2019-07-27

しょうごくんの話

https://note.mu/shogo622/n/n99e40d665438

を読んで、

四半世紀前の学生の頃を思い出したよ。

まれて初めてパスポートとって、いきなり一人でバックパッカー気取りで

タイインドスリランカに行った。

総理大臣海部の頃だったかな、細川の頃だったかな?

バンコクインド行のチケットを受け取りにいったときに、

旅行代理店の人に

インドか、俺も若いころさ、スリランカフェリーで渡ったことがあるんだよ、懐かしいな。君は初めての海外旅行?気をつけろよ。これからメシでもどう?」

と助言をいただいた。これから初めてインドに旅立つ若者に万感の思いがあったんだろう。

「いえ、これから待ち合わせがあるんで」

「そう・・誰?まあいいや、じゃあ、ま、気を付けてね」

あの時、何の待ち合わせだったかを彼に具体的に話していれば、あんな目には合わなかったな、とあとで後悔することになった。

そのときすでに、当時流行っていたいわゆる「トランプ詐欺」にまんまと引っ掛かってしまっていたからだ。

代理店に行く前、道を歩いていたら日本人だろ?と声を掛けられ、あとでチケット取り終わったら日本に住んでいる妹と電話で話してくれ、とかなんとか、すっかりそそのかされて、

待ち合わせをすることになっていたのだ。

そして、代理店を出て、待ち合わせ場所にいき、そいつの車に乗り込むや、まんまとバンコク郊外へ連れ去られてしまった。

トランプゲームをする前から、部屋の外で人の気配を感じるなど、ただならぬ雰囲気を感じ取ったので、ブルネイ石油商人を名乗る怪しげな対戦相手が登場して間もなく、決意して

バイバイ!といって部屋から飛び出した。

振り返ると「おい、ちょっと待て」といってバイクヘルメットかぶりかけている恐ろしい形相の男がいた。

外は雷が鳴っていて豪雨だったが、死ぬほど走って道端を歩く人をみつけて助けを求め、タクシーを呼んでもらった。

バーツが足りなかったので、その人にお借りした(ま、返せなかったのでこれも詐欺か)。心臓バクバクがやんだのはタクシー空港についたとき

旅の始まりがこんな調子だったので、トランジットバンコク空港で一人反省会

トランプ詐欺アジア地域定番中の定番と知ったのは帰国してからのこと。

その後、カルカッタ

緊張のあまり、リキシャのおつりが1ルピー足りないくらいで血が上った。カネに関して、無駄ナーバスになっていた。

インドゆっくりと南下するなかで、ヨーロッパアメリカ人バックパッカーにいろいろと旅行の注意点やテクを教えてもらった。

あるドイツ人の兄ちゃんは、飲み終わったペットボトルを私に見せて、

「いいか、覚えとけ。インドじゃ、飲料水も用心しないといけないんだ。俺は飲み終わったら、いつもこうやって、ナイフで底に穴を空けて再利用させないようにしてるんだ。」

苦笑いした。ま、人それぞれ何かしら痛い目にあって、その人なりの経験サバイバルしているんだということがわかってきた。

半月くらいすると、ようやく緊張がとれてきた。

知り合った韓国人旅行者とも話をした。トレッキングにいった友人が拉致されたらしく、今も行方不明心配だ、と話していた。

リー沈没中の日本人とも時々話をした。ドラッグ情報交換のサロンのようになっていたのが印象的だ。

その後、あちこち経て、スリランカへ到着。チェックインするなり、宿のおかみが小声で、少年は欲しいか?と聞いてきたので、??と怪訝に思っていたところ、その後

一部欧米人旅行者の、現地の少年少女に対する気持ちの悪い性癖を目の当たりにして、オエっとなったあたりで始めての海外旅行を終えて無事帰国した。

学生の頃にこういう経験したのは、いい勉強だったと思う。

*******

卒業してからは、仕事柄、世界中飛び回っている。個人旅行でもね。

欧米はもちろん、アフリカアジアアラブ中南米もいく。残念ながら中国はまだない。

どの国や地域危険ですか?とたまに聞かれる。

しょうご君の例を出すまでもなく、本人の備え次第で「危険への暴露」は異なってくる。

油断していると、ヨーロッパアメリカも相当に危ない。

観光地特に、ホケーっとした観光客を狙ってくるのでね。

しろ観光客の少ない地域安全だったり。

債務貧困国で、水道は泥水みたいな劣悪な環境であっても、観光客がおらず、

東洋人が珍しいような国では比較安全に歩けたりすることも。

そうはいっても、リアル北斗の拳揶揄されるホンジュラスエルサルバドル都市部とかね。ある意味ヤバい

地方部のマラスの支配地域のほうが、麻薬ルート上にあって支配確立しているだけに、まだしも安全だったりする。

首都レストランでメシを食っていたらいきなり強盗とか、タクシー営業みかじめ料のいざこざでバーンとかはあるにしても、

それでも大型ショッピングモール安心感結構高い。

例えばナイロビなどに比べると、ものすごく安心する。お金安心して下せるレベル

アフリカの一部地域では、銀行を出る瞬間、かなり緊張することが多い。

それと、ブラックアフリカ遺伝子というのか、血の気の多さに圧倒されることも。

現地の駐在員や日本公的機関から、乗っている車が交通事故を起こしたときの注意点として、耳を疑うようなアドバイスをもらったことがある。

たとえ事故こちらの責任であっても、ポリスに連絡などせず速やかに現場を立ち去れ、というのだ。つまりひき逃げしろと。

なんどか交通事故を目撃したことがあったので、直感的にすぐ理由が分かったんだけどね。

事故の直後、野次馬がわらわらと寄ってきて、こいつが悪いのか!と加害者と目された側に対して、タコ殴り暴行を加えるということが日常茶飯なのだ

結局のところ、それぞれの地域で、それぞれのシチュエーションで、異なる社会的な背景のある危険性があり、一概に殺人発生率やテロ治安の悪さだけでは語れない。

それと自分自身の備えとして、現地の政治経済の概況くらいは把握できるよう情報収集ができないと、どの国にいっても危なっかしい。

言葉もね。スペイン語などローカル言語で最低限、警察自分立場欲求説明できるくらいの能力がないといざというときマズイ。

また先進国から安心していると、フランスパリでいきなり恐喝されるかもしれないし、

ロスで一杯飲んだ帰りに拉致られるかもしれない。

グレイハウンドバストイレに行こうとしたら、中からナイフを持った無賃乗車の男に「シッ!」と睨まれるかもしれない。

朝食を食べにホテルの部屋を出た隙に、さっきまでメールを書き途中だったパソコンがとられるかもしれない。

空港警官わいろ要求されるかもしれない。

あるいは、池袋を歩いていたら暴走車両に、、、なんてこともあるかもしれないしね。

国名は書かないけど、アメリカから敵視されている国のなかには、案外と親日的な国であり、かつ人々も穏やかで

街を歩いていて、ものすごく安心感のある国もあるね。

いろいろ書いたけど、

私自身が、最初海外旅行インド一人旅だったので、

心構えとある程度の経験がないと、一人で行っちゃいけないよ

みたいな助言は、おこがましくてできないけれど、

経験っていうのは、その国に行かないと経験できないことでもあるので、

めげずにいろいろ旅すればいいんじゃないと思うね。

いい増田

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん