インターネット最盛期か、その少し後くらいから生きている二次元オタクです。
学生時代はとにかくオタクであることをひた隠しに生きてきました。私は女ですが、兄弟の影響で男の子向け(今この言回しもダメなんですかね)の漫画やアニメが大好きでした。
あの時代、色んな因果からオタクはまだまだ日の目を浴びることはなく、よっぽど他に秀でたものがないと自分がオタクなんぞとは言いだせない空気があったかなと思います。
特に女である私はいくら当時からコミケの参加者に女性が多くとも、「男の子の趣味の中でもギリギリセウト」くらいの扱いだったオタク趣味を公言することもできずに日々自由帳に落書きをしては消してのくり返しの日々でした。
そんな私の人生を大きく変えてくれたのがパソコンとインターネットでした。
流行り物好きの父親が飽きたもので私はインターネットの世界に出会います。
最初に行き着いたのが当時からすでに色々あった「あの掲示板」でした。
日常では味わえない人間のプリミティブな部分とバカバカしさと一期一会の気楽さにすぐに虜になりました。
とにかく読むのが楽しかったので書き込むことはAAや「ワロタ」くらいの当たり障りのないものでしたが(そもそもあの掲示板でも、特に雑談板は女という性別は明かさない方が楽しめましたから)、すぐさま「ここは表に出せないことを許される範囲で言っても良いところなんだな」という認識になりました。
そこからはどっぷり専スレにハマります。私の中のオタクが開放された瞬間です。あの頃は怖いもの知らずなのもありましたが、とても楽しかったですね。
そこからしばらく、個人HPの時代も来ました。専スレで妄想を語るもの楽しかったのですが、なにせ個人の性癖は千差万別ですから。ぶつかることもありました。
個人HPだとより近しくディープな妄想も語れました。センシティブなイラストを描きはじめたのもこの辺だったと思います。
しかしそんな所に黒船来航レベルのものがやってきます。Twitterの登場です。
当時まとめサイトなるものが横行しはじめ掲示板全体の雰囲気が変わっている時でした。蓋付きの箱庭で遊んでいたら急に屋根を空けられて上から指を差される感じに近かったでしょうか。ミクシイや顔本なんかも同期くらいだったかなと思いますが、まぁ陰キャの中でも陰キャなオタク女には縁がなく(そもそも匿名性が薄いので論外ではありましたが)。
そんな中登場したTwitterはそれはもう居心地が良かったです。
匿名で己の性癖のみですぐ繋がれるので、個人的に専スレと個人HPのいいとこ取りでした。この頃くらいから初音ミクの登場なんかでちょっとオタクにも優しい世界になりましたね。
見たい話題はすぐフォローして、地雷や2○ゃんねるでも見たこと無いレベルのヤバいのとは距離を置き、まさに私だけのTLで遊んでしました。
バカッターなんて言われていた時代くらいからですかね。ちょっと様子が変わり始めたのは。
そしてここ数年。インターネットの世界が公共の場と言われるようになってきました。特にSNSなんかはそうです。
これに私はずっと疑問を感じています。
「あれ?元々表に出せないものを必要な人に届けられる場がネットじゃなかったっけ?」と。
私は現在デザイナー兼成人向けコンテンツのクリエイトで生計を立てています(後者は趣味なので収入はほぼありませんが)。そしてこの度、後者用に運営していたTwitterアカウントが凍結されてしまいました。
もちろん注意書きとセンシティブ設定は徹底し、そこからさらにヤバそうなもの(未成年に見えるかもしれないものや二次創作が公式に許可されていない版権もの、グロやニッチなものなど)はワンクッション挟んで外部サイトにリンクを繋げるなどしてきました。
質問箱に「青少年云々の条例が〜」「いいねやRTから子どもが見るかも〜」みたいなのが来たと思ったらすぐでしたね。何も後ろめたいことはなかったのでスルーしていましたがいつのまにか凍結されていました(現在は解除済ですが連絡先に載せてあるメアドに捨て垢からまだ似たようなメッセがきてます)。重ねて申し上げていますが特に版権モノは検索避けもしていましたし投稿画像にはどれもワンクッションかかるようにしていました。鍵がかかってなかったのがダメだったみたいです。
