はてなキーワード: mixiページとは
ふいに昔付き合っていた人のことを思い出した。
当時私は大学生で、暇つぶしにどこかのチャットにアクセスしてた。
特に有名なサイトってわけでもなかったけど、すぐにチャット相手は見つかって、そのまま通話することに。
1個年下の男の子で、喋りやすい雰囲気だったし会話も弾んだので
なんだかんだで1時間くらい話したと思う。
最初はその場限りで終わるつもりだったんだけど、
その数日後がその人の誕生日で、
「おめでとう」を伝えるために私から連絡をした。
そこから頻繁に連絡取り合うようになって、会うようにもなって
知り合ってから2ヶ月後には私から告白する形で付き合うことになった。
当時の彼はフリーターで、高校は卒業してるけれども職なし状態。
ただ、さすがにこのままじゃまずいって思いもあったようで、
彼の仕事は3交代のシフト制で、日によって出勤時間が異なっていた。
私は大学3年だったけど、1・2年でかなり単位は取れていたので、
夏になって二人で海に行ったり、海で着る水着を一緒に買いに行ったりした。
彼の家族にも紹介してもらったり、
自分の中では上手くいってる、そう思ってた。
ただ、聞かされた時はそこまで疑問に思わなかったけど、
後々振り返ってみると彼の言葉にはかなり嘘が多かった。
例えば、
・彼の友達の妹は井上真央であり、彼に対しては生意気な態度を取ってくる
(当時の井上真央はそこまで露出は多くなくて、まだキッズ・ウォーのイメージが強かった)
・スノボがかなり好きで、私と付き合う前の年の冬は雪山にこもっており、
・IWGPが流行った頃カラーギャングに誘われて、一時期池袋で活動していた
などなど。
「あれ?」って思いつつも調べる方法がなかった。
それにたとえそれが嘘であっても、私にはそこまで影響がない事柄が多かったので、
そんな彼とも少しずつうまくいかないことが増えてきた。
大学4年になった私は実習もあり、かなり忙しい日々を送っていた。
彼ともくだらないことでケンカをすることが増えていた。
彼曰く、彼の家庭はちょっと複雑で、当時の彼は祖父母と暮らしていた。
旅行後、その時のおみやげを渡すという名目で私は彼とデートの約束をしていたのだけど、
昼を過ぎても彼と連絡がとれない日があった。
やっと電話に出たと思ったら、祖父母と外食中で電話に出れなかった+まだ時間がかかるとのこと。
私は用事があるならそれはそれで連絡してほしいということを伝え、
このまま別れることになるのかもなぁ、という予感はしていた。
私の実習が終わって余裕ができれば関係は改善されるかもっていう思いもあった。
そんな時、彼は急にブログを始めたいと言い始めた。
あまりネットには詳しくない彼は、YahooIDの作り方がわからず
「郵便番号って何?」という驚愕の質問を受けつつも、彼のID作成はなんとか終わったが、
彼はこの時にミスを犯した。
この時作ったIDを口に出して言っていたのだ
私は特にツッコミも入れずに聞き流したけど、そのIDは密かに覚えていた。
ID作成から少し経ったある日、私は彼と華屋与兵衛で食事をしていた。
そこで、ふとブログのことを思い出したかのように彼に聞いてみた。
私「そういえば、前に行っていたブログってどうなったの?」
彼「本の感想とかオリジナル小説とか載せてるんだけど、すごい人気なんだよ!」
私はこの時既に彼のブログは閲覧済みだった。
「俺はお前を傷つけてばかりだ」
「でも、やっぱり俺にはお前が必要なんだ」
ブログの内容からそこに出てくる女性は私ではないことが明らかだった。
彼に他の女がいたというショックよりも、
なんでこんな嘘ばっかりつくのかが理解できなくて、すべてがどうでも良くなった。
「つい寂しくて浮気した、ごめん」という誠意の欠片もない返事が返ってきた。
彼からは連絡がなかった。
そして繰り返される嘘。「ごめん。小さいころかかった黄疸が再発して動けなかったんだ」
見慣れない名前、だけど明らかに誰かを連想させる名前が表示されていた。
仮に彼の名前が「まこと」だとしたら、そこには「まこLOVER」という名前が表示されていた。
私は迷うこなく、「まこLOVER」のページヘアクセスした。
その横では知らない女の人が彼の頬にキスをしていた。
二人の付き合い始めた日は私と付き合い始めたすぐ後だった。
あぁ、温泉旅行はおばあちゃんたちじゃなくてこの子と行ったのね。
付き合ってから1年以上経っていたけど、ここまで気づかせないってすごいと思った。
しょっちゅう彼の家にも行っていたし、彼の母親や友達に会ったこともあったし、
週1~2のペースで会っていたし、イベントごとも時間を作ってくれていた。
でも、きっと彼はお得意の嘘で全部をごまかしていたんだろうなぁ。
結局、彼はメアドも変え電話にも出てくれなかったので、直接別れ話はできなかった。
彼宛に書いたメールはmixiから彼女に送り、彼に見せてもらうように伝えた。
彼の部屋に残っている私の痕跡を感じて彼女もイライラしていたようなので、
それはそれでよかったのかな、と思う。
その後、あてつけのように彼女のmixiページにはフォトアルバムが作られ、
彼とのラブラブっぷりが公開されていた。
心底別れてよかった、と思った。
今の時代、タトゥーが入っていることなんてデメリットしかないからね。
その趣味の悪さも含めて、二人はお似合いだったんだと思う。
その後、彼らは結婚し、子供が生まれ、離婚し、再婚し、今は二人の子供がいるようだ。
彼に対しての未練はないし、なんで今さらこんな思い出を書いているのかもわからない。
飲みの場で鉄板ネタとして話せるネタを提供してくれたことには感謝している。
彼ももういい年になってると思うけど、病的な嘘つきは治ったのかな?
ちゃんと良い夫・良い父となっているのかな?
子供のために消す人は多いようだしね。
mixiは本当に「人が軸のSNSではなくなりつつある」のかなんてのが話題になってるけど、どうやら自分にとってのmixiの位置付けと、最近一般的なmixiの位置付けは違うような気がする。
最近のmixiは実名を知っているリアル友人・知人によるコミュニティサイトらしい。が、百数十人いる自分のマイミクシィで、実名を知っているのは半分以下だ。そもそもマイミクシィのうち、mixi外で知り合った人は1割以下で、残りの大多数はmixi内で知り合った人たちだ。実名を知っている人も、ほとんどがmixi内で知り合って、オフ会で実際に会って仲良くなったり、またその仲良くなった友人がmixi内で知り合った友人を紹介したりという「オフ会の輪」で増えたものだ。
こういう使い方をするユーザーにとって、mixiは非常に使いやすかった。そもそも、人間一度会ったくらいでは相手のことはよく分からない。しかし、mixiであれば「とりあえずマイミク」しておけば、自分の日記などで自分がどんな生活をしているのか、どんな趣味があるのかを伝えられる。mixiの日記は自分のようなコミュニケーションに自信のない人間にとって、「おしつけがましくなく自分のことを知ってもらう」という素晴らしい手段だった。
オフ会で連絡先を聞くのはハードルが高いが、マイミクシィになるのは比較的ハードルが低い。「足あと」機能も、オフ会で知り合った人を見つける有用なツールだった。
自分の中でmixiは自分と趣味・思考が近い人と知り合い、またそのつながりを効率良く維持するためのツールだった。「mixiで知り合った」という話はITmediaの記事などでも紹介されているとおり、5、6年前は珍しくないことだったはずだ。
ところが、最近のmixiはそういった方向性には向いていないようだ。「足あと」の仕様変更により、mixi上で知り合った人を見つけることが難しくなった。「イイネ!」の導入は、コメントによるコミュニケーションを減らすことになった。mixiニュースやmixiページやmixiゲームといった最近の新機能は、知らない人と知り合いになれるものではない。きっとこの傾向はどんどん増えていくだろう。今後この路線が続き、マイミクシィのマイミクシィとしかマイミクシィになれなくなっても(ありえないとは思うが)おかしくはない。
スポーツやボランティアやなんらかの集団活動といった、リアルで人と知り合う手段を持たない非リア、職場や学校で自身の趣味嗜好を明かせない人間にとって、mixiがなくなったらどうやって人と知り合えば良いのだろうか? mixiは「リア充のためのSNS」となっていくのだろうか?