「パユ」を含む日記 RSS

はてなキーワード: パユとは

2023-12-09

ff14に産前産後メンタルを救われた話

ファイナルファンタジーXIVというゲームがある。



いわゆるオンラインゲームだ。インターネットを通じて、世界中プレイヤー達と一緒に冒険を楽しむことができる。

ファンの多い「ファイナルファンタジー」のシリーズ作、ということもあって、プレイヤー数は現在2700万人もいるらしい。



昨年、私は一児の母となった。

初めての妊娠出産育児と、怒涛の日々を駆け抜ける中、このff14がいつも自分の側にいてくれた。

母親なのにゲームなんてして、と、眉をひそめる人も少なくないだろう。

けれど、自分がいま穏やかに楽しく娘と過ごせているのは、ff14恩恵がとても大きい。

14で出会ったフレンド達、サービス運営チーム、そして吉Pへの感謝綴りたく、

とある一人の「光のお母さん」の話を、ここに残させてほしい。

妊娠間中

私はコロナ禍の最中職場の同僚に誘われて始めた。プレイ歴としては3年ほどになる。

3年の間にいろいろな出会いがあり、いまは20人ほどいるギルドゲームコミュニティのこと)を拠点に遊んでいる。

顔も本名も知らない。住んでる地域も年齢もバラバラ

でも、毎晩ログインして一緒に冒険する、大切な仲間たちだ。



自分妊娠していることを初めて報告した相手は、夫でも親でも友達でもなく、このギルドメンバーのひとりだ。

その方は4児のママで、大変そうながらも(実際絶対大変……!)育児ゲームもとても楽しんでおり、

「素敵なお母さんだなあ」と、ずっと思っていた。



自分にとって、妊娠したことはあまりに予想外で、当時、妊娠出産知識はほぼゼロ

お恥ずかしい話なのだが、いつ病院に行ったらいいのかすらもわからなかった。



陽性をくっきり示す検査薬を前にして、途方に暮れた時にふと浮かんだのが、そのフレンドの顔(アバターだけど)だった。

妊娠しているかもしれないんだけど、どうしたらいい……?」と恐る恐るメッセージを送ると、

いつ頃病院に行くのがベストかとか、体調は大丈夫かとか、右も左もわからオロオロしている自分に、とても優しく寄り添ってくれた。

彼女言葉に、ものすごく心が落ち着いたことを覚えている。



ff1410年以上サービス運営されているのもあり、ママパユーザーが結構多い。

その後しばらくして、自分妊娠していることをフレンド達に打ち明けると(体調が悪いと不在がちになっていたので、大きな病気なのではと心配されていた)

「実は自分もパパ(ママ)だよ〜」という人が続々と現れ、あっという間に、周囲は強力な先輩だらけになった。



妊娠初期は、万が一のことがある。

から不安不安で仕方ないにも関わらず、なかなか身内には話しづらい。

そんな中「オンラインのみでのつながり」という絶妙距離感の友人達は、こうしたセンシティブな内容も話しやすく(聞いてくれてありがとう

かつ、どこよりも頼れるコミュニティだった。



毎月の妊婦健診つわりのしんどさ、急遽決まった帝王切開……続々と押し寄せる不安の種を一緒に受け止めてもらい、

人生初めての経験を、落ち着いて乗り越えることができた。本当にありがとう



新生児

その後、無事に出産をし、我が子が自分のもとにやってきた。

(本筋とズレるので多くを語るつもりはないが、自分のこどもってほんとーーーーーーーにかわいい!!!

新生児期は、3時間に一度の授乳や、多いときは1日10回以上のオムツ替えなど、文字通り「まったく休めない生活」が続く。

配偶者が3ヶ月育休を取得してくれたので、交代交代で睡眠を取ることはできたが、それでも、1日4時間程度寝られればいい方。

何もかもが初めてで手探りで、やっていることが正解なのか間違っているのかわからないし、娘が泣いている理由もちっともわからない。

精神的にも肉体的にもしんどい日々が続いた。



産育休中の親は、こうして家を中心に過ごすことが多いため、社会とのつながりを失いやすく、孤独になりがちだ。

その結果、産後うつといった重篤問題を抱えてしまうことも多い。

から、「自分時間も大切です。たまには周りを頼って休んだり、気分転換しましょう」と、

役所でも産院でも、リフレッシュすることや、社会的なつながりを持つことを助言される。

が、しかし、身も心もへとへとな新生児親にとって、そういった外出は非常にハードルが高い。

布団に入ったまま人と会うわけにもいかないし。



でも、ぼさぼさの髪の毛、どすっぴん、くたくたのパジャマでも、オンラインゲームなら誰にもバレない。

我が子が寝ている間にログインし、景色のいいところをぼーっと眺めたり、

フレンドとチャットでなんでもない会話をする時間は、とても心が癒やされた。



「あ、娘っち泣いた!行ってくる!」



「がんばって〜〜!」



この一息ついた時間の後は、自分に無敵バフがついて、「夜泣きでもゲロでも何でも来い!」という気持ちになれたものだ。

(実際はぜーんぜん寝てくれなくて、また涙目になってしまうのだけれど)



