はてなキーワード: 老年とは
これはちょっとわかる。
自分の母は70代で認知症になった。自分は関東で就職していたが、介護のために実家に戻った。父親は早くに死んでいた。
認知症母の介護の辛さは想像以上だった。夜に徘徊すると自分も寝られないのでイライラがたまる、トイレが上手くできない、話している言葉は文章としては聞き取れるけど、意味がわからないことが増えていく。会話ができなくなる。妄想妄言を言いながら近所の人に暴力を振るい、私が押さえ込んだこともあった。まさに、日に日に、徐々に、確実に、母の「頭がおかしくなっていく」のが辛かった。子供の頃は、頼れる賢い母だったので、ギャップがより一層辛く感じた。
もっと早くに同居をすればよかった。子供のころは、他の家庭よりも生活が大変だった。母子関係は良好だったのに、自分はなんとなくで実家を離れ、人生の大半を母と別々で過ごした。様子がおかしいと連絡を受け、介護を始めたころには、母の頭はおかしくなりかけていた。
元増田の話だけど、私も、誰かの無知や価値観の違いを、「頭がおかしい」とバカにする表現は、嫌いだ。というか、傷つく、と言った方がいいのかな。頭が「悪い」とも違って、「おかしい」って「正常でない」「病気を患った」人をバカにする前提があるんだよ。
介護は辛かったけど、自分は、頭がおかしくなった母に愛情や感謝を伝えようとしたつもりだ。毎日、ギリギリの精神状態で、それを一生懸命やったつもりだ。母に伝わっていたのかはわからないけれど。ネットでくだらない喧嘩のために、相手を見下すために「頭がおかしい」という表現が使われる度、正直、老年期の母の価値が踏みにじられるように感じることがある。本当に頭がおかしくなった人間だって、尊重されて、助けられて生きてるんだよ。
そんなこと知らんと言われれば、それまでだけども。
ドリンクバーのコーヒーを飲みながら国道を行くトラックを見るのが好きなんだ。
いつもは誰が隣の席に座っていようが気にならないけれど、どうにも老年夫婦を煩く感じてしょうがなかった。
奥さんは四六時中文句言いっぱなしで、あれも文句これも文句といった感じ。
それで、皿を下げに来た店員に猫なで声でお世辞を言う。なんだろう、何もかもやっていられなくなる。
夫は黙って聞きながら、ときどき頷く。だけれど、10分に一回グエェエエェ!と盛大にゲップを大口開けて繰り出す。
ファミレスに来るときより、帰るときにのほうが暗い気持ちになっていた。
午後から職場へ行った。会話をするたび体力と精神力が削られていく感じがした。
午前中の老夫婦のことも、突然に思い出してふさぎ込んだ。
今日はダメ、だめなんだなあ、と思いながら帰宅し、気分転換に声優のラジオを聴いた。
子供のころから綺麗で好きだった声でも聴けば、気がまぎれると思った。
番組を聴いていると、「ちょっとスタッフさ! ちゃんとしてよ!」みたいなことをいっていた。
声はすごく美しかった。だけど、その口調が部下を叱責する嫌味な女上司っぽくて、ダメだった。
どんな性格でも、声のすばらしさは変わらない。これまでもそう思ってきたし、これからもそう思うことにする。
なんで、なんでなんだろうな、こういう日って何をしてもダメなんだよね。