はてなキーワード: 自衛隊情報保全隊とは
16日の未明、参院本会議で、日本共産党の山添拓議員が行った土地利用規制法案に関する反対討論の要旨は次の通りです。
本法案は、土地や建物の利用状況調査を名目に幅広い市民監視を可能とするものであり、その歯止めがありません。調査や情報収集の対象は誰なのか、条文上の制限がないことを政府も認めました。あらゆる人が対象となりえます。
職業や収入、交友関係やSNSでの発信など、個人に関わる情報について、「土地利用と関係なければ調査対象とならない」といいます。しかし、関係があるかどうか、判断するのは調査する側であり、条文上も限定がありません。
総理が必要と認める場合には、公安調査庁や自衛隊情報保全隊、内閣情報調査室などから情報提供を受けることも、条文上排除されていません。
既に、自衛隊のイラク派兵に反対する市民の活動が情報保全隊により監視され、公にしていない個人情報まで収集されていました。権力による市民監視と情報収集は、プライバシー権にあまりに無頓着なまま行われ、デジタル化で一層の深刻化が懸念されます。この下で、本法案は総理の一存により、さらなる情報収集と一元的な管理を可能とするものであり、第三者によるチェックや歯止めの仕組みはありません。
政府は、役所や事業者、地域住民から情報提供を受ける窓口を作るといい、密告まで推奨するつもりです。あらゆる手段が総動員されようとしています。利用規制の対象となる注視区域、売買等の届け出義務が罰則付きで科される特別注視区域、いずれも無限に広がり得ます。自衛隊や米軍の基地のほか、生活関連施設として、原発や軍民共用空港を政令で指定するといいます。しかし、条文上の限定はなんらありません。
生活関連施設は、国民保護法施行令に定めるように、発電所や水道施設、1日10万人以上が利用する駅、放送局や港湾、空港、河川管理施設など幅広く指定され得ます。沖縄では戦後、米軍が銃剣とブルドーザーで強制的な土地収用を繰り返し、住民が追い出され、基地があるがゆえの被害が今日もなお続いています。普天間基地を擁する宜野湾市は、市民の9割、9万人が1キロ圏内に居住します。沖縄は、国境離島としてその全島が注視区域とされかねません。安全保障の名の下に、どこまで権利侵害を重ねるつもりなのですか。
勧告、命令、罰則の対象となる機能阻害行為とはなんなのか、法律に定めはありません。罪となるべき行為は法律に明示されなければならない、罪刑法定主義の原則に反しています。
大臣は、5年後の見直しで、機能阻害行為を理由にした強制接収、収用手続を含めた検討も否定しませんでした。戦後制定された土地収用法は、軍事や国防のための収用を認めていません。戦争の反省に立つものです。軍事的な安全保障のために、再び国民の主権を制限しようとすることは、憲法の平和主義に反するというべきです。
大臣は本法案の立法事実を、外国資本による不動産購入を契機とする不安、リスク、懸念と表現しました。しかし、これまで安全保障上の懸念が生じたケースは確認されていません。漠然とした不安を根拠もなく重視すれば、疑心暗鬼が広がります。
安全保障上の懸念を持ち出せば、なんでも通るといわんばかりに、基本的人権を脅かし、市民監視を強める法案を、時間がないなか提出しておきながら、参考人質疑や野党の指摘も無視して採決を強行するなど断じて許されません。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-06-17/2021061705_03_0.html
自衛隊情報保全隊の監視活動に関する質問主意書:質問本文:参議院
「北沢俊美防衛相直轄の防諜部隊「自衛隊情報保全隊」が、陸上自衛隊OBの佐藤正久自民党参院議員や田母神俊雄元航空幕僚長の講演に潜入し、現職自衛官の参加状況を監視していることが二十三日、分かった」との記事が掲載された。
自衛隊法で制限されている「政治活動」に抵触しない行動まで規制することは、憲法第十九条において保障されている「思想・良心の自由」を侵害するものであり、極めて憂慮すべき事態であると認識
tps://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/177/syuh/s177038.htm
2007年に日本共産党が告発して明らかになった陸上自衛隊情報保全隊の内部文書。03年に自衛隊がイラクに派兵される際、それに反対する行動や、派兵と無関係な年金減額や消費税増税に反対する市民の行動まで監視し、まとめたものです。
東北地方在住の監視被害者107人が仙台地裁で「自衛隊の国民監視差し止め訴訟」を起こし、小野寺弁護士は事務局長をつとめました。
地裁と仙台高裁はいずれも情報保全隊による市民監視がプライバシー権を侵害した違法な監視だとして国に賠償を命じ、国は上ttps://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-06-05/2021060515_01_1.html