はてなキーワード: あらたにすとは
皆さん、入社おめでとう。
長期不況、就職難のこの時期に、世界最大の部数と、高度の評論・報道を誇る読売新聞に入社試験を突破して今日入社できた諸君は、きわめて優秀な知性、体力の持ち主だと信じる。
「ネット時代に新聞は生き残れない」との扇情的な言論が見られるが、生き残る力のない新聞とは何らかの経営者の失敗、紙面の偏向、一般社員の能力の低下、愛社心の欠如等によるものであって、それらは読売新聞には当てはまらない。
私が誇りに思うのは、読売新聞の論調が公正であり建設的であること、報道が迅速、正確で、今日の国家、社会、国際関係等からみて、いささかの偏向もないことである。
今はやりのネットの世界では、責任不明の発信者による無責任な言論、他人の名誉に対する棄損行為、流言飛語、わい雑で反社会的な情報の流布、思想体系のない断片的言説のツイッター等が氾濫しており、青少年の教育を害するポルノや出会い系サイトのようなものを規制することもできずにいる。
私は、新聞も本も読まず、ネットの世界にのみ侵入している若者は、将来日本を支える指導力、知性、生産力、倫理観等を身につけることができず、国民の文化や民度の劣化を招くものと心配している。
欧米の新聞と違い、日本の新聞は個別配達制という日本特有の販売、配達網があり、販売収入が安定している。それに比べ、欧米はもとより、新興国、途上国では個別配達網がないか、あっても脆弱なものであって、その収入の七、八割を広告収入に依存しているため、その経営力は不況に恐ろしく弱い。欧米の著名な新聞が次々に倒産しているのは、収入源の七、八割が広告収入であり、不況時には企業の広告出稿が大幅に減るためだ。
日本の新聞は、独自の個別配達網を維持し、正確性、公正性、一覧性、ニュースの重要度による多様な情報の有用な整理力による総覧性、可搬性、利便性、教養性等を維持する限り、衰亡することはない。むしろ、乱立し、無謀な競争をし、無責任な情報を発信するネット業界の将来の経営の方が危ぶまれる。
だが、読売新聞も、新しいメディアの世界を傍観しているのではない。YOLや「あらたにす」等を通じ、必要で有用な情報の発信手段は広げている。問題はそれが十分な利益をもたらすかどうかであって、本社の強力なメディア戦略局が日夜、研究、開発し、効率よく利益を得るような事業を展開している。しかし、我々にとってはあくまで新聞が主軸であり、ネットサービスは副業だ。
読売グループには、姉妹社に日本テレビ、子会社に巨人軍、中央公論新社等があり、この不況の中で、黒字経営を維持している。
今政界は指導力が低下し、与野党とも諸勢力が四分五裂している。その結果、経済不況に伴う失業や要介護者等に対するセーフティネットが構築されていない。政権党は大衆迎合のマニフェスト原理主義で、財源がなく投資乗数効果も低い、子ども手当のようなバラマキに没頭している。そのため予算の歳入は赤字国債が税収を上回り、国家財政は世界最悪の状態だ。
ただし、米国や南欧の財政危機と異なり、日本国債の九三%は日本国民が持っている。しかし、国債発行も限度を越えれば価格の暴落、金利の上昇、そして不況の一層の深刻化につながる。
私はその解決策を持っているが、部分的には社論でも報じ、時を見て全面的計画を発表する。
日本政治の劣化、それによる不況の深刻化を防ぐためには、新聞、特に読売新聞の論評、解説、報道により、政治そのものの質の向上、活性化を図るしかない。
読売はこれまでにも、憲法改正案、行革案、戦争責任の検証、社会保障と税制改革などについて、次々に建設的提案をしてきた。今は不況脱出のための財政、金融、産業政策についての提案に力を入れている。
最後に、読売新聞の将来について極めて重要な計画を申し上げる。
今朝の朝刊にも出ているように、新社屋の建設である。この大手町の本社は一九七一年に建てられ、築後約四十年となる。
その建設当時は、古い経営者の頭の固さもあって、一極集中印刷が最も効率的であると誤信し、しかも鉛と手拾いの活字による輪転機、印刷とその発送のための長方形と三方道路の立地にこだわり、九五台の輪転機を地下五階層にわたって並べることを理想としていた。
私や内山グループ本社社長は、印刷の電子化、発送、輸送の合理化、全国分散印刷体制を主張したが、まだ若かった我々の主張は頭の古い硬直化した経営者に押しきられてしまった。中でも内山社長は長文の全国分散印刷体制論を当時の社長以下に提出したが、却下されてしまった。
私は三年ほど前から、ひそかに大手町から輪転機を完全に移動し、IT時代にふさわしいシステムの配線やコンピューターの設置に適した新社屋の建設を検討してきた。
その結果、この大手町の社屋を壊し、その跡に、三○階建ての最新機能を備えた新ビルを建設することを決断し、一昨日の東京本社役員会で正式決定した。再建期間中、三年から四年は、銀座の新橋演舞場に面した旧日産本社ビルに借家する。この借家は、この本社より外見、内装とも立派だ。皆さんもいずれ新社屋が建設されれば、日本における情報・金融機関の中心である大手町を睥睨する新本社で、執務することになるだろう。
思い起こせば、大正末期以来、読売新聞社屋は受難の歴史だった。一九二三年、銀座三丁目に建設した新社屋は、披露パーティーを前にして関東大震災で完全に崩壊し、一九四五年には空襲で跡形もなく全焼した。
その間、朝日、毎日は大阪に本社を置いていたため、関東大震災の被害を受けなかったが、一七紙あった東京紙はほとんどなくなってしまった。大空襲でも朝日、毎日は戦火を免れた。
このような二度にわたる社屋崩壊にもかかわらず、新社屋の建設を続け、不死鳥のごとくよみがえり、一九七七年、務台社長のもとで発行部数が日本一となり、翌七八年には世界最大発行部数としてギネスブックに登録された。九一年に私が社長になり、それから間もなくの九四年、一○○○万部の世界最大部数を達成した。この時巨人軍も、日本一に輝いた。
創刊以来の苦難の中で、百三十年余にわたる先人たちの苦労の上、今や不滅の読売を象徴する超高層新社屋をこの大手町に建設することは、私の生涯の最後の使命である。このデフレによる営業収入減の中で無謀ではないか、との批判も出るかもしれないが、わが社の資産力、経営力からしてもいささかの不安もない。
もちろん、この大事業は私一人の力でできるわけではない。全役員及び社員諸君も、日常的な経費節減及び販売、広告収入の増強に向けて、全力をあげて協力していただきたいと思う。新聞窮乏化論のなかで、読売新聞の未来は限りなく輝かしいものだと確信する。
(For Beginners)
(For Windows)
(For Mac)
(In case you are using shared computer)
(Information)
記事内容自体は一行に要約すれば
「あらたにす、ってまたおっさんくせー名前じゃの」
なんだけど、この記事、なにがすごいって管理人である記者さんのコメントの返しがすごい。
まず先手、訪問者のターン。
Commented by へ? at 2008-02-02 02:33 x
>これを選んだ感覚は一体どういうことなのかな、と思うのだ。
あなたの感覚がおかしいんだよ。
カタカナ英語にしたらよく感じて、訳の分からない変な言葉使う変な人でしょ。あなた。
なんか根本的に変だよ。
いきなり名前欄に「へ?」置いてと軽く挑発。
猫先生ならすでにキレてるところ。
そして、引用後の一行目で「あなたの感覚がおかしいんだよ」とテイクバックなしの右ストレート。
ダラダラ来る理由を後に置き、まず結論を先に言う。Therefore(??だから??)方式ではなくbecause(??なぜなら??)方式を使うことによって、「何はさておき、俺はまずお前が気に入らないんだよ」という主張を猛烈にアピール。
はてなーの大半がここでこの相手に対しdis長文を発射させずにはいられなくなるハズだ。
そして、とどめの人格否定。
こうなったら、「俺はお前なんかと分かり合うつもりなんてないからプー」と宣言したのと同義だ。
下手に理論武装しない分、相手側が理を解いて反撃する余地すら与えない。
白痴とは最強の強弁なのだ。
で、ここで普通のブロガーなら荒らし認定して、無視するかあるいはコメント自体削除するかもしれない。
下手に手を出して事態を泥沼化させることもありうる。
しかし、ここの管理人はそのいずれでもなく、ただこの火種と普通に接し、見事にかわしたのだ。
Commented by polimediauk at 2008-02-02 06:54
うーん・・・、痛いところをつかれてしまいました!!
カタカナ英語だったらいいのか?というと、言葉にもよりますものね。
それにしても、新サイトのタイトル、変だなーとずーっとまだ思っています。
古語になれていないせいなのかなーと頭がグルグルします。
まず、一行目。
言葉の選びが上手い。「痛いところをつかれた」。
相手のdisりをバックるわけでもなく、「根本的におかしい」ことを無条件に肯定するでもなく、
「痛いところをつかれた」。実際のところ結構あいまいな表現ではあるけども、
ここで注目したいのは彼女が驚いたことに相手の顔をたててやってることだ。
どっからどーみても、まじりっけなしの、いち荒らしの存在を、だ。
これで相手は当惑する。
「あれ?」と戸惑う。
一瞬の隙が生じる。
彼女はこの一瞬を、逃さない。
そう、訪問者が前の文章の三行目に置いた単語だ。
思い出していただきたい。訪問者のあの三行目はラディカルな二つの文の
クッションとしておいた、いわば実質的になんの意味ももたない一行だった。
「ただいなしてるだけじゃなくて、あなたの主張もちゃんと読んであげてますよ」
とアピールしているわけだ。
自分が使った単語を出されたのでは、訪問者としても「ああ、そうなのかな」と納得するしかないだろう。
混乱は、持続する。
気が緩む。そして、
三行目で一気に突き飛ばされる。
三行目四行目と管理人は自分自身の手元に話の糸をたぐりよせる。
こうなると、もう彼女のペースだ。
素晴らしい。これぞ真のコメント返しといわずしてなんといおうか。
誰かが自分のことに少しでも噛み付いてきたらとりあえず最低でも皮肉の一つでもいわないと気がすまない、2ch脳なぼくらには到底マネできるない匠の技だと思う。