1歳になったいまも、日中は娘につきっきりのことが多く、なかなか友達リアルで会うことは難しい。

だがそんなときff14だ。

娘が寝た後ログインして、「今日育児おつかれ〜〜」と、互いを労いながら飲む酒は、とてもうまい。(※私はすでに卒乳している)

復職

我が子は、本人の特性か、新生児から行ったネントレの効果なのか、生後3ヵ月から夜通し寝るようになった。

私も未だに信じられないのだが、1歳になった現在も、夜の19時から朝の6時半までぶっ通しで寝る。

この娘の安定した睡眠のおかげで、親側の生活人間らしいものに戻っていき、私も新生児期よりは、自分時間を持てるようになった。

あれ、思った以上にゲームできる……?と、気づいた瞬間、どうしてもやりたいことが浮かんでしまった。



「やっぱ、煉獄零式踏破したいなあ……」



ff14は様々なコンテンツが用意されているが、その中でも人気が高いのは「高難易度レイド(=零式)」だ。

これは平たく言うと「攻略するのがめっちゃ難しいボス」で、8人で協力して倒すことが求められる。

この8人は身内の仲間を集めてもいいし、野良(まったく知らない人と一期一会パーティを組む)で挑むこともできる。



ff14には、年に1〜2回この「零式」が実装される。

「零式」が始まる時期は、もうお祭り騒ぎだ。ものすごい数のプレイヤークリア目指して一気にひた走る。すごく楽しい

この「零式」、ベテランプレイヤーであれば1〜2週間程度でクリアできるが、私はプレイスキルが高くないので、2〜3ヵ月程度かかってしまう。

でも、毎日コツコツと練習し、試行錯誤しながら攻略していくので、クリアしたときの喜びはひとしおだ。



2022年8月、「パンデモニウム零式煉獄篇」という高難易度レイドが提供された。

当時は妊娠8ヶ月あたりで「どこまでやれるかわからないけど、やってみるか〜」という気持ちで参戦し、

7割くらいまで攻略(4層前半時間切れ)したところで臨月に入り、さすがにお腹が重くなりすぎて、途中断念した。



「零式」を遊ぶときは、短くて30分、長いと2時間程度拘束される。

こどもの夜泣き等で途中離脱をすると、一緒にプレイする残り7人に非常に迷惑をかけてしまうので、

産後ff14に復帰しても、この「零式」だけには手を付けなかった。



ただ、あとちょっとクリアだったのになあ…という心残りは大きく、

続々と届く「クリアしたよ〜〜!」という友達の報告を嬉しく思いつつも、ちょっとだけ歯がゆい気持ちにもなっていたのだ。



娘の睡眠が安定し始めて2ヵ月ほど経った頃、お世話にも慣れてきたので、夫と交代でワンオペをし、

それぞれの一人時間を時々設ける取り組みを始めた。

夫は麻雀趣味なので、フリー雀荘通いを再開した。

麻雀を終えて帰ってくる夫の笑顔と、その後の育児への頑張りを見ると、やっぱり人間にとって好きなことって大事だよな〜〜と実感させられた。



この取り組みが思いのほかうまく回ったので「もしかして零式やれるのでは…」という気持ちは、さらに大きく膨らんでしまった。

そして再び、あの育児ゲームも楽しむ4児ママフレンドの顔(アバターだけど)が浮かんだのだ。

絶対大変なんだけど)毎日を楽しむ彼女存在に、妊娠中の自分がどれだけ勇気づけられたかを。



そこでベビーモニターを傍らに置き、もし夜泣きがあったときは夫に見てもらうという了承を取り、

フレンドたちに「やっぱりクリアしたいから、一緒に来てほしい」と頼み、再び零式に足を踏み入れることにした。

トルコンテンツは本当に本当にご無沙汰だったので、最初は全く指がおぼつかなかった。

ゲーム特有の反射での判断も、随分と鈍っていて、リハビリに随分と時間がかかったが、

フレンドたちが根気強く(本当に根気強かった、本当にありがとう)付き合ってくれて、無事クリアすることができた。

クリアした瞬間は、本当に本当に嬉しくて、いい年してポロポロ泣いてしまった。



ゲーム攻略のいいところは、努力した結果がその通りに実るところだ。

