2020-03-13

マッチングアプリ彼女ができなかった32歳素人童貞の頑張ったこと(2)

anond:20200313074600

内なるインセル、あるいはミソジニーとの戦い

求めている対象が手に入らない苦しさから、それをとうとう憎んでしまうようになってしま心理というのは珍しくない。自分もまた、そういう誘惑に何度屈しそうになったか知れない。はてブでもツイッターでも、どうして僕が暗黒面に堕ちなかったのかをいぶかしく思っている人も多かった。ここでは、毒を吐きたくなったときにどのように抑えたかを共有したい。

一般的に、結果が出ないときには次のようなことを意識している。頑張れば結果が出るとは限らないと認識する。過程のものを楽しむ。女性がいなくても楽しめる趣味をたくさん持つ。それから家族や友人を大事にする。友人からアドバイスとは時として的外れで、かえって傷口を広げてしまうこともあるけれど、そういうとき失恋のことは伏せていて、普通に遊んでいればいい。それだけでも気が晴れる。

さて、女性問題に特化したものだと、次の点を心掛けている。

一つ目。自分相手から好かれなくて悲しく、悔しいのだと直視する。とてもつらいが、この感情無視しようとすると、悲しみは怒りへと変わってしまう。怒りが二次的な感情だといわれる所以だ。悲しみとは何かを失ったというサインで、怒りは相手が期待に添わなかったとサインとされる(1)。この段階で対処しないと、怒りは憎しみになってしまう。憎しみとは厄介な感情で、無駄精神リソースを食う。

二つ目論理的に考えるように心がける。「女性はいつも自分を嫌う」というのは実は正しくない。「今回この女性には恋人としては受け入れてもらえなかった。次の女性場合はどうなるかわからない」というのがより現実に近い。こういう「全か無か思考」は「認知の歪み」の一つであり、うつ病の原因の一つといわれている。うつ病にならないとしても、必要以上に自分の機嫌を悪くする行為だ。対処法は(2)に載っている。簡潔に言うと、自分の不合理な考えに一つ一つ反証していくことだ。面倒だが、やってみると楽しい

三つ目。自分男性だというだけの理由で受けた仕打ちや、不快な思いのことを考える。例えば、電車で隣になっただけで警戒されるような目つきでにらまれとき。あるいは、攻撃的なフェミニストが、男性の失礼な態度だけではなく、男性女性のことを「かわいいな。素敵だな」と思う感情のもの否定するような発言をしたとき。そういうミザンドリーに満ちた文章を読んだ時にどう感じたか。ぐさり、と胸に冷たいものが突き刺されたような気がしなかっただろうか。ここで自分が、公共の場女性を叩く発言をしたら、見ず知らずの女性が同じ思いをする。そんなことを僕は望むだろうか。

僕はフェミニズムがいけないのだといっているのではない。むしろ大賛成だ。女性選挙権セクハラを受けない権利(3)、功績をあげているのに忘れられている女性にきちんとスポットライトを当てること、その取り組みはすべて立派だと思うし、心から応援している。まだこの世には性別による不平等偏見がいっぱいあり、これをみんなでなくしていくことこそが、僕らや次の世代幸せへとつながっていくはずだ。僕も自分の中の偏見と闘っていくつもりだ。ただし、言葉を選ばないと両性の間に分断を無意味に生んでしまう。誰にだって怒る権利はある。間違ったことがあるときには怒ったっていい。時には厳しい表現を選ばないといけないことも当然ある。でも、不公正を公衆に訴えて世の中を改善していくことと、自分の不機嫌を見ず知らずの人間通り魔的にぶつける暴力とは、厳然たる区別があるはずだ。少なくとも自分は、公共の場他人を口汚くののしるような真似はしたくない。

少々熱く語ってしまった。本題に戻ろう。

四つ目。公共の場女性馬鹿にする発言をすることは、自分にとてもよくしてくれた母、祖母姉妹馬鹿にすることになる。同時に、未来に付き合い、結婚することになる女性それからまれる娘や孫たちに対する侮辱である自分はまだ出会っていない家族のことを馬鹿にしたくない。

それに、自分尊敬する文筆家や科学者の多くが女性だ。女性馬鹿であるという謬見に対する、強烈な反証だ。

五つ目。すべての女性から好かれようとしなくてもいい。

インターネット上には様々な声があふれている。ある女性は「なんでもきちんと話し合いで解決したい」という。別の女性は「なんでもかんでも気持ちを察してほしい」という。ある人は「男性から性的まなざしに耐えられないと」訴え、別の女性は「異性として意識されなくて悔しい」とぼやく。そういう意見総合していくと、矛盾の塊というかキメラが発生する。こちらを立てればあちらが立たずだ。さらに「どうしたらいいのですか」と尋ねても、「私はあなたママじゃないか自分で考えてください」といわれる。そこで困ってしまう。一生懸命行動しても、誰かからは怒られるのだ。ある種のダブルバインドである

そういう時に思い出したいのは、結婚できるのはたった一人、という事実だ。自分が一番好きな人幸せを一番に考えて、ほかの人の意見スルーする。それでいいではないか相手こちらの面倒を見ないし、自分赤の他人の機嫌を取る必要はない。

最後に。誰かに復讐してやる、という気持ちの時には、じっとしているのがいい。他人を憎んでいる心理状態はとてもつらく、幸せからは程遠い。人を呪わば穴二つ、である。そんなときは、家でゆっくり休むといい。肉体が健康でないと、精神健康もおぼつかない。

相手八つ当たりしない自信があるのなら、風俗も決して悪い選択肢ではない。ハグしてもらうだけでも怒りは収まることがある。相手から優しく触れてもらえる時には、言外の「あなた男性として尊敬しています」のメッセージを受けている気がする。たとえそれが作りものだとしても、触覚や嗅覚はどんな言葉よりも雄弁だ。もちろん、人によっては空しさが増えてしまうかもしれないので、諸刃の剣だ。利用の際はよく考えてほしい。

こういう人に会いたいなというメモ

あくま理想なので、すべてを満たすことは難しいかもしれないが、希望はこういう形だ。

問題は、自分の好みが良く笑うタイプ女性か、研究者タイプ女性か、よくわからないことだ。とはいえ、これは実際に会ってみないことにはどうしようもないのだろう。

自分の実力を知る

様々な手段を取ってみて、挫折を繰り返してきた。

しかった。悔しかった。けれども、これでいいのだと思う。自分はこの方法ではうまくいかないのだ、そしてモテないのだと直視することができた。自分の実力がこの程度だと理解したことで、やっと素直に結婚相談所に向かうことができる気がしている。

もしもいきなり相談所に直行していたら、将来浮気したくなり、結婚生活破壊してしまたかもしれない。恋愛はすごく疲れる、ということを体感したことで、落ち着いた生活へのあこがれも強まった。仕事でもそうだが、自分はこのくらいのことはできるが、これ以上はだめだ、という理解が、体調管理には必須なのだ

最後

今回も長くなってしまった。モテないことのぼやきならいくらでも書けるだろうが、ここで切り上げたい。

読んでくれてありがとう

(1) 水島広子 大人のための「困った感情」のトリセツ

(2) デビッド・D・バーンズ いやな気分よ、さようなら

(3) 僕も女性からセクハラを受けたことがあるので、そういう屈辱感を相手に与えるなんて真似はしたくない。もっと異性同士が、もちろんいろんなマイノリティを含めて、尊敬しあう世の中になってほしい。

記事への反応 -
  • anond:20200310073258 謝辞 たくさんの反響をいただけて感謝している。初めて4桁のコメントをいただいたのも嬉しかったのだが、ブクマやコメントの体感9割が共感に満ちた、あたたかいもの...

    • とはいえ、そのイケメンの友人も妻の浮気で離婚しているし、失礼な女性にばかり引っかかっているので、イケメンにはイケメンの悩みがあるらしい。別のイケメンの友人も女性側が不...

      • そういう発想に至れないからインセルになってしまうのかもしれない

    • なんかきも

    • 女性連れの部屋を探し、扉を開けて「一緒に歌いませんか?」と何度も言った こういうの普通に逮捕されて欲しい 気持ち悪い

    • なぜ男はそう親しくもない人間の手を握ることを好み、そしてまた女は一般に手を握られることを嫌うのだろう 人間の男の手がふわふわした毛に覆われたものだったらもっと手を繋ぎた...

    • 友人に恋愛分野の猛者がいるからといって、それを自分の経験のように語るのはいかがなものかと。

  • (1)(2)両方読んだ。 読んでいて思ったのは、あまりにも相手を尊重するあまり 自分を出していないのでは?という点。 やっていることで書いてあることは「嫌われないために」やること...

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