最近の例のタイツや献血のアレを、私は遠巻きに眺めていました。デザイナーとして運用している方のアカウントに色々流れてきていたのですが、同意できる部分もあれば全く理解すらできないコメントもありました。その中でずっとモヤモヤとしていたのがゾーニングについてのお話です。
タイツの方は中の人のミスとディレクションの甘さが原因かなと思いますし、イラストそのものや演出のが性的か否かは正直個人差が大きいものだと思うので割愛します。
だって私は表にいられなかったからネットの世界にきて同好の士と遊んでいたのに。今度はネットも公共の場扱いする人がいるんですもの。
もちろんネットだからって何をやっても良いわけではありません。しかし大ぴらにだすと規制される可能性があるからネットに持ち込んだという意識が私のベースにあります。
確かにTwitterは18歳以上が対象のSNSではありませんし、企業の方も多く利用しています。しかしだったら何のためのTLと規約とセンシティブ設定とブロミュ機能なんですかね。
私は別にフェミだろうがミソだろうが表現規制だろうが悪影響だろうがどうでも良いのです。ただもっと「ノットフォーミー」でいてほしいのです。
私向けじゃない、ではダメですか。悪影響ってなんなんですかね。犯罪を犯しているわけでもなく、成人向けのイラストとはいえきちんと規約以上のことに気を遣って掲載しているのに、この上さらに知らない他人の子どものための悪影響を考えないといけないんですかね。それで悪影響をうけるやつは遅かれ早かれ別の何らかの影響を受けているのでは?と思ってはいけませんか。女性でもオタクではなく、私いち個人の意見でありお気持ち表明です。
こんなことを言っていますが、私も普段は一人前のデザイナーです。流行もセンスもアップデートが常にもとめられる職業です。でも多様化が示されて生きやすいことになった反面、他人の多様化が認められない人もたくさん出てきたなぁと思います。
というのも、最近「女性デザイナーだから」という理由で責任を押しつけられることが数件ありました。
例えばブラジャーやメイク道具など顧客層が女性だから企画を女性中心に…ということはたくさんありました。これはただ単純にマーケット層に近しい感覚を理解できるかもしれないから、というもので私自身チームメイトと一生懸命考えたものを世に出しています。
しかし直近に頂いたお話は「ただ女性デザイナーをディレクターにおきたい」というものでした(実際はこいういう直接的な言い方ではなかったですが)。制作物の内容は某アニメと企業のコラボ販促物です。もう世に出てるかなぁ…。別に献血やみかんのアレのように人を選ぶものではなかったと思いますが、責任者をどうしても女性にしてほしいというお願いでした。(実際お仕事として企画から目を通してきちんとチェックはしましたが)。相手の方も終始申し訳無さそうだったので失礼なお願いをしているという自覚はあったんだと思います。でも女性もデザイナーって職も舐めてますよね。この営業さんに頭下げさせたクライアントは。
悲しいことに、こういったお話はこの一件だけではありませんでした。私のように細々やってる身としては声がかかるだけで嬉しいものです。でも蓋をあけたら責任逃れで性別だけ貸して欲しいお仕事だったわけです。クリエイティブ業ですらこれなんですよ。女性が活躍できる社会ってこういうことですか。そうですか。「女の子に淹れてもらったお茶の方が美味しんだぁ〜」って言われながらお茶くみ任せられたほうがまだ私はマシですね。
オタクが嫌われた時代も徐々に市民権を得られた時代も当事者として見てきたつもりです。いつだって僻地で細々開拓してやっと居心地の良い住処を手に入れたと思ったら急に公共の場ができて先住民がキチガイ扱いされる。マイノリティはやっぱり弱い。そしていつだって他のマイノリティのふりをしたマジョリティにやられるんですね。もうみんなさら地にならないかなー。18禁のオタクだけのセンシティブTwitterがほしいなー
エッチなコンテンツで外部に繋げるのがアウトだと聞いたよ それをやめれば凍結されないよ
時系列がめちゃくちゃで分からんのだが「インターネット最盛期」っていつだよ。
私のインターネット最盛期は1992年だなぁ
気持ちはわからんでもないが、増田がどう思おうと最早Twitterは公共の場だから、適応していくしかないのでは。