試行錯誤を繰り返し、なぜクリアできないかを振り返り、見つけた課題ひとつひとつこなしていく。



対して育児は、予想外の連続だ。

どんなに頑張ってもうまくいかないこともあるし、すんなりと乗り越えてしまうこともある。

それは、非常に面白いことでもあるのだが、「自分はうまくやれている」を実感することはほぼ皆無だ。

常に「私はいい親になれているだろうか?我が子によい環境提供できているだろうか?」という、答えのない問いと向き合わされ続ける。

そうした日々の中で、私は「自分はやればできる」という気持ちを、完全に失いかけていた。

その「自己有用感」を取り戻してくれたのが、この零式だった。



大げさなのかもしれない。

でも、育児という正解のない道を、自信を持って歩んでいくことは、本当に本当に難しい。

誰もが悩みながら、自分のこどもと向き合っていると思う。



突然話は変わるが、ミシェルオバマ2022年に上梓した「心に光を」という本の中で、ミシェルが、

「途方もなく大きな壁を感じ、不安になってしまったときは、小さな達成感を得て、自分自身を取り戻すことが大事」と語っていた。

ミシェル自身コロナトランプ大統領の登場によって、絶望さなかにいたという。その時、ミシェルを救ったのは「編み物」だったらしい。



私にとっての「編み物」は、「零式」だったのだと思う。



いや、お前何いってんだよ、って感じだと思う。(私もそう思うよ)

でもいま、育休を終えて復職をし、育児仕事の両立には悩むことしかないが

「でも私、零式が頑張れたのだから、たぶんきっと大丈夫」と、謎の自信を携えて、日々を過ごしている。



顔も名前も知らないけど世界いちばん心強い仲間、どんなボロボロ自分でも迎えてくれる場所自分に自信を取り戻させてくれるコンテンツ

ff14は、産前産後自分メンタルを守ってくれた偉大な存在だ。

これからも一プレイヤーとして、この世界を楽しんでいきたいと思う。



追記1 煉獄のあと、「やっぱいけるのでは」という気持ちが更に高まり、性懲りもなく天獄も参戦し、パッチ内に踏破。そしていまは絶アレキ固定をやっている。娘は相変わらずよく寝てくれている。感謝

追記2 娘のネントレは魔法時間割というの本をそのまま踏襲した。ちなみに自分不快性射乳反射(D-MER)に悩まされ、生後2ヶ月で完ミ移行している。(断乳前後精神的にだいぶやられた)娘はよく寝てるからか、機嫌もいいし、保育園からの呼び出しも少ない(有給余った)。ネントレは賛否両論あるけど自分おすすめするよ。

追記3 絶アレキクリアした!固定のみんな、よく寝てくれた娘、ありがとな

2018-11-18

anond:20181118163059

意に反して働かされたのが良くないってのは分かるけどそれは慰安婦の話ではなく売春全般の話でしょ?

この点は、全くそのとおりだと思う。

もし、管理売春業者に対する公権力側の監督責任という面が【現代的な意味での奴隷】として定義されて、責任を問われるのであれば、

売春防止法以降の、事実上管理売春容認から斡旋業者放置、それらも論理的には同罪ということにならなければおかしい。

戦時慰安婦だけの問題ではない。では、なぜ売春全般の話にならないのか。

売春防止法の制定の背景として、管理売春のもの国際社会から悪とみなされていたがゆえに、

国際社会への早期の復帰を目指していた日本は、GHQから公娼制管理売春)が廃止されて以降、法の制定を急ぐ必要があった。

しかし、売春のものに対する罪悪感は日本人には微塵もなかった。むしろ吉原など貴重な観光資源だと行政認識していた。

売春防止法施行直前の55年、新聞社が開催した「吉原を語る座談会」において、地元議会議員らが次のようにアドバイスしている記録がある(婦人新風1955年4月号)。

みつ豆でも気軽に食べにゆける吉原でなければならないのじゃないか・・・気軽に遊びにいって、そして飲んだり食べたりしているうちに最後にお互い同志気があったとき目的を達するというふうにすればよい。

