はてなキーワード: カラミティガンダムとは
昔、艦これを始めた時の話だ。
艦これには初期に選べる艦に叢雲という艦がいる。
銀髪赤目でツンツンの貧乳美少女だ。誰が見てもかわいい、かわいい要素しか無い。他の初期艦選ぶ人なんて居ないだろうと言われるぐらいの美少女なのだが、私が始めたのはちょうど潜水艦が実装され、イベントが苦痛といわれるようなそんな時期だった。
私が好きなキャラの絵を見たい時にどうするか。
そう、pixivだ。まだTwitterで絵を公開する人よりかはpixivで絵を公開する人が多かった気がするような時代だ。
私は艦これを始めたきっかけは島風という大変えっちな服装をした艦娘のえっちな絵をpixivで見たからだった。
そうやって始めた私、始めて数分で叢雲という誰が見てもかわいい艦娘に射抜かれた私がまず最初にしたこと。
その後のことではっきりと覚えているのは4枚ほどの叢雲のえっちな画像を見たあと突如として現れた、ガンダムシードアストレイシリーズの叢雲劾のペニスや、ロウ・ギュールとのカラミティガンダムだ。
これはきっと神様が僕に与えた罰だった。「お前は気に入ったキャラがいればすぐにpixiv検索する。それはとても浅ましいことなのだよ。」という警告だったのだ。
それから私は心を入れ替え、pixivでえっち画像を探さなくなった。
Twitterにえっち画像乞食として君臨し、気に入ったキャラがいれば「○○のエロ画像ください」と言うだけで決して探さず、二次エロ絵描きをフォローし、その人が発表する作品だけで飢えをしのいだ。そのせいで性癖は大変に曲がりに曲がり、最初はムウマぐらいまでが限界だったのが、ココドラになり、ウソッキーになり、イシツブテまではギリギリいけるようになった。いわタイプは抜ける事だけはここに表明しておきたかった。(流石にゴローンは無理。逆にリーフィアやルカリオという明らかな性要素キャラもNG。)
そんなトラウマも癒え、今は「自炊すればええやんけ」の精神でえっちな絵を練習している。艦これをやめてから何故か自分が好きになるキャラはマイナー層で、艦これという人気枠があるからこそ書いてもらえるのだということを知ったからだ。人々はツンより、無条件で受け入れてくれるセックスパートナーを求めているという偏見100%をこじらせたことに示された答えである。
そんな自分が出会ったのが今TVCMでにわかに認知されてきたメギド72というゲームだ。
このゲームは、魅力的な男キャラが多数存在する。自分は元々そういう男キャラは好きなのだ。ただ、やるゲームやるゲームなぜか美少女がウリのゲームになってしまっているだけ。これは、好きになったキャラがたまたまロリだっただけで、ロリコンではないという事に同義である。
魅力的な男キャラを紹介する。
アンドラスというキャラがいる。好奇心旺盛で、目についたものすべてを解剖したくなるという中二病的センスをもち、マッドなキャラかといえば常識はわきまえて様々な知見から多くのキャラにアドバイスをするという「危なそうなこと言ってるけど実際は優しい常識人」キャラである。
サタナキアというキャラがいる。好奇心旺盛で、目についたものすべてを実験したくなるという中二病的センスをもち、マッドなキャラかと思えば大変マッドで、しかし的確な方向にマッドで成すべきことは成す「冷血だが判断が鋭く抜け目がない」キャラである。
フラウロスというキャラがいる。好奇心旺盛で…彼を表す言葉は長くしても意味をなさない。一言で「クズ」である。(公式)
まぁこれ以上続けても仕方がないので、とにかく自分の心をくすぐる男キャラが多いのである。ちなみに一番好きな男キャラはロノウェである。
まぁ、そんな魅惑的な男キャラが多く、主人公もイケメン(半裸で褐色で全身入れ墨だけど)なので、腐のセンスを持った者たちからも大変愛されている。
これは自分が始めた当初からいて、しかも若干、同性なのに主人公ラブな男キャラもでてきて(そもそもメギドという種族は性別が無いらしく性愛があるかはよくわからない)、うっかり腐センスを持ったフォロワーをフォローするとTLが腐の傾向があるものへと変貌する危険性があった。
つまり、かっこいいなぁ、憧れちゃうなぁとおもっているロノウェがフォラスというおじさんと相性が良いからと腐のセンスばっちりなカラミティエッグ絵が流れて「幻滅しました。これからはナイトより忍者だと思います。」となる可能性も高い。
でも、メギド72の絵はいろいろな人に見てもらいたい。絵の交流もしたい。フォローバックもしたい。
そうやって悩んで覚悟を決めて全フォローバックをしたのである。
何枚も何枚も、主人公とイケメン(両方半裸)がカラミティエッグな絵が流れてきたが、別にどうとも思わなかった。むしろふぁぼってリツイートするぐらいの余裕があった。
多分、腐絵が嫌いだったのは、不意打ちだったからだ。
インターネットをしていると、ホモビデオをネタにしたものがいくつも流れてくる。
びっくりするのは某笑顔動画ではこれが一大ムーブメントととして、多くのユーザーがこのホモビデオを素材に動画を作っているのである。このメギド72の動画も、「迫真!なんらたかんたら」と書かれて結構ハイレベルなプレイ動画(性的な意味ではない)が投稿されていて、さもあたりまえのように量産されている。
それどころか、そのホモビデオを局部などを修正したものをアップロードし、ネタにしてみているのである。
では彼らがホモビデオを受け入れたかというとそうではないだろう。
例えばXvideosでおひとりさまの時間をお過ごしのときに、いきなりホモビデオが流れて受け入れることができるかというそうではないだろう。
彼らはホモビデオを見るという心で見ているから受け入れる事ができるのだ。
私と腐のセンスとの出会いは、そう、事故だった。偶然が引き起こした事故。そこにいたのはただの叢雲劾が好きな腐センスの持ち主と、叢雲が好きな初心者提督と、pixivを提供していた会社であり、悪意は存在しなかったのである。
その事故のトラウマを引きずって心を閉ざしていただけだった。もしかしたら、叢雲劾とはもっとハッピーな出会いができたのかも知れない。
不快な目にあう。
それは生きて、人と接し続ける限りあることだろう。
不快な目に合った時、私は自分を押し殺し、pixiv不使用の心得を作った。それはとてもアンハッピーなことだった。
でも客観的に見るとそこに悪意はないのだ。
今は表現の自由戦士と、萌え絵不快フェミニストが争いを繰り返す。この争いの発端も結局は悪意は存在しないものを憎むことからでてきているのだとしたらなんとアンハッピーなのだろうと思った。
自分にはどうすることもできない。しかし、結局はタイトルに「慣れ」と書いたが、「混沌を許す心構え」が大切なのでは無いだろうかと感じた。
改めて叢雲劾のペニスと、ロウ・ギュールとのカラミティガンダムを見た。
大した事なかった。そこにあるのは、わかり合いを求めた絵描きが同士と分かり合うためだけに作られた、本来であれば「幸」サイドのものでしかなかったのだ。「罰」だと感じ取ったのは、ただ僕一人だった。