本から見たらどちらも黒人芸能人だけど、ハリウッドの映画スターは社会的にも大きな影響力を持つ超セレブで、一方コメディアンはいくら有名で司会をやっていても庶民代表と見られている。
だからセレブは政治家などと同じように、強烈な誹謗中傷のような批判を受けるし、庶民からきつい批判を受けても痛くも痒くもない(ということになっている)。
庶民はどれだけ汚い言葉でセレブを貶めても許されるし、セレブがそれにマジギレしたら大人気ないとたしなめられる。
しかし、弱者である庶民に対する批判や揶揄は絶対に許されない。黒人のモノマネでブラックフェイスなんかしたら大変なことになる。
つい最近まで暴言や差別やハラスメントや諸々の被害者は声を上げられないことが多いから声を上げられない人達も救いましょうって感じだったのに
江戸城松之廊下で、フナ侍いわれて、禁止されてる抜刀して愚弄してきた吉良を傷つけちゃった
しかもウィル・スミスは、自分の事じゃなく、守りたい「パートナーのために」つい平手しちゃったというのは
やりたくてもできないことで、余計に痺れたんじゃないかなと。
黒人が暴力を使うのと白人が暴力を使うのはアメリカでは意味合いが違うんだ
BLMっていう大事件があった結果、今の米国においては恐怖の象徴とされている
黒人がビンタをするのは次の段階に進んだら殺しに発展することを意味するが
歴史的に黒人はギリギリまで耐えて本当の暴力に訴える直前で最後の警告をする
でも変えられなかった
ヒスパニックもチネーズもどこまでも差別を受け続けるお国柄を諦めて受け入れてる
生まれつき白人という下駄を履いているのを脱ぐ必要なんて無いと考えてる
そういう国において黒人が拳を振るうことの意味はあまりにも重いんだ
それをアメリカ人は皆知っている
だからアメリカの黒人は自分の筋力は自慢してもそれを他人を傷つけるのには使わないようにしてる
でもウィル・スミスはやった
それは「俺はもうお前を次の瞬間には撃ち殺しているかも知れないぞ」という警告だ
結局さ、「コイツ程度の名声なら俺の名声パンチで黙らせられる」って前提があってはじめてのビンタでしょ。
それどころか「お前ごときコメディアンが超一流俳優である俺の名誉を傷つけるとか許されるわけねえだろ」っていう見下し意識でしょ。
日本人はそのへんがよく分かってないからウィル・スミスを称賛してるんだと思うわ。
たとえばテレビ局の若手アナウンサーがビートたけしに同じような喧嘩売ってビートたけしに同じようにビンタされたら「権力があれば何しても許されると思ってるんだろうね」って叩かれてたと思うよ。