当時は、東京都警視庁も、吉原観光資源として積極的活用していこうという感覚だった。

こうした過程を経て制定された同法は、風営法とセットで完全なザル法。今に至るまで。

赤線トルコ風呂と名を変え、トルコ風呂がそーブランドへ名を変え、名前は変わっても実態管理売春の黙認だ。

現在でも、サービス提供する施設に寝泊まりさせられているなど、一昔前だとジャパユキさんと呼ばれ、

いわば監禁同然の扱いで働いている出稼ぎ外国人女性存在する。それは興行ビザ来日しているフィリピン人であったり、韓国であったり、中国であったりする。

個人的には、アダルトビデオについての人権問題も含めて、日本風俗産業のあり方を行政として放置していることのほうが、我々世代責任問題だし、よっぽど気になる問題戦時世代の悪のついての責任よりも、だ。

ところが、同じ論理からといって、現在日本管理売春の黙認を、現代奴隷制だとして、非難されているかというと、、

実は、アメリカ国務省人身売買報告では、かなり以前から非難されている。

技能実習生とセットでね(余談だが、技能実習生についても、結局、問題の根っこは同じで、戦時徴用問題パラレルだ。)

そして第一安倍政権とき(05年頃)にも日本政府としての対応が迫られていた。外圧に近い形で法整備が求められた。

日本政府は、国際組織犯罪防止条約の「人身取引議定書」と「密入国議定書」の批准を受けて、刑法改正し、2005年人身売買罪を創設した。

この制定過程において、05年6月8日国会法務委員会で次のような答弁がある。

江田委員 ・・・人を支配する行為全般について、この人身取引に対して実効性のあるものに今回の法改正はなっているということでございます

 次の質問をさせていただきますけれども、この人身取引議定書要請を満たすため、これにつきましては単に形式的文言対照するだけでは私は足りないと思いますが、人身取引議定書理念を十分に取り込んだ法律やその運用になっていなければならないと考えております

 ・・ 売春をさせている者が、この外国人女性売春することに承知しているんだ、同意しているんだから人身取引とは言えないだろうというふうに開き直るケースが多いと聞いております。成人の女性家族貧困から救うために、親からの働きかけなしに自発的にみずから売春希望して売られたような場合など、人身売買について被害者同意がある場合のようにも見えます

 しかし、・・人身取引議定書が、「女性及び児童特別考慮を払いつつ、」と規定していることからしても、女性児童特性を考えて、売春をすることについて承知しているとの事情、これを過大視するというのはいかがなものかと・・、今回の法律案につきましても、売春をすることについて同意をしている場合であっても人身売買罪が成立するのかどうか、そこを法務当局にお伺いいたします。

大林政府参考人 御指摘のような事例におきまして、表面上被害者がみずから売春をして金銭を稼ぐことに同意していたといたしましても、本来は、不特定多数相手方性交等を行うことなどを希望しているものではなく、家族貧困から救うため金銭を稼ぐには売春によるほかはないと考えてやむなく売春に及ぶに至ったと見る事案がほとんどであろうというふうに思われます。このような場合には、被害者同意自由かつ真摯意思に基づくものとは認めがたく、当然に犯罪の成立が否定されるものではない、このように考えております

江田委員 ・・今、法務省の方からは、その事情考慮して、勘案して、売春をすることに同意している、そういうふうに見かけられる場合であっても人身売買罪は成立、適用されるということでございますので、私どもの申し入れの内容にも沿った法律案の改正になっているかと思います実効性が上がることを期待しております

売春行為が好きでそうした職業につくことなど、そんなに多くは考えられないだろうから、貧しい国から移民のケースでは、多くの場合適用がありそうだということになる。

人身売買罪の創設は、対外的アピールとしては政府として大きな動きだったとは思う。

しかし、アピールとしはそうかもしれないが、風俗に関するさまざまなザル法放置され続けている。

出稼ぎ外国人母国はどう対応しているか、というのも気になるだろう。

同法の制定過程において、出稼ぎ労働者の有力な送り出し国のひとつフィリピン政府は、当初「就労機会を奪うな」などとごねていて、実態把握の動きが遅かったという報道はみたことがある。なるほど、そういう背景は重要だなと思う。

慰安婦問題に戻ると、私は、いつになったら、慰安婦問題現在進行形の風俗問題に飛び火するんだろうという視点で十数年前から関心をよせていた。

しかし、そういう気配は微塵もないなかで、慰安婦というフレーミングけがヒートアップしていったように思う。

慰安婦問題に封じ込めたいというメカニズムがどこかに働いているんだろうとは思う。

それは社会的にも経済的にも、そして文化的にもいろいろあるんだろう。

我々の心理かもしれないし、自国もしくは相手国の政治経済的な背景かもしれない。

要するに、過去問題ならば、あまりブーメランにならずに、そして現在利益も損なわずに、

思う存分、叩ける、ということなのかもしれない。それはメディアに一番問いたいことでもある。

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん