2020-02-26

anond:20200225233117

数年前に友人と二人で旅行に行った話。

友人は仮にAとする。



Aは歯に衣着せぬ言動が特徴で、ツイッター炎上芸人だった。定期的に炎上し、アカウントを変えていた。

キツイ物言いをするのだが、叩かれて落ち込んで泣いていたのを知っているし、コミュ症だけどいいやつだしなと付き合いを続けていた。

また、付き合いのある人間と次々にもめて縁を切っているのも間近で見ていたが、こだわりが強くて難しいだけだよなと思っていた。

自分で「Aはいらちだから」とよく言っていたが、うちの親もいらちだしなと笑っていた。一人称が己の名前なのも末っ子だしなと気にしてなかった。



最近親に車を買ってもらい練習して乗れるようになったので、レンタカー旅行しようと誘われた。

こちらは完全にペーパーで、練習する時間も取れなかったか運転できないと伝えたところ、「自分が全部運転するつもりで誘った。なんなら走りやすい道を調べたか練習させてあげる」と言われ、なんて頼もしいんだと思った。



結論から言うと、Aは初日事故った。




旅行の前段階で、ホテル飛行機こちらが予約し、現地のアクティティ食事のお店をAに予約してもらった。

ここに関しては、どちらがどうではなく、お互いに相談しながら決めた。

食事は現地の居酒屋とかふらっと見て入りたいタイプだったけど、Aは事前に予約したかったらしく、それならそれでいいと思ったので、任せきりにしないよう初日食事希望を出した。

レンタカー自分が予約した。

Aに、事前に車種や保険の種類など選んで当日受け取り時の説明を省く方法があるので、それもやってほしいと言われた。

どのランク保険を選べばいいのかなど全くわからなかったので、運転する人がやった方がいいんじゃない?と言ったが、「予約者と名前が違ったら問題になるかもしれないから、そっちでやってほしい」と念押しされた。

車種や保険の種類は確認してくれた。

普通に運転する人間は別なんだから同行者でも誰でもいいやつだったし、

この時の物言いが頑なで微妙にいらめいたが、相手は自他ともに認めるコミュ障だしなと流した。

前日、空港関係でうちの家に泊まることになっていたが、突然「やっぱり遠いから当日集合にしよう」と言われた。

Aも周知のことだが、実家住まいなので人が来るとなると家族も巻き込んで簡単掃除とか準備をする。

ドタキャンに軽く脱力したがまあ遠いかしょうがないなと流した。

そのやりとりの最中、突然Aが「ハンバーガー食べたいねん」と言いだした。

空港にあるらしい。今回の空港ははじめて使うので知らなかったと伝えた。明日空港で集合したら食べる約束をした。

当日、こちらが先に着いた。Aは少し遅れると連絡が来たので「入口エントランスで待っている」と伝えた。

なんとハンバーガー店舗がもうなくなっていたので、食事の一覧表を写メって「代わりに食べたいものある?」と聞いたら、「いやお腹すいてないからいらない。てか時間ないよ」と半ギレラインがきた。

何かキレてんのか?

遅れてんのはてめえだろうがと血管の収縮を感じつつ、Aを待った。

座って携帯を見ていたら目の前にドントランクを置かれた。見上げるとAが無言でこちらを見下ろしていた。

「おーお疲れー」と遅刻者に微笑みかけたにもかかわらず、開口一番Aは「何でトランク預けてないの?」イラついた声で言い放った。

遅れた時は普通「ごめ~ん」だろ。

こんなふてこい遅刻者を見たのははじめてで言葉も出なかった。そこでAは「まあそのサイズなら機内持ち込みいけるか」とボソついた。お前と同じサイズからな。

搭乗口に向かうのだが、なぜかAは後ろについてきた。

この空港はじめてだって言ったじゃんと思いながらも標識を頼りに先頭を歩いたが、一瞬行き過ぎてしまった。

すぐに気付いて「あ、ごめん入口そっちだ」と謝ったら、Aは「なんだ、そこに用事があるのかと思った」と鼻で笑った。

この空港はじめてだって言ったじゃん。

この時点でだいぶキレていたが、ヘラヘラするのは得意だったのでヘラヘラしていた。

Aはブランドものを欲しがっており、最終日、空港に戻ってきたら一緒に買いに行く約束をしていた。

申し訳ないが、それが全く好きなデザインではなかった。

「それ買うなら課金する。15万あったら10連一生できる」

イライラしていたのもあって「すごい!いいじゃん!」と言ってあげられなかった。あと15万は一瞬で溶けるから10連一生できない。

でも気を遣わない関係として何年も過ごしてきたので、嘘を言うのも違うなと思ったし、Aも私が大好きな2.5舞台を見せた時「は?なんでこんなブスいるの?」と平気で言ってのけたのでおあいこだと思っている。

ちなみに一緒に2.5を見ていた同席者はAの発言にマジ切れしたが、Aは「なんで怒ってるの?」首をかしげていた。心って知ってるか?

一応「色違いのやつかわいくない?そっちなら欲しい!」とは言っておいた。



飛行機に乗って、早速レンタカーを借りる。

車種はフィットだったかな。詳しくないが、プリウスより小さいなと思った。

車を見るなりAは言った。

「大きすぎる」

Aの車は軽自動車で、とても大きく見えたらしい。

小さいのにすればよかったとしきりに言っていた。

出発。

レンタカー会社の門を出ようとしたら、歩行者がいた。

いい人達で、「行っていいよ」と合図してくれたが、対向車が来ていて中々道路に入れない。

車が途切れた段階で発進したのだが、歩行者の方もこっちが動かないもんだから先に通ろうとしていた。

Aは歩行者を見ていなかった。

危うく引きかけた。

車を出して数メートルで早速これだったので、少し不安になった。

しかも、駐車する時にナビに車を映してくれる映像のやつ(名称不明)に、ガイド線がなかったため、Aは駐車ができなかった。

結局、そのあと思ったより目的地まで時間がかかって、初日に私が希望したお店には行けなかった。

とりあえずホテルまで戻ろうと、ナビを見ながら進んでいたが、細い道に入ってしまった。

対向車が来る。

対向車は止まって、こちらに行かせようとした。

Aは「なんでこっちが行かなきゃいけないんだよ」とキレながらも慎重に進んだ。

結果、電柱に車体を擦ってしまった。


これに関しては、横で見ていた自分もぶつかりそうだとしっかり言うべきだったと反省した。

ただ申し訳ないことに、本当にペーパーなのでどのくらい空いていたら大丈夫なのか、本当に分からなかった。今考えても分からない。

幸いなことに相手にはぶつからなかった。

我々はパニックになり、「とりあえず車(レンタカー屋のこと)に連絡する!?」と聞いたら、Aは軽くキレて「いいからもうホテル行こう!」と強行突破した。

ここが分岐点である

ホテルについて、ひとまず食事をして、レンタカーショップにやっと電話をした。

運転してもらったし、それくらいはと思って電話は私がやった。

警察事故現場で立ち会ってもらってください」

これしかなかった。

事故現場と思われる場所はもううろ覚えで、ホテルから時間くらいかかる場所なのは間違いなかった。

自損事故だし、保険に入っていたので、警察現場検証さえしてもらえば、お金はかからない。

出来なければ、7万くらいかかる。

お互いに謝り合った。

次の日の予定は、午前中Aの希望場所に行って、午後に予約したアクティティ(私の希望)だった。

Aはぽつりと、「アクティティは無理かもしれんな」と言った。

さすがに反省していたので午前中に行けば間に合うんでは…という言葉は言えなかった。



次の日から運転中のAの機嫌は最悪だった。

ずっとイライラして、走行スピード超過のアナウンスにキレ、他の車にキレ、私にキレた。

とりあえず運転中、助手席からレンタカ会社にもう一度電話をして、「どういう事故があったか地区担当に伝えておいてもらうことになったよ」とAに報告した。

観光して、Aは当たり前のようにアクティティキャンセルを入れ、レンタカーに戻った。

レンタカ会社にもう一度電話をして、「どういう事故があったか地区担当に伝えておいてもらうことになったよ」とAに報告したら、「は?だからどうすればいいん!?」とキレてきたので「現場に行かないとどうしようもないって話だよ」と怒らずに言えた。


しかヘラヘラするのが得意な私でも、さすがにその後道中は何も言う気になれなくて、無言で手に爪を食い込ませていた。

運転してもらうのだから、寝ることだけは最後までしなかった。一瞬寝そうになったのはまじごめん。

Aに「無言だと寝そうになるから何か面白い話して」と言われなんもねえよと思ったけど失禁おじさんの話をひねりだした。すべった。

これはAがえらいのだが、なんとか現場に戻ることができた。

警察に連絡するのに、近所の交番をいくつか調べていたのでAにどこにしようか相談したら、「110番でいいやろ。なんでそんなとこにかけるん」とまた怒られた。

110番から地区担当に繋がるまでにめっちゃ待たされた。だから近所調べたのに…

現場検証は、運転手のAだけで行われた。

現場検証が終わって、ようやく肩の荷が下りた。


レンタカー会社現場検証済んだと連絡したら、「担当者の名前分かりますか」と聞かれた。

A「聞いてない」

「では担当警察署はどこか分かりますか」と聞かれた。

A「聞いてない」

だってそっちが向こうに話通したって言ってたか必要ないと思ったんじゃん!!」と怒鳴られた。

まあ警察から向こうに連絡行ってたのかなんなのか、分からなかったがよしとされた。

何を言ってもAに怒られるので、萎縮して動悸が止まらなくなって、自分携帯番号が分からなくなった。


車を降りるとAは大人しくなる。漫画なら笑えるが、リアルにいるとめっちゃしんどかった。

観光中は、写真撮るのにいいアングルなるよう手伝ってくれたり優しかった。ありがと。


予約したお店に向かって再度車を発進させた。

カーナビは、運転中は操作できないようになっているのだが、せっかちなAはどうしても先に発進してしまう。

信号で止まったすきに、私がナビを入れる。

非常に役立たずで申し訳ないのだが、はじめての土地地名が読めなかったりして、もたついて「ほんとにちゃんとできてる?もういい」とあきれられた。

それから、ナビの地図と、実際の道の距離感がつかめず、曲がるところを間違えて指示してしまった。これも私が悪い。

謝った。「本当にもう少しちゃんとやって」と注意された。すいません。


田舎なので道は真っ暗である。一本道なのでまっすぐではあるのだが、とにかく暗い。怖い。

「帰りこの道を運転してもらおうと思ってる」と言われ、飛びあがった。

はじめての道、めちゃくちゃ萎縮してできることも出来なくなっているペーパードライバー。こいつ死にたいのか??笑った。

さすがに「ごめんだけど、やっぱり帰りも運転してもらっていい?」断ったら「何で?」と詰められた。

死ぬ心配より、これ以上なにかやらかしてAに怒られるのが怖かった。

「やっぱり運転できる気がしなくて、ほんとごめん」あとお前にも怒られたけど私サンダルやねん。(これも私が悪いです)

「ふーん」で終わったが、明らかにAは怒っていた。空気が気まずい。


お店について、駐車するのに、今度こそぶつからないよう降りて指示を出した。

しかしAの信用が全くない私なので、Aは本当にもう下がれないのか、降りて確かめていた。悪かったよ。

その日ホテルに戻って、心底疲労していた。

さすがに例のブランド品を買いに行くのには付き合う気力がなかったので、「ごめん、やっぱり行けない」と謝ると、「こんな事故起こしたのに買うわけないやん!!」とまた怒鳴られた。

約束してたから言っただけだよ悪かったよ。

一人でお土産を見て部屋に戻ったら、Aに(予約キャンセルしたので着られなかった)水着どんなの?と話し掛けられた。

これはAなりの気遣いだったんだろうと思う。ちょっとしゃべった。

明日は最終日。もう何日かあったら先に帰らせてもらっていた。明日さえ乗り切れば終わる…


最後の日は朝からお腹調子が悪かった。

トイレに行きたかったが、Aがトイレの洗面台を使っていて、もうすぐ用意できるというので待っていた。

5分だったのか10分だったのか、お腹が痛くて待てなくなったので、先にホテルバイキング会場でトイレ行ってくると伝えた。

ところが会場がめちゃくちゃ混んでいて、飛行機時間があったのでトイレに行かずに並ぶことにした。がんばってくれ腸。

Aも遅れてやってきた。無言で朝食。気まずい。

さすがにトイレに行かせてもらったのだが、Aからラインが来ていた。「先に部屋に戻ってる」

こっちも朝置いていったから怒ったのか?すません…

チェックアウトして最後ドライブである

レンタカーを返却する前に、ガソリン満タンにしなくてはいけない。一応提携しているところで、セルフじゃないところを調べていた。

Aに「そっちが調べてるって言ったよね!?」とキレられたが、ここはしっかり誘導できたしクーポンも出した。えらい。

私はめちゃくちゃ謝ったが、向こうは一回くらいしかちゃんとした謝罪がなかったことに、今さら腹を立てるなどした。

なんとか空港に着いた。

一刻も早く解散して、マ●クが食いたい。そればかり考えていた。

あの日一人で食べたマ●クはまじで美味かった。




Aは、数千人フォロワーがいるツイッターで、プライベート話題もよくする。

仕事とか、人間関係で揉めたこととか… 本当に何でも言うのでそれもよくアンチに叩かれている。

お察しの通り、この旅行のことも言われた。

戻ってからずっと「疲れた」とつぶやいていたが、あるとき「●●食品買おう」とツイートしていた。

●●食品は、次に私と遊んだ時に、はじめて食べようと約束していたものである

それから運転の出来る人と一緒にドライブに出かけたようで、「助手席気遣いがすごい。ジュース買ってくれた」とツイートしていた。

ジュース買ってあげなくてごめんね。

極め付けに、例のブランド品の写真を上げて、「敵に『お前なんかがブランド品持つなダサい』と言われたけど、買いました☆」と言っていた。

さすがにそんなことは言ってねえしお前が自分で買わないってキレたんだろうが!めっちゃ笑った。

ブランドだろうがゴミだろうが、人に何を言われても自分がいいと思うものを持てばいいじゃんと思う。

ブランド品を持つことになにかコンプレックスがあるんだろうなと感じられて、共感性羞恥で死にそうになった。



ツイッターアカウントを作り直してAをブロックしたのだが、削除すると宣言した古い方のアカウントがなぜかAにブロックされていて、これも笑った。



本当に懲りた。

自称いらちはいらちだし、自称コミュ障はコミュ障だし、物言いキツイ人間物言いキツイレモン一個分に含まれビタミンレモン一個分。

反省をしていると申し上げましたが、反省しているんです。ただ、これは私の問題だと思いますが、反省をしていると言いながら、反省をしている色が見えない。というご指摘は、私自身の問題だと反省をしております

付き合いのある人間と次々にもめるっていうのは、その人に何かあると思った方がいい。

いい教訓になった。



長々と吐きだした。

ここまで見て頂いてありがとうございました。

記事への反応 -
  • キモ どうせ消すだろうからコピーして再投稿してやるよ

    • 数年前に友人と二人で旅行に行った話。 友人は仮にAとする。 Aは歯に衣着せぬ言動が特徴で、ツイッター炎上芸人だった。定期的に炎上し、アカウントを変えていた。 キツイ物...

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